匿名さん 2015-10-02 14:03:20 |
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使う事自体はそう難しくない。最も大切なのは制御する事だ。…まぁ、詳しい事はマーサから聞きなさい
ああ、飛べるぞ?私と主従の契約をしているからな…使い鴉は元より風を扱い、読み、乗る。そこに吸血鬼の血が加わる訳だ……それにしてもノワールは速すぎるが
(魔法の話は自分よりもずっと上手いマーサ…例の知り合いに頼もうと思って、適当な所で打ち切る。 鴉の話となれば少し饒舌に、また自慢げに。しかし10分という速さにはナンシア自身よく分かっていないようで。
「ああ…そういえぱ教えていなかったな。……………256歳、のはずだ。」ニーナの考え通り気前よく答える。ただ歯切れが悪い…ぼそぼそと「57+36…」と足し算を呟いている事から、生まれ年から逆算しているのが分かるか。)
制御…ってことは、人間が火を使うようなものかしら?
凄いのね…あの可愛い女の子が鴉なんて未だに信じられないけれど。…ーーあと5分、てところかしら。
(一見可愛らしい少女にしか見えないノワール、ここ最近で不思議なことには慣れてきてはいるものの考えれば疑問が残るばかりで。しかしそれは己の好奇心をくすぐるようでどこか楽しげな声色で言ってみて。相手の年齢を聞くと予想よりも遥かに多かったためか一瞬言葉を失いつつも「…人間で言ったらおばあちゃんじゃ済まないわね。それだけ長生きしていたら忘れるのも無理無いわ。」とくすりと笑い、広い浴室だがわざわざ相手の近くに並んで)
うむ。まあ我々吸血鬼は失敗してもそれほど困る事はない。気楽にやりなさい
…本当に凄いやつだ……今度チェスの相手になってやってくれ。一人でいるとやつはいつまでも掃除をしているからな
(「働き者にも困ったものだ」と苦笑する。ノワールの働きぶりはとても高く評価している、しかし休まないのが悪い所。他にする事ができれば休むかと思ってニーナに頼む。
「ああ…だがニーナ、お前がこの後合う私の知り合いは私の3倍は生きているぞ?まあ、かなり長寿な方には入るが…」隣に来たニーナ、何となくその肩に腕を回す。素肌同士が触れ合うのは心地よい。 そして二人の首筋にはお揃いの咬み痕。)
ふふ、楽しみだわ。私がいた村には使える人は殆どいなかったもの。
もちろんよ。色々お話したいこともあるし。…もっと意思の疎通が出来ればいいんだけれど…わたしもまだまだね。
(口角を吊り上げて二つ返事で了承しつつ以前手伝ったときのことを思い出せばその働きっぷりはよく分かるようで。しかし感覚的には会話が出来るもののまだ全てを汲み取れ無い自身がやや歯がゆく小さく苦笑を零しながら肩を竦める。相手の三倍は生きているというマーサに、咄嗟に頭の中で計算しては「な、750歳以上ってこと…?」と驚きを隠しきれ無い様子で呟き。肩に回る腕は心地よくこちらも相手の肩口に頭をこてんと寄せて、近付く相手の首筋に残る噛み痕に気付けば吸い寄せられるようにぺろりと舐めて「お揃いね、」と悪戯に口元に弧を描くものの場所を思ってか吸血することはセーブして)
(/すすすすみません!名前間違えてましたね…お相手様が好き過ぎて……← 失礼致しました;;)
ふむ…むしろ使える者がいたのだな。人間で使える者はごくわずかだからな、珍しい事だ
…ノワール…私にも殆ど単語でしか返事をしてくれん。元より口下手な奴なのだろう。
帰りにメモ用紙を買って帰ろう、やつも字は書けるからな…と、そろそろか
(「そうなるな。まあ直接聞いた訳ではないが恐らくその辺りだ。」結構なんでもないように答える。ニーナからすれば約44倍…とてつもない年齢。吸血鬼界の90歳くらいか。
「…突然舐めるな。驚くだろう」身体がビクッと反応し、たしなめるように言う。でも表情はそんなに嫌そうではなく。「……お揃い、だな。」お風呂のせいかあるいは別の原因か、少し頬を染めて。と、表の扉をノックする音。「行ってくる」と身体にタオルを巻き風呂場を出て。)
ええ…、私は直接魔法を見たわけではないのだけれど。
それならお話出来るわね。…ーー確かにもうすぐ10分かしら。
(相手の考えに表情を明るくしては浴室の時計をちらりと見て、確かにあれから10分ほど経とうとしているものの本当にそんなに早く到着するものなのかと疑問に思いつつ頷いて。身体を震わせる程の相手の反応に窘められても尚満足そうに笑みを深めたところ、扉をノックする音が聞こえてくると「本当に着いちゃったのね」と只々感心しつつ相手の背中を見送ると暇そうに口元までお湯に浸かりぶくぶくと息を吐いて)
(/わわ、そう言っていただけて嬉しい限りです…!のんびりペースな二人ですがいずれはもうちょっと発展出来たらなあなんて思ってます。笑 末長く、よろしくお願いいたしますね!)
ーーやればできるものだな。帰りにはチョコレートを買ってやる
ニーナ、戻ったぞ。…私はノワールを洗うが…いや、それともやってみるか?
(ノワールと話しながら戻ってくる。ノワールは脱衣所に置いてきて一足先にナンシアが戻ってくる。間に合ったという結果に満足した、といった表情。
戻ってきたナンシアはノワールを洗うという、ちょっと物扱いみたいな発言。シャワーの方へ行き椅子を二つ用意しつつ、やってみたいかどうかを聞いて)
そうね…、私でも大丈夫かしら。
(二人が戻って来るまでの間、広い湯船に一人ぽつんと居ればあまりの広さにのびのびと両手両足を広げていたがナンシアが戻れば少し姿勢を正して、次ぐ質問には悩んだように言いながらも何か手伝えるならとお湯から上がって相手の方へ向かい物の様に言う相手に対して「…鴉の状態で洗う訳ではないわよね?」なんて問い掛けて)
大丈夫だろう。自分の身体にやるようにやってやればいいのだ。
ああ…その点は大丈夫だ。何と説明するか…まあ、洗わなくとも問題ない
(と、丁度よくノワールが入ってくる。どことなく嫌そう…「今日こそは洗うからな」と手を引いてシャワーの前に。ノワールは珍しく不機嫌そうに「カァー」と鳴く。)
ニーナ、やるぞ?
(/まだキスもしていませんし、もっと深めていきたいですね!)
あら、ノワールったらシャワーが苦手なの?
(嫌そうな少女の表情を見れば相手の言葉の意味を理解してはゆっくりと頷いて。シャワーの前に連れてこられる少女を見ては自分より歳上だなんて思えないとばかりについ、小さく笑みを浮かべてしまい宥めるように頭をぽんぽんと撫でて)
ええ、…終わったら好きなだけ泳いでいいからね。
ああ。それに面倒くさいらしくな、まさに鴉の行水というわけだ
…じゃあ、お前に全て任せても良いか?下手に手分けしても面倒臭いだろう
(石鹸とシャンプー&リンス、スポンジやらを手元に引き寄せて、いつでも洗えるという体制。ノワールの方も覚悟を決めて椅子に座って瞳を閉じる。)
(/体洗うのは全カットでもいいですよ!こんな所に時間かけてもあれですし)
ええ、任せて。……大丈夫よ、痛くしないもの。
(二つ返事で頷けばスポンジを手に取って泡を作っていき、ふと椅子にノワールが瞳を堅く閉じていることに気付くと安心させようとそう声を掛け、自分の身体を洗う様に手際良く済ませて。しっかりと泡を流してやるとぽんっと背中を撫でてまるで妹が出来たかのような感覚になりつつ「お終いよ、良く我慢できました」とどちらが年上が分からないようなセリフを吐いては風呂へ入るように促し、やや身体が冷えたのかくしゅんっとクシャミを一つ、自分ももう一度温まろうと湯船に向かい)
(/お言葉に甘えて飛ばさせて貰いました!)
うむ、随分綺麗になったようだ。ノワール、もう泳いでもいいぞ。
…風邪を引くなよ…私も身体を温めるとしよう
(やっと終わったとばかりにトテトテとお風呂へ向かって飛び込むノワール。それに頬を緩めて、再び湯に浸かる。シンクロナイズドスイミングじみた動きをするノワールは気になるが、ままゆっくりと休める。明かりを落とせば満天の星空。)
……また、来ようか
わあ、…綺麗。別世界に来たみたい。
(風呂を楽しむノワールを満足げに見守りつつ再び湯船に入れば温まる身体にほっと一息つき、ふと空を仰げば満天の星空に感嘆を漏らし。歩き回って怠い脚をゆっくりと揉みほぐしながら視線を相手に戻し薄く微笑みを浮かべては)
そうね。……、不謹慎だけれど生贄になって良かったわ。こんな景色や世界、知らなかったもの。
…くく、私も喰わなくて良かったと思っているぞ。お前といると………何と言うのだろうな。私には分からない…
…ニーナ、こっちに来なさい
(血が、飲みたい。身体が落ち着くと最も吸血鬼の原始的な感情が頭をもたげてくる。その様子はニーナにも伝わるか…酒に酔っているような、ぼんやりとした瞳でじっとりと見つめて)
…もう。血が飲みたいですって顔に書いてある。
(顔を相手に向ければ酔っているような視線、その表情を見れば血を欲しがっていることは一目瞭然でありため息混じりにそう述べるも決して嫌な表情はせず寧ろ吸われたいなどという衝動すら覚えている自身に戸惑いつつも、大人しく相手の言う通りに近くへ寄り)
……なら、話が早いな
…お前もされたがっているようじゃないか…
(抱き寄せて、その顔を間近でじっと見つめる。互いの吐息がかかるような距離。そっとニーナの背中を撫ぜ、自らの高鳴る鼓動も落ち着かせようとする…不意打ちに、そしてやり返しに、ニーナの首筋をぺろりと舐め上げる。)
ひゃぁ、…っ
(突然首筋を這う舌の感触にびくっと肩を揺らすとこそばゆさに思わず声を漏らし、先ほど自分がした行為を仕返しされているのだと分かりつつも「食べられちゃうみたい、」とか細い声で呟けば高鳴る鼓動を感じつつ物欲しげな瞳で相手を見上げ、次いで来るであろう痛みを想像してはきゅっと拳を握り)
…私も自制しなければな…本当に喰いたくなってしまう…
(白いが自分より血の通っている健康的な色をしたニーナの柔肌を優しく撫でる。それは既に吸血鬼となった身体とはいえ…どうしても美味そうに見えてしまう。その衝動を押さえつけるように、叩きつけるように、ニーナの首筋に噛み付く。いつに無く荒々しく、もしかしたら快感よりも痛みの方が大きいかもしれない…)
…っ、う。ナン…シア。美味しい…?
(優しく撫でられたかと思えばいつになく荒々しい相手の動作、鋭い痛みが首筋に走ると堪らず声を漏らしながらも、何処かで待ち侘びていた為かやや甘い声色で問い掛け。こちらを気にすることなく風呂を堪能しているノワールの水音と相手の呼吸の音を感じながらぎゅっと瞳を閉じると、強い痛みとそれでも感じられる快感に行き場を失った手を相手の背中に回すとがりっと無意識のうちに爪を立てていて)
ーーくふ、ぁ
…ああ、ニーナ……すまなかった
……ニーナ、お前は私の側にいてくれるか…?
