幻の学院生 2015-07-31 19:10:44 |
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そうだなぁ……。さすがに別人で済ませるには難しいくらいに似てるから、これは絢瀬なんだろ?中学時代の絢瀬からしたら想像はつかないけど……、でも今の絢瀬なら違和感ないかもな。なんていうか……その、優しい雰囲気になったな。
(今度は逆に質問をされて、もう一度ポスターの少女と目の前の相手の姿をよく見比べながら考え込んで。そしてやはり何度見ても同一人物としか思えず、別人というにはさすがに無理があるためポスターの少女は目の前の相手と同一人物だというにして質問に答えて。アイドルと聞くと常に笑顔を浮かべて、キラキラしているようなイメージがあるため中学時代の彼女を知る自分からすると意外といえば意外だが、そのおかげで今の優しく柔らかい雰囲気へと変わったのだとしたらそれはきっと高校で相手を変える大きな出来事があったのだろう。自分の言っていることが恥ずかしくて、最後の方には若干言葉に詰まってしまったが何とか伝えることが出来て「μ's……か。帰ったら曲聞いてみるかね。絢瀬がいるグループなら応援しないとな」自分の記憶が正しければ、相手は音楽の成績が良く、歌もかなり上手かったはずだ。そんな相手が入っているグループに対して若干興味が湧いてきて)
…ええ、是非そうして、自分で言うのもなんだけどきっと早川くんも満足すると思うから
(中学時代の他人に心を許すことが出来ずに孤立して、今になって思えば不器用な生き方しか出来なかった当時の自分のことを知っている相手の口から自身に対する印象が変わったということを聞かされると自分自身の成長のようなものを実感出来て喜ばしく思えるのだが、ある意味では黒歴史が掘り起こされているような状況に恥ずかしさを感じてしまい、それでも表向きは平静を装い、自分が所属していると知ってそういったところからでもμ'sへと興味を示してくれたことを素直に嬉しく思い、柔らかな笑顔を浮かべ「それに、早川くんは私のファンになってくれるんでしょう?」ついつい嬉しさのあまり相手に対してパチリとウインクをしつつ冗談めいてそう口にして
お、おう。当たり前だろ?というか、絢瀬がいるからたった今スクールアイドルというものに興味が出て来たんだぞ?だから俺はもうお前のファンだよ
(冗談のようにやっているのは分かるのだが相手の柔らかな笑顔とウィンクに不覚にとドキッとしてしまい一瞬相手から顔を空し、1度心を落ち着かせてると、相手の言葉に素直に頷いて肯定の言葉を述べて。しかし、先程ドキッとさせられた事に対してやり返しをしたいため「いや、もしかしたらスクールアイドルじゃなくて絢瀬に興味が湧いたのかもしれないな。お前すげぇ可愛いし」普段の自分なら絶対に恥ずかしくて言えないような台詞を、恥ずかしさを全力で抑えて冷静を装い、フッとこちらも笑みを浮かべて)
えっ、私に…?早川くんって案外軟派な男の子なのかしら?女の子にそういうことを軽々しく言うのは感心しないわ
(聞きようによってはまるで口説き文句のように聞こえなくもない相手の台詞を聞いて、いくら元クラスメートで面識も全く無かった訳ではない間柄とはいえ、それでも特にこちらからすれば殆ど初対面と言っても差し支えのない今の状況でまさかこんなにも堂々と言っても言われても恥ずかしくなるような発言をしてくるとは夢にも思わず驚きに目を丸くした後で、内心の動揺を隠すように表向きは余裕な風を装いながらも相手を諭すように述べて指でツンと胸の辺りをつつき
お前大人だな······。こっちは恥ずかしい気持ちを抑えたんだぞ?軟派な男の子どころか、年齢イコール彼女いない歴に加えて女子の友達なんか皆無なんですよ······。やべ、自分で言ってて悲しくなってきた
(ちょっとは動揺してくれると思っていたが、その予想が見事に外れたことに加えて逆に諭されてしまい、なんだか無性に頭を抱えたくなってきて。しかし軟派な男の子という言葉は全力で否定しなければならないことで、正直言うと今だって相手のような美少女と話しているだけで若干緊張していて、説明していたらなんだか無性に悲しくなってきて「べ、別に悲しくないし?友達から彼女の惚気話とか聞いていて羨ましいなんて思ってないからな!」なんだか負けた気がするため相手に何も聞かれていないのにバレバレな強がりを述べて)
早川くん、あの、大丈夫…?えっと…この場合なんて言えばいいのかしら…。ごめんなさい…?
