Russian Blue 2015-08-18 22:00:45 |
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かわいい、_ねぇ。何か照れ臭いけど、まぁ…セっちゃんが選んでくれてんだから似合ってるんじゃない?、ふふ、俺の事良く分かってるーって感じ、好き。
( 顔を覗かせた先に見えた相手といえば何時もの凜とした様子で有るも、直ぐとその皮は剥がれたのか此方へと寄るにつれ甘くなる空気を直感だろう感じれば釣られて緩やかに笑みを描き。加えて細やかに服装を整えて貰う中相手としては色々と言いたい事も多いのだろう、何処か楽し気な空気を隠しきれない口調の相手の呟きに耳を傾ければ此方も率直なる感想を述べていき。_と流石に油断も過ぎたのか、他の定員の目も強く程では無いが遠慮気味に浴びているにも関わらず公共の面で"好き"等どストレートな感情言葉まで口にしてしまえば流石の己で有れ少しばかり慎むべきと脳内で咎められ。何と無く予想の出来る相手の反応を思ってか、まるでカバーしてやるとも言わんばかりにまた口を開けば話題転換と己の服裾をひらひらとさせながら問い、)
_あー…。あのさ、これ以外にも何か俺に似合うのーとか有ったりする?、あんまり時間も無いからあと何着かってだけ教えて貰いたいなぁ、なんて。
う、ん…まあ、これ結構似合ってるし、ちょいちょい小物とかボトムとか変えてみて、くらいかなぁ…。
(相手が不意にストレートな言動を投げてくることくらいそろそろ慣れてきたと思っていたのだが、やはり愛しく思う相手に"好き"などと言われることに慣れられるほど相手からの好意に冷めてもいなくて。じわじわと押し迫る羞恥心によってか先程より僅かに頬の血色が良くなった様に見える頬を片手で冷やすように押さえながら何度か小さく頷き、視線を彷徨わせつつも相手の言葉に応えるとここで漸く周りから何となく向けられている視線に気付き。普段なら真っ先に気付きそうなものをここまで感じなかったということはそれだけ服選びに、ひいては相手に夢中になってしまっていたということだろうか、自分の行動から推し量れるこの事実に内心自嘲すると危うく恋心に溺れかけていた自分を律するように小さく咳ばらいをして。)
じゃあ…これとだけ合わせてみてくれる?ボトム、今のかこれかどっちかにしてコーディネート決めたいから。それなら時間掛かんないしいいでしょお?
…ほーい、んじゃあ着替えてくるねー。…とと忘れてた、はいこれ、着替える時邪魔だから持っててー、
( 程々長く付き合いがある為に相手の反応にも軽くながら予測は出来るのだろう、案の定動揺から紅潮頬の相手を思い一早く誤魔化しを効かせたのは正解だったか.通常を装う相手の姿を確認出来れば何事も無かったかの様に己はただゆるりと指示を聞くのみで。こんな事を考え行動する内は何とも己がエスコートを決める恋人であれば"彼氏"的な存在にと思えてしまうのか、偶には此方が彼是考えるのも悪くないと思えるのも相手のお陰で有ると今更ながら理解し。と同時に相手の指示を聞き終えれば手渡されたボトムを受け取りつつ試着室へと向かい、傍へと脱ぎ捨てられた衣服を纏めれば何ともだらし無く思えるもそれを直接と相手に手渡し。_暫し後、何を思ってか特に終わった等の報告もせず急とカーテンを開ければ思う感想を述べてみて、)
_んー。俺的には選んで貰ってる側だし…何とも言えないけどこっちのが好みかなー、って思うんだけど、
…うん、くまくんにしてはいい判断じゃない?確かにさっきのよりも、ボトムはきれい目にしてすっきりさせた方が可愛いだけじゃなくていいかも。
(邪魔だからと手渡された衣服は元々自分が相手に貸してやっていた服だったはずなのだが今は意識的には相手の服、という風に感じられてしまい、ほのかに相手の匂いや体温が残ったそれらに思わず顔を埋めそうになってしまい。流石にそこまで欲望に従順では己の体裁が保てないと自分自身理解しており、欲望に突き動かされそうになった自分の身体をどうにか留め僅かに衣類を抱く程度に留めて。ボトムを変えるだけということでそれ程時間もかからず出てきた相手の姿を暫し眺めてから相手の言葉に同意するように頷き。そうして服が決まった途端さっと店員を呼ぶように片手を上げそのまま相手の方を指さすと支払いのカードを渡したり着てきた服を渡したりとあれこれしながら淡々と事を進めていき。)
――彼が着てる服そのまま着てくから値札とってお会計ねぇ、一括でお願い。あとこの服、次来た時に持ってくから預かってもらえる?
はぁーあー、終わったー…。俺もう疲れたよー…って居ない。ん、お会計…、お会計?、…え、ねぇ、まさかとは思うけどセっちゃん、俺の服の払ってるとこ?
( 通常の己で有れば自己の買い物であれ億劫、ましてや他人の付き添い等早々しない為か.この短時間で疲労したので有ろう体力を惜しむ様に大きく溜息を零せば共に伸びを始め。それでも嫌気こそ刺さないのはやはり彼と共に居るからか、自然と本来苦痛である時間も楽しみなものへと変えてしまう関係に不思議な感覚こそ感じればだらりとそのまま脱力をし。_とそうこうしている内に相手の姿は既にと無く。てっきり元の服へと着替えると思い込んでいた為か、何やら手続きを行う彼の姿が目に留まれば思わず先程の店員へと状況を求める様にその服裾を引っ張り問い。先程の嫉妬云々は今もう頭に無いのか、幾ら相手の欲に付き合ったと言う形では合ったもののまさか服まで購入.とまで考えては居らず。暫し状況判断の為話し込んだ後彼の背後へと足を進めれば思う事口にし、)
_ねぇ、それって俺が今着てる服のお金じゃないの?何で、言ってくれれば俺だって出したんだけど。…良いの?
…あのねぇ、その服はあくまで俺がくまくんに着せたいから着せた服なの。今日はくまくん、俺の着せ替え人形って言ったでしょお?お人形は勝手にご主人様に服貢がれてればいいの。大体、俺はモデルで稼いでるから払えるけど…くまくん外部の仕事とか受けてないでしょ?
(あくまで今日は自分が相手を着飾らせたい、という個人的欲に相手を付き合わせた訳で、だからこそこの場で自分が払うのが道理だろうと思っていた分相手の発言は意外そのもので思わず一瞬呆けた表情を浮かべて。溜息交じりに相手の言葉を跳ねのけながら店員からカードを受け取るとするりと財布に収め、会計が完了したところで軽く店員に会釈してから相手の袖をそっと引き店を出ようと歩みを進め始め。というか、そもそもの話をしてしまえば自分と同じモデル業を兼業する嵐、実家が金持ちの司、楽曲提供などで何気に稼ぐレオと違い相手が外部で仕事をしているという話は聞いたことがなく、一応一流と言えるモデルである自分が着るような店の服の代金を相手が払えるようにはどうにも思えなくて。相手の懐を軽く見ているという訳ではないにしろどうにも払わせる、という考えには至らなかったのか困ったように眉を下げながらそれとなく指摘し。)
…まぁ、そうなんだけどさぁ?親に一つ二つ頼めばどーにでも出来たんだけど…いっか。折角だし貢がれたげるよー…ありがと、ご主人様ー、
( 滑らかに購入手続きを終えた後、袖を引かれ外へと促される中返される返答を聞いていれば直接的で無くとも己の懐を案じている相手に小さく笑みこそ溢れ。確かにユニット内メンバーでは目立った外部活動もしていなければ家柄が特別高貴なわけでも無い、それでも幼少期から兄を海外へと送る等一般家庭よりは裕福な方であると自負していた為か資金云々には何処と無く余裕こそ持ってしまっており。何気なく反抗伺うような台詞を口にしてしまうもこれはあくまで相手の好意、口では未だ凛と素直では無くとも己を思っての事に甘えたくなったのか諦めたように礼を述べれば揶揄い表現で相手を称し。_そんなやりとりを終えてか、本来であれば菓子時と考えていた時刻もとうに過ぎている時刻となってしまっていればふと思った今晩の事を問い。)
ん、そう。セっちゃん、夕飯どうする?多分俺ん家行っても兄者が邪魔してくるだろうし…出来れば食べて帰りたいなーとか思ってんだけど、
…じゃあくまくんの食べたいもの食べに行こ。俺は行った先でなるべくカロリー高くなさそうなもの食べるから。
(ご主人様などと呼ばれて喜ぶような危ない趣味は持ち合わせていないつもりだったが、どことなく気まぐれな猫にも似た雰囲気のある相手に言われると何となく胸がもぞもぞするというか、これが所謂萌えという感情なのか少しだけ表情を不器用に歪め。不慣れな感情に上手く表情が作れている気がしなくてそれとなく相手から顔を逸らしながら言葉を続けると洋服選びで散々振り回した負い目も僅かながら感じているのか夕食に関しては相手の希望を汲もうとする意志を見せ。とはいえその返答を待つまで店の前に居る、というのもアイドルということがばれているか否か不明の状況だがそれを差し引いたにしても見目がそもそも麗しい相手を着飾らせたことにより緩やかに向けられている羨望に似た視線が少し鬱陶しくて。着飾らせたのは自分でも、そんな相手が不特定多数の好奇の視線を浴びるのは良しとしないらしく、そっと相手の袖を引くようにしてゆっくりと歩みを進め始めて。)
――…顔、ちゃんと隠してよねぇ。ただでさえ注目浴びてるんだから、よく見たらアイドルのー…とか、段階的にばれちゃったら余計に大変でしょお?
