Russian Blue 2015-08-18 22:00:45 |
通報 |
ッ、は?普通にお互いの家のこと言ってるに決まってるで、しょ…――なにそれ、気持ち悪っ!
(流石に好いている相手との下校だとしてもいきなり有無も言わさず自宅に連れ帰ろうとするほど飢えてはいなくて、一瞬相手の質問にぽかんとした後僅かな動揺を窺わせ。不意に近くなった距離感に思わず身じろいでから顔を逸らすようにして少しでも距離を取ろうとしながら否定を口にすると、そうしているうちにあっさりと相手は離れていきそれが安心したような、少しだけ残念なような、恋心故の複雑な感情を抱かせて。そもそも何故相手は自分が家に招き入れようとしている、などという思考にたどり着いたのか、自分でも思いつかなかったような発想の発端を考えてみるものの元より変わった相手の脳内など自分が考察できるはずもなく、諦めた様に小さく首を振ってから先に部屋を出た相手について行くと暗い廊下で眩く光る端末画面を差し出され僅かに目を細め。光る画面の明るさに漸く慣れた頃見える様になった同じ発信元からの着信履歴にどの口が言う、と言われることも承知で咄嗟に顔を顰めながら声を上げると画面と相手の顔とを交互に見て。自分もそれに相当する位のことを遊木に対して行ったこともあるが、改めて他人のそういった行為を見ると何ともおぞましい光景だということを再認識し。少しだけ渋い顔をしながら口元に手を当て暫しの間黙り込むと下心は覗かせないよう、あくまで同情だとか厚意の延長線であることを窺わせるような慎重な言葉選びで言葉を続け。)
あー…後で俺が勝手に連れ帰ったとか、責任押し付けないなら家に置いてやってもいいけどぉ?ていうか今くまくんの家に送ってなんて行ったら、それこそくまくんの兄者に"我が弟を連れまわしおって!"とかいちゃもんつけられそうだしぃ。
、…あっれー、まさかの俺の思い違…__だから言ったじゃん、今帰ったらどうなると思ってんの?_あー、そうそう責任が全部セっちゃんに回るでしょ。あの人なら俺が適当に機嫌取りメールでも送っとけばさ、そうとやかく言わないと思うし、
( 普段から兄に愛想を尽かし幼馴染含め他人の家に泊まると言った行為は普通と捉えていた為か、今この状況でも相手は自分を泊まらせるものだも思い込んでいた節が有ったのだろう、相手の動揺の見える表情や躊躇いを含む言葉に己の直感が外れていた事に気が付けば何処か苦味を感じ。問いを投げた後となった今では遅いのかも知れないが、相手と自分の感覚など違うものだと言う事実に気が付けば先程の言葉を惜しくも撤回した所、先程の理由付けにしては阿保らしくも感じる着信履歴への率直過ぎる感想が先に述べられ。此方は別として己と泊まる行為自体に嫌悪感を抱いているのでは無いかと考え始めていたこの状況では、相手のその反応は有難くも感じ、それと同時に次々と降りかかる言葉に一つ一つ受け止める姿勢をとれば相手の言う意味が何となくと理解でき。つまりは渋々ながらも泊まらせてくれるとの事、恋に湧く下心等無いこと等無い為か、今更ながら己の勘違いとは言え無理やりこじつけたこの幸運に恵まれた機会にいつも物事に無頓着無神経なこの身でさえ嬉しさがじわりと湧き。そんな高揚を抑える事など出来ない素直さ見えれば、自然と幼馴染に返すようなノリでこつんと己の肩を相手へとぶつけてみせながら調子の良い言葉を吐き、 )
ふふ、セっちゃんも素直じゃ無いよねぇ、泊まりとか誰でも喜ぶもんだと思うんだけど。俺が色々楽しませるからさ、損は無いんじゃない?って、はーい駐輪場着いたよー、
俺はくまくんと違って繊細だから、あんまりほいほい他人を招き入れたくないタイプなのぉ。まあ今回は仕方ないかもしれないけど…。あ、ていうかくまくん着替えとかどうする気?別に俺と体格そう変わらないし、貸してあげてもいんだけどぉ…なんか、微妙っていうか。くまくんはそういう服の貸し借りとか平気な訳ぇ?