(こちらから聞いてもいないことを必要以上に力を込めて力説をしていきながらも、目に見えて段々と気持ちが落ち込んでいってしまっている相手の様子を見ていれば困惑をしてしまい、半ば照れ隠しのためにした軟派な男の子という自身の発言がそもそも失言であったようだということに気がつけばとりあえず謝っておいた方がいいのだろうかと考えては、強がりを口にしている相手に対して辺りに視線軽く巡らせて少し考えるような仕草を見せた後で頬を掻きつつ謝罪をして
うん、謝るのは止めて……。なんだかこっちが無性に恥ずかしくなるから……。っと、あいつそろそろ買い物終わったか
(自分の友人達ならばああいったことを言うともっとからかってくるのだが、そこはさすが大人な相手であり、謝られると余計に悲しくなってきてため息混じりに首を横に振って。そしてふと店内を見てみると、友人の買い物が終わったようでスクールアイドルの相手と一緒にいる姿を見られたら面倒なことになりそうなため「それじゃ、そろそろ俺は帰るわ。元気そうで良かったぜ、応援してるから頑張れよ?」ヒラヒラっと手を軽く振って述べると自分は踵を返してその場から立ち去ろうとして)
ふふ、ありがとう。それじゃあまたね
(言われて気がついて時計見やれば、呼び止められて足を止めた店先で随分と長い時間話し込んでしまっていたようで、まさか中学時代のクラスメートとこんな場所で再会をし、最初は殆ど面識ゼロに等しい状態からよくもまあこれだけ会話が盛り上がったものだと我ながら他人を敢えて遠ざけていた頃の自分に比べて成長をしたなと感慨深く感じられ、今にして思えば空白の中学時代と言っても差し支えなかったそんな時間が相手と出会い会話をすることで少しずつ埋まっていくような気すらして、純粋にこの再会を喜ぶのと同時に、新しく自分たちを応援してくれるファンとなってくれることに感謝しつつ別れを告げて「…早川くんか。また機会があればゆっくり話しがしたいわね」一人で歩く家までの道中、さっき別れたばかりの相手のことを思い出し、せっかくこうして過去の自分を知ってくれている人に出会えたのだから、連絡先ぐらいは交換しておけば良かっただろうかと少し惜しみながらも、もしも次に会えた時にはもう少しじっくりと、共通の思い出こそ少ないかもしれないがそれでもちょっとした思い出話に花を咲かせるのもいいかもしれないと感じていて
へぇ、A-RISEって本当に有名なんだな。色んなところにCDだのグッズだの色々置いてあるし……
(久しぶりに中学時代のクラスメイトと再会したあの日、軽い気持ちで彼女の所属するグループの曲を聞いてみたら見事にスクールアイドルというものに興味を持ち、少し日にちが経った本日一人で秋葉原へと来てみて。改めて街を見てみると、今一番人気だというA-RISE関係のものが色んな場所に置いてあったり飾ってあったりなど人気の高さを実感して。そして人混みに疲れて休むために近くの喫茶店へと入りコーヒーを頼んだ後「にしても絢瀬のやつ、よくアイドルをやろうと思ったな……。」暇つぶしに携帯でネットを開き、スクールアイドル関連の記事を見ながらボソッと呟いて)
…席、一緒してもいいかしら?