ほいほーい、任せて。俺も食べれてセっちゃんも大丈夫そうな__あー…、彼処。パスタとか食べたい、何かお洒落だし。ね、良いでしょ?
( 先程の突拍子も無い呼び名で呼んでしまった為だろうか、何処かよそよそしく視線を外す相手を面白く心中で思ってしまえばマスク越しににたにたと笑みを浮かべ。そうこうして居れば先程の食事案に対する相手の意思が耳に入り、何かの引け目だろうか.場所指定を任されれば承諾に返事を一つと共に直ぐさま目に入った店を指差し。と言うもの、先程からやや鈍感な己でさえ感じる程の好奇な視線は気になっては居たのか.手っ取り早く身を隠すには近場の店内が良いと考えていた為に相手の袖先を引っ張っては返答より先に多少強引に目的地へと向かい。先程の店内といい相手は多少嫉妬気質、というか独占欲なるものが強いと認識している為か.その性質を買い悪戯こそしたくなる気持ちも有るもののやはり彼には楽しんで貰いたい一心が強いのか、店前へと着くと同時に店員1人を捕まえ。幸い他の客が並んでいなかった上にその流れ.まるで当初から考えていたかの様なお得意の仕草や声色で強引にも空きかけの端席を指差しては落とし文句の様に口を開き問い。)
_ふふ、セっちゃんカッコいいもんねぇ。俺も其処まで馬鹿じゃ無いし、気をつけまーす。__あ、席二つお願いー… 出来れば端っこが良いんだけど…駄目?
…くまくんさぁ、まさかしょっちゅう"そういうこと"やってたりしないよねぇ…?
(一応普段から相手を引っ張っていくような場面が多いせいか勝手にリードする立ち位置だと思い込んでいたものの、相手も面倒臭がっている癖に頭の回転が遅い訳ではない故の適切な判断により近場の店まで連れられればその店先で相手が見せた店員とのやり取りに思わず後ろで溜息をつき。アイドルという職業柄言い方は悪いが観客に媚びを売るのはある程度得意な方、しかしながら相手の先ほどの店員に向けた仕草はややあざとすぎるというか、一応恋人という関係の己にしてみれば少し癇に障るものでもあり。あっさり相手の落とし文句に騙され店内へと案内する店員の後を追いながらやや強めに相手を肘で小突くとじとりと疑うような視線を向けながら言葉を漏らし。別にこの程度で浮気だなんだと声を荒げる程ヒステリックに恋人面するつもりはないものの心境はやはり複雑で、変装用にと掛けていた眼鏡をそっと押し上げながら自然な仕草で一瞬だけ相手の耳元に囁きかけ、すぐに離れると案内された席へと腰を下ろして。)
――…あんまり安売りしてたら、俺だって考えがあるんだから。嫌ならそういうの、ちょっと控えなよねぇ。
はーい、ありがと。…あー…、まぁ、余程状況が悪く無いとやんないけど。好きでも無い人にやるのも疲れ__ッ、考えねぇ、気になりはするけど大人しくした方が良いかも。
( やはり幼い頃から得た良方、初期頃こそ無意識なものだったとしてもこの年と成っては流石に"使い物"となる技となっていて。案の定此方の言動にきゅん、とでもきたのだろうやや頬を赤らめつつも意図も簡単に要望が通ってしまえば何とかなったこの状況に安堵の息を漏らし。だがそんな様子の己とは反面、やはりこちらの態度に不満を抱いてしまったで有ろう相手の不機嫌さが伝わってくればおずりと視線を後ろへと向け。咎める様な疑問口調から相当なものと見たのか、弁解と口を開きどうにか自然に偶にとやっているだけと伝えようとするもそんな言葉は望んでいなかったのか、耳元へと掛かる吐息と共に脅し文句さえ聞こえてくれば思わず肩をぴくりと揺らし。空き席へと向かう途中に先程の言葉を脳内で繰り返せばぽつりと本心を零すも着席すればそんな事もけろりとし、取り敢えずこの状況打破が先と思えば向かいに座る相手の足先をつんつんと突き。これだけ機嫌を崩す彼の心情はどうだろうか、色々と考えを巡らす程何処か子供っぽく嫉妬心を抱える彼の可愛らしさが占めてしまえば思わずテーブルへと伏せたまま視線だけを上げた状態で甘えれば良いなどと甘事を口にし。)
_んねー、セっちゃん拗ねないでよー…、後でたっくさん甘えればいーじゃん。ほら、早く食べよ?はいメニュー、
…拗ねてない、そういううざい絡み方やめてよねぇ。…俺これ、くまくんもさっさと決めな。
(まだ先程の店員が相手の仕草に頬を染めた光景が焼き付いているせいだろうか、胸に残るもやもやとした不快感からか目の前に伏せる相手の頭にばさりと重ねる様にしてメニューを開くと唇をつんと尖らせたままさっとメニューに目を通していき。とはいえ勿論カルボナーラだのといった明らかにカロリーの高そうなものを省いて行けば選択肢はそう多くはなく、野菜やタコといった比較的ヘルシーな具材でまとめられたジェノベーゼのパスタを指さしながら相手の頭の上からメニューを退けると相手の方に冊子を手渡して。相手のメニューが決まるまで暇をつぶすようにテーブルに肘をつきながら視線を放り先程相手の仕草に顔を赤らめた彼女を見つけると、別に彼女に非があるわけではないと理解こそしているものの収まらないもやもやをぶつける様にじとりとした視線を浴びせて。そうして不躾な視線を向けていたところ、不意に視線で追っていた彼女と目が合ってしまい。不満の目を向けていたとはいえそこはアイドル、というか目が合ってしまったならいっそ先程の相手のことなど掻き消してしまえば、などというプライドと嫉妬とがない交ぜになったような感情からすぐに表情を柔らかな微笑みに変えると、そっと口パクで"頑張れ"などと伝えてやりながら緩く手を振ってやって。)
あう"、ちょ…此の儘とか何、絶対拗ねてんじゃん。…ん、じゃあ俺コレで。定員さん呼__、俺目の前に居るんだけど。…いい、やっぱコッチで、
( 拗ねてない等口ではそう言うものの態度や頭部に荒々しく重ねられたメニュー表からはどう取っても拗ねて居ないハズは無く、何処と無くそれを指摘すればもぞもぞともう一つ用意されたメニュー表を引っ張り出し品を眺め。彼の事を考えれば身体に制限を掛けている人の前でガッツリとしたものを注文するのもどうなのか、そんな気遣いが脳内を過ればキャベツとベーコンと言った己としてはまた抑えめなペペロンチーノと注文を固め。余り時間を掛けてはアレだろうと視線をそっと上げれば丁度笑顔でなにやら口にする相手が目に入り、目線の先には先程の己が口説いたと言っては大袈裟だが落とした彼女で有り。一瞬ばかりの間の後、先程散々此方の行動にアレコレと言い不満がっていた相手の行動とは思えない行動に不服感を感じたのか、先程決めかけていた品を止めては相手の事等一切配慮しないがっつりとしたクリームパスタへと品を変え。我ながら子供らしいと思う反面不満さを隠すにはこうする他思いつかなかったのだろう、未だ謎に思う相手の行動にじとりとした視線を向けつつも定員が注文へと駆け寄せれば[はい、コレとコレ。宜しくねぇ、]二人分の品を頼んで行き、)
…くまくんの時だって、俺すぐ隣に居たんだけどぉ?まあでも、あの子今のでくまくんとのことなんて忘れちゃったかもねぇ。
(仕返しなんて柄じゃないが、それでもあの店員に相手の笑顔が焼き付いたままでいるのも相手に自分の気持ちが分からないのも個人的に腑に落ちないものがあり、だからこそ起こした行動に相手が不服そうにするのを見ると思わず鼻で笑ってしまい。ざまあみろとでも言いたげな様子で相手の言葉をそのまま返す様な恨み言を口にすると視線を今一度先の店員に移し、自分の媚びのお蔭か先程よりどこかそわそわと浮ついた様子の彼女を目で追いながら言葉を続けると漸く満足したように目を伏せながら息をつき。我ながら子供っぽい憂さ晴らしだったとは自負しているものの一応気分は大分晴れたようで、用済みとなった店員には勿論それ以上意味深な視線を向けてやることなどなく料理が来るまでの暇つぶしとばかりに机を指先でとんとん、と叩いていて。相手にも自分と同じ思いをさせる、という行為自体は悪質だったと思うが、よくよく考えてみればこんな風にやり返すことなど遊木相手では何の効果も発揮されない行為だったはず、相手も不機嫌になったという事実がある意味自分への好意を感じさせる行動にも見えてきて。ちらりと相手を窺うように視線を上げてから、その不服そうな表情を確認した途端仄暗い幸福感に頬を緩め。)
…ふふ、良い顔してるねぇくまくん。馬鹿な女に媚びた顔より、そっちの方がずっと良いよぉ?