(正直な話モデル時代に散々ファンに追いかけ回されたりした経験もあってあまり他人を自分のスペースに踏み込ませることを良しとしないタイプなのだが、好いている相手が自分の家に泊まる等というそうないチャンスを無駄にするほど朴念仁ではなく、肩に触れた絡んでくるような軽い触れ合いに応える様に此方からもそっと肩をぶつけて見せると隠し切れない高揚に僅かに口元を緩めながらも口ばかりはあくまで仕方なしといった体を装っていて。丁度駐輪場についたということで一度相手から離れ停めていたバイクを持って相手の傍まで戻って来るとここでふと疑問に思った今夜の寝間着やらといった泊まる上で必要だろう装備についての質問をぶつけて。勿論此方から貸すことくらい可能だし、そもそも相手が他で調達などという面倒なことをするとは考えていないのだがただでさえ好きな人が自分の家に泊まるというシチュエーションに加え、自分の服を着て自分のベッドに寝られたりしたらまだまだ盛りの男子高校生としては理性にクるものがあって、そんな下心交じりの感情を打ち消すように顔を複雑そうに歪めることでどうにか表情筋が緩んでしまうのを留め。そうしながらバイクの座席の下にしまっていた自分のヘルメットをかぶり、もうひとつ白地に黄色と青のラインという明らかに誰のためにあつらえたものか分かってしまうような、自身が執心する彼のためにと用意していたヘルメットを相手に投げ渡すと先にバイクに跨り、早く来るようにと軽く手招いて。)
俺と違って、とか何かムカつくけど、…まぁそんなお友達の少ないセっちゃんが泊まらしてくれるって事はレアって事でしょ、有難く寛がせて頂きまー…んー、俺は別に慣れっ子だけど。セっちゃんが嫌ならアレだよねぇ、…ま、この格好で寝かせるのかって話だけどさ?
( ノリに乗っかる様にこちらへと伝わる小さな衝撃に態とらしくよろめいて見せれば、こんな些細な戯れを返す相手の様子に微かながら相手の気分の高揚を感じ取れば口元に笑みを描き。とは言え此方の感じている様な気分の上がり様とは違い、ただ単純に"お泊まり"等と言った行為に慣れていない為から来る高揚なのだと勝手にと自負しているのか半諦め口調に承諾を口にする相手に向かい、此方の気持ちが伝わらないもどかしさも籠っているのだろうからかい混じりの嫌味を投げかけ。
俺と違って、とか何かムカつくけど、…まぁそんなお友達の少ないセっちゃんが泊まらしてくれるって事はレアって事でしょ、有難く寛がせて頂きまー…んー、俺は別に慣れっ子だけど。セっちゃんが嫌ならアレだよねぇ、…ま、この格好で寝かせるのかって話だけどさ?
( ノリに乗っかる様にこちらへと伝わる小さな衝撃に態とらしくよろめいて見せれば、こんな些細な戯れを返す相手の様子に微かながら相手の気分の高揚を感じ取れば口元に笑みを描き。とは言え此方の感じている様な気分の上がり様とは違い、ただ単純に"お泊まり"等と言った行為に慣れていない為から来る高揚なのだと勝手にと自負しているのか半諦め口調に承諾を口にする相手に向かい、此方の気持ちが伝わらないもどかしさも籠っているのだろうからかい混じりの嫌味を投げかけ。そんな中、先を行きバイクの側へと寄る相手の背中をとろとろと追いていれば思いもよらない言を問われ。思いもよらない、とは言えまた此方の勝手な常識のせいだろう、今晩の寝間着についてのその問いに巡るのはやはり良からぬ事柄ばかりで有り。相手の衣服、ましてや寝間着等着せられて仕舞えば理性を超える欲などに何か仕出かして仕舞いそうで有るも、やはり情に負ければ遠回しに借りる事を求めて居て。その間に手渡されるヘルメットだろうか、その色合いからして誰の為_とは言わずも理解出来る様で、幾ら恋心が無いにしろ相手の思考にはやはり彼が一番なのだと嫌々も突き付けられて仕舞えば渋く笑むも今更しょうがない事で有り。半ば荒くそのヘルメットを装着すれば手招きする相手の方へと向き直り、バイク等乗る機会が早々無かった為か何処かぎこちなく跨がれば[はーい、落っことされたら困るし安全ベルトだからねー]等とバイク乗りの知識が乏しい為か、漫画などでみた限りの常識を頼りにこの機会を良いものにすれば当たり前だと言う様に相手の腰回へと腕を回し、 )
( / あああ..!::散々と以前やらかしましたのに申し訳ありませんんんん: それと中々と返信が遅く有りますが、気長に待って頂いており本当に有難うございます: )
あーもう…はいはい、仕方ないから貸してあげる。着心地がーとか、文句は聞かないからねぇ?
