主 2015-08-14 22:50:33 |
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…………
(答えは分かりきっていたはずなのに、なぜかその返答が嫌だったのを、気のせいだと言い聞かせるように、ぶんぶんと首を横に振って)
…チノ、外は怖いけど……外のモノは嫌いじゃない
(他のクッションの説明を受ければ、ゆっくりと尻尾を振って、興味を示す。素直な自分の尻尾に気づいて、さっと体に挟んでおさえたが)
……あ、そうか。
オレはお前の事、嫌いじゃないな。
(目をつむり少し考えた後、ぽんと手を打ってそう言って。
目をつぶっていたせいで相手が首を振った事はわからず)
そうか。
他のものにも興味があるなら、今度持ってくる。一個じゃ足りないだろ?
(相手が尻尾を振ったのを見れば、興味を持ったのかと思い。
何にしようか思考を巡らせ、どうせなら女の子らしい色がいいかと思い立ち)
(遅くなりすみません。落ちるので置きレスになります)
……うぇ、ぁ…嘘つき
(相手の「嫌いじゃない」という言葉にビクッと反応して、震える声を出した後、耳や尻尾の毛を逆立て、そっぽを向いて)
……ふわふわの可愛い、くっしょん
(暫くクッションを強く抱きしめ、そっぽを向いたままでいて。相手の提案に、耳がほんの少しだけ動いた後、ちらりと相手の方を見て、小さな声で呟き)
(/了解しました!私も落ちたいと思います)
え、おいおい。どうしたんだ急に。
(相手の震える声を聞き、声質はおちつきながらもなぜ相手が敵意のようなものを向けてくるのか分からず)
あぁ、約束してやる。ついでに、毛布も持ってきてやるよ。
(自分が持ってきたクッションを強く抱きしめる相手を見て、そう言ってからは掛け布団の代わりになるものもいるのかと思い立ち付け加え)
チノ、騙されないもん…
(毛の逆立ちも長くは続かず、涙がうっすら溜まった目をゴシゴシとこすり、目線をそらす。初めて聞いた言葉に戸惑い、気持ちが整理できず、また拒否を口にし)
…約束……
(「信じてしまいたい」けれど「裏切られるのが怖い」から、素直に相手の言葉を受け取れずに、ただ檻の奥で小さく丸まり)
……オレは別にだますつもりなんてないけどな。
(相手が目を擦っているのを見て、まさか泣いているのかと思い言葉を口にしてから
落ち着かせるためになでようと思ったが、檻があるのと相手が割と遠くにいることを思い出し手を止め)
…大丈夫だ、オレは約束は破らない主義だからな。
どっかのアホ所長とは、違うんでね。
(別にチノの心を読んだわけではないが、自分が思ったことを珍しく素直に言ってから、
自身すら裏切った研究所の上層部をうらむように呟いて)
………
(「ほんとに?」と問いたくて、顔を上げ、赤くなった目で相手を見つめたが、声がうまく出せず、クッションの端を手で握り)
あほ所長…?…あの人間は、嫌い、
チノのこといらないって…いってた
(約束は破らないという相手の言葉は黙ったまま聞いていたが、以前聞いたことのある「所長」という単語が出れば、「…こいつは使えんな、まぁ、珍しいって意味では価値はあるか?」此方を品定めするような目が嫌だったのが蘇り、思わず、そう苦々しく口にして)
ん、どうした?オレのこと、怖いか?
(何も言わないチノを見て、また怖がられてるのかと勘違いしながら
もどかしそうに檻の鉄格子をなぞって)
オレも嫌いだ。おっ、初めて気があたな。
(相手が所長の事を口にすれば、そういえば好き嫌いが一致したのは初めてだなと
自覚なしに嬉しそうにいい)
(ちょっと質問ですが、チノの首輪のGPSは研究所のみんなが監視してるのですか?
それとも、樹だけが見れるんですか?)