…っ、別に媚びて無いんだけど。寧ろセっちゃんが上書きしてくれて助かったよねぇー、あ り が と 。…なぁんかムカつく。セっちゃんムカつくー、
( 何処かそわそわとした様子の定員を前に注文時こそ人懐っこい笑みを浮かべてはいたものの注文終わればそれどころでは無いのか、彼女の気配が薄れた所でふと不機嫌満載なオーラを放ち。大体相手は何なのか、多少相手の嫉妬を煽ってしまうような行動は取っていたのかもしれない、それでも結果的には良い環境を得られた。相手にとって負荷は与えて居ないつもりになっていた己も己で有るがそんなに不満心を押し殺せるような容量は生憎持ち合わせておらず、ぐりぐりと足先で攻撃してみれば思わず子供じみた反論に棘を持たせストレートにムカつく等と言葉を零し。恐らくこの不服感情は相手の理解度だけでは無いのだろう、先程の定員に対する態度.ましてや此方よりも上手をいった等言われてしまえば全く無縁と思っていた何かしらの感情が悶々と湧き上がっているのも承知しており。またそんな感情を抑えられない自分自身にも何だかモンモンとしてしまえばまたブツブツと言葉を投げていた所、漸く注文していた料理が到着し。特に写真を撮るわけでも無く添えられたスプーンとフォークを握ってはまだ治らない苛立ちをそのまま言葉にし、後に挨拶言葉を口にしては先にと料理を口に運び、)
__もう良いし堂々と食べちゃうからね。セっちゃんはその飾り気無い女の子ーしたご飯でも食べてて。…頂きます、
はいはい、くまくんこそそんなの食べておデブになったりしないでよ?じゃ、いただきまぁす。
(相手の怒った顔や自分に対しての不満顔は苦手だったはずなのだが、それが嫉妬という好意の裏付けであると認識した途端そんな相手の表情が妙に嬉しくなってしまい、幼い子のようなテーブル下の反撃もまた可愛げのある行動に思えてきて。苛立ちの中食事を始める相手をどこか満足そうな目で見つめた後自分も食事に手を付け始めれば食べる仕草すら静かに美しく、まるで心がけながら食しているような模範的な作法のまま食べ進めれば、腹八分目ということなのだろうか少量残した状態でフォークを置き。僅かに唇に付着したソースをナプキンで拭ってから一息つき不機嫌さを未だ醸し出す相手に視線を移すと両手で頬杖を突きながらあまりに対照的な緩んだ表情を向けて。嫉妬してもらえているということが強く相手の好意を認識させてくれる、今まで遊木に対して一方通行なアプローチだった分間接的にでもその想いを感じられることがこんな状況だというのに嬉しくて、嬉々とした想いに仄かに頬を染めながら不服の顔を眺めればちらりと周りにどこか意味深な視線を流して。)
くまくんさぁ、さっきの女に嫉妬してるでしょお。俺もくまくんの時したから分かるよぉ?…ゆうくんは俺が他の子に目掛けてもなぁんにも反応してくれなかったから、そういうあからさまなの新鮮。くまくんは俺に無関心じゃないって、ちゃんと執着してくれてるって分かって……――なんか、癖になっちゃいそう。
…癖になるとか本当、悪趣味。そんな試す様な事しなくたって俺は"ゆうくん"じゃないし、怒るに決まってんじゃん。__でも、そうやって自分の欲とか曝け出しちゃう所とかも好きだなーって思うんだよ?…それがまたムカつくよね。
( 流石は芸能界で揉まれた経験の有る相手、礼儀作法はほぼほぼ完璧と言った風に小綺麗に食事を取る様子とは一転、未だ不機嫌さ放ったまま黙々と口の中へと頬張り気味に食事を運ぶ二人の光景を見ればこれまた可笑しくも見えてしまうもので。相手から少し遅れ完食とした所、既に食事を終えて居たのだろう相手は未だ気分が良いのか.それこそ滅多に見せる事の無い緩んだままの表情で此方へと話しかけて来れば嫌でも気になってしまうものであり。そんな気になる内容はごく簡単、あまり声を大にして言えない内容では有るも彼の素直な一言一言で。此処まで素直な感情を見せてくれることがそう多くなかった為か、不思議と苛立っていた矛先が散乱して行けばそれと引き換えにじわじわと歓喜の感情も湧いてくる様で。小さなため息がもう己自身が根にも持っていない事を象徴するものであっても、それでも相手に乗せられている感覚は気に入らないものなのか、もはや嫌がらせでも何でも無い.駄々言葉を口にすれば態とらしく机へと伏せてみて、)
あーあー…、なぁんかまだ苛々するなぁ。食後のデザートでも有れば俺の気も変わると思うんだけどなぁ。セっちゃんどケチだからなぁ、残念無念此処でふて寝しちゃうかもー、
はいはい分かったってば、一個だけね。あんなカロリー高そうなパスタ食べたんだから、デザートくらいちょっとは自重しなよぉ?
(想いを伝え合ったばかりの時こそ相手の想いがどれだけのものなのか、愛され慣れていないが故の"愛されている"という自信の欠如が生み出した不安感に悩まされていたものの、緩やかに自信を持ち始めたがために得た安定から相手の不機嫌も憎まれ口も心を揺るがすものにはならなくなってきていて。だからこそ出来るようになったまるで相手を試す様なこちらの行為に向けられた言葉に満足げに目じりを下げると声こそ仕方なしとばかりに繕いつつも満ち足りた想いが吐息にちらついたような普段より幾分か明るい声色で返しながらメニューをデザートの面を表にして差し出し。本音を言ってしまえばこの安らいだ感覚に任せて相手に好きなだけ好きなものを食べさせてしまいたい、などという堕落した考えも一瞬はちらついたがどうしたってそこでプロとしてのスタンスを捨てられないのが己、一応お詫びの体のはずなのだがそれでもあくまでアイドルとしてカロリーは気にするようにと口煩い言葉を挟みながらメニューの中でカロリーが比較的低いであろうフルーツ系のタルトやシャーベットなどをそっと指さして。)
やーりぃ、。割と甘いトコあるよね__んー、でも選択は相変わらず。けど良ーや、そこらへんも美味しそうだし。よし決まりー、
( 相手が妥協する事は目に見えていたのだろう、些か明るい声色に乗せて許しが出ればまるで先程の不機嫌さが吹き飛んだ様に笑みを浮かべながら顔を上げ。思えば不安がりな彼の事、己が見せた攻撃感情は苦では無かったのだろうか、つい今朝方見せた彼の言動からそんな不安が今更ながら沸き起こるもこの調子.もう彼なりに安心が得られたのならとこれ以上細作も無と感じれば口元緩ませ。それはそう、相手の指差すメニュー欄に目を通せば何を思ったのか.素直に妥協言葉を口にすれば桃色に近い柔らかな色の苺のシャーベットを選択し。_同時に定員を呼び注文を終えた所、時間も時間のせいか突如己の端末から音が漏れれば嫌な感と共にもぞもぞと遅い動きでそれを取り出し。着信主は思っていた通り兄の名前、この場で不快な態度を取ってもどうかと思ったのか、気付けば上手い言い訳と共に目の前の彼の手へとその端末を渡しており。)
_う。わぁ…兄者。…ねぇ、今俺がココで出たら絶対険悪満載になると思うんだよね。しかも今日セっちゃん、俺の家泊まるんでしょ?許可とっときなよ、ほら。お願いー、
はぁ?俺あの人あんまり好きじゃないんだけど…ていうか高校生にもなってそれとか、ちょっとブラコン過ぎて引くわぁ。
(一先ずデザートのお蔭か変に拗ねられるような事態は脱したらしい、注文を取った店員が戻っていく姿を視認しながらやれやれとばかりに溜息をついていれば目の前から小さな音漏れが聞こえて。飲食店なのだからと咎めようと口を開きかけたところで相手から渡された端末、それに表示された名前に相手程嫌ってはいないにしろあの独特な気性を思い出して思わず眉を寄せれば相手の逃げる様な要求に不満の声を漏らして。どの口が言うか、と突っ込まれそうな発言はさて置いて、確かに相手の家に泊まる以上相手の両親かそれに匹敵する保護責任者に了承を得なければいけないのは事実で、暫しなり続ける端末を見つめた後意を決したように通話のボタンを押すと端末を耳元に当てて。何だかハートマークが端末を介して飛んできているような錯覚さえ起こしそうになる電話相手の声に深く息をつくと、一応相手の兄だからという意識が働いたのか表情とは裏腹に声ばかり取り繕った言葉で返事を返して。)
――お電話変わりました、Knightsの瀬名泉です。凛月くんは今から其方に送り届ける予定なのですが、ユニットメンバー同士の友好を深めたいということで僕も凛月くんのお宅に宿泊させて頂けないかと思っておりまして。ご了承頂けますか、零さん?
