幻の学院生 2015-07-31 19:10:44 |
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あ、いや、えっと、それはですね……。まぁ……なんだ、本当のことを言っちゃえば連絡する気はあったんだけど勇気が出なくてな。今だって、絢瀬に電話をかけようと思ってたんだぞ?つまり、年齢イコール彼女のいない歴の俺を舐めるなってことだ!
(相手の爽やかな対応に安心して小さく息をついたその瞬間、今度はまるで威圧をするかの如く低いトーンで問い詰める相手の声にゾクッとしてしまい、素直に話そうと思ったのだが最初のほうは恥ずかしくてあまり言葉が出てこなくて。しかし話している内に恥ずかしさは無くなってきて素直に話し、最後の方はかっこ良くないことを堂々と無駄に自信満々に言うと「……ん?ちょっと待てよ?なぁ絢瀬、今のお前ってアレみたいだぞ?彼氏が全然連絡をくれなくて怒っている彼女だな」このままでは明らかに相手に説教される未来が見えるため、相手には申し訳ないがたった今思いついたことをちょっとニヤニヤとしながら述べて)
うっ…も、もう、そうやって話しをそらさないの
(先程の自分の言動や状況を改めて省みて、確かにさっきのは明らかにそう言われたとしても仕方ない状況だったかもしれないと考え、それが意図せずにした発言であったとはいえやはり改めて指摘を受けてしまうとなんとも気恥ずかしく、照れくさい気持ちが大きくなってきてしまうと、ひとまずそんな気持ちを落ち着けようと少しばかり声のトーンを強めてそう注意をするように述べつつ、今が電話で良かったと火照る頬を抑えながら内心呟き
ははっ、悪い悪い。絢瀬は普段から真面目だからからかい甲斐があるんだよな。そういうやつは好きだぞ
(恥ずかしいのか、それか呆れているのかは顔が見えないから分からないが明らかに動揺していることは分かり思わず笑ってしまい、普段から真面目な相手は所謂純情なタイプだと自分で勝手に思っているため比較的にからかいやすくて。顔を合わせないからか普段の自分なら言えないようなことを最後に無意識にサラッと言ってしまったが自覚はなく「そういや、今日は部活ってないのか?」何事もなかったかのように話題を変えて)
え、ええ…今日は何の予定も無いのよ。あの時は少し慌ただしく別れてしまったし、この機会にゆっくり会って話したいなと思ってね
(何気なく発せられた好きという言葉に驚き、軽く胸を高鳴らせながらも表向きは平静を装いつつ、この前に出会った時はお互いにまだ初対面に等しいような関係性で、別れ際も途中で相手の予定が入ったことでなし崩し的に解散の運びとなってしまったこともあり後日改めて会って今度はゆっくり話したいと考えていたことを告げて
おう、俺も絢瀬と話したいって思ってたところだから丁度いいな。
(この前喫茶店で会った時は中途半端なところで予定が入ってしまったことでゆっくり話せずに終わってしまったため、今相手が言った言葉は自分が思っていたことと同じことで、向こうも話したいと思ってくれていたことが嬉しくて若干テンションが上がりつつ答えると「じゃあどうすっかな……。この際だし遊びに行くってのもいいかもな。とりあえず、絢瀬はどこか行きたい場所とかあるか?希望があるならそこに合わせるけど」自分の勝手な想像だが、相手はあまり遊びに行くようなイメージがないため、喫茶店などで話すことももちろん良いのだがせっかくの休日である以上どこかに遊びに行くものいいかもしれないと思い尋ねてみて)
ふふふ、それじゃあまるでデートね?
(せっかくの休日なのだからどこかへ遊びに行きたいという考えも理解出来なくもないし実際ただ会って話すだけというのも少し味気ないかなと思っていたため一緒に遊びに行くというのには肯定的なのだが、先ほどの仕返しをしてやろうという少し黒い感情がこみ上げてきてしまえば今の相手はまるで意中の女の子をデートへと誘っているようだとからかうように言ってのけては相手のリアクションを待って
あっ、いや、お前、マジでそういうこと言うの止めろ!年頃の男子にそういうこと言うな!