(此方の意識の正常性を保つためにも出来ることなら相手に自分の寝間着を着せるような事態は避けたかったのだが、これが末っ子の底力というものなのだろうか、いつもとは違いどこか遠まわしな言い方で要求してきているはずなのにそんな様子が妙にしおらしく見えてしまい、普段からお兄ちゃんなどと年上ぶりたがる此方の庇護欲を刺激してきて。むしろ強引なくらい横暴に借りることを宣言してくれれば此方とて対抗できたというのに、そんな相手に強く拒否など出来るはずもなくじわじわと感じる可愛がりたい欲というか、何とも温かい気持ちが込み上げてくると緩みそうになる口元をぐっと堪えながら了承の旨を伝えて。まだ家にすら着いていないというのに既に相手に大分絆されかけている状況に思わずため息をついたその直後、不意に腰に回った腕の感触に全く身構えていなかったせいもあってか思わずびくりと体を跳ねさせると僅かに首をひねり背後の相手を見て。「ッそんな荒い運転するわけないでしょ。…でも、変なとこ触ったら問答無用で振り落とすからねぇ。」相手に他意はないと分かっているものの、腰などという普段触られない様な部分に触れられたことが致し方ない状況とはいえ少し恥ずかしかったようで、むっと顔を顰めたまま少しだけ頬に赤みを添えると、そんな照れを誤魔化すように言葉を吐いてから前に向き直り、バイクを発車させて。)
(/大丈夫ですよ、焦らずゆっくりお返し下されば十分ですから^^此方こそ今後リアルの事情などで時々お返事が遅れるもあるかと思いますが、その際はどうぞご容赦頂けるとこちらも有難いです;)
やったね、これで俺の安眠は保証でき…たって感じ…かどうかは着てみなきゃ分かんなそうだけど。、ん?何々、それ触れって言うフリなの?それなら__あー振り落とすのだけは止めて、
( 多少潔癖気味の清潔好むの相手の事、先程の問いはこちらが身を引くのを期待しての意図があったのだろうか等考えが巡るも、案外あっさりと承諾許可が下り。単に他に借りるのが面倒だったりと最もな理由の他に当然.他意はある為に変な緊張や高ぶりが心情を混じったのか、あくまで自然にと喜びを表す言葉を投げかけ様とするも変にかたこととなってしまい。振り切るように数度小さく首を振り軽い溜息を吐いていた所、腕へと回した手越しに相手の反応が見えればやはり貧相な知識から及ぶ行動は間違っているのか動揺に零される言葉を受け取り、申し訳無さと相手のその可愛らしいとも感じてしまう複雑な感情に思わずフリなのかと悪戯しかけの台詞を添えるも、その言葉以前に突きつけられた振り落とされるなどと言った言葉を思い出せば冗談だと分かってはいるものの間に受けたような反応を見せてみて。走行中感じる風と腕や手先から伝わる相手の体温に心地良さを感じれば目を細め、へんに意識はしない様にして居たのだが意中相手とこんな事が出来るとは思いもしていなかった為に今更ながら幸福感を感じ、この時を噛みしめる様に自然と口数少なくなれば大人しく到着を待ち、)
