Russian Blue 2015-08-18 22:00:45 |
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へぇー、そんな感じ何だ。おっもしろー…、い?。あー…セっちゃん、終わった__え、ちょっ…な、何?てか…、此処。二人で入る所じゃないと思うんだけど、
( 幾ら暇の埋め合わせとは言え会話に花が咲いたのは事実、あくまでも己の為にと服を選んでくれている相手の存在などすっかりと気にしなくも成る程楽しげに_として居れば流石に相手の目に付いてしまったのだろう、突如会話を遮られる様手を引かれれば.会話相手へとなってくれた彼女へと断りの為小さく手を振り。だがそんな心の余裕も束の間、何処か不機嫌そうにも見える彼に流されるまま試着室へと連れて行かれれば一言付け加えようとするも直ぐにと遮られてしまい。_気付けば目の前には愚痴を零す相手、上着へとかけられる手。加えて密着度の高い試着室へと二人、目まぐるしく変わる状況に流石の己も動揺は隠せないのか、慌てた様に口を開けば率直な感想を述べ。同時に素っ頓狂な状況に頭の回転が鈍ったのか、周りの目を人一倍気にする彼の思わぬ一面を面白くも思えば.相手の気など知れずに言葉を続け、)
__ねぇ…、セっちゃんが何に対して怒ってんのかイマイチなんだけど。こんなトコで2人ー…とか、大胆じゃない?
ッ、話逸らさないで!…俺はお兄ちゃんだし弟分の世話を焼くのが好きだけど、ゆうくんみたいに泉さん泉さんてついて来てくれるのも好きな訳。まあ、今はちょっと違うけど…。だから、なんていうか…ッくまくんも、俺にだけついて来ればいいと思うんだ、け…ど……?
(成り行きで相手と狭い空間にふたりきりになってしまったが、今更改めてそれを指摘されると何だか恥ずかしくなってきてしまいぴしゃりと跳ねのける様に相手の言葉を遮ると手を掛けていた相手の上着を引き寄せることで距離を詰め。そこから始まった前説は相手もよく知るであろう自分の気性についてと現在はやや関係に変化が見られる遊木との懐かしい話、そこから察しろとばかりに言葉を続け相手にも過去自分を慕ってきてくれた彼のように、自分だけを求めてくれればなんて身勝手な願いを口にしかけたところで漸く自身が何を要求しようとしているのか気付いて。これではまるで相手に嫉妬しているみたいで、そんな自分の未熟な心を晒す様な不用意な言動に今更ながら気付くとじわじわと頬に赤みが差していき。実際のところ自分自身では深くまで気付けていないもののいくら顔が好みだからといって過去のモデル時代に世話を焼いていただけの遊木に未だに執着しているところからも窺えるように明らかに執着心は強い方、ただ世話を焼く関係でさえそれだけ強いのだから恋人同士として強い愛情を注ぐ相手には尚更で。強い熱を帯びてしまった頬を相手に着せるために持っていた服で隠すようにすると少しだけ気まずそうにちらりと相手の方を見て。それから小さく息を吐き、道中お互いの気持ちを吐き出し合ったからこそなのかこれまでよりも少しだけ素直な言葉を口にすると相手の反応を窺うように恐る恐るそちらを見つめて。)
――…ファンは、しょうがないけど…オフの時は、あんまり他の奴に構って欲しくない、かも。…正直、あのなずにゃんの後輩…紫乃くん?とも、そうだし…甘えるの、俺だけじゃだめな訳ぇ…?