(背中に立てられる爪がニーナの痛みを代弁する。申し訳なさでいっぱいになり、ニーナを胸元に抱きしめて謝る。背の差の問題だけでなく、とてもニーナが小さく見える。そんなニーナに無理をさせた、自分を抑えられなかったと自らを悔やみ。不安からか、二人の誓いを確認する。はいと返事が来るであろう事は分かっているのに、それでも聞かざるをえなかった)
…ーーはっ。…もちろんよ。貴女が必要としてくれる限り私はずっと側にいるわ。
(牙が抜けると同時に身体の力が抜け抱き締める相手の腕に体重を預けてはやや上気した頬で熱い息を吐いて。不安そうな相手の声に既に痛みは忘れており、薄く微笑みながら相手の背中を優しく撫でては「だからそんな顔しないで」と顔を上げると安心させようとちゅっと額に口付けを落とし)
ーーーー。
……ありがとう、ニーナ。もう大丈夫だ。私はもう出るとしよう
(ニーナに安心させて貰っている、それは悪い気分ではなかった。不意の額へのキスに、はっと驚き…微笑む。 「大丈夫だ」と言い残し風呂を後にする。自制できなかった事、ニーナを困らせてしまった事、反省する。少しばかりのろのろと脱衣所へ…ノワールが不思議そうに2人の方を見ていた。)
…ーー私も出ようかしら。ノワールはまだ入ってる?
(先に出た相手は一人になりたいのだろうかと思うと直ぐには出られず未だ速い鼓動を落ち着かせようとゆっくり息を吐いて。夜空を眺めたりして少しの間を空けてから立ち上がるとまだぱしゃぱしゃと遊んでいるノワールを振り返り、質問に対しこくりと頷くのを見れば微笑みつつ先に出ることにし)
…ニーナ、出たか…
(先に出ていたナンシアは何をしていたかと言えば、ワインを飲んでいた…ただ、ニーナが出てくるまでのそれほど長いとは言えない間に2本目に手をつけている程のペース。ワイングラスに赤ワイン、夜景を椅子に座って眺める姿はやはり似合うが)
ふ、ふふ…お前の準備が出来次第出かけよう
(お酒に強いのか普段との差はあまり感じさせない、しかしやはり頬は少なからず紅潮しワインの匂い。)
…やだ、もうこんなに飲んでたの?
(風呂から上がり支度を済ませ、先に待つであろう相手の元へ行けば椅子に腰掛けワインを嗜む姿に様になるなあなんて思ったのも束の間、既にワインは二本目を開けており驚いたようにそう述べ。血が飲み足りなかったのだろうかと考えつつ相手の元に寄ると「ノワールはまだお風呂だけれど…、呼んでこようかしら?」と)
……高い物だからな…ついつい「もう一杯」となってしまってな
お前の準備が出来次第出かけるとしよう
(苦笑いしてグラスを揺らす。芳醇な香りが漂う…酒の力か先程の事が嘘だったかのように心地好さそうな笑み。少しグラスに残ったワインを飲み干して瓶に手を伸ばす、しかし流石にもう一杯とはいかずコルクを押し込み。
「いや、ノワールには留守番をさせよう。奴はこういう時でもなければ羽を伸ばさないからな」椅子から立ち今閉じたワインをワインセラーに入れに行く。ちらと見えるその中には同じワインがあと3本は用意されており)
飲み過ぎには注意してほしいわ。貴女だけの血じゃないんだから。
(先程とは打って変わって心地好さそうな笑みを浮かべる相手に内心ほっとしいつもの調子で小言を告げワインの行方を目で追いそれがワインセラーに片付けられたのを見届けては頷き、寝室へと着替えをしに行って。髪を乾かし先程相手に買ってもらったドレスを身に纏い、おかしなところがないかと鏡の前でくるりと一周してから、相手の元へ戻ると「お待たせ、行きましょう?」と小首を傾げ)
……はは、そうだったな…気をつける
(以前自分が言った事を逆に言われる、素直にすまなく思う。ニーナの着替えを待つ間に酔い覚ましに水を煽って。
「よし、行こうか。」夜なのに日傘を持ち扉を開ける。特に何もなければ例の商店街の方へ向かって)
…マーサはいたずら好きだからな。一応気をつけておきなさい。怪我をするような事はしない方だが
いたずら…?やんちゃな人なの?
(商店街の方に歩みを進めながら、相手の言葉にきょとんとしながらいたずらというものだから可愛らしい物を想像しては相手を見上げ小首を傾げ)
……まあ、会えば分かるだろう
ここだ。…私だ、ナンシアだ。マーサはいるか?
(もう誰もいない商店街…いや、一つだけ開いている店。以前ナンシアが言っていたように雑貨屋…その戸をあまり遠慮せず開く。すると…)
「いらっしゃーい!ナンシアちゃんだナンシアちゃんだー!んー、そっちの人は〜?」
…連れだ、魔法を教えてやって欲しい
(店の奥から、丁度ノワールくらいの女の子が駆けってくる。2人を交互に眺めて)
…初めまして、マーサさん。ナンシアの眷属のニーナです。
(想像よりもずっと幼い女の子の姿にきょとんとしてしまい、ちらりとナンシアを見上げる。紹介されればぺこりと礼儀正しく頭を下げて。疑問は尽きないもののあまり見てしまっては失礼だと思い、薄く微笑みを浮かべるままで)
「……なんだ、驚かないんだー」
「それじゃあ、よろしくのう?ニーナちゃん。」
(驚かせようとしたかった、らしい。その一瞬後には既にマーサは老婆へと姿を変えている。概ね7〜80程の老婆に。)
……はぁ。
「それにしても眷属とは。ナンシアちゃんもやっと売れたと言うところじゃな。まあ奥へ来なさい、あったかい物でも食べていきなさいな」
(ナンシアの言葉数が少なくなり、引きつった笑みを浮かべる。前に言っていた通り苦手のようで)
ひゃっ、……正直に言うと驚きました。
(驚きのあまり声を上げてしまい、老婆となったマーサに更に瞳を丸くするものの想像していた通りの姿はしっくりくるようで直ぐに緊張は解けたのかくすくすと笑いながら上記を述べ。此れが相手の言っていた悪戯かと思いつつ、横目に相手を見れば引きつった笑みを浮かべているのが分かりこっそりと苦笑しながら案内されるがまま店の中へ。見たことのないような雑貨を不思議そうに見遣り)
「ふふん、それならいいのう。気に入った物があれば持っていってもいいぞ?ニーナちゃん」
(とりあえず、と不思議な雑貨を後に店の奥へ。奥は意外とこじんまりした普通の家で、唯一気になるような物はといえば薄紫色の煮立つ鍋……そこからナンシアとニーナの分の2杯を注ぎテーブルに。)
「つい一昨日作ったばかりのスープじゃ。飲んでみぃ」
……………いただくとしよう
(白と薄紫のマーブルのシチュー、に見えるもの。吸血鬼なら普通という訳ではないようで、ナンシアも躊躇っている。スプーンの上の1杯を、目を閉じて口に運ぶ…)
……甘い
(と、苦い顔で呟いた。口に入れれば鬼のように甘く、またパチパチと何か弾けるような感覚。)
いただきます。…ーーわ、ぱちぱちする。
(見たことのない飲み物、少しだけ不安そうな視線でそれを見ては溢れないようにゆっくりと一口分掬って口に運んで。相手の言う通り甘くパチパチと弾ける感覚は想像と違っており、思わず驚いように上記をもらし口元に手を当て瞬きを数回繰り返しては「…これは?」と飲んだことのない飲み物に不思議そうにして)
「そろそろ「クリスマス」が来るからのう、近所の子供達にお菓子をと思ってねぇ。ここから固めて飴にするつもりじゃったんだが…まあよかろ?」
…あ、ああ…しかし甘「そういえばニーナちゃん。魔法が教わりたいんだって?それは何故かの?」
(マーサはニーナの正面の椅子に座り、少しばかり身を乗り出し。調子の変わらぬ、ちょっとした質問。だけどその返答が気になるのかナンシアとはまた違った黄色に近い赤の瞳でじっと見つめて)
ええっと、…眷属になって人間の時よりもずっと時間があるので、…その、魔法を覚えてみるのもいいかなって思ったんです。それに私が魔法を使えれば少しはナンシアの役に立てると思って。
(こちらに向けられる赤い瞳、全てを見透かされているような気持ちになって素直に思いの丈を告げては「そんな理由じゃ教えていただけないでしょうか…」とおずおずと付け足すものの、こちらもじっと相手を見据えて)
「ふうむ…ナンシアちゃんの役に、ねぇ…」
「いやいや、そんな事はないさ。今時教えられる子も教わろうとする子も少ないからねぇ、それだけで嬉しいもんじゃ」
…私は店の商品を見てくる
「いってらっしゃい。さて!それじゃあゆっくり教えて行こうかね、夜は始まったばかりじゃ。」
(ニーナの返答に満足したような表情のマーサ。二人にしようと思ったのかナンシアは席を立ち。「まずは最初に…吸血鬼は魔力こそあるが扱うのは苦手なものなんじゃ。だからこのように「契約書」を作って勝手に持って行ってくれー、とするわけじゃな」紋章が3つ程と文字、線が複雑に書き込まれている掌ほどの紙を見せて。)
あっ、…行ってらっしゃい。
(教えてもらえると分かるとほっとしたように表情を緩めるもナンシアが出て行くのがわかれば少しだけ不安そうな視線で追いしかし自分で言い出したことだからと思い直すとマーサに向き直り「宜しくお願いします、」と礼儀正しく会釈をして。相手の持つ"契約書"と相手の顔を不思議そうにまじまじと見遣り)
誰かと契約して使えるようにする、ということですか?…例えば鴉さんとか。
そうじゃな。契約の対象は別に生物に限られてはおらん。例えば家と契約を結べば…ほれ。この通り「使役」できるってわけじゃな
(指をピッと動かせばその通りにカーテンが動き、開く。そのまま数度、開け閉めを繰り返し)
この紋章はな、その物の名前みたいなもんじゃ。使役するもの、される物、両方に必要じゃ。
これを見ながら適当に作ってみぃ、おりじなりてぃーがあればなんでもOKじゃ。
(紋章学の基礎、という文庫本程の本を取り出し見せる、どれも決まって「縁取り」「その中に絵か記号」があり、白黒である。)
…すごい、ナンシアも同じようなことをしていたわ。
(カーテンへと視線を移し、きらきらと関心を含んだ瞳で相手を見据えて。自分にも同じことが出来るのだろうかと期待を不安を抱きつつ相手の持つ本を覗き込み、たくさんの紋章を見ては頭の中で紋章を描きながら「…マーサさん、ペンをお借りしてもいいですか?」と)
ニーナちゃんにもできる。基本原理は簡単じゃからな、後は覚えるだけじゃ。こういう本を見ながらなら誰にでもできるじゃろう
ああ、すまんすまん。ほれ
(本の別のページを見せれば契約書の書き方がざっと書いてある。ただ実際に使うのは特殊な文字のようで習得は骨が折れそう。 ページを戻して羽根ペンを持ってくる。)
これはな、インク無しで書き続けられるベンじゃ。ちょーっとばかし魔力を使うんじゃがな
凄いペン…、んん、魔力のコントロールって難しいのね…
(羽根ペンを受け取ると物珍しげに羽根の部分を電気に透かせて。大切そうに持ち直すと紙へとペンを走らせるものの線は太くなったり擦れたりとまだ安定しないようで、小さく苦笑を漏らして。初めてのことに戸惑いつつもまずは縁取りの円を描きその右半分に三日月、空いたスペースに小さな星を二つなんとか書き上げ)
(/お待たせしている間に年越ししてしまいましたね;今年もよろしくお願いします!)
