腹が減っていたんだ。
この生まれもってしての身体故に、どんなに旨い物を貪ろうと、どんなに冷えた酒をかっ食らおうと本能から沸き上がる食欲は止まることはなかった。押さえつけるたびにそれらは脳を巡り胃を焦らせ理性を引きちぎらせていく。それでも人として生きていたかった俺は必死に耐えた。抑えて抑えて押さえ付けた。でも――限界だ。そう思った時ふっと目の前が真っ暗になって意識が飛んで空を舞う。まるで、眠っているように。眠っているのに身体だけは違う誰かに操られて操作されてるみたいに。ふっと電源が入ったように視界が明るくなって広がったとき、何がを抱いていた。抱き締めて首に顔を埋めていた。誰だかなんて顔を見なくても判った。だから見たくなかった。見たら自分がなんて事をしてしまったのか知らしめられてしまうから。香りで判った。首の白さで判った。細い体つきで判った。髪で判った。そのひとつひとつの情報が、たまらなくこわかったんだ。だって、それがお前だったから。お前じゃなければ良かった。他なら誰でも。愛していたから、知られたくなかったんだ。
でも。愛するお前の血を啜った事を忘れられなかった俺は、お前を大事に大事に――――食べ始めた。
**attention**
・吸血鬼パロディ
・吸血鬼仏×人間英
・人間英のみ募集
・三日以上無言放置(キープ可、要相談)リセット
・吸血鬼仏と人間英は幼なじみ。吸血鬼仏はずっと吸血鬼であることをずっと好きだった人間英に隠していましたがある日飢えの余り人間英の首筋に噛み付いて血を啜ってしまい、発覚。というストーリーで考えておりますが発覚前からでも発覚後からでも付き合っていても付き合っていなくとも近所さんだったり、どちらかが屋敷住まいだとかでどちらかが使用人だったりなんていった細かな設定につきましては相談可です。
・ロルは中〜長推奨。基本相手様に合わせます。極端に短すぎたり差が激しすぎたりを気をつけて頂ければ構いません。
募集開始。