だよねぇ、本当ありえな__、に、それズルいんだけど…。__。ん、?…あー…、そこ置いといて。ありがと、
( 如何やら己の作戦が通用したのか、未だ鳴り響く着信音と共に相手の妥協した様な承諾言葉が得られれば心端に安堵の心情が灯り。_とそんな悠々と注文待ちをしていようとも束の間.此方の愚痴紛いな言葉を遮る様に聞こえてきたのは己の認識に無い相手の口調言葉であり。多少の身構えが無かった訳でも無い、それでも何時もの彼とは思えない程の堅苦しげな様子に如何しても心揺らぐ己が居て。加えて身内と言う事も合ってか.そんな彼の様子が籍入れ前の両親御挨拶と被る等馬鹿馬鹿しく思える妄想に見舞われれば、何処か惚気た表情でぼうと相手の顔を見つめてしまい。そんな葛藤を繰り返して居た為か、食事持ち隣へと立つ店員の存在に一瞬ばかり反応が遅れれば己らしくもなく何処か素っ気ない返答をしてしまい。_と彼是している内に電話も一区切り付いたのだろうのか、タイミングを見計らえば如何にも自然と言うように会話の切り口を開くも.やはり先程の対応共に恥じらうべき妄想が過って仕舞えばふと視線を落としつつ目の前のシャーベットを備え付けられた食器で軽く突く等悶々とした様子で、)
_どーだった?、てかセっちゃん、クラス違うけどあの人と同じ学年じゃん。何時も通り嫌味ったらしい感じで泊まらせろーって言っといても良かったのに。あんな…ねぇ。
――…はい、携帯返す。同じ学年って言っても一応年上だし、あんな化物わざわざ挑発するような口きくのも馬鹿馬鹿しいでしょお?
(暫し電話口の彼の兄と幾らか言葉を交わした後通話を切ると、その間に運ばれてきたシャーベットに手を伸ばす相手の前に端末を置き返却し。相手が自分と兄との会話で何を感じたかは全く察せないものの、何にせよ自分より確実に格上、年上、おまけに好いた相手の親族ともなればおのずと緊張もしてしまい、気恥ずかしい感情だけはあくまで口に出さず言い訳の様な言葉を返して。「…あ、許可は取れたよぉ。ていうかすごい喜ばれたっていうか…『可愛い弟が友達とお泊り会なんて、お兄ちゃんうれしいのう…』って電話口でちょっと泣かれたんだけど。」ともあれ一先ず宿泊の許可は下りた、というかむしろブラコン気味の相手の兄からは喜ばれてしまったことを伝えた後複雑そうに頬を掻くとさりげなく相手から視線を逸らし。泊めてもらえるという事実は嬉しいのだが、相手の兄ということはもし結婚なんてしたら自分の兄にもなる訳で…などという妄想をしたところで自分の考えの恥ずかしさに気づき、じわりと頬に赤みを帯びながら眉を寄せると胸の前で腕を組んだまま沈黙してしまい。)
うげ…、。仮にも敵ユニットのメンバーだってのにその態度とかありえないんだけど…俺が友達居ない寂しーい子みたいじゃん。…あー…、いやセっちゃんの対応が良かったのかも__。、?
( 些か落ち着かない心情が有るものの許可が得られた事実が知れれば分かっていた事柄とは言え安堵した様に一息つき、それと共に漸く気持ちの整理が付いたのか俯き顔を上げれば目の前へと置かれたシャーベットを一口含み。それはどうあれ実の兄の許可内容、ただでさえ良くは思っていない上歓喜余る等鬱陶しい以外の何者でもないのか、苦味ったらしい表情を浮かべれば愚痴を零し。共に感じたのはまたその態度、自分で称するのもどうかと思うが愛する弟との通話.現在心広くおおらかな人物であれ別人となれば少しばかり良い気もしなかったのではないか、それでいて許可以上に喜びを見せられれば今更ながら相手の交渉術というか態度には感心する点が見受けられ。もごもごと口を動かしつつそんな事柄を思っていればふと、何を思ったのか突如赤面に沈黙とされれば多少ばかり動揺の色が見え。_まさかと思うのは己自身が落ち着かなくなる程の惚気事であるも、相手がそう感じるかは勿論確証なく。これで此方の読み違えとなれば恥も良いところ、だが今の舞い上がった心情内では"そう"としか思えず。 [_頭冷やせば、]丁度一口分、備え付けられたスプーンへとシャーベットを乗せれば釣られ火照り出す頬を隠す様に顔を背けながら其の儘相手の口元へと押し出し、)
ッ別にくまくんのお兄ちゃんだからって照れたりと、か……~っ!
(最近何だか自分の妄想癖というか、変に浮足立ってしまっている部分を思い知らされる場面が増えたような気がして小さく溜息をつけば放置してあったグラスに手を伸ばしもうすっかり氷の解けたお冷を口に含んで。とはいえこんなぬるい水で顔の火照りが収まるはずもなく、そっと自分の頬に片手を当て少しでも目立たないようにと努めていた矢先、相手から差し出された薄桃色のシャーベットが目に入り。冷たそうでいて氷の細かな粒が照明できらきらと控えめに輝くそれと相手を見比べながらその意図を読み取ろうとすればそちらから漏れ出た一言に思わずかっと頬を赤く染めて。まさか相手に思考を読まれていたのか、だとかそんなにあからさまだっただろうか、だとか色々なことが頭を巡りつつ変に考え込んでしまった脳みそが出した結論は一先ずこの場を誤魔化さなければということで、いつもの様なつんとした物言いである以上に重大な墓穴を掘る発言をぽろりと口にしてしまい。言ってしまっては後の祭り、自覚した時には既に遅く耳まで真っ赤に染めながらわなわなと体を震わせると差し出されたシャーベットを奪い取る様に素早く口に含んだ後完全に相手を視界に入れないようそっぽを向いてしまい。)
っ、と。下手なツンデレぇ、って…ありゃ…本当だったんだ…。へぇ、はぁ…、ふぅん…?