(どこに行こうかなどと考えていた矢先、電話越しから飛んできた相手の言葉は確かに言われてみればそうであるため思わず動揺してしまい上手い言葉が出てこず、まったく意識していなかったことが無性に恥ずかしく思えてきて若干顔も赤くなっており。そして少し考えた後、きっとこれは先程のお返しであることが分かり、相手の不意打ちに素直に負けたことが癪で小さく深呼吸をすると「……そうだな、確かにデートだな。ということで絢瀬、デートしようぜ?」負けっぱなしというのも性に合わないため、全身から溢れ出る恥ずかしい衝動を全力で抑えていつもの調子を装って普段なら絶対に言えないことを述べて)
で、でもちょっと待って…その、私たちは友達なわけでしょう?デートというのは前提からしておかしいと思うのだけど…
(敢えて強気に出てみれば、動揺したような相手の声が電話口から聞こえてきて気を良くしてほくそ笑んだのも束の間、デートという単語に肯定的な反応を示す相手に次はこちらが動揺をする番で、単に一緒に出掛けるというそれだけのことなのにそれをデートと銘打つだけで気恥ずかしさや照れくささが膨れ上がっていくようで慌てふためきながらも自分たちの関係を考慮すればその単語を使うのは適切ではないのではないかと細かいことを気にしてしまっていて
……くくっ、あははっ!ごめんごめん、冗談だよ冗談。あー恥ずかしい……。変なこと言わせんなっての
(最初こそ恥ずかしいという気持ちが強かったが予想通りの純粋な反応に笑いを抑えることが出来ず笑い出してしまって。まだ恥ずかしさで暑くなった顔を手で仰ぎながらからかったことを謝罪し、さすがにこれ以上同じようなことをやっていると話が進まなくなるため「ふぅ……。それで、どうする?この際デートでも何でもいいんだが……。行きたい場所あるか?もちろん普通の喫茶店でも構わないぞ」先程までに十分なくらい恥ずかしい思いをしたため今更デートという言葉に恥ずかしさを感じることはなく改めて尋ねてみて)
…そうね、私としても別にこれといって行きたい場所もないのだけど…
(変わり身の早い相手の対応に電話口ではわからないものの少し不機嫌そうな表情浮かべていたかと思えば、こちらもすぐに気を取り直し行き先について考えを巡らせた後で、そもそも異性とこうして出掛けるという経験もないため、こんな時どこへ行くのがいいのかわからず頭を悩ませ「…それじゃあ、こうしましょう。街に集合して気の赴くままに行動するの。話しをするなら歩きながらでも出来ると思うし、喫茶店も遊ぶ場所も大抵のものは揃っているし…どうかしら?」少しばかり行き当たりばったり過ぎかなと思ったりもしたが他にいいアイデアも浮かばないため、これでどうかと相手へと提案をしてみて
そう……だな、それもいいかもしれないな。それじゃ、今から街の駅前に集合でいいか?
(自分のほうも特に具体的な案はなく、相手が提案した案は悪くないものですぐに了承をすると簡単に待ち合わせ場所を確認するとふと洋服ダンスの方へと視線は向かって。考えてみればいつもは男友達としか遊びに行っていないため普段は着ていく洋服に困らないのだが、今回は男子ではなく女子であるため電話を耳にあてている状態で着ていく洋服をどうするかということで何とも彼氏とのデートで何を着ていくか悩む女の子のような状態になってしまって)
ええ、決定ね。それじゃあ余裕を持ってまた一時間後ぐらいに会いましょ?
(こちらとしてもそれで異論はなく待ち合わせ場所が決まれば、お互いに外出の為の身支度や準備などもあるだろうし時間としてはこれぐらいが妥当なところだろうかと考えては集合する時間を大まかに指定をしてから電話を切り、今日は何を着ていこうかなんてクローゼットを前に考え事を始めて、今までにこんなにもワクワクした気持ちで着る服を選んだことなんてあっただろうかなんて小さく一人ほくそ笑み
うおおお!!やべえ!女子と出かける時ってなに着たらいいんだ!?どうするどうする18歳彼女なし早川駆!あっ、こういう時に妹に聞けば……!いやでもあいつに頼るのは癪だな……
(待ち合わせ場所と時間が決まったと同時にまず勢いよくタンスを開けると、何を着ていけばいいか分からず頭を抱えて部屋で一人叫び始めて。仮にファッションセンスが無いながらも無駄に気合入れたとして相手に微妙だと言われたらその瞬間真っ直ぐ家に直帰して布団に潜り込む自信しかなく、唯一女子のことを聞けるのは妹だけなのだが生憎部活と、それに加えてなんだか恥ずかしい気がするため聞くことは出来ず、その後散々悩んだ結果結局いつも男友達と遊ぶときに着るような感じであるジーンズ、白のシャツそしてその上にジャケットという何ともシンプルな服装になってしまい、自分のファッションセンスの無さにがっかりしつつ待ち合わせ場所に向かうとまだ相手は来ておらず、とりあえず携帯を取り出し暇つぶしにスクールアイドル関連のことを調べ始めて)
