匿名さん 2015-10-26 21:45:04 |
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夏、か。…その時まで何をしていようか、来年だもんな。(まだまだ先は永い。彼と共に過ごす年月はこれからもっと降り積もる。そう考えるだけで何とも言えぬ幸福感が足の先から頭まで満ちていく。うん、倖せだ。ふんわりとした頭にはそれしかない。ところで、此方を見て双眸を細める彼はどうしたのだろう。でも、きっと青年とは関係のないことだ。無理矢理な自己完結を終えた青年は背を押されると急かすなよ、と口を尖らせるも言い付け通りにしようと自室のクローゼットまで、何とか辿り着くとコートを着た)これだけでも十分暖かいな。(青年が戻ってくるより先に居る彼に駆け寄って、早く行こうと手を取ろうとした)
(駆け寄ってくる愛しい彼が己の手を取るより先に己が彼の手をそっと取れば笑いかける。暖かそうなコートを身にまとう彼に安心してはコートのポケットに財布と携帯、そして先ほど書いたメモを入れると空いている手で車の鍵を取ると相手の方へ顔を向け)ほな、行こか。ちょぉ遠い場所やから寝てても平気やからな?(こうやって彼と二人で出掛けることは時間が無いためあまり無く己でも分かる程に自身はワクワクしているのだと気付いては恥ずかしげにはにかむように笑って彼の手を引きながら玄関の扉を開ければそのまま外へ出る。鍵もちゃんと閉めれば車の方へと歩き出した)
…そんなに遠いのか。(手を引かれるがままに車の助手席へ乗り込み、ぽつりと零した言葉はこの家の外を知らない青年らしく、ほんの少しだけ不安に揺れている。思えば他の家屋から離れるようにして建てられたのか、この場所からは人っ子一人見えやしない。静かな場所で彼と二人きり、というのは悪くないが、不便ではなかろうか)いや、こうして景色を見ているだけでも十分楽しい。(絶対寝ないからな、なんて言葉も裏返せば彼には判ってしまうことなのに。視線を窓の外へ移し、ぼうっと流れていく景色を見ていた)
ふは、そうなん?楽しいならええんよ。(顔をくしゃりと歪め幸せそうに笑えば助手席の彼に一度だけ視線を移した後前へ向き直り安全運転で運転しながら片手でナビを操作しては目的地を入力する)外、なんか面白いもんあるか?あんまええ景色とちゃうんやけどな(前を向いたまま問い掛けてはフロントガラス越しでも見える景色に苦笑を浮かべながら変哲もない程に変わらない景色を横目に目的地へと車を走らせ)
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