主 2015-08-30 22:06:01 |
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…ちょっと待てよ?部屋主でも知らないものが箪笥に入ってるって…。
(相手の硬直する時間で自分もその違和感に気付き、恐る恐る言葉を紡いで)
怖い怖い怖い!
(それを考えれば言いようのない狂気と恐怖を感じ、相手が幽霊だとか関係なく腕にしがみ付き)
いや待て、ちょ、掴めてないって。てかほんとになんで…(必死にしがみつこうとしてくる相手をいなしながら不思議そうに俯き考えこみ
とりあえず、一旦これは置いておこう。考えても思いつきそうにないというか、なんか触りたくない。(五枚の封筒と絵をまとめて机の隅へ押しやり
こんな手掛かりを警察が見逃すはずがない。でもその後誰かが侵入したとすれば君が気付くだろうし…。
(仕方なく腕を掴む雰囲気で妥協しつつ、隅に追いやられる絵を見ながら何やら考えを口にして)
思ったんだけど、幽霊って眠るの?
(相手に気付かれず屋敷に侵入する隙を作ることができるのかふと気になり問いかけ)
眠る…というと違うが、さっき言ったろう?夜に殺されたから日没から夜明けまでしか出てこられないんだよ。昼間に来てたら普通に会うことなくお前は帰ってたな(おそらく覚えていないだろうと思い肩をすくめて説明して、ある意味こうして会ったのもこいつにとっては不運だったろうなと考えて
ん?待てよ、今何時だ。(ふとこの暗い時間帯にわざわざやってきた相手に現在の時刻を問いかけて
そんなこと言ってたっけ…?なるほど、じゃあ誰かが下着の上に封筒を置いて去ることなんて容易にできるわけだ。
(はて、と首を傾げるもすぐに考えるのをやめ、相手が不在中の犯行が可能であることを明るみにし)
えーっと…4時。…4時!?
(手元のスマホで時間を確認。深夜に来た筈なのだが、気付けば大分時間が経っていたようで、その感覚の差に自分でも驚き)
あっさりそんなこと言うな憑き殺すぞ(その手の話題には強くないのか橙の眼を爛々と光らせて怒るものの、死人特有の青白い頬に薄らと朱が差しており
…ってことは、後2時間弱か。(腕を組んで少し向こうを向きながらぼそりとそう返して
事実を述べたまでだよっ、そんな変な殺し方しないで。
(実際見てはいないのだがきっとそういうことなのだろうと想像し、怒る相手に両手を向けてどうどうと落ち着かせ)
そうか…。君、名前は?
(タイムリミットが2時間だと分かれば何故か名残惜しい気持ちが沸き起こり、それを誤魔化すように今更ながら少女に名前を問い)
私の名前は。(十年の時を経て話した人物には何度も調子を狂わされっぱなしで。しばらく憮然とした表情で窓を見ていたが、相手の方にゆっくり向き直り口を開く
…事件の概要はこうだったな。「当時十八歳だった田上瑠衣さんが刃物により刺殺されていた。地元の警察による捜査が行われたが犯人は特定されず、迷宮入りした事件である。」(表情を曇らせると静かに俯き淡々と携帯で見つかった事件の記事を読み上げ
君がその、田上瑠衣さんなんだね。俺は宇野智春。
(事件の概要は先程読んだが、今の相手の言葉で彼女がその本人であると確信し、一度名前を復唱した後自分の名を述べる)
あの…瑠衣さん、いや、瑠衣ちゃんが良かったらなんだけどさ、また此処に来ても良いかな?
(自己紹介も済んだところで、相手に少し近付いて本題に入る。先程追い返そうとした感じからするとあまり良く思われていないことは何と無く察しているが、駄目元で問いかけて)
あ、そうじゃなくて、その……。
(パッと顔を上げると何か言いたげに手を出すも、思い直したように手を引っ込め
…ちゃんとかは、やめろ。瑠衣でいい。それから、別に来ても追い出しはしない。
(ぼそりと上記呟いてから、初めのように相手を拒絶することは無いと告げて。ふいに思いついたようにすいと指先を動かせば台所から一枚のカードが
改めて、ようこそ侵入者。謎が解けるまでゆっくりしていけ。(どこか挑戦するような笑みを浮かべてパンケーキに刺さっていたカードを差し出す
おぉ本当か、良かった!