結構ギリギリになってしまったわね…
(着ていく服選びに思っていたよりも手間取ってしまい、早足で待ち合わせ場所へと向かい、本当はもう少しだけ余裕を持って早めに行き、先に待っているつもりだったのだが実際にたどり着いたのは約束の時間の5分前で、とりあえず相手を探そうと視線をさまよわせては人混みの中、こちらにまだ気づいていない様子で何やら携帯の画面を凝視しているその姿を見つければ悪戯心が芽生え、背後の死角からそっと近づいていけば「だーれだ?」両手で相手の目を覆い隠し、耳元でそう囁くという古典的な悪戯を仕掛け
やっぱりどこのサイトを見てもA-RISE推しが多いな……。人気すげぇな、芸能人か―ってうおっ!?ちょ、え、あの、その―。
(自分はつい最近ようやくスクールアイドルというものに興味を持ち始めたためまだまだ知識的なものは全然持ちあわせておらず、そのため様々なスクールアイドル関連のサイトを見ていると不意に目の前が真っ暗にったかと思うと耳元で言葉を囁かれてゾクッとしてしまい、状況が分からずあたふたした状態でいるとふと思ったのが先程耳元で囁かれた声であり、その声はつい一時間前くらいに聞いた声で、少しの間考えこむと「えっと……。あ、絢瀬か?」確証は持っておらず、もし全然別人だったらかなり恥ずかしいことで、不安そうに答えて)
大正解。良くできました
(どこか不安げな様子ながらも間違えることなく、声だけでちゃんとわかってもらえたことにご満悦といった様子で、いたずらっ子のように楽しげな声を発して手をパッと離せば肩越しに覗き込んで微笑みを浮かべ「ふぅん…A-RISE、ね」相手の手元の携帯の画面がちょうど目に入ればそこには自分たちが今度地区予選で戦う相手であるスクールアイドルグループの名前が表示されており、瞳をスッと細めてどこか物言いたげに相手を横目で見てはポツリとそう呟き
ああ、すげぇ人気だよなA-RISEって。ちょっとしたことでもいいから絢瀬達のためになるような良い情報でもないかなって探してたんだけど……。やっぱそう上手くはいかないもんだな
(自分の言ったことがちゃんと当たっていたことに安心して小さく息を吐くと、相手の物言いたげな視線に気が付くことなく自分の携帯の開いているページを見つつ申し訳無さそうに苦笑を浮かべつつ答えて。もう一度ラブライブが開催されることはネットの情報で知っており、相手の所属しているμ'sは必然的にA-RISEと競うことになるため、少しでも有利に進めるような情報がないかどうか探していたのだがやはりどこを見てもA-RISE好きのコメントしかないため特に良い物は見つけられず「μ'sの方が見ていて楽しいんだけどな……」と、サイトのページを見つつ相手に言うわけではなく小さく呟いて)
…大丈夫、勝つわよ私たちは。こんなに頼もしいファンがついてるんですもの、ね?
(相手の口からサイトのページを見ていた理由が聞かされれば、身近にこうして自分たちの活動を応援してくれる人がいる、それがただただ心強く思えて勇気を貰えるような気がして、そんな風に思ってくれる人たちを少しずつでも増やしていければ自分たちの頑張りも必ず報われる筈だと自信を持って言い切って「それで、これからどこへ行こうかしら?何も決まってないならとりあえず街を見て歩いてみない?」彼の背後から前方へと回り込んで、とりあえずその場から移動しようと提案をしてみて
おう、俺は自称絢瀬の一番のファンだからな。いつも応援してるぜ?
(強気な発言に、自分は関係者ではないのだが聞いているとなんだかこっちも嬉しく感じフッと笑みを浮かべて。自分の勝手な考えだが、彼女達ならもっと上を目指せるようなグループだと思っているし、A-RISEにだって勝てると思っており。だとしたら自分は精一杯彼女達を応援しようと改めて決めると「よし!そうだな、とりあえず歩くか!」とりあえずどこかに行く予定もないため相手の提案に頷くと人が賑わう街の中を歩き出して)
休日だけあってどこも混んでるわね。早川くんは休みの日はどこかへ出掛けたりするのかしら?
(休日の繁華街は行く先々多くの人で賑わっており、つかず離れずの距離を保ちながら隣を歩く相手をチラリと横目で見やっては異性とこうして出掛けることなど初めてで、正直言えば右も左もわからないような心境であり、今日のこれからの行き先のことについて相手の意見を参考にしようと考えてそう質問を投げかけるのだが、単純にまだまだ知り合って間もない相手が学校などのない自由な時間をどのように過ごしているのか、それを知りたいという単純な好奇心からの問い掛けでもあって
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