_?、っ…あー…、やっと分かった。_ふふ、回りくどーい。そこは俺だけじゃダメ?じゃなくて"俺だけ見て"、で良いんだけど、_、__何てね、ごめん。無意識だけどさ、ちょっと意地悪だった、かも。…でもあーんな感情とか抑えんの得意なセっちゃんが嫉妬とか素直に嬉しい。きゅんときたしお詫びね、_、
( 恐らく先程の己の態度は相手にとって不快を上乗せするものだったのか、上着共に引かれ距離を縮められれば益々この状況に疑問が浮かぶばかりで。_だがそんな謎も直ぐと解明、赤くと火照る頬に合わせ伝えられたのは何とも可愛らしい"嫉妬"で有り。今迄の彼の行動や遊木へのあれこれを見ていれば執着心の強い様子は勿論理解していた為か、漸く相手の不満な様子と先程暇の埋め合わせとは言え.相手をそっちのけ楽しげに会話をしていた己を照らせば少しばかりの後悔と共に相手がこうも己へと執着をしていた事実につい嬉しさが勝ってしまい。確かに己自身は誰とでも初対面で有ろう気を許しがちな所が有り、思いを寄せる相手から見れば不安や不満が沸くのも当然なのかもしれない、そんな風に自己を見つめ直しては少しばかり謝罪の言葉を述べ。_そんな懺悔感情も最中、やはり目の前へと見える相手の言動は如何しても心に響いてしまったのか、直ぐと己の感情に身を任せる悪い癖と分かっていても行動へと移してしまっていて。言っても額へと唇を落とす程度であるも外で.ましてや試着室など異質な空間を配慮してか、これ以上の事を進めぬ為にと相手の唇へと己の人差し指を当てれば誘導するように視線だけを試着室のカーテンへと向け、)
_はーい、…これ以上求めるの無しだから。この位自分で着替えられるしねぇー…、俺が色々抑えきれてる内に早く外出た方が良いんじゃない?、
ッ、…終わったら声掛けて、外で待ってるから。
(自分の抱えていた想いは己でも分かる位あからさまな嫉妬の感情であったものの、少しの成長のお蔭でそれを口に出すまでは出来る様になってもそれを嫉妬だと的確に明言されるとどうしてもまだ抵抗が残ってしまい。先ほどまでよりも頬の赤みを強めながら堪え切れなくなった様に相手に声を返そうと思った矢先、不意に額に感じた柔らかな感触にぽかんと呆けた顔を浮かべるとわなわなと唇を震わせながら思わず一歩後退し。一応仕切りがあるとはいえ店員も沢山控えている店の中、配慮こそ感じられるもののそれでも危ういと感じてしまう行動に不安を感じるよりも、今はそんな危険の伴う行動でも嫉妬の中に落とされてしまえば嬉しさの方がずっと強まってしまい。何か言いたげにぱくぱくと口を開閉させるものの余計な言葉を発してしまわないよう言葉を控えるとぼそりと一言告げるが早く手にしていた残りの服を相手に押しつけ試着室から出て行き。試着室のすぐ横の壁に寄りかかりながら先程相手の唇が触れた額にそっと指先を添えると先程感じた嬉しさがまた込み上げてきてしまい、周りに可笑しく思われないように顔を隠しつつも堪え切れず口角を緩ませると小さく息をつき。)
、…__まさか、ねぇ。、くくく…俺調子乗っちゃうよ〜?、
( 路上での言い合い後と思えば大分素直な感情だったのだろう、幾ら此方が無意識とは言え相手の嫉妬心を擽っていたとしても.以前の彼なら到底その感情も伝えようとはしなかったで有ろう。その上.先程までペースを掴まれていた身、反撃とも言える行為で相手を宥められた事も気分を良くするものなのか、人の目の無い事が幸い緩んだ頬を前面に出せば思わず己を吸血鬼_などと象徴するかの様に喉奥で笑みをこぼし。側から見れば大分奇怪に思える程そわそわとした様子で改めて手渡された衣服を見つめれば暫しそれを見つめた後、大人しく着替えを始め。_数分の時間の後、お洒落の事は良く分からずと言った己でもなんとなくと分かる何処かしっくりとくるその身が嬉しいのか、試着室へと備え付けられた全身鏡に姿を映しては満足したのか[_お待たせ〜、ど?似合う?、]等と浮かれた声色でひょこりとカーテンから姿を覗かせ問い、)
