主 2015-08-16 23:03:34 |
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・・・何故着いてくる。
(行き先はもう言った筈だが。と付け加えて答え、相手の前で火車を呼ぶわけにもいかず、森の中を歩いて行き。「庵、お前、ずっと前から俺を付けていただろう。俺に何か言いたい事でもあるのか。」振り返らずに歩を進めつつ、がさりがさりと落ち葉を踏んで。
(ロルはもっと長くても大丈夫ですよー!
っ! 気づいててくれたんだ……。
(相手の後を小走りで追いかけながら、名前を呼ばれた事と前々から気づかれていた事に嬉しげに呟き、「別に……ただ黎我を見ていたいだけ……」と続け、)
(/すみません、意識していないと短くなるもので……っ
気をつけます!)
当たり前だ。・・・はぁ・・・。
(気付いているに決まっている。恋人と出会う前から気配を感じていたのだから。「見ていたいだけ・・・?まさか、俺を慕っているとでも?」まるで自分を好きだとでもいうような口振りに、まさかとは思うが、と一応言ってみて。
(いえいえ、有難う御座いますー。
そう、だよ……?
(相手の問いに、袖で口元隠しきょとんと首傾げ。自分にとっては何百年も続けてきた日課であり、その理由も当たり前のものだと思っていた為瞬きし、)
は、ぁ・・・?・・・はぁ。ちょっと待て。
(混乱しているのか頭を抑えて立ち止まり。振り返っては相手の目の前までずんずん、と歩み寄って。「・・・じゃあ何か?お前は俺が好きで、付いて来てると言うのか?・・・何百年も?」グッ、と相手の顎を掴んで目線を合わせようと持ち上げ。
ん…っ!
そう…っ黎我が好き、だから……ずっと見てた……。
(顎を掴まれれば、相手との距離感や相手が触れてくれたという事実に快感でも感じたのかぞくりと震え、相手の目を真っ直ぐに見返し言い、)
・・・、そうか・・・。
(久し振りに好意を伝えられた為に少し動揺して、呟き。“悪いが、応えてはやれないぞ”と言って再び背を向けて。「・・・だが、暫し考えてみようじゃないか。・・・共に来るか。」相手をこのまま置いても行けず、どうせ追って来るならばむしろ一緒に旅をすればいいと考えて振り向き、手を差し出して。
っ! いいの…っ!?
(応えてやれないと言われればしゅんと肩落として袖噛みそうになるも、ついて来るかと問われればばっと顔上げ目を輝かせて、)
あぁ。どうせ只の温泉巡りだしな・・・。
(ふぅ、と息を吐いて。「ほら、来なさい」と手招きをして。その表情はふわりと微笑んでいて。どうやら相手は自分の保護欲を唆るのか、機嫌良さげに尻尾をゆらりと揺らし。
温泉、好き……。
(相手に手招きされれば駆け、相手と行動を共にする事を許された嬉しさからか笑んで呟き、)
(/そろそろ落ちます
おやすみなさい)
そうか。なら良かった。
(動物の様に素直な相手に、少し微笑んで。近くに寄った相手の手首を掴み、「隣町に行く予定だったが、もう少し北へ行く。火車を呼ぶから乗れ。」ピィ---と口笛を鳴らせば青い焔を纏った火車が現れて、相手の手を引き。
(了解です!おやすみなさいませー。
いや・・・、だがお前、温泉には入れるのか・・・?というか、俺と旅をするのは、嫌では無いのか。
(相手といると、何だか“可愛い”等と思ってしまう。こんな気持ちは久し振りだな、と思いつつも相手の頭に手を乗せ、ゆるゆると撫でて。
温泉、好きって言ったじゃん。
それに、黎我の事も好きだから、嫌じゃないよ…?
(相手に尋ねられればこともなげに答えて、撫でられれば目細め気持ちよさそうにするも、「黎我、は……嫌じゃない…?」と不安げに尋ね、)
いや、・・・部屋を借りたければ、そうするが。
(自分と居れば相手も目立つ為、貸切の方が良いのではないか、と提案し。「俺は嫌じゃないな。・・・お前は、俺が飼っていた“狗”に似ている。」有能な自分の部下を思い出したのか、くすりと笑って相手の目尻の傍にキスを落として。
黎我が好きなようにしてくれたらいい。
(相手の提案に首傾け笑んで答えれば、相手に嫌がられていない事に内心ほっとしつつ、キスされればしばし目をぱちくりさせ、次いでぼっと顔赤らめキスされた目元を押さえ、)
じゃあ・・・部屋を借りるか。
(ふむ、と腕を組み、座って。胡座をかいて相手を、隣に来い、とぽんぽん火車の床を叩いて。顔を赤くした相手にしてやったり、と意地悪そうに笑い。「あぁ、そういえば・・・、お前がもし、俺を裏切っても、置いていくからな。」フッ、と軽く笑って、“いつでも裏切っていいんだぞ?”と妖しく笑い。
…っ~~! うっ、裏切ったり…っする訳ない……っ!
(促され相手の隣におずおずと腰下ろせば、妖しい笑み見せる相手にさらに顔赤らめ、声にならない声あげ、とりあえずこれだけは伝えようと声を絞り出し、)
そうか。それは楽しみだな。・・・お前の忠誠を見せてもらおうじゃあないか。
(クスクスと笑い、顔を赤らめた相手に、更に揶揄おうと顔をゆっくりと近付け、口付けが出来そうな距離まで近付けば「・・・もうすぐ着くぞ。」と言って立ち上がり、相手を振り返ればにやりと笑って。
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