変な力を抜くのがコツかものう。勝手にある程度魔力を使ってくれるからの。
OKじゃ。いざ契約といこうかの。
この紙にニーナちゃんの紋章と…そうじゃの、このこのおもちゃにしてみようかの。これの紋章はこれじゃ
(小さなナンシア達の乗ってきたバスに似た模型を戸棚から持ってきて、裏の紋章を見せて。星型の縁の内側に「バスの模型」と書いてあって。)
さっきの紙に模写して、線で繋げば完了じゃ。ほれ、簡単じゃろう?
(/あけましておめでとうございます。10月からなのでもう2か月になるんですね)
これ、私たちが乗ってきたバスに似てます。…え、っと。これで完成、なのかしら…
(バスの模型を見れば何となく見慣れたそれに親しみを持ってそっと触れては紋章を確認して、マーサに言われた通りに紋章を書き始め。少しペンの扱いになれたのか先程よりも綺麗な線で書き上げるとあまりに簡単過ぎたのかやや不安そうに相手とバスの模型を交互に見やり)
(/そうですね!こんなに長く続いたの、初めてです。二人の中ではあまり時間は過ぎてなさそうですが…今年はもう少しいちゃいちゃさせるのを私の抱負としたいと思います。笑 )
近所で買ってきたものだからの。1200円かそこらの安物じゃ。
うん。上手い上手い。それにの、こう、「動けー」って命令するんじゃ。
「ゆっくり動け」とかある程度口で言ってやると良いかもしれないの。
(机の上の諸々を退かしバスを置く。手のひらサイズのそれには見た所動力はないので普通は動かないもの。ただ今は契約しているので「動け」なら前に、「退がれ」なら後ろに動くだろう。ただ模型故の限界なのか曲がったりはできないようで)
(/こちらもそうです。二人の中ではまだ6日、一週間も経ってないんですよね。こう考えると展開早すぎるかも…笑 そうですね、なんだかんだお互い好きとも言ってませんし。関係を深めていきたいです)
前に進めっ……、わあ。マーサさん動きましたよ!
(半信半疑といった様子ではあるものの物は試しと命令を出してみればそれ通りに動く車の模型。きらきらと瞳を輝かせると教えてくれた相手に向き直り嬉しそうに微笑み。あまりに簡単にできてしまったため拍子抜けしてしまったもののこれが吸血鬼の魔力かと思い知りながら「…もっと大きなものと契約するには、たくさんの魔力が必要ですか?」と。)
(/まだ6日でしたか…あまりに濃かったのでもっと一緒にいるような感覚になってました。笑 こちらは今のままでも十分楽しませていただいてますが、ネタが尽きたら飛ばしてしまうのもいいかもしれませんね!)
うむ、上手く動かせたの。…実はな、契約するのに大きさはあまり関係ないんじゃ。むしろ動かすスケールじゃな。
例えばわしはこの家自体と契約しておるが、先程動かしたのはカーテンのみ。じゃからそこまで魔力は使わん。
むしろ魔力を食うのは…無理をさせる事じゃな。例えばこのバス、横に転がれるようにはできておらん。それを命令して実行させるには結構魔力を使うという事じゃ。
使役は結構万能じゃが、やっぱり時間がかかるのと形の無いものは操れないのが難点じゃな
(質問に答えているマーサは生き生きとしており、やはり魔法を教わりたい人が少ないようで。しれっとおたまが勝手に鍋をかき回している、マーサは口で命令しなくても魔法が使えるらしくて)
(/楽しんでいただけてるなら何よりです!でも正直ネタが尽きてしまいそうだったり… あとはナンシアの仕事くらいでしょうか。しばらく素直にいちゃいちゃしてみるのもいいかもしれませんね!)
なるほど…、その、この本をお借りしてもいいですか?
(納得したように一つ頷き。視界の端で鍋をかき混ぜているおたまも相当魔力を使うのではと思いながらもう一度「後ろに下がれ」と指で合図しながらバスの模型に命令し、それ通りに動くバスを見てはまだまだ不思議そうな瞳で。饒舌な彼女の話を聞けば更に教わりたい気持ちは強くなり、本に視線をやりながらお願いし「ナンシア、驚くかしら」なんて嬉しさで頬を緩ませ商品を見ているであろう相手の元へ向かって)
(/こちらもネタを出さねばですね!思いつき次第提案させてください!)
「もちろん!それを読みながらやれば大抵の事は分かるじゃろう。あとは慣れじゃ!」
(嬉しそうなニーナ、それにつられてマーサも笑みを見せる。恐らくナンシアに見せたいのだろうと手をヒラヒラ振って見送って。)
……ニーナ、もう魔法の講義は終わったのか?
(ナンシアは先程ニーナが使っていた魔力で書けるペンを比べていた。テスト用の紙には細い均一な線が幾つか刻まれている。嬉しそうなニーナ、どうしたのかと訪ねて。)
(/楽しみに待っています!)
ふふ、私にも出来たのよ。バスの模型を動かしたの。
(子どものように声を弾ませては得意げに微笑んで。早速その様子を見せようかと思うも慌てて出てきてしまった為、模型は持っておらず自分の失態に後悔し。相手の持つペンを見ると「…ナンシア、それ一本欲しいわ」なんておねだりしてみて)
(/大変お待たせして申し訳ありませ…;;
ええっと、ネタを考えてみたのですが吸血鬼退治が来るとかどうでしょうか。退治する人が居るか謎ですが……そしたらこちらも人間に敵意を持って、食べることもいずれは出来るかもなんて思いまして。)
うむ。むしろ魔力の方を心配していたが問題ないようだ
(頭をぽんぽんと撫でるが、あくまでできて普通というようにあまり褒めず。「これか?…一本でいいのか?」幾つか、線の太さに違いがあるらしい種類から1種類を選んでペン立てにあるだけ取っている。凡そ10本余り、そんなに使うようには見えないか。)
(/いえいえ…お気になさらず!
吸血鬼退治…いただきます。
村の人が傭兵か何かを連れて退治しに来て、そこでナンシアが銀の弾丸を受けてしまう。ニーナはナンシアを守って村の人と傭兵を倒すか殺すかしてしまって…なんてどうでしょうか?
特に知り合いでもない傭兵を食べるなら幾分抵抗も少ないでしょうし!)
これで少しは役に立てるかしら。
(ぽんぽんと撫でれれば大して褒められていないことには気にしていないのか満足そうに瞳を細めては微笑んで。自分の一言で十本余りのペンを手に取る相手に「ナ、ナンシア。私は一本あれば十分よ?魔力があればずっと書けるようだし…」と少し慌てた様子で買ってしまうのを制しつつもしかしてらこれも彼女なりの甘やかし方なのかもしれないと考えてはやんわりと言葉を選び)
(/私の一言でそこまで話を広げてくれるなんてさすがです…!それでいきましょうか!話のタイミング的には屋敷に帰って少しほのぼのしてからのほうがいいかななんて考えてますがどうでしょう?
そうですねー、知らない人物がナンシアを襲ったとなれば抵抗少ないと思います。ナンシアにべったりなので。笑)
ああ…帰ったら家と契約を結ぼうか
……いや、私が使うのだ。一本でいいのか
(なんとなく気を遣わせたように感じ、申し訳程度一本を棚に戻し。じっとペンを見つめて「これもそうそう丈夫ではないからな…また買いに来るのも面倒だ」取らなかったペンのうち一本を選び取り、「フンッ」と力を込めるとベギリと嫌な音を立てて折れてしまい。)
マーサ!会計を頼む
//いえいえ、それ程でも!それでいきましょうか、ほのぼのした空気が一気にシリアスになる瞬間って好きですよ
ニーナが拳銃を使うのはどうでしょうか?事が起こる前にナンシアが持っているのを知っていてそれを持ってくるとかで。
ナンシアに傭兵がナイフを振り下ろそうとしているとかだと考える間も無さそうなので、抵抗も少ないかと。 ナンシアは吸血鬼なので日の光の下に出られないけれどニーナは日が浅いから大丈夫、みたいな点も活かせればと思います)
あっ、そうだったの。ごめんなさい…って、商品折っちゃだめじゃないっ
(戻されていくペンを目で追いつつ自分の考えすぎかと少し恥ずかしく思いながらおずおずと謝罪を述べるも折られてしまったペンに瞳を丸くし直ぐに慌てた様子で折れたペンを相手から奪い取ってはため息混じりに。彼女たちの間柄平気なのかもしれないと考えつつも嗜める口調で)
(/そうですねー!咄嗟になら出来そうだと思います!
後半も了解しました!ネタを出しておいて、主様に考えていただく形ですみません…!)
ああ…これの分も払うから大丈夫だ
あと、”それ”踏んづけておかないと困るぞ
(あまり気にしていない様子、「それ」について特に説明もしないままレジへ。ニーナが奪い取ったペンからは、インクだったと思しき黒いゼリー状の物がズルリと這い出し指の隙間を落ちて床へ。それは物陰に隠れようとゆっくり動き出して)
(/お気になさらず! むしろして欲しい事、したい事を積極的に言っていただければ助かります。なんとか形にしますので!)
(/ご無沙汰しております…!急にいなくなって申し訳ありません;
家族が増えたり何だりで私生活が忙しくこちらに顔を出せる余裕がありませんでした。大変お待たせしてしまい、また不安な思いをさせてしまっていたらごめんなさい!少し余裕が出来てきたのでまたお相手していただければ、、なんて思ったのですが都合良すぎですよね;;……もし見つけていただけたら嬉しいなと思います。長々とすみません。もしお相手いただけるなら続きを投下させていただきたいです。)
(/お久しぶりです。見ていたかいがありました。
なりよりも私生活が優先、仕方ない事です。それよりも、戻ってきて下さった事が嬉しいです…!
また一緒に、ゆったりペースでやっていければと思います。よろしくお願いします。)
ひっ、私こういうの駄目なの……!
(ずるりと指の間から落ちたインクの感触は芋虫さながら、思わず情けない声を漏らしながらも次ぐ指示に少し躊躇い、レジに向かう相手を慌てて追いかけてはゆっくりと動き出すインクの様子を捉えつつ縋るように相手の服を引っ張って。)
(/優しいお言葉、ありがとうございます;;
ずっと戻りたいと思いつつ日々の生活に流されておりました。。またお相手していただけること、本当に嬉しく思っております!こちらこそ、宜しくお願いしますっ!)