(案外あっさりと許可が下りればぐっと拳を握ってガッツポーズ)
あっ、これは…!あの美味しそうなパンケーキ、食べそびれた…!
(どこからか飛んでくる見覚えのあるカード。差し出されたそれを受け取れば、これが何処にあったか思い出し、ついでにパンケーキの記憶も蘇り)
随分怪しんでたみたいだったからな、片付けちまった。食べてたらゲームオーバーだったかもしれないと思えば、まぁいいじゃないか。(もっともそれもおどかすための一つの策だったことを思えば怪しまれたのは正解だったとクスクス笑って
気が向いたらまた出してやるよ…じゃ、また今夜。(ひらりと手をふると同時に窓から日が差してその光に溶けるように幽霊の姿は消える
…ん?ちょっ、待って今夜は行けn…。
(光と共に消えていく幻想的な光景にしばし見惚れていたが、何か勘違いをしている彼女の誤解を解こうと口を開くも時すでに遅し。彼女には後日改めて謝罪するとしよう)
すっかり遅くなってしまった、瑠衣ちゃん怒ってるかな…。
(色々と立て込んで中々時間が取れずそれからちょうど一週間後の夜、再び屋敷の前に現れる。ギィと不気味な音を鳴らして開く扉に慣れるにはまだ期間が必要なようで、少しビビりながら屋敷に足を踏み入れて
…よぉ。(恐る恐るといった様子で歩く相手を見つけるやいなや、ぬっと血塗れの顔をライトで下から照らしながら現れて
久し振りだな、七日ぶりってとこか?(来訪を喜んでいるのか反応を楽しんでいるのかニヤニヤと笑いながら相手の周りをクルクル回り
ふぁっ…!?
(ただでさえ薄暗く怯えているところにダメ押しの一撃が。例のごとく声を上げながら腰を抜かして尻餅をつき)
…いや、だからさ。別に一々驚かさなくても良いっての。
(あまりの情けなさに自分で笑けてきて、手を額に当てながら軽快に周囲を回る相手に先日も述べた一言を)
いやーもはや恒例行事かと。(ことある事に脅かしてやろうと思っているのが伺えるいい笑顔で親指を立てて
にしても遅かったな、待ちくたびれすぎて消滅するところだった。(くぁ、とあくびをしながら腕を組んで座り込む相手を見下ろして
そんなに待ってくれてたの?いやぁこう見えても何気に忙しくてさ。
(幽霊にとっちゃ成仏できるのは良いことではないのだろうか、とはいえ待ってくれていたことには嬉しさと申し訳なさが入り混じり、あははと笑いながら頭をかいて)
…まあ冗談だ、本当は来るかどうか半々だと思ってたしな。(組んでいた腕を解いてライトを相手に渡し、伏目がちに髪を手櫛ですいて
んで、何かあったのか?それとも暇なのか?(あくまで地縛霊であり、屋敷からは出られない制約がある。外からの情報は知っておきたいと壁に背をもたせかけるような仕草をしながら首をかしげ
なんだ、信用されてないなぁ俺。
(渡されたライトで相手を照らしつつ苦笑を浮かべて述べ)
あの後ちょっと親に聞いて見たんだけど、当時は結構話題になってたみたいだね。此処に集まったギャラリーも少なくなかったとか。
(特に用といった用は無いのだが、あれから親と話した内容を思い出せば、床から立ち上がりながら報告し)
仕方が無いだろ、お前には外の広い世界がある。(バツが悪そうにそっぽを向いてぶっきらぼうに呟く
なるほどな、そんな感じだったのか。(真面目に話を聞きながらもどこか他人事のような雰囲気で頷いており
さて、今日はどうする?(立ち上がった様子を見て廊下を先に歩き出しながら問いかけて
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