( 伸ばした手の先の相手の表情はどうなのか、此方の勝手な思い込みで頭を冷やせなど流石に不味かったかと思えば反らした視線をそっと彼へと戻した所.タイミングを合わせたかの様に言い訳がましい発言が聞こえ。己の兄だから照れた訳ではない.彼らしいつんとした口調から即座に嘘と見抜いてしまえば後の祭り、みるみると顔を赤らめていく相手に釣られ此方まで思わずきょとんとしてしまえば何時も素直に出てくる揶揄い言葉も喉奥で止まってしまい。同時に其の儘ぼやりとした表情で曖昧に言葉を濁しながら相槌を打てば空となったスプーンで己の頭を冷やす様に残りのシャーベットを黙々と口に含み。_暫し一息にかき込んだ後、まだキンとする口元を軽くぱたぱたと服袖で叩けば未だそっぽ向く相手の側へと立ち寄り、敢えてか何か此方も同じ事を考えていた等言うのは流石に恥じらいあってか飲み込むも何処か意図するように帰ろうなど言葉かけては軽い仕草で相手の腕引き立ち上がらせ。)
__ごちそーさまぁ。…ほーらセっちゃん、何時までも恥ずかしがってちゃキリないんだけど。別に恥ずかし事じゃないじゃん、ね。帰ろ?
…くまくんと違って俺は繊細なのぉ。それに子供じゃないんだから一人で立てるってば、腕離して。
(まさか相手も似たようなことを考えているとは勿論知らず、ひとりこんな場所で馬鹿げた妄想をしてしまっていたことを露見させてしまった恥ずかしさに熱い顔を上げられずにいて。そうしているうちに相手はデザートを食べ終わってしまったのだろう、立ち上がる補助とばかりに引かれた腕にそっと顔を上げるとむっすりと唇を尖らせながらそちらを見上げ。勝手に墓穴を掘って勝手に自滅したのは自分だが、それに対していつものように揶揄うでもなくさっさと平常に戻る様にと口にする相手の反応が何だか冷たく感じてしまって、少し拗ねたような物言いで返すと相手に掴まれていた腕を振り払い。さっさと帰りの支度を済ませた後伝票を片手にレジの方へと向かっていくと何となくもやもやした気分の当てつけとばかりに相手に支払わせる隙も与えぬようカードでの支払いを即座に済ませてしまい。自分に払われることにやや負い目を感じているように見受けられる相手にささやかな当てつけをしたことで少しだけ気も晴れたのか小さく息をつくと相手の方を振り返り。)
――…ほら、此処からはくまくん頼りなんだからしっかりしてよねぇ。
あーあー…、なぁんかしてやられた感。…まぁいーけど、頼りって言われても困るよね。俺ココが何処かいまいち分かん無いし、…んー…
( 差し当たり自分ばかりが、と惚気た妄想をしていたのにも関わらずロクな指摘も揶揄いもしなかった己を不満に思ったのだろう、拗ねた口調で此方の行動に非を当てられれば多少の狡さも感じていた為かそっと手を離し。またそれに被せる様か、幾ら他活動をしていない己であれ無一文なわけでは無い上先程多額な服諸々まで払わせてしまった為に流石に今度は此方がと口を開くも、余裕無く会計を済まされてしまえば流石に溜息出ない訳もなく。店を出た後も調子乗らずといった風にもたもたと歩いて居ればそれを察したのかまた偶々か、先程まで不満そうに見えた彼の軽い口調が聞こえれば流石は深く考え込むのを嫌う己.ぱっと表情を変えてみれば反応する様に相手の側へと寄り。_それでも相手に頼られてしまえば悩みの種、正直連れてこられたこの場もよく分からずと言って仕舞えば普段余り使う事の無い端末を取り出してみて 。 [んー…若者の使うモノこれは良く分からん…]日が落ちた事も有ってか、何処かまた己の立てたキャラを際立たせるような口調で手に持つ端末を弄って居れば恐らく自家のナビか何かを探してか首を捻り、)
ああもう鈍臭いなぁ!ほら、調べてあげるから住所言って。
(ここまで此方の行きたい場所を回る形で居たためだろうか、相手にとって見知らぬ場所から自宅までの道のりを調べるのに手間取っている様子を暫し見つめた後堪え切れなくなったとばかりに声を上げて。ただ何の興味もない相手ならば言葉通り"鈍臭い"という面倒事の一つとして見ていたのかもしれないが、遊木や葵ゆうたを含む好ましく思っている者に関しては何だか手の掛かる弟の様な庇護欲も同時に感じる手際の悪さでもあって。恋人として、プライド高い自分が口づけもその先も許してもいいと思える相手も勿論例外ではなく、むしろ普段の設定じみた吸血鬼キャラを引き立てようとしているような台詞すらどこか愛らしさを感じさせるものがあり。一瞬声を荒げこそしたもののすぐに手を貸すように相手の端末を横から抜き取り地図の画面を開くと仕方ないとばかりに薄く笑みながら、ナビの準備をした状態で相手の返事を待ち。)
おとと、調べてくれんの?さっすがセっちゃーん、若盛りぃー。あ、住所は__、
( 幾ら自分を年老いた吸血鬼などと称しても歳はまだまだ若い者であるはず、それでいても良く分からない物は分からないのか未だ明るい画面とにらめっこ状態で居れば痺れを切らしたか隣の彼の手にと渡り。こう思っても今更だが彼のこの頼りになる、というより兄らしい行動は己の中では苦々しい思い出こそ有るもののやはり何処かでは心地良く感じるものがあるのか、彼の意図を察すればその行為に甘える様に画面を一緒して覗き込む為身を寄せ手の先を見つめ。指示された通り住所を述べれば流石は活気的な現代、直様己の家が表示されれば [ほお、…]等と関心したようなこれまた間抜けな相槌言葉を零し。_とまた意外にもギリギリ歩いては行けない程の距離で無い事を知れば改めて己自身が余り外に出向かないのが痛く刺さり。過去に一二度か幼馴染である衣更に連れてこられた…程の記憶ではこの場もそう馴染み無かったのだと無理矢理結論付ければ、画面のさす方角へとそっと指差し、)
_わー、…割と近い。これだと30分、ってなってるけどさ…ここ、このちょっと雑木林っぽい所抜ければ20分位で着くかも。…歩いてく?、
…まあ、わざわざバスだのタクシーだの探す方が面倒くさいかもねぇ。いいよ、歩いて行こ。
(この程度のことで感心されても、と困ったように眉を寄せながら傍で相槌を打つ相手を見つめるものの、普段からお兄ちゃん面したがる性分にとっては頼られているという感覚がこんな些細なことでも優越感を感じさせ。そんな中表示された相手の自宅までの道のりは歩けないでもないが普段はタクシーでも探して移動するような微妙な距離、どうするか地図を眺めつつ悩んでいたところ相手からの案に顔を上げると少し考える様に唇に指を当てて。この微妙な距離でわざわざ足を探すのが面倒というのは勿論本音、それに加え雑木林を抜けるなど相手の案の道を行けば人目も少ないし町中よりは少しくらいいちゃつけるんじゃないか、などという下心もやや含め相手の案に頷いて。手にしていた相手の端末を返しながら相手が指さしていた方向に目を向けると変装用に掛けている伊達眼鏡を指で押し上げながら軽く相手の袖を引いて。)
うぇーい、了解。…夜なら俺万能だからさ、ちゃんと追いついて来ないと置いてっちゃうかも。くく、テンション上がるねぇ、
( 相手からして見れば勿論造作も無い事、あっさりと渡した端末を返し渡されればそっとコート横のポケットへとしまい。、昼間の己で有れば当然の様に歩く事すら外へ出る事も億劫がるもの、夜となれば完全に思考も変わってしまうのか普通に考えてもこの距離.歩いて行く等面倒と思えるにも関わらず歩いてみたいと思うのは好奇心と高揚感があるせいで。早速と腕を引かれたのもいい事、普段であれば此方がずるずると重みとなり引き摺られているも逆に現在.相手のやや前を進んでおり。また普段とは違う、相手を進ませているこの感覚が何だか面白くも感じてしまえば軽く振り向き挑発とも思える様な台詞を吐いてみて。そんなうきうきと浮かれたままの気持で暫しの歩みを進めていた最中、雑木林と言ってもこんな小綺麗な街中にそんな物騒と言っては何だが整備の入っていない場など早々無い事に気付けば.如何にか幼い記憶を探り寄せていく内伝えなければならない事項がふと浮かんでしまい、)
__あ、ねぇ。いっこ言い忘れてたけどその雑木林?さ…多分どっかのお金持ちさんの大庭園なんだよねぇ…。俺小ちゃい時は良く遊ばせて貰ってたけど今だと不法侵入になっちゃうかな、
ッ、は…ちょっと、なんでそんな大事なこと忘れてるわけぇ!?アイドルが他人の家に不法侵入とか、もし見つかったら罰則ものでしょお!?
