主 2015-08-05 23:19:49 |
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わ、悪かったよ。
(あまりにも鋭い視線に恐れをなし、つい素直に謝ってしまい)
つーか、名前で呼んで欲しいなら俺の事も名前で呼べよ。「凛」っていう素晴らしい名前があるんだからさ。
…お前には借りがあります。今回だけは許してやりますよ
(ジトッと相手を睨みつけながらも、一応はさっき魔物から庇ってもらえたことには感謝していて)
はぁ、嫌ですよ。なんで葉月が落ちこぼれの名前なんて呼んでやらないといけねぇんですか?それじゃまるで仲がいいみたいじゃねぇですか
ったく、ああ言えばこう言う。じゃあこうしよう。お前が俺を一人前と認めたら、その時は俺の名前を呼べ。
(相手の言葉に言い返す気力はなく。代わりといってはなんだが、名前を呼んでもらうための条件を提示し)
仕方ないですね。まぁ、聞き入れてやらないこともねぇですよ。どうせそんな時は二度と来ねぇんですからね
(要求に対しては飲んでもいいと話しつつも、それでも名前を呼ぶときは来ないだろうなんて言い放ち)
ま、俺も期待してねぇけどな。
(名前を呼んでもらうことに対し、半ば諦めたように呟き)
話を戻すけど──使い魔、じゃなかった。葉月って呼んでいいんだっけ?ええと、葉月。さっきは俺を庇ったりしたせいで傷を負わせちまって悪かったな。
(以外にも、先の件について本気で悪かったと考えているようで、謝罪の言葉も重みを感じ)
っ…別にお前の為じゃねぇです。葉月の魔力の供給源に死なれるのも蓮様に失望されるのも嫌だっただけです。だから謝ったりすんな。気持ち悪いです…
(真剣さを感じさせる相手の謝罪に対して気まずそうに慌てて顔を背けながらもぶつぶつ呟き)
俺なりのケジメだよ。お前には迷惑かけたからな。──っと。
(予想外の反応を見せる貴女だが、あまり気にした様子はなく。やっと宿に着いたのか、適当な部屋を借りてベッドに貴女を寝かせ)
傷の手当てをしたいが、この時間じゃどこもやってないか。
別にこれぐらい平気です。お前のちっぽけな魔力じゃ治りも遅ぇですが一晩もあれば塞がります
(まだ痛みはあるものの主の魔力を糧に回復を行う使い魔の性質上大して深刻な事態ではないと話し、布団にくるまって相手に背を向け)
……そうか。ならいいけど。じゃあ──おやすみ。
(このままもう寝るのかな、と考えれば自分は邪魔になるだろうと隣の部屋へ向かい)
おは──って、まだ寝てるのか。まあいい、今の内にメシの準備でもするか。
(朝になり、様子を見に来た凛だが未だ眠りこける貴女を見ては起こさないようにと口を閉じ。一旦部屋を出ては厨房を借りて、朝食の準備を)
…あぶりゃあげ…
(しばらく眠りほうけているとお腹が空腹を訴えるように小さく鳴り、思わず寝言で舌っ足らずな声で大好物の名前を呟いてしまい)
おーい、朝飯出来た──って、まだ寝てる。仕方ない、体調も万全ではないだろうし、もう少し寝かせてやるか。
(部屋へ戻るとまだ眠り続ける貴女の姿に小さく嘆息し。起こさないように近くの椅子に腰掛けると、突如聞こえた「あぶりゃあげ」に吹き出してしまい)
んん…はっ…!な、何見てやがんですか!?見せもんじゃねぇですよ!
(少しして軽く身じろぎして目を覚まし、ベッド脇の相手の姿に気がつけば口の端にだらしなく垂れたよだれを拭いながらキッと睨みつけ)
やっとお目覚めか。ほら、朝食できてんぞ。お前が食いたがってた「あぶりゃあげ」も用意してやったんだからな。
(起きざまに相変わらずの口の悪さだが、それら全ての言葉をスルーし。悪どい笑みを浮かべながら朝食と油揚げを指差し)
は、はぁ…?あぶりゃあげ…?意味がわかんねぇやつですね。まあ、せっかくの食材を無駄にするわけにはいかねぇのでいただいてやります
(寝言なんておぼえているはずもなく、恥ずかしがるよりも何より相手を可哀想なものを見るような目で見て、何だかんだいいながら朝食に手をつけようとし)
知らぬが仏ってやつだ。知ったらキレるだろうから、俺の記憶の中に留めておく。──そんなことより、飯だ飯。
(気持ちの悪い笑みを浮かべたまま、意味深なワードを言うだけ言って。言いたいこと全てを言い終えれば、「いただきます」と口にして箸を手に持ち)
そうやって葉月を誤魔化そうなんて、生意気…。おおっ、油揚げあるじゃねぇですか!たまにはお前も気が利きますね
(まるで己を煙に巻くような物言いを続ける相手を睨みつけるも、自身のお皿の上に油揚げが用意されているのを見ればすぐに表情は綻んで)
夢に見るぐらい食いたかったんだろ?ま、今回は特別にな。
(あからさまに喜んでいる貴女の姿を見れば苦笑して。本当に好きなんだなぁ、と普段見ることのない貴女の笑顔を見つつ)
夢に…!?って、お、お前は何を言ってやがるんですか!まるで葉月を食いしん坊の卑しん坊みたいにっ…心外です
(今朝の夢の内容をうっすらと覚えており、相手の言葉に動揺をして勢いよく立ち上がってしまい)
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