No.777 2015-08-16 15:41:05 |
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(今までこんなアンドロイドに何て興味がなかったはずなのだが相手からはどうしても目が離せなくいわゆる一目惚れで、住所と名前の書く欄に書いては早く明日にならないかとガラス越しの相手を見つめて)
- 数日後 -
(大きなダンボールが宅配で届けられた。大きさは人間と大して変わらないが人間より重く二人係で部屋へと入れられた。送料も無料との事で印を貰った宅配便の人は帰って行った。ダンボールの中では、あの時のままのアンドロイドがクッション代わりの丸められた紙と共に入っている。)
ありがとうございました(宅配の人が帰っていくのを見て一言述べては玄関に鍵をかけて段ボールをリビングまで引きずり持ってきて丁寧に箱を開けて紙を取り出してはあの時いたアンドロイドがそのままいて、間近で見るとこれほど綺麗なのかと見とれつつ説明書はついてないのかと箱の中を見渡して)
(目を閉じ、口を閉じ。精密に造られたそれは、まるで本物の人間の髪や肌を思わせる程で。ダンボールの隅に小さな紙切れが入っており、髪には>1が記載されていて。)
えっと、頬にてを添え軽く上を向かせるか…(段ボールの隅にあった説明書に一通り目を通してはどうすれば起動するかが書いてあり説明書を読みつつ指示通り頬に手を添えて上を向かしてみ、さわった感触はヒヤッと冷たいがまるで人間の皮膚のような肌触りで驚きを隠せず)
(顎を上に上げられると小さな機械音がし、暫くするとゆっくりと瞼を開き。ガサッと音を立てゆっくりとダンボールの中から起き上がれば、相手の方を向き「…キミは?…此処は?」と無表情のままに尋ねて。)
…俺は圭でここは俺の家だ(段ボールから体を起こした相手はまるで眠りから目が覚めたような人間でこちらを見てくる相手のきれいな瞳を見ては一瞬言葉を無くしこれほど綺麗なものは見たことないと言うような顔をするも相手の質問に答えて)
…ケイとケイの家…。そうか…キミがボクを引き取ってくれたんだね。…ありがとう、ケイ。
(相手が答えた事を内蔵された機能で処理し、現状を理解すると僅かに口角を上げて微笑めば礼を述べ。自分の姿を見れば胸元に付いている名札に気付き「…No.777…。…ケイ、ボクには名前がないみたい…付けてくれる?」と再び相手と視線を合わせ尋ね。)
なっ…!(今まで真顔だった相手が急に笑ってはその姿がとても可愛くこんな相手を見ては後戻りは出来ないと思いつつ相手の言葉に「名前…そうだ、司はどうだ?」名前と言われてはうーんと悩み思い付いては相手を見つめて首をかしげて)
(突然声を上げた相手を不思議そうに見て、相手の心情等知る由もなく。「ツカサ…うん、気に入った。」こちらの様子を窺う様に見る相手に嬉しそうに頷き。「ね、ここから出てもいい?」と未だ下半身が入ったままのダンボールを指差し)
良かった…(嬉しそうな相手を見つめてはドキッとしつつほっとして相手の言葉に「あ、気がつかなくてごめん」下半身がまだ段ボールの中にあるの見ては出やすいように相手にてを伸ばして前記を述べて安心させるために優しく微笑み)
ううん、大丈夫。
(ダンボールから出たいと言えば謝られてしまい、気にするなと首を左右に振って。這い出ようとダンボールに手を掛けると手を差し伸べてくれているのに気付き、その手を取り優しい笑みに応える様に微笑み返し「…ありがとう。…よい、しょ。」と立ち上がりダンボールから出て。)
司は綺麗だな(立ち上がり段ボールから出た相手を頭から下まで見ては自分より少し背は小さいがそれでも平均ぐらいかと思いつつ見た目は全く人間そのもので誰がどうしてこんなきれいに相手を作ったのだろうと疑問に思うものの相手を見た率直な意見を伝えて)
…綺麗なのはケイの方。生きた人間程綺麗なモノはない。…ボクはケイに引き取られなかったら、廃棄される存在だった。
(こちらを見詰める相手を黙って見ていると告げられた一言に少しの沈黙後、どことなく憂いを帯びた表情で薄く微笑み相手の頬に片手を添えて)
お前も生きてるよ(自分はアンドロイド、まるでそういって自分を追い込んでいるよいな相手に優しい口調で呟き、「廃棄だなんておかしい、こんなに綺麗なのに…」相手を作った人はよほど相手のことが好きだったのだろうと思いつつ相手の頭を優しく撫でて)
…ありがとう。
(生命を宿していない自分を少し卑下していたが、相手の優しい台詞に嬉しそうに笑みを浮かべて。「博士が亡くなってからボクには未来へ向かう目的も、居場所も、存在意義も特に無くなった。置き場に困るゴミでしかなかった。だけど、ケイのおかげで無くした全てをまた手にする事が出来た。これからボクは、ケイの為に存在する。キミと共に有り続けるよ。」頭を撫でられる感覚に博士がしてくれたのが薄らと蘇り。穏やかな表情を相手へ向けて)
博士はお前を愛してたんだな…(相手の言葉になぜこんなきれいな相手が無料だったのか理解できてその博士の分まで相手を愛してあげなくてはと勝手に思い込み「なぁ司甘えても迷惑かけても良いから遠慮するなよ?」相手を見つめては優しく微笑み頭を撫でてやり)
うん。最後に造られた僕は何度も何度も改良して貰って、今までで一番の最高傑作だって言ってもらったんだ。
(今は亡き博士との思い出が蘇ってくると少し物悲しくなり伏せ目がちに微笑み。自分の感情を悟ったのか何も遠慮しなくていい、そう言ってくれた相手を見詰めると「ありがとう。…ケイの手は温かいね。」と先ほどとは違い心底嬉しそうに満面の笑みを浮かべて。)
今日からお前の家族は俺だからな?(相手の心底嬉しそうな満面の笑みにドキッとし頬が赤くなるのがわかり恥ずかしくなるが前記を述べて相手を優しく抱き締めて顔を見られないようにし)
…頬が赤い…もしかして、発熱?
(頬が色付く相手の顔を見れば心配そうに尋ねるも、伸ばされた腕に抱き締められると酷く落ち着きを感じ「うん。宜しくね、ケイ。」と表情緩めると抱き締め返し。)
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