(もう随分と空も暗くなったからか夜を活動の場とする相手らしい勝ち気な態度に思わず苦笑いを浮かべるものの、ごくごく一般的な昼型の自分にとっては闇夜を先行してくれる相手はこの場面では頼りがいのある存在となり。しかし先を行く相手について行く道中不意に零された、不意に伝えられるべきではなかっただろう重大な問題に思わず普段の如く不満と驚きを込めて漏らしかけた声を咄嗟に自分の両手で塞ぎ。相手の言う通り私有地なのだとしたら下手な大声は禁物だろう、一応こんな場面でもそんな理性が働く自分自身に思わず感心しつつ今更過ぎる打ち明けに潜めた声ながら怒りを露わにして相手を咎めると先を行っていた相手の腕を掴んで。今からでも引き返せば、と考え一度後ろを振り返るものの既に半ばかそれを過ぎた頃なのだろう、戻るにも自身には正直道が分からず。深く重たく、わざとらしいくらいの溜息をついてから掴んだ相手の腕を自分の方に引き寄せ声が届くように顔を近づけると不満を煮えさせたような低い声で囁いて。)
――…このお仕置きは此処抜けてから、たぁっぷりしてあげるねぇ?一先ず今は最短で林を抜けて、道分かるんでしょお?
ふふ、舞い上がり過ぎちゃったのかもねぇ…こーゆー時はまだまだ自分も子供だ__、って…わぁ、は…、ちょっとおふざけ過ぎた?
( 夜闇と言うだけでも気分が上がってしまう上愛しの相手と二人っきりでの散歩とは言えずとも同じ時間を過ごせているのが己にとっては純粋に"楽しい"事なのだろう、浮かれた心持ちでは普通に考えれば重大な物事も軽く思えてしまい。それでも重大事項には変わらずか、やはりと言ってはやはり彼の咎め言葉が飛ぶもへらりとした笑みで流して仕舞おうと変わらず手を引いており。_とまた余裕も束の間、稀に見る相手の強引さと言うべきか大胆さというべきか、言葉を遮る様に身を引かれれば思わず緩んでいた口元も苦々しいものへと変わっていき。何時もの笑みとはまた違った冷ややかな笑みを浮かべては、言葉こそまだ緩やかでは有るものの今更ながら己の仕出かした事に責任を覚え始め。、加えてこんな状況でも何なのだが相手の行動力や低い声色、何時も以上に顰めた咎める様な表情は如何しても惚れてしまう要素がある様で。声には出さずともそんな彼を"かっこいい"等と感じてしまえばその心持ちを表に出さぬ様と相手の腕軽く掴み[…ん、その木の間抜ければ出れるから]先へと歩み速め進め、)
――…ほんっとにくまくんはぁ!!俺が居る時は勿論だけど、ひとりの時ももうこんな道通らないでよねぇ!?
(流石に自分の剣幕から普段どれだけ叱ってものらりくらりと躱してしまう相手にも事の重大性が伝わったらしい、ほっとするというのも違う気がするが一先ずきちんと意思の疎通が出来たことに小さく息をつくと歩みを進める相手に腕を引かれながら雑木林を抜けて。完全に林を抜けて少しした頃漸く堪えていたものを放出できる環境になったと感じた途端背後から相手の後頭部をばしんと打つと、モデルとして紙面を飾る時のすました顔など想像出来ない様な不機嫌に満ち満ちたある意味生き生きとした表情で怒声を上げて。私有地を所有する家主に見つからず雑木林を抜けられたのは幸いだったが、この調子では他にも相手が不法侵入を疑われかねない抜け道を利用している可能性があると踏んだのか、それについても釘を刺す形で咎めるとまだむすっと唇を尖らせたまま相手から視線を逸らして。)
…で、あとどのくらい?俺この辺りはあんまり詳しくないし、雑木林なんて抜けたお蔭で全然検討つかないんだけどぉ。
_あう、ッ…__うー…老人の身体は大切に扱ってよー…。あーあー…今ので全部飛んだ。セっちゃんのせいでぜーんぶ飛んだ…、
( 己の幼い記憶も正しいものがあったか、半ば半信半疑に指差した木々の間を通り抜ければ記憶通り開けた場へと到着する事が出来。そんな小さな感動に浸ろうとしたのが抑の天罰か.後方より急と頭部に衝撃が伝われば間抜けな声と共によろりと体制を崩し、暫しくらくらとする視界共に脳内で揺らいでいたも今自分の身に何が起こったのかを遅くも理解すれば未だぐわんとする頭部へと両手を当てながら相手の方をちらりと見やり。言われずとも生き生きと見える程怒りを露わにする彼等想像が付いていた為か何時もの様に冗談踏まえ此方に非があるにも関わらず文句言葉を並べては一度ぽすんと相手の方へと体重をかけるもこのやり取り自体慣れっこなのだろう、直ぐにと体制を起こせば飛ぶはずも無い記憶を呼び起こしながらある方向へと足を向かわせ。_暫く歩みを進めた後に見えたのは漸く一般市民の場と見える住宅街であり、段々と見える景色が見覚えのあるものと変われば小さく見える我が家の屋根後方を指差して、)
_みーえた、…あれ。あのちょっとログハウスーみたいな色した一軒家、うん…案外普通だから。
…安心した、くまくんの血筋が皆頭可笑しいわけじゃないんだねぇ。まあ、そうだとしたら何で兄弟だけ拗らせちゃったのかも気になるところだけど。
(いくら強く叩いたとはいえ自分の腕力程度で相手の記憶が飛ぶはずがないとは思っているが、それでも倒れ掛かってきた相手の身体を支えてやる位の優しさは残っていたようでやれやれとばかりに溜息をつきながらそちらを見て。すぐに体を起こした相手の後についてその先も歩みを進めていけば相手の指さす方向に視線を向け、そこにあった思ったよりも普通な家の外観に暫し瞬きを繰り返し。相手も相手の兄も吸血鬼キャラなんて濃いものを拗らせている以上親も同じような人間である可能性を考えある程度構えていたのだが、意外な外観に思わず安心からかふっと小さく笑みを零すと口元を緩めながら言葉を続け。他人の家に泊まる等記憶にあるうちでは無い、あったとしてもかなり久々のことにこの後に及んで少しだけ緊張が走るものの、自宅の洗練され過ぎて酷く無機質な冷たい家庭よりも何だか温かみを感じられる相手宅にその緊張も強くはなく。そうして相手宅まであと少しというところでふと何かを思い出したように声を上げると、おずおずと窺うように相手に話しかけ始めて。)
…あ、そういえば俺手土産とか持ってきてないんだけど大丈夫?一応泊めてもらう訳だし…ああ、でも職場みたいな感じじゃないし、同級生の家とかだとどうなの…?…あんまりこういう経験ないし、よく分かんないんだけど。
っふ、…セっちゃん慣れてなさ過ぎ。んー…、別に良いけどね、まーくんも良く来るけど偶に何か持ってくる程度だし、特に気にしなくて良いと思うんだけど。
( 彼の言う通り血筋どうのキャラどうのは強烈なものなのかもしれない、だがそれはあくまでも一部の姿.今は可笑しな言動の兄も昔からああでは無いと思った所で知る人こそ少ない。心通わせた相手だからこそ何時かは話すべき課題、一人胸に留めつつ普通な平凡な家へと向かっていれば突如.兄の在住する自宅に帰るのが嫌だからと良く寝泊りをする己にしては突拍子も無い質問を受ければその可笑しさに小さく吹いてしまい。確かに泊まり等以ての外友人交流すら余り持たなさそうな相手の事、色々と不安事も有るのだろう。此処の間柄では軽くタブーとしてきた幼馴染の彼の名を出すのに一瞬ばかり戸惑うも気持ちをぶつけた後、変な意味では捉えないだろうと信じたい気持ちからか敢えて彼の名を出せばごく普通な泊まり常識なるものをそっと教えてみて。_そんなこんなで1日ぶりの我が家の門、ふと気になった現段階の家内状態を思案した後ほつりと呟いては己荷物内からごくごく一般的な鍵を取り出した後家の扉を開け、)
_はい到着…、と親居るのかな…。まぁ何方でも良いし多分兄者だけかなって思う、…_夜勤多いしあの人達。_たーだいまぁ、
…ふぅん、そういうもんなの。じゃあ今度来るときは何か持ってきてあげる。
(付き合ってからさほど日は経っていないとはいえそんな間柄でも時折自分の癇に触れてくる相手の幼馴染の存在、そもそも相手と同じユニットに所属してからというものその存在に関しては何度も視認してきたし遊木関連でも彼のことは見聞きしているため会話こそほぼしたことがないがよく聞く名であり。だからこそ相手との関係において色々なことを疑ってしまう対象でもあるのだが、そんな己の内情は相手も何となく把握し始めたのかあくまで何てことないことのように告げる言葉に深い詮索は不要と判断したのかそれでも少しだけ低くなった声で相槌を打って。別に対抗意識という訳ではないが幼馴染の彼が出来て自分に出来ない気遣いがあるというのが少しだけ癪で、それとない次の機会のことも匂わせる形で言葉を続けると玄関を行く相手の後ろについて自身も家へと踏み込んで。)