…チノは人間が怖い
(鉄格子をなぞる指を無意識に追って、どうしてか、その指に触れてみたいと思う自らの好奇心を呪いながら、相手の問いには曖昧にぼかして答え)
どっちも人間、なのに
(人間ってよくわからない、と首を傾げて、なぜか嬉しそうにする『人間』の様子に悪い気はしなかったが)
(/そこまで考えてなかった…!普段は樹くんだけですが、逃げ出したりしたのがバレれば、GPSで探されると思いますね。勝手に壊しちゃえばわからないとは、思います)
だよな。そうとしかいえねぇよな。
(曖昧なチノの答えに、会って数日の自分が気に入られるわけないと考え、
たかが飼育係の自分が何を必死になってるんだろうかというように自虐的な笑みを浮かべて)
人間、にも色々あるんだぜ?あーいうタイプが、オレは嫌いだってことだ。
(首をかしげる相手を見て、チノからはどいつも一緒にみえるんだろうと思ってから
奴らと一緒にされるのはゴメンだと言って)
(分かりました!では、ぶっ壊すのは最終手段ということで)
……っ
(目の前の『人間』の笑みがどこか悲しそうに見えて、息を飲む。嘲笑っているか、無表情で淡々としたものしか見たことがなかったせいで、少し混乱して押し黙り)
人間、って難しい、チノ、わかんない…
(相手の言葉に暫し考えても、結論は出ずに、ジィーと相手を見つめてからそう口にして)
オレは、なんでチノの飼育係に任命されたんだろな。
(黙ったままの相手の様子をうかがいながら、つい本音がポロッと出てしまい少しあわてて。
疑問になりながらも、理由には思い当たるものがあり)
ハハ、そーいうドロドロしたことはチノには理解できないか。
――っと、あ、これ食べるか?
(見つめてくる相手に苦笑いを返し、無意識にぽけっとをあさると
昨日のアメがはいったままだったので取り出して)
……わかんない
(相手の本音にはっ、として顔を上げ、何か言おうとしたが、結局俯きながら、上記のように呟き)
――!、それ
(苦笑いに目を逸らしたため、相手のポケットをあさる動作には気づかず。「食べるか」という言葉にちらりと見れば、相手の手を載っているモノに尻尾をたてて、はっきり反応し、初めて見たはずなのに懐かしいようなその物体を凝視して)
(/了解しました!焦らず亀で大丈夫ですよ)
……だよな、チノに分かるわけねーか。
大方、オレの研究成果を妬んであのアホ達が仕組んだんだろ。
(相手の呟きがハッキリ聞こえ、チノに聞いてしまった自分が分からず頭を振ってからいい)
知ってんのか?アメ、ほれ。
(てっきり何それと問われるかと思いきや、予想外の反応に少し驚き。
かなりジッと見てくる相手に、鉄格子の間から手を伸ばして相手の方まで転がし)
………
(頭を振る相手の様子を横目に、先ほど言おうとした「チノの飼育係はいや?」という言葉が頭の中をぐるぐる回って)
……あめ…
(転がってきたアメを見れば、クッションを引きずりながら、少し鉄格子の方に近づいて拾い、その場にしゃがんで恐る恐る包みを開ける。包装から出したアメ玉を手に転がし、目をぎゅっと閉じ、口に入れて、目をつむったまま数秒たち)
―――おいしい
(目を開けて、懐かしい甘さに思わず、そう呟き、普段より輝いた瞳で、へにゃと目尻を下げて笑って)
なんだ?何か言いたいなら、言え。
オレは拒絶したりしねーから。
(ぼうっとする相手の変化を感じ取り、先ほどから口がかすかに動いているので何かをいいたそうな
気配を感じ、なるべく優しい口調でそういって)
そうか、良かったな。
―――っ……笑ったな、初めて。
(おいしいと笑った相手に小さくほほ笑み、初めて笑った相手に不覚にも可愛いと思ってしまい
顔を手で覆い)
…チノの、飼育係、は…いや?
(相手に促されたことに驚いたが、拒絶しないという相手の言葉に、しどろもどろ言いたかったことを口にして)
チノ、アメ大好き、甘くて…
とっても懐かしい
(アメの甘さを口の中で転がしながら、味わって、微笑んだ後に顔を手で覆った相手の様子にはきょとん、として)
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