……。
仕方ない…いずれは慣れて貰うぞ
(裾を引くニーナ、可愛らしい様子に口元が緩みかけ。今ではなくいずれと先延ばしにする辺りやはり甘やかしていたり。
なんの躊躇もなく思い切りそれを踏み潰すと、それはぐちゃりと嫌な音を立てて消滅した。何事もなかったかのように会計を済ませ)
「さて。これはニーナちゃんにサービスじゃ。また来てのう」(その際に5センチ四方程の木箱を添えるマーサ。ナンシアにも中身が分からないらしく「ああ…ありがとう。また来る」と少し困惑気味)
…えぇ、いつか…慣れるわ。有難う。
(嫌な音は虫を潰した時のそれと酷似していて眉をひそめながらも内心ほっとすると自然と服の裾から手を離し、会計を済ませる相手の隣に立ちながら先程のインクの跡を一度忌々しく振り返るも、マーサの口から自分の名前を呼ばれるといそいそと向き直り木箱を一瞥し。ナンシアが困惑の色を滲ませたところに気付き中身は何だろうかと不思議に思いながら「--有難うございます。魔法も、きっと上達してみせます。」と薄く微笑みを添えてはぺこりと頭を下げ。ホテルに戻ったら練習してみようなどと考えを巡らせながらマーサの店を後にし)
…長居してしまったわね。でも楽しい時間だったわ、有難う。
(魔法を覚えたこと、不思議なペンを見つけたこと、普段見ないナンシアの一面を見れたことなどを思い出し自然と口元に笑みを浮かべ)
さて、帰るとしよう。
またペンが折れた頃に来る
(そんな事を言いながら店を出る。暫く手を振っているマーサ、少しばかり口許に笑みを浮かべているナンシア。旧知の仲なのだと思わせる。
「ああ。……そういえば、結局傘と服しか買ってやれなかったな」最初からそれを買いに来たわけで間違ってはいないのに少し申し訳なさそうに。)
十分過ぎるほどよ。それに素敵な夜景も見せてもらったもの。
(申し訳なさそうな相手の横顔を横目に薄く微笑みを浮かべたまま首を左右に振り、更に相手の手を繋いでみては「ノワールはゆっくり休めているかしら。」と部屋に置いてきた彼女のことを思い出しながら歩みを進めていって)
そうか…なら、いいか
(ニーナの笑みにつられ、こちらも微笑み。手を握り返せばもうホテルはすぐ近く。「どうだかな…前はソファで寝ていたし、休んでいるんじゃないか」ホテルのなかは明るく、少し顔をしかめ。鍵を受け取ると最上階へ。部屋へ戻ると、ノワールの姿が見当たらず。)
ただいま、……あら、ノワール?
(ノワールのことだから返事が無いのは普通だと思いつつ部屋を見渡すもののその姿は見えず。きょとんと不思議そうに小首を傾げてはやや心配も含まれた声色で呼び掛けては、ナンシアを見上げてみて)
一人で出掛けたりするのかしら…、まさかまだお風呂とか?
…どうだかな…風呂だけ見てみるか
(なかなか来る機会のない都市、遊びに行くのも充分考えられる。と、風呂の明かりがついており。扉を開けてみれば何故かせっせと清掃をしており。「……性か。今日は休め」)
えぇ、……本当に綺麗。
(風呂場へ向かった相手の背中に視線を遣り少し経てば声が聞こえてきたためやはりそこに居たのかと把握すると、窓際に置かれた椅子へ座り。二人が出てくるのを待とうかと思いながら片手には借りた魔法の本。その前にちらりと窓の外に視線を向けると変わらず美しい夜景があり感嘆を漏らし)
ああ、そうだろう…この街で一番高い所だからな。欲を言えばもう少し上がいいかもしれないな
(戻って来ればニーナの隣に。同じ高さにあるものは殆どなく街が一望できる、まさに最高級。一面のガラス窓のため薄く2人の姿が映る。
「お前も一杯どうだ?」いつの間にやら手には出る前に飲んでいたワイン。グラスも2つ用意していて飲む気まんまんのようで。)
空でも飛べたら最高でしょうね。……ノワールは大丈夫なの?
(開きかけた本をぱたりと閉じると見上げる形になりながら相手に視線を向けて。見ればノワールは隣にいない為不思議に思い小首を傾げ。ワイングラスを見れば相変わらずだと小さく微笑みながらもワインの赤色は吸血欲求を思い出させ、すっくと立ち上がると相手の手からそれをそっと離させ近くの小テーブルに置いてから「…それよりも、血が欲しいわ。」とやや強引に自信が座っていた椅子へと座らせて)
……………。
ああ、暫くしたら出てくるだろう
(「空を飛べたら最高」それは叶えるべき欲求だと思い、案を巡らす。直ぐには思いつかず後回しという事に。
珍しく少し強引なニーナ。その様子は喜ばしく「魔法を使ったからな…まだ慣れぬのだろう。何処からがいい?」腕、そして首筋。何方からも血が吸いやすいように露わにする。相変わらずの白い肌、僅かに血管の色が透けて見え)
手加減出来なかったらごめんなさい、…っん。
(露わになった白い首筋を見ればここからが良いと相手の髪を片手で寄せて抱きつくような形になると先ずはぺろりと舐めてからそう述べて。相手の言う通り魔法で消費していた為かいつもよりも喉の渇きを感じており再び首筋を舐め上げると勢い良く牙を突き立て夢中になって飲み出し)
……それくらいお前が気にする事ではない…っ
(両手を広げニーナを受け入れる。密着する身体同士、互いの鼓動も聞こえそう。普段はこうして血を吸っていたものの、されるのは久しぶり。柄になく少し緊張し。
首筋に牙が突き立てられれば一瞬肩を強張らせ。落ち着いて深呼吸をすれば、ニーナの背中をぽんぽんと撫で、まるで慰めるように。)
……はぁ、っ。ごちそうさま。やっぱり、…飲み物じゃ誤魔化せない渇きがあるのね。
(久し振りの吸血に心拍数は上がりやや興奮気味に息を漏らしながら首筋にかぶりついており。慰めるように背中を撫でられると少しだけ落ち着きを取り戻し喉の渇きが治った頃ゆっくりと唇を離して。噛み痕からじわりと滲み出る血を見ると勿体無いと言わんばかりにちろちろと舌先で舐めとってから身体を離し、口元に付着した血液も気にせず美味しかったと満足そうににこりと微笑み)
ああ……じきに私のだけでは満足できなくなるやもしれないな
(満足した様子のニーナに微笑み返し、そっと頭を撫でる。ニーナは既に吸血鬼。契約を交わしているため自分の血だけで満足できるかもしれないものの、なんとも言えず。
「……私も随分昼型になってしまったようだ。暫くしたら眠るとしよう」血を吸われた事も相まってか眠気が襲ってきて。)
そう、……ナンシアも私のだけじゃ足りないときもあるの?
(撫でられると心地よさそうに瞳を細め今は相手の血液だけで十分に足りている為そのことは頭の隅に置いて、ふと相手もそう思う時があるのだろうかと疑問に感じ小首を傾げ。「えぇ、そうしましょうか。ガウンでいいかしら。」と柔らかく微笑むと用意されていたガウンを二着持ってきて)
……、吸血鬼の血を吸うというのは、基本的に慰めにしかならん。今でこそ血が人間に近いお前がいるから問題ない、だが吸血鬼に近づくにつれ満足できなくなるやもしれない
(使う機会が無いと思っていた知識、額に手を当て思い出しながら話す。どのぐらいで完全な吸血鬼になるのかは思い出せず。
「ありがとう。…ノワールは既に寝ているようだ」所謂寝室の他にゲストルームとして少し狭い部屋が用意されており、ぐっすりと寝こけている。そっと扉を閉じれば寝室へ向かい。 寝室のベッドはダブルベッド、天蓋付きと豪華すぎるぐらいで)
来年まで、…って訳にはいかなそうね。
(また生贄の少女が来れば血に困ることは無さそうだと思いながらも自身の吸血欲求や身体の変化を思えば一年もかからないかもしれないと考え、申し訳無さそうに肩を竦めて。「ふふ、楽しそうだったものね。」と空いた扉の隙間からそっと覗くとその姿ににこりと微笑みながら囁き、寝室へと向かい。あまりに豪華すぎる部屋に少々面を食らい「何から何まで凄いのね…」と部屋を眺めて)
……今年のぶんも”まだ”であるしな……
なに、お前のせいでは無い
(ぽんぽん、と頭を撫で微笑む。しかし時折思い出したように「食べたくなる」のも事実、なんとかしなければと思い。
「私の部屋もこうしたいぐらいだ。運ぶのが面倒だからしていないが」そんなことはないとでも言うように。ドレスを脱ぎ捨てればガウンを羽織り)
何か、いい案があればいいのだけれど…。
(そんな案などまだ出会ったばかりの自分には思いつくはずもなく、しかし頭を撫でられれば少しばかり肩の力は抜け。いつの間にか出来れば食べて欲しくないという気持ちよりも相手の悩みを何とかしたいという方が大きくなっており。「ナンシアの部屋にこんなに立派なベッドがあったら毎日寝にいこうかしら。」とくすっと笑みながら自身も着替えを済ませ、ドレスをハンガーに掛けてからふかふかのベッドへと腰掛けて。長いブロンドの髪を片方の肩へまとめながら「明日切ってしまおうかしら…、ナンシアはどう思う?」と街にいる間にばっさり切ってしまうのもいいかもしれないと思いつくとふと問い掛け)
……ニーナ、お前さえ良ければ…いや、止めておこう
(ナンシアには珍しく口をつぐむ。ここで”買っていく”というものだが、ニーナには辛いだろうと思っての事。
「ふむ。ならば、買って帰ろうか……髪は好きにするといい。だが、吸血鬼は人間と違って髪が伸びにくいからな?」ニーナのいう事を本気にしたようで、本気で検討している時の顔つき。実際にこんなベッドが入る扉は無いように思える。
長寿という側面にはこういう物もある。髪型に拘りはないものの、戻すのには時間がかかる、やはり相手に任せるつもり)
ナンシア……、
(途中で止められた言葉にやや引っ掛かったが其れを察したのか何も言えずに居て。どうにかしたい気持ちと抵抗する気持ちが絡まって只々視線を落とし。「ふふ、こんなに大きなベッド入るかしら。それともそんなに私と寝たいの?」と本気で考えている相手に家の扉を頭に思い浮かべながらくすりと笑みを浮かべ、後半はやや揶揄するような口調で。髪のことを聞かされればその柔らかな髪を手で触りながら「伸ばしっぱなしだったから。それにこういう機会じゃないとなかなか切れないし…、うん、少し待たせちゃうけれど、行ってきてもいい?」と切ることを決めると頷き、相手の了承を得ようかと)
……この話はまた今度にしよう。折角来ているのだからな。
(こんな事で雰囲気を悪くしたくない。多少無理な形になるものの話を打ち切って。「……………、大きい方が嬉しいのだろう?」何にも考えていなかったのか入れ方については黙ってしまい。一緒に寝るのもいいかという思いをまさにそのまま言われれば少し言い訳をするように返し。
「ああ、構わないが……昼間にしよう。今はやっていないだろうからな」今は夜中、はやる気持ちも分かるものの窘めて)
えぇ。……、横になりましょうか。
(話を打ち切られると大人しく頷き這うようにベッドの反対側寄りに行くとごろりと寝転がり。流石ホテルと云うべきか柔らかなベッドに「ふかふか……」と在り来たりながらも幸せそうに感想を呟いて。「ふふ、確かに豪華だけれど一人で寝るには広過ぎると思って。それにお家のベッドも十分広いから一緒に寝れるわ?」と言い訳のような相手の言葉に瞳を細めくすっと笑みを零すと以前一緒にベッドに入ったことを思い出し。窘められると「あっ、ごめんなさい、言葉が足りなかったわ」と付け足し自身は明日の予定のつもりであったが言葉が足りなかったと小さく苦笑を浮かべ。ベッドに横たわっていると、先程の吸血による興奮も収まり少しずつ眠気が訪れ小さく欠伸を漏らし)
……うむ。身体が沈み込むようだ
(腰掛ける形から横になり。そのままもぞもぞと布団の中へ。素材に何を使っているのか最早熱いぐらいで。「……まあ、そうだな。手入れも苦労しそうだ」ホテルと違い自分でーとは言ってもノワールがいるがー手入れをするとなると、普通の物と違う事をする必要がありそう。昼間に寝る都合上干すのもあまりできないのでやはりいらないかと思い。
「ああ、そうか。それならいい。……今日は歩いたからな、ゆっくり眠れ。」眠たげなニーナの頬をそっと撫でる。自分にも眠気が襲って来、瞳を閉じて)
…おやすみなさい、ナンシア。
(頬を撫でられると心地よくあっという間に瞼は重くなり。上記を呟くと相手の方を向く形で眠りに落ちていき)
…--あら、おはよう。ノワール。でも此処では働く必要は無いのよ?