( / 貴方様の素敵ロルに見合うよう何度かロル確認する内に誤タップする事が有るようで;かたじけなく;( 言い訳 )/もも勿論です..! その時は私めとこんな凛月で宜しければ是非ともお待ちさせて頂きます..! )
――はい、うち此処ねぇ。バイク置いてくるから一旦下りて。
(後ろに誰かを乗せて走行するというのは思ったよりも普段と感覚が違って、勿論操作ミスなど引き起こすような違いではないものの背中に伝わる人の温かさやカーブするときに掛かるいつもとは違う重みが背後に相手を乗せて走っているという実感を際立たせ。過去にも転校性を送ってやろうとしたことこそあれど、実際には乗せないまま同じ場面に居合わせた他の面々と歩いて帰ったため実質誰かを乗せるなんて行為は初めてで。先ほどの忠告が聞いたのか腰に腕を回す以外は特にアクションを起こす様子のない相手にほっとしつつ夜の町を滑り抜けていくと賑わいを見せる駅から少し離れたところ、閑静な住宅街といった雰囲気の中そびえ立つ高層マンションの前でバイクを止めて。どうやら自宅に着いたようで車体を傾けて相手に先に降りるよう告げるとポケットの中からキーケースを取り出して。「うちオートロックだからぁ、先鍵開けてエントランスまで入っちゃってなよ。外で待ってるのも寒いでしょ?」キーケースごと相手に渡してから自分はバイクを置いてから追う旨を伝えると、一先ずポストなど共用スペースに含まれるエントランスで待つようついでに自分の鞄も持たせ促して。)
ん、着いたの?案外早__何ここいかにもVIP住みな感じなんだけど…、へぇー…うん分かった、ほー…、
( 心地良く走行してる内ふと気付けば賑やかに感じた周りの音も目につく灯りもそう見えなくなっており、距離は中々有るものの幸福に浸っていた己としてはそんな時間も短く感じたのか、相手の到着の知らせに'早かった'だのと率直に意見を述べようと口を開くもそんな言葉も失う様だったか、目の前へと聳え立つオシャレな上何処か高級感すら漂わせるその建物に思わずぽかんとした表情になり。この様な建物自体は良く目にしていた為に驚く事では無いのだがやはり身近な相手がそんな所に住んでいるとなると話はまた別なのか、数度その建物と相手の顔を見比べ。とはいて相手はモデルをやっていた身、そんな人達が普通に住まうものなのかと変に納得を付け。まだ感心に淀んで居る為か、渡されたキーケースや鞄に文句すら言わず曖昧に返しては言われた通りにエントランスへと向かい、何せ自分の家もまた良く泊まりにと行く幼馴染の家も一軒家であった為か何処かそわそわと辺りを見渡せば目についたポスト並びや管理室だろうか.今は暗く閉まるその窓等、己にしては珍しい物に相手が住まう場と合っての為か興味ありきに見学し、そんな中相手は何階に住んでいるのだろうか部屋はどんなだろうかと色々妄想を膨らませては尚高揚する感覚に相手が見えない事を良い事に一人頬を緩ませ、)
――なぁにそわそわしてんの、そんなにお泊り楽しみだった訳ぇ?
