Russian Blue 2015-08-18 22:00:45 |
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…ん…なぁ、…に。…ふぁ…眠いんだけど…、…あー…、俺が付けたの。…噛み跡とかかっこいいでしょ、…
( また薄らと眠りへ入りかけた頃、またも肩を揺らされ言葉を投げかける事で無理矢理と引き戻らされば嫌々と首を横に振るもそう事は思い通りと成らず。大した日の量こそ無いものの、振り込む日の光を忌む己で有ってか真横と放り出された布団を頭から被れば再度相手の方へと目線を上げ。そんな中目に入った相手の何処か不安の色が浮かぶその表情に不機嫌さも軽減されたのか、先程とは比べやや柔らかな口調で尚愚痴を零して居れば漸く相手の言い分が理解出来。改めて見ると思った以上に痛々しく残る血痕や噛み跡の数々に、余程の舞い上がりだったかとふと思えば許し欲しさか取り敢えずと相手に擦り寄り。自重の意識こそそれさえ有るものの表に出すといった事は態々しないのか、悪びれも無く己のやった事実だけを率直に伝えればまだ惚気た瞳で力が抜け切った笑みを見せ、)
かっこよくないでしょ、撮影とかステージの時とかどうするつもりぃ!?ていうか、その…ど、どこまでやった、の…?
(漸く此方に意識を向け始めた相手にほっとしたのも束の間、悪びれなく飛び出してくる言葉の数々にむっと表情を歪めると擦り寄ってきた相手を拒否するように押し返して。アイドルとしての活動に支障が出るのは勿論不服だが、それ以上に今知りたいのはこの痕跡が果たしてどこまで自分と相手との関係を進めた結果残ったものかということで。意識のない間に男ではあるものの所謂処女を奪われるまで発展したとは考えにくいものの、それでもそこへ至るまでのステップを幾らか勝手に登らされた可能性は十分にあり、恥じらいからか言いにくそうに口をもごつかせながらも言葉を続けると赤くなった頬を隠すように腕を翳して。)
…そこは上手く誤魔化してよ、。…どこまでっ…て…へぇ、…何知りたい?…セっちゃんが誘ってきた辺りからぁ、ぜー…んぶ?、…
( 流石にこの場に及んでの誤魔化し甘えは通用し無かったのか、ぐいと押し返されれば包まっていた布団へと身を潜め再度相手の腹辺りへと頭を乗せ。モデル.アイドル等々肌には特に意識の高い相手の事、それが一晩で傷付いたのは納得がいかないのか不服そうな言葉をぶつけられれば適当にこくこくと頷いてみせ。だがそれも本題を聞き出す前のワンクッションだったのか、真っ赤に染め上げその問いを問われれば如何しても湧いてしまうのは悪戯心で。正直こちらも童貞、営み自体に十分な知識も持たない上相手の承諾無しに組み敷く様な野蛮かつ獰猛な行為は行わないと、欲に従順過ぎる己でも決めているの事柄であり。それでも昨晩の行為は思い返せば大分と生々しいもの、気力こそ持てば其れこそ完全に組み敷いて居ただろう記憶をこくと思い返せばにったりと意味ありげな笑みを浮かべ。そっと這う様にもたれる相手にくっつけば、同じ様に人差し指でその跡をなぞりながらゆたりと小首傾げて、)
ッ意味わかんない、誘ってなんかないし!お、俺が寝てたからって変な嘘つかないでよねぇ!