(吸血鬼といえどまだ日は浅い為朝にはしっかり目が覚め。そっとベッドから抜け出し着替えを済ませ寝室を抜けるとノワールがせっせと窓の掃除をしており。声を掛けるとこてんと小首を傾げるノワールに思わずクスクスと笑ってしまい。顔を洗い髪を梳かし用意を終えると紅茶を用意してきて)
……眠い
(頭まで布団に潜り込み熟睡していたナンシア、紅茶の香りに誘われて目が覚め。覚めはしたものの身体が重くもぞもぞと動くだけ。
眠っている間に脱ぎ捨てたのかガウンがベッドの外に落ちていて。不精して手だけを布団から出し、ガウンを探して)
ナンシア、まだねむいの?
(紅茶を持って戻ってみれば布団から手だけ出してガウンを探している様子の相手に思わずくすりと笑いを漏らし。近くのローテーブルに紅茶を置いて、ガウンを拾い相手の手に掛けると少し布団を捲り「おはよう、朝よ」と)
………寒い
(カーテンが閉められているため然程眩しくはないものの布団の中よりは明るく。ガウンを脱いだため身体が出ると寒く、端的に抗議して。
ガウンを着て布団から出て来れば紅茶を一気飲み。それでもまだ眠いのか布団に横になり「もう少し寝かせてくれ…」と情けない様子で)
…、困ったわ。
(思わず腰に手をやり溜息を一つ。このまま寝かせてあげたいのは山々だがチェックアウトの時刻も迫りつつあり、目覚めの為に持ってきた紅茶も効かなかった様でどうやって起こそうかと思案して。良い案も思い付かず再び溜息を漏らすと相手の耳元で「起きないとちゅーしちゃうわよ」と囁いてみるなど少し遊び始め)
うーん……
(薄ら目を開けニーナの方を見る。何を思ったかいきなり抱き寄せれば顔同士が非常に近くなり。少し気怠い笑みを浮かべれば舌舐めずりをし、唇と唇を合わせるキス。どれくらいの時間が経ったか、満足したようにニーナを解放すると「…目が覚めた」なんて伸びをすると何もなかったかのようにリビングへ向かい)
ナンシア?……、!
(抱き寄せられるとまだ寝惚けて居るのかときょとんと顔を覗き込むも次の瞬間に唇に柔らなものを感じ。確かにキスすると言ったものの瞳を閉じるのも忘れる程に驚いており。解放されると息をやっと吸って、初めての経験にじわじわと頬を赤らめながらリビングに向かう相手を追いかけて「…眠り姫じゃないんだから、」などと一人で呟きながら長い間生きている相手のことだから恐らく挨拶程度の事だろうと消化して)
………ノワール、ルームサービスを呼べ。ここで朝食をとる
(あんな事をしてまだ少し眠いのか伸びをしながら席に着き。本来ホテルの一階で取る朝食を4階まで持ってこさせるというのはかなりの暴挙、それがまかり通る程のお得意様であるとも言える。
「……お前も早く座れ、じきに来るだろう」先程までのだらしなさは何処へやら、ガウン姿とはいえかなり様になっており)
え、えぇ…
(素直に席に着くとふぅ、と息を吐き出し熱い頬をぱたぱたと手で仰ぎ。間も無くしてコンコンと扉を叩く音に視線を向けると朝食が届いた様で。朝食といえど豪華なもので、たちまち空腹を感じ朝食が並べられると「美味しそうね」と微笑みを浮かべて)
………ああ、そうだな
いただくとしよう……
(朝食のためか自分の好きな肉はハムぐらいしかなく、小さめのボウルに山盛りのサラダもあり。人間的な嗜好であれば美味しそうにも見えるがナンシアの目には微妙。)
ふふ、お肉が少ないって顔に書いてあるわよ。
(ちらりと相手の顔を盗み見れば朝食に関してやや物足りなそうな表情、小さく笑みを漏らして。サラダを三人分取り分けながら「お野菜は嫌いじゃなかったわよね。」と以前サラダをしっかり食べていた相手を意外に思ったことからかそう記憶しており、小皿に分けたサラダを二人の前に置いて。それが終わるといただきます、と早速サラダに手を付け)
………ああ。
(ニーナのからかいにも反応が薄い、露骨に嫌そうな顔。先は我慢していたものの今は取り繕う必要がないため。ボウルを手に取るとフォークで一口。あまり箸が進まないようで。「……ニーナ、もう少しやろう」とボウルを差し出して)
…少し多かった?
(ボウルを受け取ると自分の方へ取り分け再び戻し。どうにも元気の無い相手に何だか歳下の面倒を見ている様な気分になり自分の分のハムを相手のプレートへ移動させて「お昼はお肉がいいかしら?」と元気付けようと声を掛け)
……そんな事はない
(変な所プライドが高いのか、認めようとせず。少し減った野菜を一口で食べてしまうと「そうしよう…お前はいいのか?」ニーナのプレートから渡される事になったハム、気を遣わせたとよく分かり申し訳なくなり。とは言いつつも既に自らのスープや目玉焼きに手を出しているあたり食に関しては貪欲らしく)
うーん…、まだナンシア程お肉が食べたくなる訳でもないのよね。野菜でも十分満足出来るもの。
(まだ日が浅い為か、元々の好みなのか、特別肉食になるなどの変化は見られず。特に気を使った訳でも無くサラダの代わりとして相手に渡した節もある様で。用意された朝食が食べ終わるとごちそうさまでした、と紙ナプキンで口元を押さえ)
……単にそういう食生活をしてきたから拒否反応が出ないのかもしれないな
(拒否反応などと大げさに言うもののその実自身が嫌いなだけで。食事を終えれば「まあ、いい。チェックアウトの準備は済んでいるか?」自身はガウンを脱ぎ捨てると新たなドレスに着替え始め)
そうかもしれないわね。
(確かに孤児院での生活では質素な食事が多かった為に、 相手の言葉は納得のいくものでなるほど、と頷いて。「えぇ、終わっているわ。あっ、お屋敷に送る荷物があれば私の洋服も送って欲しいのだけれど…」と街に来た際に着ていたワンピースを持ってきて。)
ああ、分かった。入れておこう。
(ワンピースを受け取れば荷物として仕舞う。いつもより少し裾が短い、動きやすいドレスに着替えれば「さあ、行こうか」とニーナの手を取り。ノワールは見送るつもりのようで)
ありがとう。助かるわ。…、短いドレスも似合うのね。
(手荷物が減るのは有難く助かったと薄く微笑みを浮かべて。相手のドレス姿は様になるものでどれだけの男性が振り返ってきたのだろうかと想像してしまい。手を取られると「え、えぇ…、行きましょうか。」と先ほどの口付けから相手を意識してしまっているのかやや戸惑い頬を僅かに上気させながらも平然を保とうと)
(/遅くなりました;まだ早いかな…とも思いながらニーナに意識させてみました。吸血鬼退治まではほのぼのさせてみようかと…、早ければスルーしてくださいね!笑)
そうだろう?
肌を露出するのは良くない事だが、気に入っているのだ
(その短い裾を摘めば少なからず誘惑しているような形になり。「……まあ、私のドレスの話はいいか。」と裾から手を離せば歩き出し。「さて、どこに行こうか……どうした?」いざ外に出ようかという段、ニーナの頰の紅潮に気付き)
(/触れてみました。ロマンチックな展開は街にいるうちにしておきたいので。)
ふふ、その姿に何人の男性が騙されたのかしら?
(誘惑する様な仕草にふとそんなことを思えば小さく微笑みを浮かべながら小首を傾げ。隣を歩きながら意識しないように相手から視線を外していればふいに声を掛けられびくりと肩を揺らしながら「そ、その……、何だか意識してしまって」と視線は相手に向けられないまま自身の唇に触れて)
(/触れてくださって有難うございます。親密にはならずともこちらの心は少し動いたと思います。この後どう出るかはナンシアにお任せしますね!)
……騙しているつもりはないのだがな
…意識……ああ、なるほど
(ニーナの反応に訝しげに首を傾げる。未見に僅か皺を寄せ考えればナンシアにも理解でき。「……そうか……ふむ……ここではなんだ。」と、何か話したげに提案すれば、足を止めパンフレットを開き。「どこでも良いのだが」と判断を相手に委ね)
(/この後、ナンシアから告白させてみようかなと思っております。)
…、?じゃあ、ここはどうかしら
(自身も足を止め、何か話したそうな相手の様子に自分の"意識している"ということが関係あるのか無いのか全く分からずきょとんとしながら相手の表情から何か分かるだろうかと視線を上げるもパンフレットが開かれるとそちらに集中して。話をするならゆっくり出来そうなところがいいと、指差したのは「中央公園」と書かれた木や草花が豊かで、自分たちの居場所から然程遠く無いところで)
(/遂にですね…!)
公園、か……まあいいだろう。行くぞ
(相手が指し示したのは近くの公園。ゆったり過ごせそうなそこは話に最適。ニーナの手を取れば自然公園へ歩き出す、相変わらず気持ちが表情に出にくいのかニーナには何の話をしたいかはまだ伝わるはずもなく。
「……ニーナ、眷属とは何か知っているか?」互いに無言のまま公園に着けば不意に問いかける。ナンシアには珍しくその白い手に汗をかき)
(/先に言ってしまいますが、「好き」とか「愛している」とかの言葉はまだの予定です…)
眷属、?…従者や家来と云った意味かしら。
(手を取られると普段なら安心する筈が今はやや汗ばんでいて。公園に到着し相手に問い掛けられると、眷属になったのはノワールのような召使いが欲しかったからではないかと推測しており、知っている意味をそのまま述べて。握った手は熱くじんわりと汗ばんでいるもそれは自身の緊張だけだと感じており、もぞもぞと指を動かし)
(/分かりました!どうなるのか楽しみです…!)
……確かにそういった意味合いもあるが……私達はそれを家族と呼ぶ。
つまり、兄弟姉妹、親に子……そういった中に招き入れたという事だ。親族というのが意味合いとしては近いか。
(その口調、声色は何気ない話をする時のそれ。しかしニーナに触発されたか握る手に少し力がこもり。
視線は自然と公園の親子連れに。3人手を繋ぎ日の下を歩くその姿をわずかばかり羨ましそうに眺めれば1呼吸置き
「……座ろうか」と、心を落ち着けつつ木のベンチへ腰掛け)
家族…、どうしてそんな大切なところに私を?
(手は離さないままベンチへと腰掛け相手と向き直り表情を見るもののいつもと変わりないように見えて。説明を受ければ自分が思っていたよりも眷属とは相手とって大切な繋がりということは理解出来、今でこそ大切な存在には変わりないが生贄で来たばかりの自分を眷属に迎え入れてくれたのかと不思議に思い、真剣な面持ちで問い掛けて)
……私は「満たされる」と言ったな。それはお前を喰らうよりもずっとだ。
そして…一時の感情でない事も確認した、だから
(一瞬、躊躇するような素振りを見せたものの、決心したように一息に伝え。視線はずっと握ったままの手に、そしてニーナの瞳へ。一度瞳を閉じ深呼吸をする。今迄のナンシアからすれば、分かりやすいほど緊張しており……)
「お前を伴侶としたいのだ」
(じっと瞳の奥を見透かすように見つめる。それと同時に、ニーナにも瞳の奥を覗き込む事ができる…)
っ、……!