(バイクを所定の駐輪場に置いてから足早にエントランスへと向かえば遠目でも分かるほど興味深そうに辺りを見渡している様子が窺えて、まるで遠足前の幼い子のような微笑ましいその姿に思わずくすりと笑みを漏らすと丁度外に出る住人と入れ替えにオートロック仕様になっている自動ドアをくぐり。相手の傍に駆け寄りながら先程から見えていた相手の様子をからかうように呼びかけるとにやりと口角を上げ、半ば押し付ける様に相手に託していた自分の荷物を受け取って。それと同時にするりと相手の手から先程渡したキーケースを抜き取ると掌の中で軽く弄びながら相手を手招き、そのままエントランスの奥に設置されたエレベーターの方へと向かい。「このマンション自体は38階まであるんだけど、角部屋が良かったからうちは30階なの。…あ、どうせ親はいないからあんまり気張らなくていいよぉ。」エレベーターで目的の階へと昇りながら自宅について雑談のような形で漏らすと、そういえば全く意識していなかったがそもそも親が自宅に居ないことに今漸く気が付き。親の居ぬ間に、といえば聞こえが悪いもののやはり好意を抱いている相手を二人きりの自宅に連れ込むという状況にじわじわと緊張してきてしまい、そんな自分自身にも言い聞かせるように気張らずなどと漏らすと静かに息を吐いて。)
、別にー、ただマンションが珍しいってだけ。__…うわ出た.角部屋ってアレでしょ、ヤケに広い部屋の_って二人きりって事?…へぇ、じゃあ遠慮なく寛げるじゃん、
( ふとガラス張りの自動ドアの開く音が耳に入れば反射的にそちらの方へと顔を向け、見れば足早に此方へと駆け寄る相手の姿、まだ慣れない空気やこの先の楽しみにそわそわとした様子で居たのが察されたのか意地悪く口角を上げからかいの言葉をかける相手に多少ムキになる様口元を曲げれば手に渡された荷物を相手へと押し付け。だがそんな不満感情もフリだと気付かれて居るだろう相手を思えば小さくため息吐きながらエレベーターの中へと入り、勢い良く高さが増していく中相手の部屋が何階であるやら色々と聞かされている内に耳についたのは"今日限り親が不在"という事実で。流石に相手の親がいる状況で有ればもし己自身のリミッターが危うくなった際、如何にか配慮の心持ちで如何にかなるだろうと甘い考えを持っていた為か、突然の好機会とも言い難い事柄に流石に動揺せざるを追えず何処か意味深い言葉が漏れ。落ち着けと言われてもと相手としては深い意味は無いだろうにしろ無責任なその言葉に思考がぼやぼやと居ればあっという間に相手の言う30階へと着いており、相手について行くがまま夜景の見える通路を進め玄関へと到着すれば手慣れた手つきで相手の家の扉が開き[おじゃましまーす、]まだぼやつく脳内の中、薄暗い視線先にあくまで自然と誰もいない室内へと一声かければ改めて誰も居ないであろう事実を突き付けられ、)
…分かってると思うけど、気張るなって言ったからって何しても良い訳じゃないからねぇ?
(親が不在だという旨に対して返って来た相手の呟きに、普段奔放でその性格からうっかり留年までしてしまった彼だからか釘を刺す様な一言を続けるとエレベーターが到着した階の廊下を進み自宅へと踏み入って。誰もいないというのに挨拶をする相手が何だか"他所行き"な感じがして新鮮なのと同時に相手が自宅に訪れたという印象を強めていて、靴を脱ぎ軽く揃えてから廊下など進む先の電気をつけつつ家の奥へと進んでいき。右へ左へと曲がるやや長めの廊下を進んでいった先、リビングにあたる角部屋独特の広い窓が印象的な部屋へと先導するとソファに荷物を一旦置き、自宅に戻ったことで頭の中のスイッチがオフに切り替わったのかリラックスできるようにと動きづらいブレザーの上着を脱げば同じく荷物と共に置き。普段の練習は勿論、道中相手を後ろに乗せてのバイク運転もあって少々疲労が溜まっていたのか腕を伸ばし大きく伸びをすると相手に向き直り「くまくん、お風呂とごはんどっち先にする?俺はどっちでもいいから、くまくん決めていいよぉ。」腹を満たすのが先か、汗っぽい体を流す方が先か、一応客人である相手に委ねるつもりのようで何気ない口調で訊ねると大きな窓を背にゆるりと首を傾げて。)
