暗い底でもがいて【非募】

ありがとうございますっ…明日は家に入らせてもらえるように頑張ってみます
(とへらりと笑い相手にお礼を言って頭を下げ、優しい人だなーと思っていて)

(/はーい！了解です！)

えっ…何かあったんですか？
(相手があまりに自然に「入らせてもらえるように」と言った為、素で驚いて思わず訊き返し、)

俺兄と一緒に住んでるんですけど…先程追い出されてしまいまして
(アハハと笑いながらメールのことを言い、多分怒らせたんだろうなーと呑気に考えながら本を大事そうに鞄に仕舞い)

(/しばらく来れず申し訳ありません！)

それはお気の毒に……。
喧嘩でもなさったんですか？
(相手の言葉に眉下げ言えば、心配そうに尋ね、)

(/大丈夫ですよー)

喧嘩というか…俺が定期的に連絡しなかったこととちゃんと家に帰らなかったことに怒っていて
(相手の顔を見ながら心配しないでくださいというように首を横に振り、全面的に自分が悪いと告げて)

(/最近なかなか来れず、本当に申し訳ありません)

そうなんですか……。
まぁ…早く和解できるといいですね。
(相手の話に何と言えばいいかわからず、とりあえず喧嘩ではないらしい為“仲直り”とはあえて言わずに、)

(/いえいえ、大丈夫ですよっ！)

はい〜早く和解できるように頑張りますね
(相手の気持ちとは裏腹にのんびりとした口調で返事し明日には機嫌も直ってるだろうと思っていて)

えぇ……とりあえず、帰りましょうか。
申し訳ありませんが、こちらからお通りください。
(相手の様子に、さほど深刻ではないのかもしれない、と考え直し、切り替えるように言えば、相手を裏口に案内し、)

そうですね、帰りましょう。
はい、わかりましたー。
(ニコッと笑い本をカバンの中に入れて案内される裏口の方に行き、店員になった気分だなーと楽しんでいて)

あ…お名前教えていませんでしたね。
私、谷原和泉といいます。短い間ですが、よろしくお願いしますね。
(ふと思い出したように振り向けば言い、にこりと笑って自己紹介し、)

谷原さんですねーあ、俺の名前は叶理人って言います。
よろしくお願いします
(自己紹介されれば自分も慌てて自己紹介してへらりと笑い今日だけでも泊まれる場所があって良かったと安心していて)

叶さん、ですか。
あ、名字でお呼びして大丈夫ですか？
(帰路を歩きつつ、首傾げて相手に尋ね、)

はい、大丈夫ですよー。
(カバンの紐を握りながら相手について行って、尋ねられるとこくんと頷き)

じゃあ…叶さん、で。
(にこりと笑って言えば、「あ、10分ほど歩きますが、大丈夫ですか？」と尋ね、)

俺は…谷原さんって呼んでいいですか？
(先ほど勝手に名字で呼んでしまったがそれでもいいかと思い尋ねて、「はい！大丈夫です。」頷いて)

はい、お好きなようにどうぞ。
(名字呼びには慣れているし、相手が呼びやすいように呼べばいいと考え、ちらりと相手振り向き言い、)

ありがとうございます、それでは谷原さんって呼びますね
(笑顔で返事してペコッと頭を下げて、優しい人でよかったと安心していて)

(/しばらく来れず申し訳ありません！
まだいらっしゃいましたら、お相手よろしくお願いします)

叶さんは、どの辺りにお住まいなんですか？
(話題提供がてら気になった事を訊き、)

(/お待ちしてましたー！大丈夫ですよー！)


本当の家はここから電車で3駅ほど行ったところなのですが、よく住んでるのは大学です
(家と言っても兄が住んでるところに居候してるので自分の家ではなく、とりあえず住んでるところを答えて)

(/またしても日にちがあいてしまいました……申し訳ありません)

大学に住んでるんですか？
(相手の言葉に思わずくすりと笑い、軽く振り向き、)