(真剣な面持ちで相手の話を聞いていたものの、瞳を見つめられると全てを見透かすような紅い瞳にズキンと心臓が高鳴るのを感じ。次ぐ言葉、"伴侶"という単語は馴染みは薄いものの意味は直ぐに理解出来、先ずは驚いた様子で瞳を丸くして。それからあっという間に頬を赤くすると繋いでいる手を顔の前にやって赤い頬を隠すようにし、その隙間から相手を覗きながら「……自分でもびっくりするほど嬉しい、みたい」と呟いて。一呼吸置いて、手も元の位置に戻すと「よろしくお願いします、」と薄く微笑みを浮かべ)
ーーーーはぁ…慣れない事はするものではないな
(緊張の糸が一気に溶け、くたりとベンチに身体を預ける。外であるのに寝起きの時のような格好。それだけ安心したのか、頬が緩みきった自然な笑みを浮かべて。
「ありがとう、ニーナ……善は急げと言う、リングを買いに行こうか」ゆっくり身体を起こせば手を握り直し)
だ、大丈夫?
(ベンチに寄り掛かる相手に具合でも悪いのかと慌てて表情を覗き込むも笑みが浮かべられていることが分かるとほっとして思わずくすりと笑いを零して「ふふ、大丈夫そうね」と此方も安心したように表情を和らげて。次ぐ提案にはまた少し頬を染めながら手を握り直し「はい、…えっーと、あなた?」などと夫婦のような呼び方で呼んでみては可笑しくなってくすくす笑いつつベンチを立って)
……ナンシアでいい。
ああ…番の物であれば証はリングに限らないのだが、何かいいものはあるか?
(ベンチを立てば手を握り返し、傘を首で支えつつパンフレットを開き。所謂ジュエリーショップは幾つかあるものの普通のアクセサリーショップもある、選ぶ余地は十分にありそう)
(/ついに夫婦になっちゃいましたね…!
ナンシアが男装するイベントもいずれやってみたくなります)
うーん、…イヤリングやネックレスもすてきだけれど…、やっぱりペアリングかしら。
(ペアリングに憧れがあるのかはにかみながら笑みを浮かべて。相手の傘の下に入り、空いている手でパンフレットを支えながら覗き込むとそれらの類のお店はたくさんあるようで眉間に皺を寄せるほど悩んでしまい「その、わがままを云うようだけれど…、シンプルなデザインなものがいいわ。どこかいいお店はある?」と希望を伝えながら自分よりこの街に詳しいであろう相手に店を委ね)
(/ですね!これからもっと堂々といちゃいちゃできそうですね。← 恐らくこれからどんどん溺愛していくと思います。
ナンシアの男装似合いそう…!妄想が膨らみます…笑)
分かった。……シンプルなもの、か
(リングであれば時を問わずつけていられる。ナンシアが想像したシンプルなリングは宝石どころか紋様も何もない物、それが好みならそれもいいと思い。
「……大切なものだ。全て回るとしよう」ジュエリーショップだけでも4つ、他の所まで見て回るとなると日が暮れてしまう。そうでなくとも都市を見て回る時間は確実に減る)
(/ナンシアからもナンシアなりにアプローチして行きます。キスとか抱く、撫でる以外にも何か好きな事があれば言っていただけると。
すぐにではありませんが、吸血鬼流な結婚式を予定しています。そこで男装してみようかと。)
ねえ、ナンシア?全て回ったらまた一泊することになってしまいそうよ。わたし、髪も切りたいもの。
(自身の我儘は通ったようでにこりと微笑みを浮かべ。パンフレットで見る限りジュエリーショップの場所は点々としており、全て回るのも楽しそうと思いながらも時間が足りないのではないかとの心配から相手の服の裾を引っ張って「先ずは近くのこのお店から行ってみましょう?」と公園から然程遠く無い店を指差し。行くと決まれば日差しも強くなってきた為自身の日傘を開いて)
(/吸血の際に必要以上に優しかったりなど萌えますね。乱暴なのも好きですが。笑 また思いつき次第随時お伝えさせてくださいな!逆にニーナからして欲しいことなどは御座いますか?キスやハグは徐々に積極的にさせていく予定ですが、もっと受け受けしい方が宜しければ控えめにします!
夫婦といったら結婚式ですものね!良いと思います。夜の結婚式などロマンチックですね〜)
……そうだったな…なら仕方ないか
(むう、と少しばかり不満げにこぼす。しかしニーナのいう事はもっとも、仕草も可愛らしく素直に従う事にし。その店に入れば、
「……私には明るすぎる…」ジュエリーショップは宝石を綺麗に見せるためにとても明るく、日傘もさす事ができないので顔をしかめ。「どんな物が良いのだ?」)
(/分かりました。できるだけ早くそうさせていただきます!
私から……なら、寝起きのキスをして欲しいかもですね。すぐにでなくて良いので。受け受けしいのも大好きですよ?)
…――決められないわ。もう一箇所見てもいいかしら
(眩しそうにする相手に自身もややそう感じるのか小さく笑いながらこくりと頷き。輝く宝石に半ば圧倒されながらも目的を果たすべくリングを見て回り。いくつかシンプルなものはあるもののこれだと心に留まるものが見つからないらしく、眉を下げながらそう提案して。もう一軒は少し歩くもののそう遠く離れた場所でもなく、しかし相手がいくつと回るのが辛い様だったら此処で決めてしまってもいいかもしれないとも思っており)
(/急がなくて大丈夫ですからね!タイミングが合えばぜひお願いします。分かりました、これから一緒に寝ることになりそうですしね。では最初のうちは受け受けしい感じでいきたいと思います!)
……分かった。まだ9時だ、時間に余裕はあるだろう
(ニーナが満足しなければ意味はない、そう考えて懐中時計を確認する。今は9時過ぎ、あと一箇所二箇所なら充分に見て回れる時間がある。ダメだという理由もなく二つ返事で了承すれば背中を向けジュエリーショップを後にする。
「…暫く忙しくなるからな、できれば午後を使っても今日中に決めておきたい。……焦る必要などないのだがな」寿命は人間に比べそれこそ無限と言える程、1ヶ月遅れたとしてもそこまでは大きくないはずなのにどうしてもリングが欲しく)
(/では、忘れた頃に不意打ちで。笑
改めて、これからもよろしくお願いします!)
ありがとう。…ねえ、シルバーはあまり良くないわよね?プラチナなら大丈夫?
(自身のわがままに付き合ってくれることに素直に感謝して。まだ日は上がったばかりだがこのまま悩んでいたら一日あっという間に過ぎてしまいそうで、次の店で良いものがあることを願いながら歩を進め。そういえば、と思い出すのは指輪の素材、契約時の相手が突き刺したシルバーのナイフを思い出せば普段身に付けるものも避けたほうがいいのかと問い掛けて。次ぐ相手の台詞にはきょとんと見上げながら「忙しくなるの?お仕事?」と小首を傾げ)
(/こちらこそよろしくお願いします!素敵なお相手様と繋がれて感謝です!それでは何もなければ失礼いたしますね。)
なに、お前が気にする事ではない。
そうだな……その昔、あえて銀の指輪を嵌めた夫婦もいたそうだが。プラチナなら全く問題はない。
(銀は忌避すべき物ではあるものの、それ単体で死にはしない。だからといってずっと嵌めているものに使うのはいかがなものか…ナンシア自身も銀の指輪をはめるのは好まず。
「そうなるな。私の出している貿易船が帰ってくる頃だ」貿易船といえばお金が稼げると男達の憧れ、それを指揮しているという事。しかも自分の船を持っているという事は元より相当なお金持ちにしかできない芸当で)
(/はい。こちらも背後は失礼しますね)
敢えてシルバーを嵌めた意味はあるのかしら…?
(頷きながらその夫婦の考えてみるものの特には思い付かず独り言の様に呟いてみて。忙しくなるとわかれば自身ももう他人事とは言えないがまだまだ実感は沸かないようで「ふふ、良い息抜きになったかしら、」とゆるりと微笑んで。談笑しているうちに次のジュエリーショップへと到着すれば先ほどの店同様明るい店内に瞳を細めて「…大丈夫?」と相手を見上げて)
そうだな…指に焼き付いて外せなくなる、だったか。
(面白い話であったため覚えていた、自分はといえばリスクを負ってまでそうする気にはならず。「ああ。お前には暇をさせることになるが」ニーナができる事は現状なく、つまらないだろうと心配。
そうこうしている間に店に着けば、「ああ…大丈夫だ。好きに見なさい」宝石の類は嫌いでないもののこれとそれとは別問題。しかめっ面で少し怒っているようにも見える)
…素敵な話ね。でもナンシアにはさせられないわ。
(成る程と納得すると静かにくすりと笑って。「大丈夫よ、貿易船なんて見たことないからわくわくしちゃう。」と相手の心配を他所にどんなに大きな船なのかと期待を膨らませており。店内を見て歩けば二つの指輪が目に付いて。一つは細いリングが二本絡まり一つの指輪になっているもの、もう一つはやや太めのリングに小さな宝石がきらりと光るもの。じっと見ていたかと思えば相手を呼んで「…この二つがきになるのだけれど…どちらがいいかしら、」と問い掛け)
ああ。私も折角のお前を傷つけたくはない。
……すぐに飽きると思うが
(ナンシアからすれば幾度も見た船、今更面白い事などなく。しかし、楽しみにしているのであれば良いかと半ば呆れ笑い。
「ふむ。どちらも良いがーー」目が慣れて来た頃。ニーナの示した二つを交互に見る、少し難しい顔をした後に「やはりつけてみるべきだろう。」と店員を呼び。)
いいの、それにお仕事しているナンシアも…ううん、何でもないわ。
(仕事をしている相手の姿を見るのも楽しみの一つであったが仕事とプライベートをあまり混合させるのも良くないと考え直すと口を噤んで、そっと楽しむことにして。「そうね。……、うん、どっちもすてき」とリングを目の前にしては瞳を細めて、「嵌めてあげましょうか?」と白い相手の腕をとって)
……?
