主 2015-08-14 22:50:33 |
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あぁ、いつか行こうな。
(チノの笑顔にふわりと笑ってそう返し。チノの頭を撫でてから、
さきほどの所長の言葉が脳裏に浮かんでは顔を少しゆがめて)
えっ……あっ、と……
―――風景は、好きだ。
(相手の動きが止まりこちらを見つめてくることに気付いて、何事かと思ったが
チノの質問に一瞬硬直すれば、外についてはあまりいい思い出がなく上手い答えが見つからずに
とりあえず好きな自然の風景の事をいって)
うん、楽しみにしてる
……大丈夫?
(頭を撫でられれば、くすぐったそうに目を細めて
相手の顔が少し歪んだ気がして、心配そうに見つめ)
―――…そっか
チノも、風景好きだよ
(相手の戸惑った様子に、少し寂しそうに微笑むと風景のことに同意して)
―――っ……あぁ、何でもない。
(大丈夫、という相手の言葉に、自分の顔が歪んでいることに初めて気が付き。
さすがにまずいと思って、なんとか平常時の笑みに戻して)
……なんで、そんな寂しそうなんだ?
(大方自分の動揺が原因だとは思ったが、そんなチノの表情は初めてみたため、
なんとなく聞いてしまい)
ほんと…?
(笑みを取り戻す様子にも、どこか陰りが見え
けれど、自分では何もすることもできずに、ただもどかしさを感じて)
――…チノは、樹に笑っていてほしくて
だから、樹が、外の世界を好きでいてほしくて…
(相手の問いに、少し考えてから、
思っていることをどうにか拙い言葉で伝えようとゆっくりと呟き)
あぁ、大丈夫だから。心配すんな、ちょっと寝不足なだけだ。
(心配そうに聞き返してくる相手に念を押し、取ってつけたような嘘をさらりと言っては
もう一度相手の頭を軽く撫でて)
―――……オレに…笑ってほしいのか……?
(相手の言葉に目を見開けば、自分の脳に理解させるように復唱して。
そんなことを言われたのは随分と久しぶりなので、とても懐かしいような感じを覚えて)
(いつ樹くんに思い出させましょうか…?タイミングがつかめないです・・・)
…っ…うん
(寝不足と説明されても、まだもやもやが残っていたが、
これ以上聞かれたくない様子に頭を撫でられれば、こくりと頷いて)
…チノ、おかしい、かな?
(目を見開く相手に、確かに感じる自分の気持ちが、
本当は変なのかもしれないと不安げな瞳で尋ねて)
(/どうしましょ…チノの仕草に父親と似てるとこがあった、とか…?もしくは、樹くんの持ってるペンダントですかね。何がご希望ございますか?)
い、いや……変じゃない。
チノがそういうなら、笑ってやるよ。
(不安げに自身を見つめてくるチノを見て、ちょっと失敗したかと思えば、
チノの言葉を訂正してから、精いっぱいの笑顔を見せて)
(方法ですか、頭にありませんでした!
希望は特にありませんが…出来ればチノの仕草希望です!本をめくる時の仕草とかいかがですか?)
(追伸で、今日は落ちます。またこれるかもしれません)
―――…えへへ、樹、変なの
(自分が言うから笑うなんて少しくすぐったくて、
悪気なく口に手を当てて、笑ってしまい。
本当は嬉しくて、言い終わっても、にこにことして
先ほどまでの寂しげな雰囲気はさっぱりなくなってしまい)
(本の山に『世界の絶景』を戻し、他の本のタイトルを追えば、『グリム童話集』を見つけ
可愛らしい表紙に惹かれたので、手に取り)
…シンデレラ
(何となく開いたページには、そう題名が記されていて。
暫く真剣な表情で、すっと目を細めて、丁寧に一枚ずつページをめくり、読み進めて)
(/了解しました。では、チノの本めくる仕草にしましょう!
タイミングはいつでも大丈夫ですよ)
(闇オチ&遅れてごめんなさい!タイミングの件、了解しました!)
……アハハ、確かに変かもな。
(相手から寂しげな雰囲気がなくなったと思え安心し、ずっとニコニコしているあいてに、本当に自分はどうしたんだろうと自分に言い聞かせるような形で返して)
ん、童話か?