(意識のないうちに行われた行為について、訊ねた結果返ってきた相手の意味深とも取れる笑みは確かに見た目こそ可愛らしいものではあるもののその表情がもたらす感情は不安以外の何物でもなく。口角を引きつらせ僅かに身を引こうとするものの寄り添ってきた相手の体によりそれも封じられてしまい、痕の残る箇所をなぞる相手の指にすら僅かに体を震わせる始末で。昨晩の状況は分からないものの相手の放つ淫猥とさえ感じてしまう意味ありげな行為の数々は此方には少々刺激が強くて、相手の顔を遠ざける様に頬をぎゅっと押しのけながら自分の頬にも片手を当て火照る熱を収めようとして。他人をからかうのを楽しむ節がある相手に遊ばれてしまっているのだろう、此方の羞恥心を煽るような相手の言葉に断固とした否定を繰り返しながら真実を求める様に声を張ると相手を押しのけていた手を離し、代わりに身の危険を回避しようとするかのように自分のスウェットの襟元を引き寄せ痕の残る部分を隠して。)
んむー…、…全部が嘘、って訳じゃないんだけど…、あふ…、…大丈夫、ヤっては無いから。、噛んでー…、ちゅーしただけー…、
( 未だ完全に覚醒しない意識、ふわふわとした脳内の儘誤魔化そうと甘えるも相手はそれどころでは無い様で、捕まれ押される頬に抵抗する程の気力も湧かずに居れば大人しく身を引いていき。幾ら相手の抵抗が無かったにしろ無理にと組み敷いたのは自分、それでも思い通じ合ってからこそ行う行為故に完全には否定する気にはなれないのか、反省の色は未だ見せずにもぞりと身を寄せ。微かに目に映る相手の己を守る様なその行為に、まるで此方が獰猛な何かと思われていそうなそれこそ何処か寂しささえ感じるものの、其れ程一つ一つの事柄に慎重で大切に思う相手らしい思考だと認めれば欠伸と共に小さく笑みを零し。思うに相手は不安なのだろう、その不安を煽っても此方の利得にはならない、そう幾らか言い聞かせ己の悪戯心を沈ませれば.ちろりと舌を見せながら昨晩行った行為をまだ眠気と混じる口調で伝え、)
ッ、はぁー…人が寝てる間に何してくれてんのさぁ。折角両想いだって分かったのに…そういうの、ちょっと狡いと思うんだけどぉ?
(体を重ねてしまったのではないか、という疑問をはっきりさせたい思いはあったものの流石に明け透けに訊ねるのは気が引けたからこそ大分濁したニュアンスで問いかけたというのに思った以上にストレートな回答が返ってきたことに少しだけ怯んでしまい、気まずそうに目を逸らしながらわざとらしいため息をつくと何はともあれ行為に至っていなかった事実に安堵して。相手の勝手な所業でユニットの活動にやや支障をきたす可能性を残されたこと自体には勿論不満を感じているものの、それよりも強く思うのは漸く想いが通じ合った仲だというのに此方に意識がないうちに相手一人であれやこれやと恋の甘露を味わわれたことで。それならばいっそ起こしてくれればよかったのに、などと思ってしまう程度には此方とて相手との時間を過ごしたいと感じていて、むっと唇を尖らせたまま相手から顔を逸らすようにそっぽを向くと駄々を捏ねているようで恥ずかしい思いもあってかぼそりと小さく呟くようにして不満を漏らして。)
…んー…、ん、。ふふ、…拗ねない拗ねない、…そんな急かさなくてもさぁ…ちゃんとシてあげるから、
( 安堵と共に盛大に溢れる溜息を耳にすれば、なんやかんやと事実を認めて貰えたと理解でき、不満こそ連ねて降りかかるものの此方としては夢うつつ.完全に流す様に小さく唸っては、頭に被る布団へと身を縮こませ。それでも尚聞こえてくる愚痴の先に飛び込んできたのは何とも可愛らしい言い分で、勝手と一人で堪能していた甘い時間を羨むかの様に呟かれるその言葉に突き動かされたか、またそろりと布団から顔を出せば有無言わさずに唇を奪い。昨晩程の艶めかしさや高揚感こそ薄く有るが口付けによる幸福感は高く、口を離した後に惚気瞳でふにゃりと微笑んではその笑顔と裏腹に直球な言葉を放ち。またふと眠たげな表情へと戻れば力が抜けた様に相手へと体重をかけ、夜中に見せた多少獰猛な欲に任せた姿形はどこへ行ったのか首元へと顔を擦り寄らせ甘い空気を作った後、全くと悪気は無いのだろう.何処と無く期待を裏切るような言葉で返し、)
__…あ、でも今からとかは無しね、…朝からとか、本当無理だからぁ…、__てことでおやすみぃ、
~ッ馬鹿じゃないのぉ!?もういい、俺はもう起きるから!