(ふらりと立ち寄った喫茶店の席はちょうど満席状態で、店員から相席でも良ければという提案を受けてどうしたものかと考えを巡らせながら店内を見回すとちょうど一人で携帯をいじっている知り合いの姿を見つけて、店員へと断りを入れてその席まで相手に悟られないようにとそっと近づいていき、携帯に夢中で正面までやってきた自分の姿にまだ気がついていないらしい相手へとクスクス悪戯な笑みを浮かべては向かいの席の椅子を引きつつ問いかけて
うぉっ!?え?あ、別に大丈夫ですよ······って、なんだよ絢瀬か。誰かと思ったぜ
(突然聞こえた声に驚きハッとして顔を上げると視界に入ったのはクスクスと笑っている知り合いの顔でその表情を見る限り驚かせようとしたのだなと分かりため息をついて。改めて大丈夫だと頷くと丁度頼んでいたコーヒーがテーブルに運ばれてきて「そういえばお前達のグループの曲聞いたぞ?素直にすげぇ良かった。絢瀬があんな笑顔を浮かべるなんて初めて知ることが出来たし、良いことだらけだな」カップを口元へと運びながら、嬉しそうな表情を浮かべ、自分の思ったことを素直に述べて)
…ふふ、本当?流石に少しだけ照れくさいけどそこまで気に入ってくれたなら嬉しいわ
(驚いたような反応を見るにサプライズは大成功だったようだと上機嫌になり小さくほくそ笑み、とりあえず相手からの許可も得られたところでゆっくりと丁寧な動作で椅子に腰を下ろしては、丁度相手の注文していたコーヒーを運んできた店員へとメニューを確認することもなくコーヒーとチョコレートケーキを注文し終えてようやく一息をつけば相手へと真っ直ぐ向き直って。自分と再会をしてからまださほど日にちも過ぎていない筈なのだが早速自分たちの曲を聴いてくれたようで、熱く語られる感想に耳を傾け、予想していた以上にべた褒めと言って差し支えない状況に照れくささも少なからず感じてしまい、頬を僅かに染めながらも自分たちの頑張りはこんなにも他人の心を動かすものなんだと改めて実感をさせられ、笑顔と共に感謝の言を述べて
おうよ、すっげぇ気に入ったぜ。メンバーの女の子も皆可愛いし、よくあれだけの面子が揃ったなぁ
(彼女達の曲を聞いていたら、スクールアイドルというものが何故人気あるのかということがまだ完全ではないにしろ薄々分かってきて。それに、メンバー全員が誰が見ても美少女と呼べるようなレベルの女の子達で、きっと彼女達の熱狂的なファンもいるのだろうなと考えているなかでも自分はやはり動画を見ていても目の前の相手の踊っている姿に目がいってしまうのだが、そんなことは恥ずかしいため言えるはずがなく。とにかく気に入ったことに関しては本当のことであるため、相手の言葉に素直に頷くとメンバー一人一人の顔を思い浮かべながら染み染みと述べて)
本当に私もそう思うわ。それに見た目だけじゃなくてみんな凄く個性的でいい子で…本当に私の自慢の仲間たちよ
(μ'sのメンバーが褒められるとまるで自分が褒められているような、そんな気持ちになってそのことが心底嬉しくて仕方ないといった様子でμ'sの仲間一人一人が自分の誇りなんだと自信を持って語っては、こんな9人が揃ったことは本当に奇跡的なことなんだなとしみじみと考えていて「ところで、そんなμ'sのみんなの中で早川くんの一番のお気に入りは誰なのか私、知りたいな~?勿論みんないいとかそういうズルい答えは無しよ?」当然メンバー皆を可愛いとまで言うのだからやはり特にお気に入りのメンバーも当然居るだろうと半ば確信を込めて表向きはそう軽い口調で問いかけつつも、本心では返事を待つ間、質問を投げかけた張本人である己が一番そわそわして浮き足立ってしまっていて
……おい、なんで質問したお前がそわそわしてんだよ。そうだなぁ……、東條希だっけ?ああいうタイプの子は結構好きかもな。同学年だし、なんか気が合いそうに思えるぜ
(まるで自分のことのように喜んでいる相手の様子を見ると、本当に最高のグループなんだなと理解できて、あの無愛想だった相手を変えてくれたμ'sのメンバー達には心の底から感謝していて。するとお気に入りのメンバーというなんとも予想通りな質問に対して、考えるまでもなく決まっているのだが質問してきたのに何故かそわそわしている相手の姿がなんだか面白くて苦笑を浮かべつつ答えると「……ま、まぁでも、やっぱり絢瀬が一番だな。スクールアイドルに興味を持ったきっかけが絢瀬だからお前が所属していないグループにはイマイチ興味も持てないし」μ's以外のスクールアイドルの曲も聞いたのだがやはり興味をもつことが出来ず、その理由は相手がいないからだろうと自分でも分かっていて。素直に言うのは恥ずかしいため若干視線を逸らしながら答えて)
…そ、そう、私が一番なのね…その…ありがとう。でも別に私に遠慮なんてしなくてもいいのよ?
