アブ 2015-09-26 23:05:36 |
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ふむ。もういいですよ。・・・少し横になりますか?
(ぴたり、と額に手を当てて検温。気分が悪そうな生徒がフラついている為仕方なく、ゆっくりと生徒を抱きかかえて優しく寝かせ、椅子に座ってパソコンにデータを打ち込んでいれば音楽室を越えて反対側に位置する保健室まで聞こえてくる相手の声に苦笑して。
あー、楽しかったー!
(授業が終わると、やっぱり歌うのは楽しいやーと上機嫌に自分の教室へと戻り、その後の帰りのホームルームは完全な居眠りで過ごし、周りが下校していく中友人から「レトー、起きろー、帰るぞー」などと声を掛けられるも全く起きることなく一人寝続け)
・・・ん・・・っと。あれ、もうこんな時間か・・・。あれ?レトやんは・・・。
(カタカタ、とパソコンをタイピングする手を止めてぐっと伸びをして。ふと時計を見ればもうすぐ18時で。部活に参加していたかどうか分からないが、とりあえずあの子だったら遊びに行くとなれば部活もサボりそうなものだし、と考えれば少し気になったのか立ち上がり、ベッドで寝ている生徒に“先生少し教室に行って来ますから、もし何かあれば職員室にね。”と優しい声で声をかけて相手の教室へサンダルをぺたぺた鳴らしながら。
ん~、孔明がこんなところにー……
(もうすっかり暗くなっている教室で一人机に俯せたまま静かに寝息をたてていたが、マリオメーカーの夢でも見ているのか急にうなされたと思ったら何やら恨み言を言いながら、それでも起きることなく眉を八の字にさせており)
・・・?声?・・・あ。ったくもう・・・。
(ふと相手の教室から声が聞こえたのでひょっこりと覗けばやはり相手の姿があり、はぁ、と溜息を吐けば相手の傍まで寄って、しかし頑張ったから疲れているのだろうと珍しく菩薩の様な優しさを見せて優しく相手を揺すって“ほーら、レトやーん。起きて下さいよー。もうすぐ消灯ですよ~?”と。
へ?んー……あと3時間半……
(マリオメーカーでドッスンにやられ続ける夢を見ていたが、なにやら声が遠くから聞こえ、間抜けな声で返事をするも、未だ夢見心地で、通常なら5分と言うところを、3時間半ととてつも長く答えれば再び寝ようとし)
どんだけ寝るつもりだよ。
(思わずツッコむ様にべしりと相手の頭叩き、カチンときたのか、相手の耳元に顔を寄せ、ふぅ…っと息を吹き掛けて。
っ、のわっ!?アブ先生!?
(耳のこそば痒さに一気に目が覚め、耳を押さえながら何事かと勢いよく起き上がると、息が吹きかかった方を向き、相手の姿が目に入ると「何でこんなところに?」「え?保健室じゃないよね?次の授業保健体育なの?」と寝ぼけた頭で意味不明なことを考えており)
何で、じゃないですよ。あんまりにも君が遅いから、迎えに来てあげたんじゃないですか。
(はぁ、と溜息を吐きつつ頭を抑えて。相手の寝ぼけている姿に人差し指でぐーっと相手の額を押し、「・・・行きますよ。カニルト君。」何てフッと悪戯に微笑んで。
カニルトじゃねーし、レトルトだし。
(楽しそうに相手が付けた変なあだ名を否定すれば、立ち上がり机の中のものを大雑把にカバンの中に入れて帰り支度を整えると、足取り軽く扉に向かい)
カニのぬいぐるみとってくれるんでしょ?
失敗したら今日の夕飯はカニだからねー、先生の奢りで!
はっ!?カニ!?ちょ、高すぎません?
(夕飯にカニをリクエストされれば困った様な顔で相手を見返し、助手席のドアを開けながら「まぁこの天才アブ様にかかれば取れないものなんて無いですけどね?」ふふん、と余裕顔で相手に座る様に促し。
そう言うと思ってこの、天才レトルト考えておきました!!
アブ様はきっと完璧だから?ぬいぐるみなんて一発で取れちゃいますよねー、もし取れなかったらカニ食べ放題ね!
(必ず取れると自信満々な相手に、相手がゲームがすごく得意なのは知っているため、カニを食べるためにと、こじつけながら理由をつけて難易度を一気に高くしてニヤニヤと相手の様子を眺め)
(/すみません!見落としてましたぁぁ!
んんっ!?あ、あー。えーと…
…食べ放題は流石に無理ですけど、うちでカニ鍋ご馳走するのは、どうです?
((慌てた様に妥協案を上げれば本人は気付いていないのかお家デートの誘い染みたものを。ニヤニヤとする相手に我が儘なところも可愛いな、何て感じれば無意識に頬が緩んでよしよしと頭を撫でていて。
え!?アブ先生んちで!?
(初めて相手の家に遊びに行けるかもしれないと心躍り嬉しそうに聞き返すも、ハッとしてわざとらしい咳払いをひとつすれば「仕方ないなー、カニ鍋で手を打とう」だなんて冷静さを装って言えば、撫でられる手を払いのけ)
なんだその余裕は!
あっ、さてはなんか秘策があるな?
(/おかえりなさい!
いえ、何も?ほら、着きましたよ。ちなみに、もし取れたら…分かってますよね?
((昼に駐車したばかりの其処へもう一度車を入れればにこりと綺麗な笑顔にも関わらず悪魔のようなオーラを出しながら上記述べ、よいしょー、と中年特有の掛け声でスーツの上着を綺麗に畳んで車の座席に置けばワイシャツの袖を捲ってゲーム機の前へ。真剣な表情でスッと目を細めて脳内で計算しつつアームを動かし。))
さーて。やりますかー。……うん、良いな。もう少し、手前。うんうん。
(/有り難う御座いますー!
そっちこそ、もし一度で取れなかったら……、分かってますよね?
(黒いオーラ感じつつ一瞬ビクッとするものの、負けじと相手の口真似をしながら言い返しニヤリと精一杯の黒い笑みで対抗し、ゲーム機の前まで行くと雰囲気の変わる相手の横顔カッコいいなちくしょーなどと思いながら見つめていれば、動き出したアームに目線を移し、息を飲んでじっとアームの行く先を見つめ)
はいはい、っと・・・。うん、この位置だな。よし、行けッ。
((ぽちりと決定ボタンを押せばアームは降りていき、確実に外れなさそうな角度でぬいぐるみを掴めばそのまま持ち上がりよっしゃ!と拳を握って、勝ちが確定したと思っているのかニヤけ顔をしてアームの行先を見詰めていて。))
あ、ちなみに取れたら補習を受けてもらうのと、次のテストで全教科70点以上取って貰いますね。
げっ、マジかよ、この鬼畜っ!!
(相手の出した条件に「嫌々」という気持ちが目一杯表れている表情を見せれば、ぬいぐるみを掴んでゆっくりと動いていくアームに「ヤバイ」と焦りながら機械のガラスにへばりつきアームに向かって懇願し出し)
頼むー、落ちてくれー、今すぐ落ちてくれー!落としてくれー!!
ふふん、これは勝ち確・・・て、うぉっ!?
((どん、と他の客にぶつかり、思わずゲーム機にバン!と手をついてしまい、その振動でぼとりとぬいぐるみが落ちてしまってぽかん、と口を開け。
・・・え、・・・え?・・・いや、今のは無しでしょ・・・。
(/遅くなってすみません・・・!
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