レイ=ハイシュリヒンディ 2015-08-25 01:02:13 |
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……それは違います、お嬢様は悪くない
(笑いかけられれば複雑そうな顔をするも、珍しく強い口調でそう否定して
「…家族は嫌いですか?」とまた問いかけて)
…どうだろう。でも、すごく怖いよ。
(相手の強い口調に思わず目を見張るものの、すぐに視線を落とすと苦しそうに呟き。「だけど、仕方ないって思ってるよ」と心配を掛けないようにと相手に再び視線を向け)
…仕方ない、ですか
(嫌いだと言わなかったことに安堵感を覚え、確かめるようにそう鸚鵡返しすれば急に
「…紅茶が冷めてしまいますよ」と言いながら傍に行き)
…あ、そうだね。いただきます。
(相手の言葉にまだ食べていなかったことを思い出し、慌てて手を合わせてから紅茶とケーキを食べ始め)
……お嬢様、私と一緒にこの屋敷から逃げませんか
(この屋敷にいる人や他の執事から敵視されることを覚悟してそう提案し)
…………え?
(思わぬ言葉にケーキを食べかけていたフォークを持つ手がピタリと止まり。反射的に相手の方へと視線を向けると、「逃げる…?どうして?」と胸の高鳴りを覚えながら問いかけ)
…私は知っていたのです、最初から
(申し訳なさそうに目を伏せれば「しかし、目を瞑るのも今日で終わり、いじめに立ち向かう必要はありません、卑怯なのですから此方から逃げればいいのです」そう言ってかしづけば逃げましょう、と手を指し出して)
……うん。ありがとう、レイ。
(クビにされることを恐れてか誰もが見て見ぬふりをしてきたこのことを直視してくれた相手。どうせ今のままでいたところで苦しいだけの日々。それなら相手を信じてみようとその手を取って微笑み)
……ありがとうございます、お嬢様
(すっと相手の手に口付けすれば立ち上がって深々と礼をして
「それでは、今日一日我慢してください」と告げて)
(相手の言葉に一度コクリと頷いたものの、せっかく此処で働くことが決まった相手に酷なことをさせているのでないかと心配になり。相手の顔を覗きこむと、「でも…レイはそんなことしていいの…?」と問いかけ)
お嬢様が守れるのならば
(しっかりと相手の目を見て言えば「それにこのご時世ですから、仕事は探せばいくらでも見つかります」と優しく微笑んで)
(/遅くなってすみません!)
レイ…。ありがとう、ありがとうね…。
(相手の優しい言葉と笑顔に感極まってしまったのか、思わず目元に涙が浮かび。それでも自分も笑みを浮かべながら感謝を示すように相手の手を握り)
(/いえいえ!)
…しかし、お嬢様は本当によろしいのですか?
(目元に浮かんだ涙を指でなぞって拭いながらこう忠告し。
「もう、ご家族と会うことはありませんよ」)
もちろん迷いがないってわけではないけど…
(やはり気持ち的には揺れるものもあるのか瞳が揺れるものの、胸元で手を握りながら、「今のままでいたい…とは思わないわ」と相手をまっすぐに見つめ)
…そうですか
(複雑そうな表情で少し目を背けるもすぐに相手を見据えて相手を優しく撫でれば
「…すみません、次の仕事の時間が…」とどこからか懐中時計取り出して時間確認し)
あ、うん…引き止めてしまってごめんなさい。
(そんなに長い間引き止めてしまったのかと頭を下げ。食べ終わったお皿にフォークを置いて席を立ち上がると、「ありがとう、レイ」と微笑みかけ)
……お嬢様
(食べ終わった皿を片手で持って「また誰か来るかも知れません。ですが、今晩まで耐え抜いてください」と相手の身を心配するように最後にそう言って部屋から出ていき)
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