(自分の子供っぽい不満が相手に聞こえてしまったのだろう、布団から顔を出す相手を視界の隅に捉え今更ながら湧いてくる羞恥心から誤魔化す様な言い訳を、と思いそちらを向いた瞬間タイミングを図ったかのように与えられた口づけに思わず固まってしまい。相手との甘い時間を自分だけ過ごしそびれたことへの不満は大きかったものの、だからといって早速体を重ねたいなどとは思っておらずあまりに直球な相手の台詞にわなわなと唇を震わせながら顔に熱を集中させるとどっと言いたいことが溢れ出したように言葉をぶちまけて。完全に相手に翻弄されていることくらいとっくに自覚しているのに、それでも贈られた口づけは胸の辺りがほわんと温かくなるほど嬉しくて、翻弄される悔しさやらそれでも感じてしまう嬉しさやら、様々な感情からとうとういたたまれなくなった様に自分だけでもと起床の意志を告げると此方に体重を掛けてくる相手を無理矢理ベッドのマットに押し落として。)
…っわ、!…何なの…?。…うー…眠いー…、。…、ん…セっちゃん、…置いてかないで、
( おやすみ等と告げたからには本気で睡眠へと思ったのか重たい瞼を閉じ、何処か火照る相手の体温に身を任せ心地良くに寝息を立てていき。複雑な心境の相手とは裏腹、完全に此方のペースへと持ち込み好き勝手行ってきた身としては.余程の余裕が合ったのだろう、無理に引き剥がされ身を投げ出されれば.ぽふりとした柔らかな着地と共に小さく声を上げ。折角の眠りを二度として妨げられた為か、項垂れた頭を起こす事もせずうだうだと愚痴を零しては一向に動こうとはせず。同時に相手の移動意思を聞けば置いて行かれる等察知したのか、どうもその様な類は苦手な為に何処か不安な声色で相手の服袖を掴めば.表情さえ見せないものの寂しげな空気を作りつつ夢半分に口を動かし、)
…ほぉら、おいで。連れてってあげるから、せめてリビングのソファで寝てな。
(今日は運よく仕事が入っていなかったものの日々規則正しい生活を心がける身としてはこれ以上布団で惰眠を貪るなど出来ず、そろそろ朝食をとその場を立とうとした途端先ほどまで布団に包まったままだった相手に袖を引き留められ思わず動きを止め。どこか寂しげな色を窺わせる相手の声は不安定な印象を受け、普段意識して自分の気を引こうとするときの態度とは明らかに違うその様子に暫し戸惑ったように沈黙し。自分が相手に嫌悪の感情を向けられるのが怖いように、相手も自分に置いて行かれることに何かしら思うものがあるのだろう、静かに息をついてから袖を掴む相手の手を外させてからベッドの傍にしゃがみ込むと相手を迎え入れる様に両手を広げて。自分の習慣を曲げたくはないものの寂しげな相手をこのままにしていくことなどそれこそ出来なくて、折半案とばかりに言葉を続けると相手を安心させようと薄く笑みを浮かべてみせて。)
…、うん、…うん。…そうする、…_
( 散々相手を振り回し我が儘を突き付けてきた直後に放たれた"置いてかないで"何て言葉、この言葉自体に含む不安な思いが声色と伝わってしまえば何とも反応のし難い空気となってしまい。その間すら深く突き刺さった過去を思い返される様で、中々俯いた顔を上げることが出来ずに居れば暫しのその間の後そっと手を離され。普段で有れば誰であろう見せないその弱い部分を見られた挙句、拒絶されたかの様なその行動に不安が募ればふと眠気に重なる重たい視線を上げ。だがそんな不安も目の前の光景を見れば直ぐと救われたもので、見えたのは笑みながら両手を広げ構える相手の姿、先程まで完全に此方のペースへ巻き込み.少々優位にすら感じていたのが覆される様に安心感を与えられ。未だ勝てた事の無い睡魔すら抑えられるようなその安堵に思わず視界こそ緩みそうになるも、そんな感情を抱く前にはもう相手の首元へと手を回し抱き着く体制となっており[__ありがと、]本心から溢れるその言葉は余り口にしないもの、ふと呟けばまた安堵からの眠気に身を任せ、)
…ふぁ、ちゃんと運んで。…落とさないでねぇー…、
はいはい、だったらちゃんと掴まっててよねぇ。ッよい、しょっと…。
