蔦屋敷の幽霊少女

そういえば撮られたな…チッ。(幽霊の存在が明らかになってしまえば大量の人が来るのは目に見えており、焦りについ舌打ちをして
…探すか。(携帯電話をポケットにしまうと適当に廊下を歩いていく

どうやって脱出しよう…。
（さっきので恐らく霊らしきものは動画に映っているはず。あとは脱出の手段であるが、ふと部屋に小窓が付いているのが見え、ダメ元で行動に移る）
でぇぇい！…むぅ。
（近くにあった椅子を手に取ると、思いきり窓目掛けて振りかざす。ガンッと音はなったものの窓にはヒビすら入らず、更に勢いを付けて2発目を）

！！(何かを叩きつけるような音を聞きつけ、急いで壁をすり抜けていくと椅子を振り上げる青年の姿をみとめる
こら！！危ないだろ！(窓が割れれば生身の青年は無傷では済まないのは当然、また自宅を破壊されてはたまらないと椅子をポルターガイストの要領で止めて

くっ…！今度は金縛りか…！
（椅子を振りかざす手がぴたっと止まる。実質椅子だけ止まっているため手を離せば身体の自由は容易にきくのだが、そのまま力を入れているため金縛りにかかっていると錯覚し、幽霊の声など聞こえちゃいない）

見事に話聞かねーな…あれか、最近の若いもんは、ってやつか。(止まっているだけの椅子を握りしめて1人奮闘している青年を呆れと困惑を込めて眺めて
まぁいいや。あ、これは貰っていくぞ(ポケットから携帯電話と鍵を取り出し、手近な机に並べて置く。そのついでにカメラをひょいと取ってから椅子の停止を解き

便利だなーポルターガイスト。(もはや侵入者に興味はないらしくふよふよと自室へと帰っていく

あ、解けた…ってちょっと君！
（ふいに身体が動いて勢い余って前のめりに。すぐさま何事かと周囲を確認すれば制服姿の少女？の後ろ姿を視界に捉え、もしかしたら自分と同じような境遇に遭った人かもと思い声をかけ）

…からかってごめんな。早く帰って…あー出来ればこのことは忘れてもらえるとありがたい。(初めてかけられた言葉にふと振り向けば困ったように笑って

え、君は一体…。こんなところで何してるの？
（見たところ姿形は人間のそれだが、何やら意味深な発言を聞けば上記述べながらゆっくりと近寄って行き）

この家の住人。ああ、鍵と携帯電話はそこに置いたからな。(怪訝そうに首をかしげてから思い当たったように机の上を指差し、片手のカメラを弄んで

天ぷらー

あぁ、ご丁寧にどうも…。
（相手の指差した方向を向き、どこかの鍵と落としたはずの携帯を入手し）
あの、できればそれもー…。
（少し申し訳無さそうに下手に出ながら少女が弄っているそれを指差して）

（/遅れてすみません、SW明けると頻度落ちるかもです；）

これはダメだ。(物憂げな、またはだるそうともとれる表情で前後にゆらゆらしながらもキッパリとした口調で断って
まぁ…中身をきっちり消して、今日の事も黙っててくれるんなら話は別。(ひょい、と目の高さまでカメラをつまみあげて揺らしながら

(/大丈夫ですよ、私もこれからは一日一更新とかもざらにあるはずなので。)

うーん、参ったな…。
（中身を消したんじゃカメラが返ってきても意味がなく、困ったように頭を掻き）
というか今更だけど、君は幽霊…なんだよね…？
（あまりにはっきりと見えているため気にしていなかったが、今になってふと疑問を抱き）

ん。(少し首を傾け肯定の意を示して
私はまだ意識がはっきりしてるし、そんなに死んでから経ってないからな。これも持ってるというよりは浮かせてるし(後ろの扉に触れようとすると手は向こう側へとすり抜ける。その間持っていたように見えたカメラはそのまま空中で静止している

うわ。
（手が扉をすり抜けカメラを浮かされると、その非現実的な光景に驚きの声を漏らして信じざるを得ないようで）
でもこんなに見えちゃってて良いのかな、しかも普通に会話できてるし。
（とはいえ普通の人間と同じようにコミュニケーションを取れているため今ひとつ実感が湧かず）

…私だって、一応人だ。(カメラを片手に む、と不満げに眉を寄せて
その辺もある程度は自由だしな…それに、信じてないやつには絶対見えない。(今まで来た肝試しの連中も本気で自分を探しに来たわけではないと分かっており、僅かに口元を綻ばせて人差し指を突きつけ

確かにそうだけど、イメージ的にはもっとこう、声にならない唸り声みたいな…。
（自分の中の幽霊像をイメージして顎に指をあてながら）
あはは、結局俺は幽霊を信じてたってことね。
（口ではいないと言いつつも、今こうなっているということは自分が霊の類を信じているということを証明しているようなもので、深層心理を覗かれた気持ちになって照れ臭そうに笑い）

貞〇とかか？あんなんにはなりたくないな。(うえ、と嫌そうな表情で頭を振って
そういうこと。本当はとっとと成仏出来れば楽なんだろうけどなー(腰に手を当ててため息を一つ。すっかりこの状態に順応し笑っている相手に釣られてふっと笑みを浮かべて

何か成仏できない理由がある…と？
(先程の言葉と合わせて、少女の意味深な言葉が気になり、それとなく問うてみて)

そんなところだ。なんだ、興味あるのか？(オレンジの目をすうっと細めて少し首をかしげる。
…まぁぶっちゃけあんまり覚えてないんだけどな。(両手を少し上げてお手上げポーズを取りながら自嘲するように笑って