真姫ちゃんが一人の男性に興味を持ったようです｢非募集｣

おお、やったー。ちなみにこのことは誰にも言わないからさ、遠慮なく歌を披露してくれていいからね
（意外にもあっさりとこちらの頼みを聞き入れてくれた彼女にテンションが否応無しに上がり無邪気に喜びを表現して、やはりこんなことがメンバーや他のファンにバレたらマズいとでも考えてるのだろうなと判断をしては今日のことは自分と相手だけの秘密にするからと相手の不安を拭うようにそう声をかけて

わかったわ…一人のために歌うことになるなんて…
（秘密にしてくれるのならいいかなと思いつつ一人のために歌うことになるなんて思いもしなかったので、少し恥ずかしかったりもして相手をチラリと見て喜んでくれるのならと思えば、勇気も出てきて一息ついたあと覚悟を決めたようで）

もしかして西木野さん緊張してる？
（恥ずかしげにこちらを見つめ、大きく一息ついた相手の様子に目ざとくそう指摘をしてみては、相手のような人気のアイドルでもこうして緊張をすることもあるんだなと考えて、意外な一面が垣間見れたようなそんな気がして自然と笑みが零れて

し、してないわよ…緊張なんて
（図星とも言える言葉を受けて視線をそらして頬を染めながら否定し出すも、目立つようなことを避けるなら相手が歌えばいいのにとも思っていたことだから、自分が歌うなど有り得なかったらしく緊張なんてさんざんしている様子で）

ははっ、西木野さんはわかりやすいなー
（口ではハッキリと否定をしてはいるもの、そんな発言とは裏腹に相手を見ていればそれが嘘か本当か見抜けるぐらいには態度に全部出てしまっており筒抜けで、思わず噴き出してしまいながらも中学時代、近寄りがたい雰囲気を醸し出していた頃とはまた違った相手を見れたことが嬉しくて仕方なくテンションも上がり

わかりやすいって何？意味わかんない
（テンションをあげている相手とは裏腹に恥ずかしくてたまらない表情を浮かれながら分かり易いなどと言われても素直になれないため、ふいっと頬を染めながら視線をそらしていると、こうも話されると自分の気が狂いそうだと考えていて）

本当に素直じゃないなぁ。まあ、そういうとこが可愛いんだけどね
（顔をぷいと背け、照れくさそうに頬を染めているのが見えれば、それこそ言葉と態度が完全に反比例してしまっているのではないかとすら思える程でクスクス笑いを浮かべてしまい、敢えて思ったままに上記を口にしては軽く肩を竦め、相手の反応を窺うようにしていて

なんなのよ…口説きに来てるの？
（まるで穂乃果と希そして絵里を見ているような相手の言葉を聞いてしまうと、ちらりと相手を見て軽く睨むようにして頬を染めながら相手を見つめるも、相手の言葉から口説きに来ているかたらたんにからかってきているのかと思っているようで）

んー…そうだなぁ、もしもそうだって言ったら西木野さんはどうする？
（相手からの質問にはハッキリとした返事をすることなく、あくまでもどっちつかずな態度をとっては含みのある意地の悪い笑みを浮かべつつ、逆に相手へとそう質問を返し緩く首を傾げては彼女の返事を待ち

えっと…どうするって言われても…
（もし自分が相手に口説かれているのならやめてもらえるかとか言いたいのだが、相手は一応知り合いだからそういう反応がまともに取れず、異性だからか頬を染めながら戸惑うように視線を泳がせていて）

冗談だよ、冗談。西木野さんに手を出したりしたら俺が他のファンに袋叩きにされかねないしね
（冗談だとかそういった可能性はそもそも考えもしないようで、赤面しながら真剣に悩んでいる様子が見て取れればそこまで自分とのことを考えてくれるのかと嬉しく感じるのだが、あまりからかい過ぎては悪いとも流石に思ったのか軽い調子でそんな風に言ってのけては軽く肩を竦めて