んー、…何ここ凄、ソファもふっかふかで寝心地良さそうー…最高__、
( 挨拶を済ませた後、気分の持ち様か相手を真似.己の靴も軽く揃えれば先へと進む相手の背を追い、特にといった飾りの無いシンプルにも何処か寂しい廊下を横目に進んでいれば開けた光景が目に入り。広々とした窓先に見える夜景やそれに揃えた様な綺麗かつお洒落な家具やその配置に軽く圧倒されているのか相手の忠告を軽く受け流せば、先程のぼやりとした気持ちが誤魔化された様に感嘆の息を吐き。それでもまだそわそわとした気持ちも有るが流石は自分というもので、唯一といっても良い多少の生活感の見出されるソファが目に着けば遠慮無く其処へと身を投げてみて、眠気こそ無いもののその心地良さにぼやぼやとした口調で感想を述べていれば相手からの選択。此方としては正直何方でも良いのだが、今日一日の相手を思えばレッスンにバイク走行.大きくは感情による涙、肉体的にも精神的にも疲れているだろう相手を思えばさっさと食事を済ませた後に入浴を先に進めるのが一番かと己なりに考えを巡らせれば口を開き[ん…、先にご飯とか食べた方が良いんじゃない?あー…セっちゃん疲れてるだろうし俺も手伝うからさ、]相手を労うと共に思ってしまったのはやはり入浴上がりの姿を見た際について、今の状況ではどうこうする手立てが思いつかなかった為に後回しとして仕舞った節が有り。そんな事もあり如何にか食事を先にさせたいのか"手伝う"等柄でもない事を述べれば上半身を起こし、どうかと相手を見つめ )
あー……うん、じゃあご飯からにしよっか。今日ハンバーグのつもりだったんだけど、くまくんそれでいいよねぇ?
(此方の疲れを察して気を遣ってくれている様子の相手の言葉自体は大変有難いのだが、"手伝う"との相手の言葉に思わず意味を成さない声を漏らしながら僅かに顔を引きつらせて。相手の料理と言われて思い出されるのは過去ユニットで参加したスイーツ関連の校内アルバイトの時見せられた食欲を湧かすことの方が難しいと思えるビジュアルの手作りお菓子のこと、流石にそんな才能が可笑し作りのみに発揮されるなどと都合よく考えるのは難しく少しだけ返答に困った後一先ず食事を先に、という旨については了解の返事をし。それでは早速とばかりにワイシャツの袖をまくりながら相手に一応今晩のメニューとして考えていたものでいいか訊ねるとそのままリビングと空間で繋がっているカウンターキッチンの方へと向かって歩いていき。料理と言っても普段からユニット練習やら何やらで家に戻るのが遅いためある程度支度は済んでいるようで、冷凍庫から作り置きと思われるハンバーグの種や冷蔵庫よりタッパー入りのごはん等を取り出すとカウンターから相手を呼ぶように手招きをして。)
…?、ふふふ、俺.料理には自信有るんだよねぇ〜、だてに年寄りしてないからさ。ん、ハンバーグ…ってもうあと焼くだけっぽいんだけど、
( 了承を得る前の妙な沈黙に己の腕を疑うと言った事は一切思いつかないのか小さく首を捻るも、こちらの意見を受け入れて貰えば一先ずと安堵の息を吐き。過去に行われた菓子作りのランキング結果や記憶に新しいハロウィンイベント、見た目はどう考えても目を覆いたくもなるもので有るも好評価を受けていた為か、自信に満ちた表情で言葉を紡ぎつつ相手の居るキッチンへと向かい。だがそんな腕の見せ所も呆気なく無くなる調理前の具材に明らかに顔を顰め理不尽にもつまらない等と相手に愚痴を零すも、手伝うと口にした以上行動する他無く。気持ちを切り替える様小さく首を左右に振ればハンバーグの種を手に取り相手に指図された通りに出したフライパンへと載せ、ただ焼いているだけにも関わらず妙な鼻歌や夥しいオーラを放ちにより不安が漂い [〜、あ、メインは心配しなくても良いからね。セっちゃんは他の用意宜しく〜]相手の家であるにも関わらず完全に自分のペースなのかにんまりと笑みを浮かべれば我が儘にも相手に行動を頼み、 )