――…こんばんは、お邪魔します。
ふふ、緊張してるねぇ、そんな警戒しなくても何も出てこな__、っ、兄者…。ちょ、…本当ウザい、別に呼んでも無いし求めても無いんだけど、
( 流石にこうも上手くとは相手の心情など読める程世の中は簡単ではないのか、何処と無く低いトーンで返答言葉こそ何ともない寧ろ嬉しく思えるものであるも返されれば気に障ってしまった事に少しばかり軽率な口零しだったかと脳内過ぎり。そんな思案も彼是、戸を開ければ見慣れた我が家の風景が目にと飛び込んで来て。心なしか複雑な感情と共に安心感が沸けば小さく一息つく己とは反面、やはり泊まり経験も浅いと言う相手からすれば緊張事なのか入り言葉も敬語となる何処か強張った顔持ちの相手を見やればくすくすと笑みを零し。_と油断も油断、柔らかな空気も突如終止符を打つ形になるのはやはり"兄"と言う人物の存在であり。幾月か前のイベントでこそ心分かち合うとは大袈裟.蟠りも溶けてきたとは言えやはり邪険に思い扱ってしまうのは未だ未だなのだろう、忌み言葉を吐いては何時も通りのやりとりを仕出かし_とゴタゴタするも見えるのは折角と彼なりの気遣いか入浴も未だ済ませていない様なユニット活動後なのだろう制服姿であり。そんな態度を見て仕舞えば流石か、不満に思う気持ちを押さえ込めば低く警戒するような声のトーンでこの後の風呂どうこうの話の蹴りをつけ、)
_…お風呂、先入れって事でしょ。…アンタがそんな格好とか察しろって言ってるようなもんだし。_ね、セっちゃん先入ってきて?荷物とかは俺二階の自分の部屋持って上がるし着替えも後で置いとくからさ、
あ、えっと…じゃあ、お風呂先に頂き、ます。
(ぎこちない自分を見てだろうか、笑みを漏らす相手に少しだけむっとするものの今はそんなことまで指摘している余裕はなく、案の定弟の帰宅にすぐ顔を見せた相手の兄の登場に少しだけ肩に力が入ってしまい。いつも学校で目にしているため人見知りなどということではないのだが、やはり学校で"年上の同級生"として会うのと"恋人の兄"として会うのでは心持が全然違って、風呂を促す相手にまで硬い言葉で返してしまえばそっと辺りを見渡して。自身がマンション暮らしということもあってだろうか、一軒家の間取りというのは何だか新鮮なものがあり風呂は何処かと探る様に恐る恐る辺りに視線を向けていればそんな自分に気付いたのか相手の兄が此方に寄ってきて。同じ三年生とはいえ年上である上クラスも違う相手とはあまり交流もなく、弟の友人としてやってきた自分に気を良くしてか妙にによによと笑みを浮かべながら風呂の場所を教えてくれた相手に珍しくぎこちない笑みを浮かべながら辛うじて会釈をするとそそくさと教えてもらった風呂場に入って。)
頂きます、って俺にまで緊張しちゃってんじゃん…、セっちゃんかーわ…_い。な、に…ニヤニヤしてんの、良いからもう俺等に干渉して来ないでよ。…上がる、
( 急に風呂と催促されても他人の家な上一見家なる暮らし自体も構造が違う処と無理な話か、どんな大掛かりなステージ上でも見せた事のない程緊張しきった表情で辺りを恐ると見渡す相手に胸の辺りが擽られる感覚がすれば思わず頬が緩みそうになるも何せ兄の手前。彼の前では幼い頃以来緩んだ様な幸せに満ちた、何て幸福な表情はそう見せた記憶が無い為に下手に感情が出れば感の良過ぎる相手の事、自分達の関係性が見抜かれてしまうのではと如何にか頬を軽く叩き抑え。そんな一葛藤もして居ればそれは出し抜かれるだろう、本来ならば己が家仕組みを教える所それも先を越されて仕舞えば何時もと言えば何時ものじとりたした表情で己兄の顔を睨み。_そんなで相手が風呂場へと移動した後、憎み感情を勝る相手への好意や"かわいい"等と惚気てしまう気持ちは出てしまうものなのか、兄前とも関わらず思わずそのままの感情を出して仕舞えば思わず.ぎくりと言葉顔強張らせ。隠すように足早に階段をと登っていけば己の部屋、手頃に相手のサイズと合うようTシャツ等選び始め、)
…あれ、くまくん随分と準備早いねぇ。まあ遅いよりいいけど…――
(風呂場に到着し早速シャワーを浴び始めるものの流石に他人の家で長々と風呂に入っているのも悪いと思い普段から比べればずっと簡易的に湯浴みを済ませるとそもそも自宅と違いスキンケアやらといった作業もないため早々に風呂場を出て。そんな中自分も相当早くに上がったはずなのに、相手が用意したのか正直疑ってしまうくらい手際よく用意されていた衣服に戸惑いながら言葉を漏らし。ともあれこれを着なければそんな言葉を相手に聞かせてやることも出来ない訳で、一先ず着替えをとそれらを摘み上げさっさと身にまとい始めて。しかし着始めて気付いたが相手と自分なら不服ながら自分の方が体重こそ重いが体格においては大した差もなかったはず、それにも関わらず纏った着替えはやや自分には大きく。初めてとも言えるお泊りにすっかり空回りしている頭では"弟の友人が来ることに思わずおもてなしに力を入れてしまったかの兄の仕業かもしれない"などという推測は勿論立てることが出来ず、ただただ何故こんなに服が大きいのかという地点でぐるぐると思考が回ってしまい。ともあれこのようなみっともない格好では外になど出られず、結果そっと洗面所の扉をそっと開き隙間から顔を覗かせるとやや控えめな声で相手を呼び。)
…く、くまくん…?なんか、ちょっと着替えがおかしい気がするんだけどぉ…?
あーったた、コレならセっちゃんでも着れそー。…ふふ、彼シャツ彼シャ__、?。_なぁにセっちゃ、___っ、!?
( 身長体重余り差が無くともやはり己は標準に比べ痩せ気味と言うのが現状であり、暫し時間をかけた後大分緩めな何処か可愛らしいTシャツにスウェットのパンツを合わせれば側から見れば強盗にでも入られたかの様な引き出しを足先で器用に閉め。相手もそう人の家で長風呂とも言う性格では無い事を思えばやや急ぎ足で階段を降り_なんて浮かれ気分も矢先、ヤケに上がるのが早い上一応洗面所であれ浴室の外で身を晒す等そんなヘマはしないだろう相手の予想外の声が聞こえれば何事かと慌て半分に押して入ってしまい。_突如声を失うのも無理は無いのだろう。兄の衣服を着られただのどう言った意図で準備しただのは跳ね退ける程彼の容姿表情にクるものを感じれば己奥からどくどくと熱い感情が湧いてしまい。何せ風呂上がり、何せ見える鎖骨や世に言う萌袖なるもの、何処を如何突いても己には抑える術が無く。だが此処で彼是起こして仕舞えばバレるのも一発、そんな事は脳内で分かってはいるものの理性.と言うか感情とは抑えられず、思わず息荒くした儘頬を染め上げれば辛うじて今持っている服装を相手へと押し付け、)
_あの、さ…、あ…。そのかっこ、駄目だと思うんだよね。俺的には誘ってる、様にしか見えないし…そもそもその服兄者の、だし。_着替えて、早く。
ッ、ご…め…置いてあったから、くまくんかなって、思っちゃって…。き、着替える…から、一旦出てって…。
(勝手の知らない他人の家で体に見合わないみっともない大きさの服を纏って出来ることなんて相手を呼ぶくらいで、どうにか相手に気付いてもらえたことに安堵したのも束の間、自分にとってはただただみっともないだけの格好も相手にとっては違ったようで。その相手の反応のせいか急に現状が違う意味で恥ずかしくなってきてしまい、押し付けられた服をそろりと受け取りながらじわじわ赤みを強めていく頬を相手の視線から隠すように顔を俯かせて。相手が自分をどういう目で見ているか、それがありありと目に見える形で感じられてしまたことが何とも居た堪れないのと同時に男である自分に色情を抱いてくれているという事実が深い安心をもたらして。喜んだらいいのか恥ずかしがればいいのか分からない状況に耐えきれなくなった様に相手を静かに、しかし有無を言わさぬ力強さで更衣室から押し出すともそもそと新しく手渡された服に着替え始め。程なくして着替え終わったのだが何だか自分には似合わない様な可愛らしいTシャツにモデルとしてのプライドやら個人的な羞恥心やらでどうにも出て行きにくく、扉の傍にそっと佇むと扉の鍵を外しながら声を上げて。)
――…くまくん、まだ居る…?ちょっと、なんていうか…これはこれで出にくいんだけど、どういうチョイスな訳ぇ?