おかしなやつだ
(何か言いかけたニーナ、不思議に思うも特に追求はせず、首を少し傾げるのにとどめ。
「ああ……そうだな。私も嵌めてやろう。 こちらから頼む」先に選んだのは二本が絡み合ったデザインのもの。ちなみに、二つとも値札がない。)
はい、どうぞ。…、ふふ、似合う。
(リングを手に取ると相手の細い指に丁寧に指輪を嵌めて。結婚式でよく見る光景をまさか自身がこんなに早くするとは思っておらず、はにかみながら相手を見上げて。それから自分の手をおずおずと出して)
……不思議な気分だ。まだ決めてもいないというのにな。
私の番だ。
(今まで幾度も指輪をはめた事はあったが、その中でも一番素晴らしい。それは指輪だけの価値でなく。
そっとニーナの手を取れば、揃いのリングをそっと嵌める。そして、その手の甲へ口付けを落とし。)
本当ね、……に、似合うかしら。
(指輪をされる番になると何だか恥ずかしいような嬉しいような相手の言う"不思議な気分"というものでその様子をじっと見ており。突然手の甲に口付けをされれば未だ慣れないスキンシップに頬を上気させ、そっと相手を見上げてるものの頭の中は指輪云々よりもそのことでいっぱいになっており)
………ふむ……こういった物も普段つけておくなら良いものだな。
次だ。今度は私が嵌めるとしよう
(お互いの指にはまったお揃いの指輪を感慨深そうに眺め。まあこれはこれと案外簡単に外してしまうと、もう1つの少し太いリングを手に取り)
つけてみたら決まると思ったけど…、やっぱり迷ってしまうものね。
(嵌めてもらうと薄く微笑み此方からも相手に嵌めて。きらりと宝石が光る指輪、良く見えるように手を開いてみてはううんと小さく唸りながら「こっちの方がしっくりくる…かしら。」とまだ迷いながらも普段着けておくには丁度いい存在感だと思うと相手の方を見ては小首を傾げ)
……………。
……分かった、こうしよう… どちらを買うかは秘密だ。その時が来たら私から渡す
(難しい顔をし考え込む。散々悩んだ挙句その結論を出す。というのも未だ決められずにおり、2つとも買ってゆっくり考えようと考えていて。)
それでいいか?
…!ナンシアが選んでくれる…ってことよね。
(新たな提案にぱっと顔を上げると、相手が選んでくれるものは何でも嬉しいと言わんばかりに顔色を明るくして。当然相手の考えなど読めるはずもなく勿論、と頷いて)
(/上げありがとうございます。お待たせして申し訳ありませんでした;)
ああ。…いつやるかは未定だが…その日までの楽しみ、だ
先に出ていてくれるか?
(流石にこう言った手前二つ買うのは恥ずかしく。隣にニーナがいれば勿論バレてしまうので、少し申し訳ないものの出ていてもらう事にして。ただ表はガラスなので、覗き込めばナンシアが2セット買う姿は見える。)
えぇ、外で待ってるわね。
(緩む頬を隠すことなく素直に頷くと相手を残して店を後にして。ガラスの前に立つと相手がどちらを買うのか気になりながらも後の楽しみにしようとごくりと唾を飲み込んでは背を向けるとパンフレットを開いては美容室や昼食の店を探してみて)
待たせた。…気に入った美容院はあるか?
(片手に指輪の入った紙袋を持ち、ショップから出て来ればパンフレットを見ているニーナ、美容師を探しているのだと思い。隣に立って覗き込めば、「…まあ、あまり切りすぎないようにした方がいい…恐らく、お前が想像している以上に髪が伸びるのは遅いぞ。」と一応言っておき。)
いいえ、…その、ありがとう。
(気になる美容室をチェックしていけばふと隣に立つ相手、指輪が入っているであろう紙袋を一瞥するとふわりと瞳を細めて。次ぐ言葉に「そうするわ。…ナンシアは長い方が好き?」と今は腰まで伸びている髪の一筋を指に絡めては相手を見上げる形になりながら少し照れを交えた声色で問い掛けて)
?ああ、気にすることはない。
……あまり短すぎるのも良くない…今となっては古い風習だが、召使や奴隷は短く髪を切っていたのだ。ノワールも長い方ではないだろう?
(どうしても少し意識してしまってな、と付け加える。ナンシア自身新しい物が好きであるものの身体に染み付いたものはどうにも抜けず。「……今は長い方だろう?そこまで切らなければ問題ない。」ノワールは肩にかからないくらいで、つまりそれより長ければ問題ないという事になり。)
そう…、じゃあここ位までならいい?
(好みというより風習の問題か、とノワールの髪の長さを思い出しては納得しながら頷くと丁度胸の下辺りを示しては小首を傾げ)
ああ。それくらいならいいんじゃないか?
気分転換にもなるし、可愛らしいと思うぞ
(ニーナの示した長さを見れば、それもまた似合うだろうと微笑み。頭を優しく撫でれば、「いい時間だ、先に昼食としよう。」と提案して)
…ふふ、楽しみにしててね?
(頭を撫でられると嬉しそうに瞳を細めふわりと微笑んで。長さを変えるだけでも相手の言う通り気分転換になる訳で声色はいつもより楽しげで。相手の提案を受けると丁度空腹を感じてきたところだった為頷くと何処からともなく肉の焼けるようないい香りが漂ってきて「ん、いい匂い」と)
ああ、当然だ…
………あそこだな。ここでいいか?
(嬉しそうに笑顔を返すニーナに頬が緩みそうになるものの、自分の頬をぺちりと叩きとどまって。パンフレットを見ることなくその匂いの元を見つければ角地のフランス料理店。近づけばシーフード系の香りもし。)
美味しそうな香り…、お肉も魚もあるみたいね。
(フランス料理屋の前にくると漂う香りに刺激を受けて急激に空腹を感じ。高級そうな外装、未だ質素な暮らしが抜け切れていないのか高そうと感じてしまいながらもお金の心配をする必要はあまり無いとわかってきたためか素直に頷いて)
では決まりだな。…中も明るすぎない
(こういったレストランでは中が明るくなっている事が多いものの、中は落ち着いた雰囲気になっており。ウエイトレスに案内された席は角、店内の子供連れやカップルがよく見える。「……余程自信があると見える。どちらが良い?」メニューは金目鯛のポアレと二種のステーキという二つしかなく。飲み物は緑茶やオレンジジュース、後はお酒という具合)
わたしはお魚にするわ。飲み物は…、ウーロン茶にしようかしら。ナンシアはお肉にするでしょう?
(相手の言う通り落ち着いた雰囲気の店内にほっと一息ついて。メニューを見てはなるほど、と頷くと迷う事なく選択し「一口ずつ交換したらどちらも食べられるもの」と考えを述べて)
ふむ…なるほど。それがいいな。
君、ポアレとステーキを一つづつ。それと…ウーロン茶、シャンパンを一本。
(近くにいたウエイトレスを呼び止めればすぐに注文を済ませてしまい。昼間だというのにお酒も頼んで。「…良い雰囲気の店だ。美味しければまた来たいが」見るものもなくなんとなく店の中を眺めて)
…ナンシアの血の殆どはお酒とお肉で出来てるように思えてきたわ。
(注文が済むと相変わらず酒を注文する相手に半分冗談残り半分は本気と云ったような口調で思わずくすくすと笑いを零して。同じく店内をぼんやりと眺めているとカップルや初老の夫婦など身なりはきちんとしているものの年齢層はばらつきのある客達が視界に入り「そうね、客層も色々みたい…でも皆美味しそうに食べてるわ」と)
……あながち間違っていないかもしれないな
(ニーナの言葉に、つられて自らもクスリと笑い。また、酒を控えるべきかもしれないとも思い。「ああ。期待できそうだな」やはりそれだけ自信があるのか、期待が高まり。そうしている間に2人の料理が届き、「私達もいただくとしよう。」)
ふふっ、美味しいからいいんだけど。でもワイン以外呑んでるところを見るのは始めて…だったかしら。
(酒と肉ばかりでも相手の血は自分にとっては合っている様で咎めることまではせず瞳を細めて笑い、そういえば、とシャンパンを頼んでいたことを思い出すと物珍しげに相手に視線を向けて。運ばれた料理、既に香りからして食欲をそそり「えぇ、…記念すべき食事になるのかしら」と夫婦の契りを交わしてから初めての食事に期待をして)
いよいよ、吸血鬼らしくなってきたな。
ワインは好きだが、他のものも悪くない。たまにはこういうものも飲みたくなるのだ
(顔の高さまでグラスが上げられると、シャンパン越しに互いの顔が見え。「そうなるな…しかし、折角の記念が適当に決めた店ではもったいない。いずれ正式に行おう。とにかくいただくとしようか」長い生涯で一度のこと、じっくり考えて決めたく。「とにかくいただくとしよう。二人の記念日に。」とはいえとりあえず記念日にはするらしく、グラスを前に、乾杯を催促して)
ふふ、お茶でごめんなさいね…、乾杯?
(シャンパン越しに相手の顔を見ると薄く微笑んで。正式に行われると相手に言われるものの互いにとっての大切な日、嬉しさと照れくささが交わりはにかみながら杯を上げて「ナンシア、選んでくれて有難う…、きっとこれからもっと好きになるはずだわ」とさらりと告げ)
いいさ。乾杯
(乾杯を交わす。ゆったりとした、心地よい空気。そうして飲む一口のシャンパンは格別に美味しく感じ。「何を言う…お前だから選んだのだ。感謝する事はない。今の私は幸せだ」ニーナがいなければつまらない日々が続いていたはず。それを塗り替えてくれたニーナには本当に感謝しており。「…料理が冷めてしまうな、いただくとしよう。牛と…これは鯨か。交換するのだったな?」鯨肉のステーキを一口、ニーナに合わせて少し小さめに切り分ければニーナの口元まで運び)
乾杯。…そんなにストレートに言われたの初めてだわ。
(かちん、と乾杯を交わし烏龍茶を一口。飲み慣れた味だがこのときばかりは一層美味しく感じ、相手の口から幸せだと聞けば自分も幸せを噛み締めながらもやや気恥ずかしさもあり少し頬を上気させ。目の前の料理を切り分けようかと思えば先に相手から運ばれてきた鯨肉をみるとぱくりと食べて「ん、美味しい」と瞳を細めては唇についたソースを舐めて。此方も、とポワレを一口サイズに切り分けると同じように相手の口元に運び)
自分の気持ちはあまり隠したくないのでな。…たまには控える時もあるが、お前には必要なかろう?
(素直な気持ちを言えるのはそれだけで気持ちよく。可愛らしい反応を見ればまたこちらもほおを緩め、僅かばかり赤らめ。「ふむ…拘っているだけあって新鮮で美味いな。港からそう遠くないのも一因か」期待通りの味。これならばまた次の記念日にも来てよいかもしれないと思う。「両方食べる、なかなかいい案だったな。」そうは言うものの、やはり自らのステーキに手をつけるナンシアはどことなく嬉しそうで)
とってもとっても嬉しいけれど…、心臓が保たないかもなんて贅沢な悩みだわ…。でも幸せなのは間違いないわね。
(先程の言葉ですら未だに心臓の高まりが治らないというのに今後もそのような言葉を掛けられるとなるとやや心配になりながらも、自身と同じように僅かに頬を赤らめた相手を見ればふわりと微笑み。「またこれるといいわね」と嬉しそうな相手に此方まで暖かい気持ちになり、自身もポワレを食していき。楽しい時間はあっという間で、皿の上も綺麗になっていき)
……そうだな。今がその調子では本当に本番でもたないぞ?