ッ、…俺が選んであげたんだから似合ってて当たり前でしょお?でも…うん、やっぱりかわいい。
(少しだけ耳障りな音を立てて開いたカーテンから姿を見せた相手に気付き寄りかかっていた壁から体を起こしそちらに向き直ると見立てた通りとはいえやはり本物の相手が身に着けていると違うのか一瞬驚いたように目を開いてからすぐにどこか空気を柔らかくして。普段からすました顔をしている分どことなく鋭ささえ感じる空気感は今はどこにもなく、緩んだ雰囲気は恋人特有の甘さを感じさせるものであり。話の口切りこそ普段の様な自信の強い言葉だったものの次第に自分の選んだ服を纏ってくれている相手にじわじわと湧き上がる想いをぽつりと漏らして。そのままそっと相手に近寄っていき少しだけ服の着方を直してやりながらちらりと視線をそちらにあげると緩みそうな口元をどうにか引き締めながら言葉を続けて。)
…くまくん的にはどう?基本はこういうラフめだけどほっこりかわいい系のやつが似合うと思うんだけど、このニットとかクリームじゃなく赤茶とかも似合うと思うんだよねぇ。
かわいい、_ねぇ。何か照れ臭いけど、まぁ…セっちゃんが選んでくれてんだから似合ってるんじゃない?、ふふ、俺の事良く分かってるーって感じ、好き。
( 顔を覗かせた先に見えた相手といえば何時もの凜とした様子で有るも、直ぐとその皮は剥がれたのか此方へと寄るにつれ甘くなる空気を直感だろう感じれば釣られて緩やかに笑みを描き。加えて細やかに服装を整えて貰う中相手としては色々と言いたい事も多いのだろう、何処か楽し気な空気を隠しきれない口調の相手の呟きに耳を傾ければ此方も率直なる感想を述べていき。_と流石に油断も過ぎたのか、他の定員の目も強く程では無いが遠慮気味に浴びているにも関わらず公共の面で"好き"等どストレートな感情言葉まで口にしてしまえば流石の己で有れ少しばかり慎むべきと脳内で咎められ。何と無く予想の出来る相手の反応を思ってか、まるでカバーしてやるとも言わんばかりにまた口を開けば話題転換と己の服裾をひらひらとさせながら問い、)
_あー…。あのさ、これ以外にも何か俺に似合うのーとか有ったりする?、あんまり時間も無いからあと何着かってだけ教えて貰いたいなぁ、なんて。
う、ん…まあ、これ結構似合ってるし、ちょいちょい小物とかボトムとか変えてみて、くらいかなぁ…。
(相手が不意にストレートな言動を投げてくることくらいそろそろ慣れてきたと思っていたのだが、やはり愛しく思う相手に"好き"などと言われることに慣れられるほど相手からの好意に冷めてもいなくて。じわじわと押し迫る羞恥心によってか先程より僅かに頬の血色が良くなった様に見える頬を片手で冷やすように押さえながら何度か小さく頷き、視線を彷徨わせつつも相手の言葉に応えるとここで漸く周りから何となく向けられている視線に気付き。普段なら真っ先に気付きそうなものをここまで感じなかったということはそれだけ服選びに、ひいては相手に夢中になってしまっていたということだろうか、自分の行動から推し量れるこの事実に内心自嘲すると危うく恋心に溺れかけていた自分を律するように小さく咳ばらいをして。)
じゃあ…これとだけ合わせてみてくれる?ボトム、今のかこれかどっちかにしてコーディネート決めたいから。それなら時間掛かんないしいいでしょお?
