匿名主 2015-08-14 21:31:38 |
通報 |
…別に、怒ってなんかないよっ
(おそるおそる腫れ物にさわるように声をかけとくる相手をチラッと横目で見やり、目が合ってしまいそうになったところですぐさま視線をサッとそらしては、決して本気で相手に対して怒りを覚えている訳ではないのだが、いざ言葉を返そうとするとついつい意地を張ってしまって言葉とは裏腹に素っ気ない態度をとってしまい
うっ……ごめん
(怒ってないとは言っているのだが素っ気ない態度をとられると怒っていないと思えるはずもなくそれが意地を張っているということなのだが彼女の真意が読めない彼にとってそれを知る術もなくやっぱり怒っていると思ってしまっている彼は分かりやすいほどに落ち込んだ様子でいて)
あ…えっと、謝らなくてもいいよ。穂乃果の方こそごめんね?
(今となっては何も悪くないはずの彼が見るからに落ち込んだ様子で謝罪をしてくるのを見れば、確かにあんな態度をとってしまえば相手も不安にもなるだろうと罪悪感が胸の内に込み上げてきてしまい、慌てて此方から相手が悪い訳ではないからとフォローを入れては謝罪をし返して「ここが穂乃果の部屋だよ。入って入って」自分の部屋のドアを開けて中へと入っては相手を振り返って手招きして
いやいや穂乃果は悪くないからな!?
(気休めでも何でもなく今までのやり取りで彼女の非となるところはなく彼女の謝罪の言葉を述べられると慌てて首を横に振って否定をするのだがそうしている内に彼女の部屋にたどり着いたので「お、お邪魔しまーす……」と先程の出来事からか今更若干の緊張を覚えて部屋の中に入り)
飲み物とか用意してくるから好きなところに座って待っててよ
(何故か緊張しているように見える相手の様子にどうしたのだろうかと不思議そうな表情を浮かべたまま緩く首を傾げながらも、とりあえず相手に座って待つように告げては自身は部屋の入り口のドアを開けてそのまま部屋から出て行こうとして
あ、あぁ……よろしくお願いします
(緊張のあまり彼女に対する言葉も敬語になってしまい内心では初めて女子の家、しかも部屋にお邪魔をしていてしかもそれが自分の知るアイドルのメンバーともなると緊張をせざるを得なくなってしまい表情とは裏腹に心の中は焦っていて)
お待たせー!お茶とほむまんだよー
(部屋を出て行ってしばらくしてお盆にお茶の入った急須と二人分の湯のみ、それから『穂むら』名物の穂むら饅頭が置かれたお皿を載せて戻ってきて、部屋中央のテーブルの上に置いて笑顔で上記述べて「ほむまんは賞味期限が今日までだけど味とかは問題ないと思うから遠慮なく食べてね」持ってきたそれが一応は訳ありであることを素直に話しつつ、すすめてみて
お、やった!いただきまーす!
(彼女の声と共に視線を移すとそこには自分の気に入ってた味の饅頭とそれに合うお茶があり先程までの緊張感あった自分の心などまるで最初からなかったかのように幸せそうな笑顔を浮かべると両手を合わせていただきますと口にし試しに一つ手に取ってみて)
どう?美味しい?
(今、テーブルの上に置かれたそれは自分で作ったものという訳では無いのだが、それでもやはり感想は気になるようで笑顔を浮かべて相手の顔を覗き込むようにしてそう質問を投げかけては緩く首を傾げて
美味い美味い!やっぱこの味最高だなー
(口の中に入れてみると前に食べた時に感じた美味しさが口の中から伝わり大好物である甘いものを食べているため彼の顔は幸せに満ちていて美味しそうにしているががっつかずにゆっくりとほむまんを味わっていて)
そっか、えへへ…喜んでもらえて良かったよー
(見るからに幸せそうな表情でほむまんを食べ進める彼の表情を見ていると何だか此方まで幸せな気持ちになっていくようで、それほどまでに喜んでもらえたなら彼のためにこうして用意をして良かったなとそう思えて、テーブルの上で頬杖をついてニコニコと笑いながら彼の食べている様子を真っ直ぐ見つめていて
……?穂乃果は食べないのか?
(最初はただ食べていただけなのだが彼女の方はほむまんを食べようとせずただそれを食べている自分を見ているだけだったので食べている口と手を止め、あんこのついた口を拭かずに首をかしげて尋ねて)
えっ、穂乃果はいいよ~、毎日食べてるから飽きちゃって…
(彼に出したほむまんは本当は自分のおやつとなるはずのものだったのだが、育った環境のせいか饅頭、特にあんこに関しては食傷気味であり、今はそういう気分じゃないと相手へと話して「あ、そこ、あんこついてるよ」ふと、相手の口周りについたあんこに気がつけば手を伸ばしてとってやり、それを無意識に自身の口元へと運びパクリと食べてしまい
そ、そっか……二人で食った方が美味いと思ったんだけどなー
(一瞬、あんこを取るためとはいえ近づいてきた彼女の手に動揺をするのだが軽く咳払いをして心を落ち着かせて彼女の食べない理由を聞いてみると甘いものが好きな自分にとっては毎日食べても飽きはしないので意外そうな顔をしつつも残念そうな顔もしていて)
うーん、確かにそうかも。やっぱり穂乃果も一個食べようかな
(二人で食べた方が美味しいという何の根拠もなく感情論からの相手の言葉だったのだが、それに対して不思議なぐらい共感することが出来てしまえばほむまんを一つ手に取って口元へと運んで一口かじり「うぅ…あんこの味だよー…」慣れ親しんだあんこの味が口いっぱいに広がっていけば苦笑を浮かべて
うーん…………よし穂乃果。今度二人で出かけるぞ!オススメの甘味処があるからな
(二人で食べても長年食べ続けてきた飽きは相当なものなのだろうか一口食べたところで特に美味しそうな様子も言葉もなくほむまんを目の前に考え事をしていたかと思うと突然二人で出かけると宣言をして)
えっ?うん、勿論いいけど…でも穂乃果、味にはうるさいよ?これでも穂乃果は和菓子屋の娘だからね!
(何の脈絡もない急な相手からの誘いにキョトンとした表情を浮かべた後ですぐに頷いて見せて、その後で飽きただとか文句を言いながらもやはり自分の家の甘味には自信があるようで、不敵に笑い妙に自信たっぷりにそう言い切って
そこまで言うなら俺だって負けられないなー。これでも数々の甘味処を制覇しているんでね
(彼女の言葉に謎の対抗心が燃えてしまい余程自信があるのか口元をニヤリと緩ませた後「じゃあそうと決まったら……連絡先の交換だな」と言い自分の携帯電話を取り出し)
うんっ、携帯用意するからちょっと待ってて
(異性との連絡先交換ということになるわけだが、特にそういったことに特別な意識があるわけではなく、何の抵抗もなく彼の要求を受け入れては鞄の中を漁ってそこから携帯を取り出して早速自身のアドレスと電話番号を送れるように準備をして「はいっ、それじゃあ穂乃果から送るね?」そのまま手に持った携帯を相手の方に差し出して微笑み
おう。んじゃよろしくな
(彼女から電話番号を送りやすくするように彼女の携帯電話に自分の携帯電話を向ける。こちらも異性と連絡先を交換することに何の抵抗もなく言いだしたことからそういったことに慣れているのかあるいは気にしないほど経験したことがないのかスムーズに連絡先を交換することができ)
トピック検索 |