…くまくん、ほんとに気を付けてよねぇ?俺だってどうせ食べるなら見た目良いもの食べたいしさぁ。
(相手が焼いているのは自分があらかじめ用意しておいた種、それなのに過去も材料調理法自体は特に目立った失敗もなかったはずなのに口にするのを躊躇うような見た目の料理を生成する相手に掛かればそれすらも変化させてしまいそうで思わず不安になってしまい。日頃から体重を気にしているからか食事も全体的にヘルシーなものを摂りたいようで、二人分の発芽玄米100%のご飯を温め直しながら昨日のうちに作り置きしておいた青菜とじゃこの和え物と人参のマリネを平たいオーバル皿に盛りつけると、不安感からか相手に注意を促す様な渋い声を掛けながらハンバーグが乗る分のスペースを空けた皿を相手に近い作業スペースに置いて。続いてみそ汁作りに取り掛かるべく相手の隣の空いたコンロに片手鍋をセットし着々と準備を進めていけば、その最中ちらりと隣で調理をする相手に視線を向けて。過去のスイーツコンテストやらで相手と肩を並べ調理をする機会ならあったのだが、やはり自宅という特殊な状況もあってか変に相手を意識してしまい。流石に新婚さんみたい、などと浮かれる程単純ではないものの現状にじわじわと緊張感が高まれば相手から手元へと視線を戻しながら唇をきゅっと結んで、それからこの言い知れぬ感覚を紛らわすように相手に話しかけ始めて。)
――ていうかさぁ、くまくんって完成品の見た目はまだしも料理自体は手慣れてるって感じあるよねぇ。何となくそういうことしなそうっていうか、親がいない時なんかも衣更君とかに作ってもらってそうなイメージあったなぁ。
ふ、ふふ。ふふふふ…これで完成、美味しいハンバーグの出来上がり〜。はいこれセっちゃんの分___あー、実際料理はあんまやってないけど、俺はどちらかと言うと食後のデザート係?兄者にも"文句無しの魔術の使い様"ってお墨付きだからねぇ、
( 相手の不安からの小言も全く耳にと入っていないのか、完全に自分の世界へと入って居る為.不気味な笑い声と共に"焼く"と言った単純行為にも関わらず気味の悪いオーラをその場を漂わせれば、その種はみるみると悍ましく形を変えていき。それでも本人としては理想的な完成品と見えるのだろう自信満々に完成を告げれば壁にと掛かるフライ返しを手に持ち、丁重にその"完成品"を小綺麗に盛られた野菜類の乗る皿の上へと添え。まるで大仕事でも終えたと言わんばかりにぽんぽんとズボンの側を叩けばその料理とも言えぬ料理を手に持ち、キッチンへと備え付けられたカウンターへと一度移動させ。そんな中、隣で手際良く調理を進める相手に良くこの短時間でそれだけ出来るものだと感心の念を抱くと同時に一緒に暮らしなどすれば毎日が楽で有ろう等と妙な思考が沸けば、その気持ちに沿うよう視線はまじまじと相手に注がれてしまい。暫し眺める内相手から何とも無い感想を述べられれば.はと意識を戻し、自慢話をするかの様に頬を緩ませれば他愛のない会話を交わしていて。そんな話をしていれば思うのはやはり相手のこの手際良さ、[でもさ、セっちゃんもこんだけ一人で出来るんだから大したもんだよねぇ、おじいちゃんの俺一人簡単に養えそう、]冗談を述べているのは承知だと理解をして居ても本音が含まれていない訳でもなく、誤魔化しに何時もとなんら変わらない笑みでそう告げれば完成したであろう味噌汁の入った容器もカウンターへと持って行き、くるりと向き直れば再度相手を褒めるようにくと目を細め、)
ッな、はぁ!?…それ、ほとんど介護でしょ。俺はゆうくん以外の世話なんて焼かないからねぇ、面倒くさいし。