…ほーい、んじゃあ着替えてくるねー。…とと忘れてた、はいこれ、着替える時邪魔だから持っててー、
( 程々長く付き合いがある為に相手の反応にも軽くながら予測は出来るのだろう、案の定動揺から紅潮頬の相手を思い一早く誤魔化しを効かせたのは正解だったか.通常を装う相手の姿を確認出来れば何事も無かったかの様に己はただゆるりと指示を聞くのみで。こんな事を考え行動する内は何とも己がエスコートを決める恋人であれば"彼氏"的な存在にと思えてしまうのか、偶には此方が彼是考えるのも悪くないと思えるのも相手のお陰で有ると今更ながら理解し。と同時に相手の指示を聞き終えれば手渡されたボトムを受け取りつつ試着室へと向かい、傍へと脱ぎ捨てられた衣服を纏めれば何ともだらし無く思えるもそれを直接と相手に手渡し。_暫し後、何を思ってか特に終わった等の報告もせず急とカーテンを開ければ思う感想を述べてみて、)
_んー。俺的には選んで貰ってる側だし…何とも言えないけどこっちのが好みかなー、って思うんだけど、
…うん、くまくんにしてはいい判断じゃない?確かにさっきのよりも、ボトムはきれい目にしてすっきりさせた方が可愛いだけじゃなくていいかも。
(邪魔だからと手渡された衣服は元々自分が相手に貸してやっていた服だったはずなのだが今は意識的には相手の服、という風に感じられてしまい、ほのかに相手の匂いや体温が残ったそれらに思わず顔を埋めそうになってしまい。流石にそこまで欲望に従順では己の体裁が保てないと自分自身理解しており、欲望に突き動かされそうになった自分の身体をどうにか留め僅かに衣類を抱く程度に留めて。ボトムを変えるだけということでそれ程時間もかからず出てきた相手の姿を暫し眺めてから相手の言葉に同意するように頷き。そうして服が決まった途端さっと店員を呼ぶように片手を上げそのまま相手の方を指さすと支払いのカードを渡したり着てきた服を渡したりとあれこれしながら淡々と事を進めていき。)
――彼が着てる服そのまま着てくから値札とってお会計ねぇ、一括でお願い。あとこの服、次来た時に持ってくから預かってもらえる?
はぁーあー、終わったー…。俺もう疲れたよー…って居ない。ん、お会計…、お会計?、…え、ねぇ、まさかとは思うけどセっちゃん、俺の服の払ってるとこ?
( 通常の己で有れば自己の買い物であれ億劫、ましてや他人の付き添い等早々しない為か.この短時間で疲労したので有ろう体力を惜しむ様に大きく溜息を零せば共に伸びを始め。それでも嫌気こそ刺さないのはやはり彼と共に居るからか、自然と本来苦痛である時間も楽しみなものへと変えてしまう関係に不思議な感覚こそ感じればだらりとそのまま脱力をし。_とそうこうしている内に相手の姿は既にと無く。てっきり元の服へと着替えると思い込んでいた為か、何やら手続きを行う彼の姿が目に留まれば思わず先程の店員へと状況を求める様にその服裾を引っ張り問い。先程の嫉妬云々は今もう頭に無いのか、幾ら相手の欲に付き合ったと言う形では合ったもののまさか服まで購入.とまで考えては居らず。暫し状況判断の為話し込んだ後彼の背後へと足を進めれば思う事口にし、)
_ねぇ、それって俺が今着てる服のお金じゃないの?何で、言ってくれれば俺だって出したんだけど。…良いの?
…あのねぇ、その服はあくまで俺がくまくんに着せたいから着せた服なの。今日はくまくん、俺の着せ替え人形って言ったでしょお?お人形は勝手にご主人様に服貢がれてればいいの。大体、俺はモデルで稼いでるから払えるけど…くまくん外部の仕事とか受けてないでしょ?