…はぁ、あ…。何か、もう…流石の俺も限度ってモンがあるじゃん…何なの本当ありえない。__?いるけど。可愛いでしょー、中々気に入ってるやつだからセっちゃんに着て欲しかったんだよね、
( 無論相手に衣服を押し付けている間も間、如何にかこの昂ぶる感情を抑えようとしたのも良いものの下手に動けば理性が効かなくなるとも思ったのだろう固まったまま居れば、やや力強く背を押され部屋を後にすることが出来。己にしては上手く、特に大事も起こさずに済んだ安心感で背を扉に押し付けたままずるずると力の抜けた様に座りこむも未だ脳裏に新しい相手の艶かしい姿が浮かべばふるふると小さく頭を左右にと振り。相手は男である、だとかは最早問題では無いのか、好きと決めた感じた相手の故意的では無いものの魅惑に取り憑かれた様にほやりと視線を泳がせていれば着替え終わったのだろう何処か通常通りとは言えない彼の声質の質問にはとなれば悪魔で自然に、何事も無かったかの様に返答し。だが流石にそう早くは熱も冷める訳無く、二度も彼の姿を見れば此方の意思反して身体がどう動くか分からない。そんな環境に立たされれば相手の姿を見えない事良い事に扉越しに話を乗せ、)
…あー、ねぇ。俺次入ってもいーい?出来れば直ぐ入りたいからセっちゃん今ドア開けたら直ぐ俺の部屋行って欲しいんだけど。飲み物とかは兄者に貰って良いから。ね、
…ん。なるべく、早く戻ってきてよねぇ…。
(先程まで着ていた相手の兄の寝間着は普通に不格好さが恥ずかしかったのだが、今はそれとはまったく別の意味で羞恥心を煽られている状況にあり。いつもは選ばない様な可愛らしいTシャツも、普段好んで選ぶ素材と違う触り心地も、自宅とは違う洗剤の匂いもその全てが"相手の服を着ている"というイレギュラーな状況をはっきりと実感させ、それがどれだけ普段すました顔をしていてもれっきとした男子高校生の身にはやや毒で。それでもいつまでもこうして脱衣所で籠城することも出来なくて髪を拭くためのタオルを頭から被り殆ど表情が覗けない様にしてから漸く脱衣所の扉を開いて相手を迎え。相手の言いつけを小さく頷きながら聞いてから、ひとりの状況の気まずさを思いするりと一度だけ相手の小指に人差し指を絡めてからあまりひとりにしないで欲しいと我ながら幼い我儘を口にしてから燻る欲に赤みを帯びた頬を相手に感づかれないうちにとそそくさその場を後にして。途中若干迷いつつもリビングに寄り、此方の行動を読んでいたのか分からないがやけに笑顔で準備よく麦茶とコップを乗せたトレイを用意していた相手の兄からそれらを受け取ると足早に相手の自室へ向かって。やっと一人の状況でこの火照った体を冷ますことが出来るかと思っていた期待を裏切る様に相手の部屋に入るなり当然ながら感じる相手の匂いや自分の知らない相手が想像できる品々の並ぶ部屋に当然落ち着くことなど出来なくて。テーブルに麦茶の乗ったトレーを置いてから一口冷たいそれを含み、頭に被せていたタオルを顔に手繰り寄せながらテーブルに突っ伏すと重く長いため息を吐き出しながら泣き言の様な情けない声を漏らして。)
――…もう、今夜眠れないかも…。
_、__駄目だ、…頭可笑しくなりそう…。
( 身勝手な感情任せに指示を出したのは良いものの.さて相手は素直に行動してくれるだろうか、人に指図されるのを余り好まぬ彼の事、それこそ説教紛いに愚痴を零す為目の前に立たれ様ものなら如何手を出していたのか分からない等今更乍不安に扉へと視線を送っていればがらりとした音と共に彼の姿を捉え。だがそんな身構えも全く不要、如何したか有難い事にタオルで相手の顔が隠れていれば妙な気も落ち着くばかりで__と油断も束の間、誰が想像しただろう甘え言葉と共に指なんて絡められ様ものなら.それはもう己の心中パニックを起こす訳で。何も一瞬の出来事、先程の行為に対する感情が湧いたのは丁度浴室内で身体だの髪だのを綺麗にとした後であり。ぐるぐると感情が喚く中、洗面台へと備え付けられた鏡越しに入浴後だからか否か火照った頬をまじまじと見つめれば言葉の通り狂いそうな脳内をほつりと口にして。_それでも何時迄も此処に立ち往生していてはキリがないと悟ったのか、何時も通りと言えば何時もの通り、ロクにドライヤーも掛けず濡れた儘の髪で肩へとタオルを掛けた状態でリビングへと出向けば彼同様にこりと気味の悪い程機嫌の良い笑み浮かべる兄に麦茶の入ったコップを手渡され。普段であれば気持ち悪いだの何だの言う所、それが一切表にも出せないのかこくんと小さく頷いては驚きと喜びの交えた表情で此方を伺う兄を横に自室へと向かいその戸の前へと立ち。こんな状況でも己らしさ、と言うか気持ちの切り替えは得意な方、深く深呼吸をすればその戸を開けて)
_はぁ、気持ちよかったぁ。ね、セっちゃん…、え、寝てるの?ねぇ、夜はまだこれからなんだけど、
( / いえいえ..!此方何時でもお待ちして居ますので、背後様の都合の良い時にお返事貰えると嬉しいです::* 決してご無理はなさらず..! )
(/長らくお待たせしてしまい本当に申し訳ありませんでした。
かれこれ大体6ヶ月ほどでしょうか、短命なトピックが多い中長いお付き合いをさせて頂いたと思います。トピックを立てたばかりの頃はお相手が中々見つからず、貴方様がいらっしゃってくれた時は本当に嬉しかったです。
ただ、長くお付き合いさせて頂くにつれ私自身が思い描く「瀬名泉」と、私が実際に動かす「瀬名泉」の差が自分の中で目立つようになってしまいました。思い描いた通りに動かせばいいのにそれが出来なくて、折角お相手様が居て返事を待っててくれているのに、個人的な拘りが邪魔をして中々文章が書けなくなってしまっていました。
長々と言い訳紛いの私情を失礼いたしました。ここからが本題なのですが、身勝手とは重々承知した上で私は今操作する「瀬名泉」をこれ以上続けたくないと思ってしまいました。
私が今操作している「瀬名泉」とのお相手をご希望されるのでしたら、本当に申し訳ありませんがこの度でお相手を解消とさせて下さい。
もしも、私の理想とする「瀬名泉」を作り上げていくことをお許しいただけるのなら、これまでのやり取りを全てリセットした上で改めて私にお相手を務めさせて頂けませんでしょうか。
お返事お待ちしております。)
( / 背後様のご意見、一読させて頂きました。
先ずは改めましてこの繋がり、本当に長い期間此方こそお相手有難うございます..!私も中々スレ続かぬ中、偶々自分好み、と言います貴方様のスレに出会えたばかりに此処まで楽しく活動させて貰えて居るので本当に感謝して居ります。
本題の方も長く文章、私なぞつまらぬ相手の為に丁寧なお気持ちを書いて下さり単純に嬉しく思いました::
現操作中の「瀬名泉」と貴方様の感じる「瀬名泉」、お先に上手く理想にと歩め無かった私の操作する「朔間凛月」にも非は有ると思います。申し訳ありません。
余り長々と述べてもキリが有りませんね、結論意見だけを述べてしまうと私は貴方様の演じやすい、理想の「瀬名泉」とお相手させて頂きたくと思います。伴いやりやすいロルの長さの変動、また其れに沿い此方が操作しています「朔間凛月」にもこうして欲しい、こう動いて欲しいなど有りましたらご意見申して貰えないでしょうか..?
此方も大変長文失礼いたしました:: )
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