死神娘 2015-08-08 13:36:53 |
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『一目惚れしたから付き合って下さい!』
というあの問題発言から一時間後の10分休み。とっても私はイラついている。
「ねぇ、摩耶さん! この学校を案内して下さい!」
「……。」
ちなみに私はガン無視で本を読んでいる。
今日の午後は凄いわ……、失恋して告白されて。あー失恋の悲しみに浸るつもりがこの男に悩まされるとは……とほほ。
「摩耶さん? 摩耶さーーん!」
「……はぁ、分かった分かったから。今日の放課後案内してあげるよ。」
「やったーー。」
こいつ大丈夫か?
放課後
「放課後ですよ摩耶さん! あと好きです、付き合って下さい!」
「そうですね放課後ですねごめんなさい。」
相手からの告白2をさらりと流し校内を案内する。
「ここは音楽室ですか?」
「うん、音楽室だよって何勝手に入ってんの!」
七瀬は勝手に音楽室に入りピアノを手に掛けた。
「良いピアノだね……あっ弾いてもいいかい?」
「あっどうぞ。」
私の許可が出た同時にピアノの音が流れる。
甘く柔らかい音色で聞いていて心地よかった。
「……気に入った?」
「うん、とても良かったよ。ところで何の曲?」
「うーん即興曲だけど……I LOVE YOU.……君の事が好き。」
「無理です。」
こんな調子でなんどもなんども告白をしてくる。今日だけで20回だ。
「摩耶さん摩耶さん! 一緒に帰りましょう!」
「ごめん…無理…かな。」
しゅんとうなだれる七瀬、だけど明日にまた会えると思ったのか元気になり。
「そうですか……ではまた明日!」
「ま……また明日。」
転校生七瀬悠。あいつなんか犬に似てるな……。
わんこ系優男か?
とりあえず今日はあいつのおかげで失恋の痛みのことを忘れてました。
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