(あくまで今日は自分が相手を着飾らせたい、という個人的欲に相手を付き合わせた訳で、だからこそこの場で自分が払うのが道理だろうと思っていた分相手の発言は意外そのもので思わず一瞬呆けた表情を浮かべて。溜息交じりに相手の言葉を跳ねのけながら店員からカードを受け取るとするりと財布に収め、会計が完了したところで軽く店員に会釈してから相手の袖をそっと引き店を出ようと歩みを進め始め。というか、そもそもの話をしてしまえば自分と同じモデル業を兼業する嵐、実家が金持ちの司、楽曲提供などで何気に稼ぐレオと違い相手が外部で仕事をしているという話は聞いたことがなく、一応一流と言えるモデルである自分が着るような店の服の代金を相手が払えるようにはどうにも思えなくて。相手の懐を軽く見ているという訳ではないにしろどうにも払わせる、という考えには至らなかったのか困ったように眉を下げながらそれとなく指摘し。)
…まぁ、そうなんだけどさぁ?親に一つ二つ頼めばどーにでも出来たんだけど…いっか。折角だし貢がれたげるよー…ありがと、ご主人様ー、
( 滑らかに購入手続きを終えた後、袖を引かれ外へと促される中返される返答を聞いていれば直接的で無くとも己の懐を案じている相手に小さく笑みこそ溢れ。確かにユニット内メンバーでは目立った外部活動もしていなければ家柄が特別高貴なわけでも無い、それでも幼少期から兄を海外へと送る等一般家庭よりは裕福な方であると自負していた為か資金云々には何処と無く余裕こそ持ってしまっており。何気なく反抗伺うような台詞を口にしてしまうもこれはあくまで相手の好意、口では未だ凛と素直では無くとも己を思っての事に甘えたくなったのか諦めたように礼を述べれば揶揄い表現で相手を称し。_そんなやりとりを終えてか、本来であれば菓子時と考えていた時刻もとうに過ぎている時刻となってしまっていればふと思った今晩の事を問い。)
ん、そう。セっちゃん、夕飯どうする?多分俺ん家行っても兄者が邪魔してくるだろうし…出来れば食べて帰りたいなーとか思ってんだけど、
…じゃあくまくんの食べたいもの食べに行こ。俺は行った先でなるべくカロリー高くなさそうなもの食べるから。
(ご主人様などと呼ばれて喜ぶような危ない趣味は持ち合わせていないつもりだったが、どことなく気まぐれな猫にも似た雰囲気のある相手に言われると何となく胸がもぞもぞするというか、これが所謂萌えという感情なのか少しだけ表情を不器用に歪め。不慣れな感情に上手く表情が作れている気がしなくてそれとなく相手から顔を逸らしながら言葉を続けると洋服選びで散々振り回した負い目も僅かながら感じているのか夕食に関しては相手の希望を汲もうとする意志を見せ。とはいえその返答を待つまで店の前に居る、というのもアイドルということがばれているか否か不明の状況だがそれを差し引いたにしても見目がそもそも麗しい相手を着飾らせたことにより緩やかに向けられている羨望に似た視線が少し鬱陶しくて。着飾らせたのは自分でも、そんな相手が不特定多数の好奇の視線を浴びるのは良しとしないらしく、そっと相手の袖を引くようにしてゆっくりと歩みを進め始めて。)
――…顔、ちゃんと隠してよねぇ。ただでさえ注目浴びてるんだから、よく見たらアイドルのー…とか、段階的にばれちゃったら余計に大変でしょお?
ほいほーい、任せて。俺も食べれてセっちゃんも大丈夫そうな__あー…、彼処。パスタとか食べたい、何かお洒落だし。ね、良いでしょ?
( 先程の突拍子も無い呼び名で呼んでしまった為だろうか、何処かよそよそしく視線を外す相手を面白く心中で思ってしまえばマスク越しににたにたと笑みを浮かべ。そうこうして居れば先程の食事案に対する相手の意思が耳に入り、何かの引け目だろうか.場所指定を任されれば承諾に返事を一つと共に直ぐさま目に入った店を指差し。と言うもの、先程からやや鈍感な己でさえ感じる程の好奇な視線は気になっては居たのか.手っ取り早く身を隠すには近場の店内が良いと考えていた為に相手の袖先を引っ張っては返答より先に多少強引に目的地へと向かい。先程の店内といい相手は多少嫉妬気質、というか独占欲なるものが強いと認識している為か.その性質を買い悪戯こそしたくなる気持ちも有るもののやはり彼には楽しんで貰いたい一心が強いのか、店前へと着くと同時に店員1人を捕まえ。幸い他の客が並んでいなかった上にその流れ.まるで当初から考えていたかの様なお得意の仕草や声色で強引にも空きかけの端席を指差しては落とし文句の様に口を開き問い。)
_ふふ、セっちゃんカッコいいもんねぇ。俺も其処まで馬鹿じゃ無いし、気をつけまーす。__あ、席二つお願いー… 出来れば端っこが良いんだけど…駄目?