そ、そうそう…私の立場もあるもの…ほんとに
（何故相手の問いかけを否定できるような言葉が浮かばなかったのか、不思議には思ったが自分の立場はスクールアイドルで相手はファンという、下手したらこの場を見られてもおかしくないような関係性で相手は中学の頃から知ってると言っていては、流石に他人のふりが出来ず溜息をつきながら髪を弄り始め）

立場ねぇ…、じゃあもしも西木野さんがスクールアイドルをやってない普通の女子高生だったならどう？考えはまた変わった？
（ひたすら理由付けにスクールアイドルとファンという立場を利用するばかりで相手本人の意見をまだ全く聞けてないなと、ふと思い至れば悪戯心がふたたび胸の内に芽生えてきてしまったようで、カラオケ店へと向かう道中でそう疑問を投げかけては相手を横目で見つめながら返事を待ち

どうかしら…もしといっても私は恋愛に向くとは感じられないと思うのよね。何せ…スクールアイドルをしていなかったら貴女に興味もわかなくなってるかもしれないのよ？
（スクールアイドルをしていなかったら自分はどうなっていたかなんて最初だけの問題で、今はそんなことなんて考えたくもなく、恋愛なんて昔の自分なら精神病の一つで、父親の期待に応える為だった自分なら邪魔なものにはなっているだろうしと呟くように語っていけば｢だから…私はスクールアイドルになれて良かったわ、恋愛してみたいとか考えることもできる余裕はできたし｣と笑みを浮かべて今の自分の方が前よりもいいと言わんばかりに語れば相手の額を指で弾き）

そっか…まあ、そりゃそうだ。西木野さん、昔は本当に周りに興味無いっていうか今以上に冷めた目してたもんなぁ
（今でも相手はそれほど友好的でフレンドリーという感じとは程遠いような、そんな性格をしているが、己の記憶の中にある中学時代の彼女は今とは比べものにならないぐらいに酷く冷たい表情をしていた記憶があり、あの頃の彼女と今のように会って会話をするなんて夢のまた夢だろうとすら思えて、スクールアイドルを始めたことで彼女が今のように変われたとするならむしろそれは喜ばしいことだと考えていて

ふふっ、いずれかは誰かに恋して…結婚までしちゃうって思ったら感謝できるわ
（相手との会話でも見つけたがこうして話しているそれだけでも将来の自分の姿を想像するかのように首をかしげていると、自分としては楽しみな人生で早めに体験してみたい事なのだが、自分みたいな素直でない人はまず難しいかなと考えていて）

へぇ…何か意外だなぁ。西木野さんでも恋愛とか結婚とかそういうのに憧れたりするものなんだ？
（よくよく考えれば相手も年頃の女の子であり、そういったことに興味を持ったりするのも至極当然のことであるといえるのだが、どうにも自分の中のイメージ上の相手とそういったものとは矢印で結びつかず、少なからず違和感を感じてしまい、決してからかう訳でもバカにするでもなく意外そうな表情を浮かべてそう投げかけては

それはね…私だって憧れるわよ。不思議なくらいね
（意外と思われるなら中学の頃から知ってるという相手から見たら意外と思われる位は納得しているようで、首をかしげながらも自分がこんなになってることが不思議なくらい恋愛などに憧れていると語り）

…そっか。じゃあさ、西木野さんの憧れ俺が形にしてあげようか？
（いつになく素直に自分のことを饒舌に語る相手に軽く驚き瞳を見開くも、すぐにフッと表情を緩ませて冗談とも本気ともつかないような軽い口調で上記述べては相手に顔をそっと近づけていき

ゔぇえ！ど、どう言う意味よ…
（近づいてくる顔から出てきたのは告白と受け取れるような受け取れないようなフレーズで、何と言っても自分は恋愛なんてした事もなければ機会もなかったし自分に合う人がいないって言い訳にしていたので、今相手がいう形にするという言葉が恥ずかしくなり、軽く相手の肩を押すと視線を逸らしながら真意を聞こうとして）