(今からこんな調子では、式で倒れでもおかしくないと冗談を言って笑い。自然に時間は過ぎ…「さて。馳走になった。鯨もたまには良いものだ。また来るとしよう」自信があるだけあって、ナンシアも大満足。次回は魚を選んでも良いかもしれないと珍しく思いつつ。「まあ、この街には暫く来ることはないだろう。悔いのないようにな」今は概ね2時過ぎ、帰りの事を考えるとあと4時間ほど。髪を切りに行ってもまだ余裕はある。)
…じゃあ普段からもっと言ってもらう必要があるわね。
(確かに、と思うと恥ずかしさにむうっと口を尖らせ、表面上は慣れるためと本心を隠したままにやりと微笑んで。皿を綺麗に片付けるとご馳走様でした、と両手を合わせて「えぇ、また連れてきてね?」満足そうで。ちらりと店内の時計に視線を遣り時間を確認して)
………、なかなか恥ずかしいものがあるな
(今はこそ特別な時間だからいいものの、普段からとなるとナンシアでも恥ずかしく。なんとなく顔隠すように前髪をゆびで弄り。「ああ。…今は美容院だな。どこにするか…」美容院まで載っているパンフレットはいかがなものか。ともかくそれを見ればすぐに数件見つかった。「イケメン美容師」やら「No. 1」と並ぶ凄そうな美容院から紹介文のない地味そうなものまで。)
……、こんなにあると迷ってしまうわ。イケメンは興味が無いけれど。
(今まで髪を切るといえば村に一つだけある美容室だったため、こんなに沢山あるとなると何を基準に選んだらいいのか分からず眉を顰め。取り敢えず長さと量だけ調節出来ればいいかと「ここにしようかしら…」パンフレットを見る限りいまいる場所から遠く無く、また個人経営の無難そうな店を指差して)
あると言ったら殺しに行っていたところだ。
(腕を組みため息ひとつ。ニーナはそう言わないとしても、万が一言ったなら本気でそうするつもりで。なんでも真顔で言い放つナンシアなので見分けはつきづらいが。
「……お前がそこがいいと言うならそうしよう。」本当はもっといい所で髪を切らせたいものの、本人の意思が最優先。地図を見ながら向かえば、一般家屋のようなこじんまりとした、どちらかと言えば床屋があり。)
そんな物騒なこと、明るいうちから言わないの。…それに、ナンシア以外に興味無いわ。
(真顔で言う相手の言葉、本来ならば強いと感じるだろうが今は夫婦という関係、嫉妬なのだろうかと思えば可愛らしくくすり、と小さく笑いを漏らすと宥めるように上記を述べて。店の前に着けば思った通りこじんまりとしており、ここならさほど明るくも無いし落ち着いて過ごせるだろうと踏んでは「…ナンシアはどうする?1時間ほどで終わるだろうしどこか見てきても大丈夫よ」と)
嬉しいことを言ってくれるな。…分かってはいるのだがな。
(そうニーナに窘められれば、少し眉を下げ。こうして伴侶ができたのは長い人生で当然初めて、気持ちに整理がついておらず。
「そうだな……そうさせて貰おうか。仕上がりを楽しみにしている」ニーナの提案に乗れば、昨日買った日傘と支払いに十分なお金を渡し。少しイメージが変わるであろうニーナの姿想像して微笑めば、「また一時間後。」と背を向け。
一時間後、ニーナが散髪を終えてもナンシアはまだおらず。)
…、まだ居ないみたいね。
(ふんわりと波打つブロンドの髪は宣言通り胸元で切り揃えられ、柔らかく風に吹かれており。辺りを見渡しても相手の姿は無く眉を下げると道の端に寄り、日傘の下で待つ事にすると暫くして二人組の男性に声を掛けられ。所謂ナンパ、自身にとっては初めてのことで困った様子で眉を下げながら「待ってる人いるんで…、」と誘いを断り続け)
ーーお前たち、何をしている?
(男がニーナに触れようと手を伸ばしたその時、その手首を取り問いかける。掴まれた男の手はミシリと嫌な音がして。「見た所小金持ちといった所か。名を言ってみろ。家族もろとも路頭に迷わせてやろう」静かな、しかし怒りの隠しきれない声色。宣言通り、そうするであろう事は見るに明らか、既に男の一人は逃げ出し)
…!ナンシアっ!
(相手の姿を見ればぱっと表情を明るくしたのも束の間、掴まれた男性の手首からは嫌な音が響き思わず眉を顰め、仲間の一人が一目散に逃げて行ったのを見ると何とも居た堪れなくなり事情を説明しようと相手の細い手首にそっと手を添えて「…そんなことする必要ない無いわ、行きましょう?」と相手を落ち着かせる為にも先ほどの困った表情とは一転し冷たい視線を男性に送れば添えた手をするりと腕に絡ませその場を後にしようと)
……………、そうだな。熱くなりすぎた
(ニーナに静止されれば幾分冷静になり、男から手を離して。このままでは怒りが再燃しそうだと引かれるままその場を後にして。
「……まずは、待たせてすまなかった。私がもっと早く戻っていればあんな事にはならなかった」折角来たというのに嫌な思いをさせてしまった。やはり一緒にいれば良かったと深く後悔しており。)
ナンシアが謝ることじゃ無いわ。それに声を掛けられただけだから…。
(その場を離れ静かな道に出ると腕を離し。相手の表情を見上げれば後悔の念を感じ、首を左右に振り相手の日傘の下に入り自分の日傘で正面から見えないように隠してから背伸びしてはちゅっ、と相手の頬に口付けをして「でも嬉しかったわ。…ありがとう」とはにかみながら微笑み離れると「…何か面白いものでもあった?」と出掛けていた間のことを聞こうと話題を変えて)
いや、しかしーー
(まだ何か言おうとすると、頬に口付け。暫し惚け、そして微笑み。「私も嬉しくなるな…ずっとお前の側にいよう。約束だ」結果的にはこれで良かったかもしれないと思え。
「ああ…お前のために土産をと思ってな、色々見て回っていた。結局決まらなくてな…」結局待たせる事になったと少し照れくさそうに答え。「さ、見に行こうか。」とにこり微笑み歩き出し)
えぇ、約束、よ。
(ほんのりと頬を染め相手の言葉に嬉しそうに瞳を細め、どうしようもなく相手にくっつきたくなってしまうと再び腕を組む形になり満足げな表情を浮かべては"土産"という単語に反応し顔を上げると「そうだったの?ふふ、私も迷っちゃいそう」と楽しみにしている様子で歩みを進め)
時間はまだある。…お前は悩まなくていいのだぞ?
(腕を組んできたニーナ、優しくその頭を撫で。ふと気付いたように口を開けば、「言い忘れていたが…その髪型、似合っているぞ。」と、髪を短くしたニーナを改めて見て。
しばらく歩けば、土産物屋がずらりと並ぶ通り。お菓子からぬいぐるみ、玩具など珍しい物も多く置かれており)
っ、…ほんと?嬉しい。
(自身も先程の騒ぎで忘れていたのか、髪型について褒められると時間差ということもあってかほんのりと頬を染めては嬉しそうに双眼細め。土産物の並ぶ通りに着けば、目移りしてしまうほどのたくさんの品物に視線を動かしながら「これだけあったらナンシアが迷うのも納得できるわ」と)
ああ。……今度私も切るべきか
(相手の変わったイメージに触発され、自分の腰に届きそうな黒い髪に触れ、いい加減鬱陶しいかもしれないなどと思案し。
「だろう?…これなんかはどうだ?」見て回っていて気になった一つ、それはテディベア。ベージュ色のそのぬいぐるみはショーウィンドウの中からこちらを見ていて。……問題はそのテディベアがノワールくらいの大きさがあるということで。)
ふふ、いいかもしれないわね。前に切ったのはいつ?
(頭に思い浮かべながらそれはそれでイメージが変わっていいなと柔らかく微笑んでから、こんなに伸ばすにはどのくらいの時間が掛かるのだろうかと考えて。ショーウィンドウから此方を見るテディベアは可愛らしいもので、近付いては感嘆を漏らしながら瞳を光らせて見つめるもののはたりとその大きさに気付いてしまえば相手を振り返っては「でも大き過ぎるわ。…サイズ的にはこっちの方がいいのかしら。」と隣に並ぶ小さいテディベアを指差して)
そうだな……………
………30年くらい前か?
(髪を指にくるくると巻きつけ手遊びをしながら思案。やけに長く考えていれば相当長い単位が飛び出し。それを分かっていれば当然切るかどうか悩み。
「ん?そんな小さなものでいいのか?」自分も寄って見てみれば、なんだか物足りないような気がして。ニーナが欲しければそれでいいのだが、どうなのかと首を傾げ)
人間だったらとんでもない長さになってるわね。…尚更、切ったところも見てみたいな。
(吸血鬼だからこその期間だと思いながらも驚きは隠し切れず、指先で髪を弄ぶ相手を可愛らしく思って薄く微笑み。大きいテディベアは可愛らしく連れて帰りたいと思いながらも「だって持って帰れないじゃない。…宅配便を使うのもなんだか…」と残念そうに笑いながら小さい方に決めようとしており)
……人間とは違うからな…また今度、ゆっくりできる時間が取れた時に切るとしよう。
(確かにいい加減うるさくなってきた自分の髪。そこまでばっさりとはいかないものの切ることは視野に入れ。
「そんな事か。お前は気にする必要などないというのに…私に任せておけ」手段は考えていないものの、そちらがいいならそちらを持ち帰る。宅配便を使ってもいい。心配はいらないと胸を張り、店の中に入っていって)
えっ、ナンシア…?大丈夫かしら…。
(先に店内へと向かう相手の背後を急ぎ足でついていき。あのお屋敷に宅配便等大丈夫だろうかと内心はらはらしながらも、店の中に並ぶ様々な土産物に視線をとられて)
ーーよし、それで頼む…
ニーナ!台車を貸してくれる事になったぞ!
(やはりやってみればなんとかなる、と嬉しそうに戦果を報告。まるで自分のためのテディベアかのような喜びようで。暫く待っていれば台車に乗って先のぬいぐるみが出てきて。「この通り、無茶な事などないのだ。さ、行くぞ?」)
わあ。…ナンシア、ありがとう。
(台車に乗って出てきたテディベアに驚きの声をあげては、自身よりも嬉しそうな相手の様子が微笑ましく柔らかく笑みを浮かべては早速テディベアの毛並みを撫でては確かめて。もふもふと柔らかく上品な毛並みに癒されては「ところでこれを押して帰るの?」と、)
そうだな……バスに載せたら返すとしよう。
しばらくは押している事になるか……
(こう考えると、ドレスの女がテディベアを台車で押しているのは少し滑稽。せめて買うのは後に回した方が良かったかと苦笑い。
「さ、他に欲しい物はないのか?」まだまだ多くの店が立ち並んでおり、洋菓子屋、雑貨屋、ペットショップなどが目を引くか。)
大変じゃない…?変わろうか?
(荷物が多くなってしまったかとつられて苦笑を零しながら、せっかく自分のものを買ってもらったのだから自分で押そうかと。辺りを見渡すと「えぇっと、…ノワールにお土産は?」と目に入った洋菓子店を指差し、)
……頼もうか。私だと目立ちすぎる。
(目立たないに越した事はない。そう重いものでもないので任せても良いだろうと考え、台車から手を離しニーナに持ちやすいように向け。
「……ああ、そうだった。チョコレートを買ってやるんだったな。」失念していたようで額に手を当て、「行くとしようか…」と歩向かって
)
うん、任せて。名前、何にしようかしら。
(こくり頷き、荷台を押しながらテディベアへと視線を移すとこんなに大きなプレゼントをもらった試しがなかったこともあり楽し気な声色で、しかし悩まし気に言って。「えぇ、…ナンシアもチョコレートは食べるの?」相手と歩みを揃えながら、何かのお酒と一緒に食べることもあった筈、と曖昧な記憶から小首を傾げて、)
(/大変遅くなりました;)
名前、か…大切にしてほしい
(楽しそうなニーナの表情にまた嬉しくなり、なんとなくテディベアの頭を撫でて。こういったぬいぐるみに触れるのは久しぶり、ふと昔の事を思い出し手が止まり。
「…食べない事もないが…ノワールのためだ。あいつはチョコレートが好きだからな」
洋菓子店につけば、人気なのか既に数人がおり。様々なケーキやシュークリームが並び、クッキーやチョコレートもまたお土産に良さそうで。)
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