(どうやら相手の不安を和らげてやることには成功したようで小さく呟かれた言葉と共に首に回る腕に安堵の息を漏らすとそっと言葉を囁き、何度かあやす様に背中を撫でてやってから相手の背中と膝の裏に腕を回して。あくまで自分はモデルとして綺麗に見える程度の筋肉しかつけることを許さなかったことから眠気に意識を飛ばした同年代の同性を運ぶのは聊か辛いものがあるが相手の安心感と引き換えならそれも大した問題にはならず、僅かにふらつきながらも相手をゆっくりと抱き上げればそのままリビングへと向かって。そっとソファに相手の体を横たえ、一応気を遣っているのかカーテンや照明など相手の眠りをこれ以上妨げるものは控えてやりながらひとり空間で隣接したキッチンへと向かうと相手がきちんと目覚めた時のために朝食とも昼食とも言いにくい軽いメニューを作り始めて。)
_…ん、…_
( 不安と安堵.と己にとっては朝からそんな気が乱れる事柄は大きな疲労となるのか、昨晩相手の意識朦朧とした中宥められた時と同様にそっと背を撫でられれば浅くも眠りと落ち。多少肉付きは悪くも立派とした年齢に沿う体型な上.動く事を良くとせず寝てばかりいる己の事、綺麗に整えられ余分な物の少ない相手の体型には負担が大きいのか些か不安定な足取りで有るも、既に意識の無い此方としては気にすることも無く。ソファへと横たえれば浅い眠りに身体が反応する様寝返りを打ち、自然と睡眠に快適な体制となればまた規則良い寝息を立て始め。完全な休日で有れ普段で有れば昼.下手すれば夕方近くまで爆睡状態である為、相手とは対照的.何の気もなしに心地良く眠りに溺れ、)
――…くまくん、ごはん出来たんだけどぉ。
(キッチンのカウンター越しに相手が再び眠りについたことを確認すると、すやすやと穏やかな寝息を立てる様がいつもよりどことなく幼く見えて思わずふと笑みが零れてしまい。何だか温かい気持ちになりながら食事の支度を進めるとアボカドと卵を挟んだサンドイッチ、サラダやオレンジなどのフルーツ類など昨晩の食事に続きヘルシーなレシピを拵えて。それらを相手の眠るソファの傍にあるローテーブルに並べ食事の支度を済ませるとそろそろ昼と言ってもいい時間帯になってきたこともあり相手を起こすべくそっと近寄っていき。ラグに腰を下ろしソファに頬杖を突くようにして相手の顔を覗き込みながら声を掛けてみるもののこの程度の呼びかけで相手が起きるとは到底思えず、整った顔立ちの相手の頬をつんと指で突いて見ながらその表情を観察するように視線を浴びせ。そんな最中昨晩相手に散々悪戯を仕掛けられていた、という事実を思い出しちらりと相手の柔らかそうな血色のいい唇に視線を向けると少しだけ躊躇いがちながら言葉を零して。)
…起きないと、勝手にキスしちゃうよ…?
…ん…、ぅ…、
( 胸元に抱くソファへと備え付けられたクッションを抱き締めつつ.こくこくと夢に身を任せて居れば、環境の良さが大きいのだろう快適と表情を緩ませ乍ら未だ目覚める気配も無く眠り続け。普段から単なるキャラ作りとも言い切れず体質なのか、昼間の日の出る間と言えば兄弟共々日の光を忌み嫌い棺桶に籠るやら場所問わず眠りこけるやらして居た為に、普段とは違う.例え愛すべき相手の家で有ろうが無理に目を覚まそうともしない様で。それも過去、無理に生活リズムを取り戻そうした際.それが仇と体調を崩した事も有ってか、面倒臭がりな己なりに無理無くリズムを整えようと意識はしている為に此処で起こされても文句は言えない立場で有り。それでも眠いは眠い、起きる気配無しに小さく寝息を立てていれば頬を突かれ。赤ん坊のソレか頬を突かれればそちらに向かう様にもごもごと口元を動かしては相手に向かい寝返りを打ち、相手の忠告も無論聞こえては居ないにしろタイミング良く息を零して、)
…起きないくまくんが悪いんだからね。
(相手にしてみれば眠っているうちにした無意識の動作なのだろうが、息を漏らす唇が幼さの中に落とした艶のようなものを感じさせ思わず唾を飲むと昨晩の仕返しも含め今は自らの欲のままに従うことにして。最後のプライドとばかりにあくまで相手のせいだとでもいうような言葉を零してからそっと距離を詰め、伏せられた長い睫毛を僅かな時間見つめてから熟れたような赤い唇に自分の唇を重ね。少しだけしっとりとした唇に吸い付いた時間はそれ程長くなかったが、だからこそ名残惜しさを感じながら唇を離すと鼻先が触れ合いそうなほど顔を近づけたままじわじわと頬を赤らめていき、今更ながら中々に大胆なことをしてしまったと自らの行動を恥じているのか未だ眠り続ける相手の顔から視線を逸らしながら自分の唇に指先を当てて。)
――…もう一回、したら…流石に起きるかなぁ…。