(みそ汁の具合を見ながら視線を散らした先でただ焼いているだけにも関わらずその形状を変化させていくハンバーグの姿に苦々しく顔を歪めると共にもはや諦めたような溜息を漏らして。相手のハンバーグが出来上がった頃丁度此方も完成したのか先に用意しておいたお椀にみそ汁を盛っていくと、そんな最中に相手から掛けられた言葉に思わず驚きの声を漏らして。料理の腕を褒められるのはこれまでもあったしそもそも自分自身その腕に自信を持っているから良いとして、こうして肩を並べて料理しているだけでも仄かに意識してしまっていた対象から"養えそう"なんて単語が飛んで来れば今まで我慢していた照れやら何やらがぶわっと吹き出してしまい、お玉と片手鍋の底をがしゃんとぶつけながらじわりと頬に赤みを点して。しかしながら此方が意識しようとも相手にはそんな気などないことが言葉の配列からも明らかで、鍋を一旦避けて置きながら不機嫌そうなやや低めの声で呟くとこんなことくらいで赤くなってしまう自分を戒める様に熱を持った頬に手を当てながら唇を噛み締めて。それから箸やお茶、ご飯を盛った茶碗など相手が持っていけなかったものを手に自分もダイニングへと歩いていくとカウンターにそれらを並べていき。)
あれ、意外な反応。って、えー…、絶対俺の方が楽しめると思うんだけど。勿体無いよ〜絶対損してる…俺にしときなよ〜
( カウンターを背に相手を見据えていた内、この様な類の冗談事には弱いのか.がしゃりと大きな音と共に反応を見せる相手が目に入り。幾ら弱いとは言え突拍子も無いその相手の反応に思わず口元が緩んで仕舞えばそれを隠すように咄嗟に己の頬をくと摘み、相手がその様な意識をしているとは思えないもそんな反応を見せられては此方としては可愛く見えてしょうがないのだろう、先ほどの事が無かったかの様に再度ちゃきちゃきとお盆やら食器やらの準備を進める相手の背中に張り付くようにその背後を着けば冗談紛いな本音をほいほいと投げかけ。普段学校で有れば他人の目が有ったり己自身の気分のノリも無い為に余りこの様なあからさまな揶揄いなどしないものの、今は二人きりの空間、気分が乗らないはずもなくにたにたと意地の悪い笑みが浮かんでしまい。そうこうしている内にカウンターへとある程度の物が並んで仕舞えば流石にしつこいかと身を引き、カウンターの反対側へと回れば側にあるガラス張りの机へと食器等を並べ準備が終われば小さく手招きなどしてみて、)
___
セーっちゃん、
突然だけど誕生日、おめでとう〜。
ふふ、セっちゃんはもっと自分の色気とかに気ー配った方が身の為だよ?…下手したら俺が食べちゃうからさ( くくく )なんてね〜冗談は置いといて。これからも俺の事ちゃんと面倒みてねぇ( にんまり )…大好きだよ?とか言って見たいんだけど、それはまぁ…いつか叶うまで( ふ、)
あ、ここは蹴っても大丈夫だから、
…仮に将来くまくんのこと介護したって、どうせすぐに他のところ行っちゃうでしょ。俺、自慢じゃないけどしつこくて粘着質だし。…あんな優しいゆうくんでさえ逃げたんだから、くまくんなんて速攻衣更くんのとこにでも逃げ帰っちゃうよ。
(からかうような相手の口調は考えるまでもなくそこに重い意図などないと分かるもの、それでも想い惹かれる相手からの言葉に心を揺らしてしまう自分自身が酷く単純なものに思えて。しかし実際にそんなことが叶ったならと想像することは出来ず。想像したところで最後にあるのはきっと過去遊木が逃げ出したあの時のような仄暗くぽっかりと穴が開いたような寂しさだけ、深く想像しなくとも容易にたどり着くことの出来る情景に自嘲するように笑みを漏らした後ダイニング側でせっせと食事を並べる相手には聞こえるか聞こえないか、聞かないでほしいという小さな願いがこもったような細い呟きを囁くと、寂しさを押し込めたような薄い笑みを湛えて。相手にしてみれば単なるからかいだっただろう言葉にこんな真面目な回答をしてしまったことに今更ながら少しだけ気まずさが込み上げてきてしまい、これで最後になる二人分のコップと小さな瓶に入ったハンバーグ用と思しきみぞれソースを持って手招きする相手の方に歩み寄っていくとそれらをテーブルに置いてからラグの敷かれた床に腰を下ろして。)
…ほら、早く食べよ?くまくん挨拶お願いねぇ、お泊り会っぽいでしょ。
トピック検索 |