…くまくんさぁ、まさかしょっちゅう"そういうこと"やってたりしないよねぇ…?
(一応普段から相手を引っ張っていくような場面が多いせいか勝手にリードする立ち位置だと思い込んでいたものの、相手も面倒臭がっている癖に頭の回転が遅い訳ではない故の適切な判断により近場の店まで連れられればその店先で相手が見せた店員とのやり取りに思わず後ろで溜息をつき。アイドルという職業柄言い方は悪いが観客に媚びを売るのはある程度得意な方、しかしながら相手の先ほどの店員に向けた仕草はややあざとすぎるというか、一応恋人という関係の己にしてみれば少し癇に障るものでもあり。あっさり相手の落とし文句に騙され店内へと案内する店員の後を追いながらやや強めに相手を肘で小突くとじとりと疑うような視線を向けながら言葉を漏らし。別にこの程度で浮気だなんだと声を荒げる程ヒステリックに恋人面するつもりはないものの心境はやはり複雑で、変装用にと掛けていた眼鏡をそっと押し上げながら自然な仕草で一瞬だけ相手の耳元に囁きかけ、すぐに離れると案内された席へと腰を下ろして。)
――…あんまり安売りしてたら、俺だって考えがあるんだから。嫌ならそういうの、ちょっと控えなよねぇ。
はーい、ありがと。…あー…、まぁ、余程状況が悪く無いとやんないけど。好きでも無い人にやるのも疲れ__ッ、考えねぇ、気になりはするけど大人しくした方が良いかも。
( やはり幼い頃から得た良方、初期頃こそ無意識なものだったとしてもこの年と成っては流石に"使い物"となる技となっていて。案の定此方の言動にきゅん、とでもきたのだろうやや頬を赤らめつつも意図も簡単に要望が通ってしまえば何とかなったこの状況に安堵の息を漏らし。だがそんな様子の己とは反面、やはりこちらの態度に不満を抱いてしまったで有ろう相手の不機嫌さが伝わってくればおずりと視線を後ろへと向け。咎める様な疑問口調から相当なものと見たのか、弁解と口を開きどうにか自然に偶にとやっているだけと伝えようとするもそんな言葉は望んでいなかったのか、耳元へと掛かる吐息と共に脅し文句さえ聞こえてくれば思わず肩をぴくりと揺らし。空き席へと向かう途中に先程の言葉を脳内で繰り返せばぽつりと本心を零すも着席すればそんな事もけろりとし、取り敢えずこの状況打破が先と思えば向かいに座る相手の足先をつんつんと突き。これだけ機嫌を崩す彼の心情はどうだろうか、色々と考えを巡らす程何処か子供っぽく嫉妬心を抱える彼の可愛らしさが占めてしまえば思わずテーブルへと伏せたまま視線だけを上げた状態で甘えれば良いなどと甘事を口にし。)
_んねー、セっちゃん拗ねないでよー…、後でたっくさん甘えればいーじゃん。ほら、早く食べよ?はいメニュー、
…拗ねてない、そういううざい絡み方やめてよねぇ。…俺これ、くまくんもさっさと決めな。
(まだ先程の店員が相手の仕草に頬を染めた光景が焼き付いているせいだろうか、胸に残るもやもやとした不快感からか目の前に伏せる相手の頭にばさりと重ねる様にしてメニューを開くと唇をつんと尖らせたままさっとメニューに目を通していき。とはいえ勿論カルボナーラだのといった明らかにカロリーの高そうなものを省いて行けば選択肢はそう多くはなく、野菜やタコといった比較的ヘルシーな具材でまとめられたジェノベーゼのパスタを指さしながら相手の頭の上からメニューを退けると相手の方に冊子を手渡して。