___、…ふ…、
( 呼吸を繰り返す間に突如途切れた感覚、意識は何処か遠くと有る中でも多少の感覚は感じるのかふるりと睫毛を揺らし。睡眠の深浅も有ってか、先程まで身動ぎ多かった事も重なり現実へと引き寄せらる感覚が沸けば夢うつつとそっと薄目を開き。普段で有れば外からの刺激に反応をする事など無かったものの、微かに残る熱からか湿っぽく感じる唇に朦朧とする意識でも何処か違和感を感じ。其れに加え微かに感じる相手の気配や台詞、こう言った類にはどうも鋭いのか.今この状況を薄々と理解すれば勿論取った行動は"寝たふり"であり。と言うもの、気持ち通じて間も無い事もある為か、直ぐと行動に移す己とは裏腹に慎重過ぎる相手からは行動を起こされた事が無く。不満からの試しか、または唯単に相手の愛らしき恥顔見たさの悪戯行動か.ふと瞼をまた閉じれば演技半分本気半分に寝息を立ててみて、)
…ッ、ん…。…やっぱり、顔は可愛いよねぇ…。ゆうくんの顔は世界一綺麗だけど…くまくんは、"好き"だからなぁ…。
(視線を逸らしていたことにより相手の起床に気付けなかったとは全く知らず、結局もう一度と自分の欲に負けてしまったのかそっと唇を重ねるとモデルだ何だと芸能界に長くいた割には案外慣れていないのか、先程から同じように唇をくっつけるだけの何とも稚拙な口づけを繰り返して。欲に負けたとはいえ理性面でもその二回目が限界だったのか唇を離すなりずるずるとソファの座面に額をくっつけるようにして顔を伏せると言い知れない恥ずかしさと嬉しさの入り混じったような感覚に耐える様に小さく身を震わせて。それから暫くして顔を上げると座面に頬を乗せたまま目前の相手の顔を見つめると、見れば見るほど分かるその整った作りに感嘆の息を漏らすように声を乗せて。自分が執着する遊木と比べれば相手の顔は好みの分かれるところだろうがそれでも自分が恋したのは目の前の相手の方で、熱っぽい思いのこもった惚気紛いの言葉を呟きながらきゅっと唇を結ぶと体を起こし、もう起しても起きない相手のことは一先ず置いておいて自分の分の食事を済ませてしまおうとテーブルに向かうため相手に背を向けようとして。)
…、。っ__…へぇー、"好き"なの?、
( 先程の呟きが行動に移るのを待つ間、我ながら上手く寝たふりが出来ているのか.それとも相手の動揺が大きいのか、幸い此方の起床共に寝たふりをしている事には気付いない様で。直ぐと間も無く唇を塞がれれば緩やかに瞼を開いてしまい、目を瞑っているにしろ間近に見える相手はモデルとしても活躍して居た事も有ってか驚く程整った顔立ちで有り、流石に惚れた相手.こればかりは避けられない好みと言うのも有ってか思わずどきりと心臓が脈を打つも、それさえ掻き消すようなぎこちなさに笑みが溢れそうとなり。長くも無く口が離されればまた何事も無かった様にくはりと口を開け呼吸を寝たものとしていた時、思いもしなかった相手の惚気混じりの言葉が聞こえ。基本照れ隠しにも暴言を吐く事の多い相手、"かわいい"こそ冗談半分に口にする事は有っても心底から思い慕う様な調子で言われる事など無く、ましてや"好き"だの"愛してる"だの率直で小っ恥ずかしい台詞を吐かない様な相手からのその言葉にかなりとその類には耐性が有った己でさえ居たたまれ無く動揺に頬が熱くなるのを感じ。それは相手も相手なのだろう、それ以上何も言わず立ち去ろうとする彼の服裾を掴んでは寝起きとは思え無いはきりとした口調な上に喜びを悪戯に隠す様な声色で問いかけてみて、)
ッ、盗み聞きなんて良い趣味してるねぇ?起きたなら起きたって言ってよ、ご飯もう出来てるよ。
(相手を好きだと強く心の中で思っていてもそれを口に出して伝えるのは容易いことではなく、伝えるべき相手が眠っているからこそ口から零れた言葉に自分自身段々と羞恥心が込み上げてきて。それなのに聞こえた寝起きにしては聊かはっきりとしているような声と袖に感じた感覚に僅かな時間固まってから恐る恐る其方を振り返ると案の定目を覚ましどこか悪戯っぽい様子で此方に視線を送る相手がいて、それまでどうにか堪えていた羞恥心が一気に高まるのを感じれば言葉こそ拗ねたような低い声ながら表情は明らかに動揺と僅かな羞恥心からほのかに赤みを灯していて。しかしながら相手の性格的に先程の自分の発言だけを取り上げてからかっているとすればその前の密かな口づけの際は起きていなかったのだろう、そう信じていたい思いもありなるべくこの話題を続けないようすぐに用意されていた食事の話へと相手の興味を誘導し。)
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