――あ……
(相手が手に取った本の表紙とチノの呟きで、それが童話だと分かれば、分からないところがあれば助太刀してやろうと心構えをし。
チノがページをめくる動作が目に入れば、なぜかそれが引っかかり思わず声に出してしまい)
(いきなりぶっこんでしまいましたが、良かったでしょうか?)
…えと、樹、ありがと!
(変だと言ったのは、少し相手に悪いことをしたかもしれないと思い、お礼を言って)
――…?
(本に集中していたが、相手の声に手を止めて、不思議そうに顔をあげて)
(/問題なしです!)
―――……んっ、あ、なんでもない。続き、読んでていいぞ。
(ありがとうと言われた事に微笑みで返して。相手が顔をあげたことに対し、何も言われていないのにも関わらず自分の不自然さを隠そうとして続きを促し)
(遅れました)
――…チノ……
(誤魔化すようにみえた様子に、
何にか聞こうと言いかけたが、結局は言葉が出ず
相手の言う通り、視線をそっと本に戻して)
…シンデレラ、面白かったよ
チノも、かぼちゃの馬車乗りたいな
(挿絵の多さに、そこまで苦労もなく『シンデレラ』を読み切って。相手の方に顔を向ければ、樹を元気にするために、明るい話題にしようと、物語に出てくるものに憧れる夢を口にし)
そうか、他にも童話あるぞ。「白雪姫」や「かぐや姫」や……
(チノの口から憧れや夢といったようなものを聞くのは初めてで、これも本の影響なのだと思うと嬉しくなり、様々な童話を紹介して。
一方で、先ほど感じた違和感の正体を探るため自然にチノを観察して)
んー、お姫さまばっかり
(紹介されたものが、姫とつくものが多いのを
なぜかおかしくて、自然と微笑んで。
紹介された『白雪姫』の本を山から取り、膝に置いて読み出し。
尻尾をゆらゆら揺らしながら、静かに集中し、また目を細めて)
あー、なんとなくだ。チノ、女の子だしな。
(相手に指摘され、自分でも無意識のうちに選んでいたのが分かって、
適当に理由をつけて納得して。
ジッとチノの指の動きを観察していて。細い指が、ページの端を摘まんでゆっくりめくる。
紙を捲る時の仕草、抑える時の手つき。それらを見て、何か脳裏に思い出すものがあり思わず声をあげて)
チノはお姫さまより、魔法使いがいい!
…でも『白雪姫』のはだめ
(相手のつけた理由に、そう返して。
ただ、シンデレラの魔法使いはよかったのだが、
まだ途中だが白雪姫の継母は悪い魔法使いだとわかって、
しょんぼりとして)
――…樹、どうしたの?
(また声をあげる相手に今度は我慢できなくなり、
不安そうな目で耳を動かしながら、質問して)
そ、そうか。悪かったな……えーと、じゃあこれなんかどうだ?
(チノの思いもよらない食い気味な返しに少し驚いて。理由を聞けば白雪姫の本をしまって、代わりに『オズの魔法使い』を差し出して。内容は断片的にしか覚えていないが、これなら良い魔法使いが出てきたはずだと思い)
―――……あ、うん。いや、本当になんでもない。ちょっと気分が悪いだけだ。気にするな。
(数秒の放心状態から、チノの声で現実へと引き戻され。不安そうに見つけてくる相手の目を見て、
なだめるような口調で安心させるように言って。
その裏では、樹の思考が真実へとたどり着いていて)
(思いましたが、チノのお父さんの名前は決まっていますか?)
ん、ありがと!…オズの魔法使い
(驚いた様子をぺたっと耳を閉じて、ぼんやり見つめ
『オズの魔法使い』の本をお礼を言って受け取れば、
興味深そうに表紙を見てから、ページを開き)
…ほんと?だいじょうぶ?
(なだめるような口調にも、気分が悪いと言われれば、
本を読む手を止めて、相手を心配するそぶりをみせて)
(/決めてなかった!すっかり忘れてました。
野々宮 旭(ののみや あさひ)でお願いします)
(/聞きそびれていたのですが、「ペンダントの形見」というのはもしかして、樹くんのご両親の。ということでしょうか?でしたら、勘違いしておりました、ごめんなさい…)
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