相手のメニューが決まるまで暇をつぶすようにテーブルに肘をつきながら視線を放り先程相手の仕草に顔を赤らめた彼女を見つけると、別に彼女に非があるわけではないと理解こそしているものの収まらないもやもやをぶつける様にじとりとした視線を浴びせて。そうして不躾な視線を向けていたところ、不意に視線で追っていた彼女と目が合ってしまい。不満の目を向けていたとはいえそこはアイドル、というか目が合ってしまったならいっそ先程の相手のことなど掻き消してしまえば、などというプライドと嫉妬とがない交ぜになったような感情からすぐに表情を柔らかな微笑みに変えると、そっと口パクで"頑張れ"などと伝えてやりながら緩く手を振ってやって。)
あう"、ちょ…此の儘とか何、絶対拗ねてんじゃん。…ん、じゃあ俺コレで。定員さん呼__、俺目の前に居るんだけど。…いい、やっぱコッチで、
( 拗ねてない等口ではそう言うものの態度や頭部に荒々しく重ねられたメニュー表からはどう取っても拗ねて居ないハズは無く、何処と無くそれを指摘すればもぞもぞともう一つ用意されたメニュー表を引っ張り出し品を眺め。彼の事を考えれば身体に制限を掛けている人の前でガッツリとしたものを注文するのもどうなのか、そんな気遣いが脳内を過ればキャベツとベーコンと言った己としてはまた抑えめなペペロンチーノと注文を固め。余り時間を掛けてはアレだろうと視線をそっと上げれば丁度笑顔でなにやら口にする相手が目に入り、目線の先には先程の己が口説いたと言っては大袈裟だが落とした彼女で有り。一瞬ばかりの間の後、先程散々此方の行動にアレコレと言い不満がっていた相手の行動とは思えない行動に不服感を感じたのか、先程決めかけていた品を止めては相手の事等一切配慮しないがっつりとしたクリームパスタへと品を変え。我ながら子供らしいと思う反面不満さを隠すにはこうする他思いつかなかったのだろう、未だ謎に思う相手の行動にじとりとした視線を向けつつも定員が注文へと駆け寄せれば[はい、コレとコレ。宜しくねぇ、]二人分の品を頼んで行き、)
…くまくんの時だって、俺すぐ隣に居たんだけどぉ?まあでも、あの子今のでくまくんとのことなんて忘れちゃったかもねぇ。
(仕返しなんて柄じゃないが、それでもあの店員に相手の笑顔が焼き付いたままでいるのも相手に自分の気持ちが分からないのも個人的に腑に落ちないものがあり、だからこそ起こした行動に相手が不服そうにするのを見ると思わず鼻で笑ってしまい。ざまあみろとでも言いたげな様子で相手の言葉をそのまま返す様な恨み言を口にすると視線を今一度先の店員に移し、自分の媚びのお蔭か先程よりどこかそわそわと浮ついた様子の彼女を目で追いながら言葉を続けると漸く満足したように目を伏せながら息をつき。我ながら子供っぽい憂さ晴らしだったとは自負しているものの一応気分は大分晴れたようで、用済みとなった店員には勿論それ以上意味深な視線を向けてやることなどなく料理が来るまでの暇つぶしとばかりに机を指先でとんとん、と叩いていて。相手にも自分と同じ思いをさせる、という行為自体は悪質だったと思うが、よくよく考えてみればこんな風にやり返すことなど遊木相手では何の効果も発揮されない行為だったはず、相手も不機嫌になったという事実がある意味自分への好意を感じさせる行動にも見えてきて。ちらりと相手を窺うように視線を上げてから、その不服そうな表情を確認した途端仄暗い幸福感に頬を緩め。)
…ふふ、良い顔してるねぇくまくん。馬鹿な女に媚びた顔より、そっちの方がずっと良いよぉ?
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