(他のメンバー、中でも自分に特に近しい存在である希の名前が最初に相手の口から出た瞬間に何故か胸を突き刺すようなズキッとした痛みが走り、しかしμ'sにはあれだけの綺麗どころが揃っている以上誰が一番になったとしても不思議ではなく希ならばむしろ妥当なところじゃないかと何故か自分自身に言い聞かせるようにそんなことを考えてしまっていたのだが、相手の話しはそれで終わりでは無かったようで彼の中での一番は自分だと、そう告げられれば純粋に嬉しく思ったのだが目の前に居る自分に気を遣ってそう言ってくれているのかもしれないとも考えてしまえば努めて明るく普段と変わらない口調でそんな風に口にしては小さく首を傾げて
はぁ?遠慮なんてするわけないだろ?あのな、動画見てても大体お前のことしか見てない……って、いきなりなに言ってんだ俺は。
(こっちは恥ずかしい気持ちを抑えて言ったはずなのに、それを遠慮しているように受け取られて若干ムッとしてしまい思わず隠していたことが無意識に口から出てしまい、気がついた時にはもう遅く恥ずかしさで顔が赤くなってきて。これでは告白紛いみたいなようにも聞こえるし、彼女の性格上きっとナンパしているように聞こえるだろう。さすがにそれは困るため「あ、えっと、その……なんだ。中学時代を知っている身からすればやっぱり自然と目がいっちゃうというか、なんというか……」慌てて弁解しようとするも思うように言葉が見つからず焦ってしまい)
ま、まあ…当然ね、だって早川くんは私のファンになってくれるってこの前言ってくれてたものね?
(もしかしたら自分に気を遣っての発言だったかもしれないというのはどうやら自身の思い込みに過ぎなかったようで、全部己の杞憂だったということがわかって安心をするのだが、それがわかるのと同時に相手のスクールアイドルである自分に対する情熱のようなものを聞いているうちに段々と照れくさく思えてきてしまい、そんな感情を誤魔化すようにしてつい先日話した内容を思い出しながらも表面上は動揺を悟られないよう笑顔浮かべて語っていき
そ、そう!ファンだからな!ファンなら何もおかしいことはない!μ'sの皆だって皆魅力的だしな
(ありがたいことに相手がいい言葉を言ってくれたおかげで自分もそれに同意するように大げさに何度も頷いて。危うく変な人だと思われるところだったと内心ホッとして、コーヒーを飲みながら落ち着きを取り戻し、このままだとどんどん墓穴を掘っていきそうだったため何か他の話題を探して「そういや三年生になった今聞くのはちょっとおかしいけど、高校生活の方はどうだ?音ノ木坂学院には俺の友達……ではないな、知り合いも通ってるし、良い学校だって聞いてるぞ?」今の相手の姿を見ればきっと充実している学校生活を送っていることは分かるのだが、一体何が相手をここまで変えたのかが気になりふと尋ねてみて)
そうね、スクールアイドルを始めてから毎日とても充実してるわよ?大切な仲間にも巡り会えたし廃校を阻止することも出来た…大げさに聞こえるかもしれないけれど私の三年間はこの時のためにあったんだってそんな風にも感じることがあるわ
(最高の仲間たちとの出会い、そしてそんな仲間たちと共に目標に向けて駆け抜ける毎日、音乃木で過ごしている中で得たものは数知れず、高校生活は日々充実していると心からそう思えて相手の問いかけに対しては自信たっぷりにハッキリとそう答えては口元を緩めて幸せそうに微笑み「そういう早川くんは?この前着てた制服、音乃木坂学院の近くの○○高校のだったわよね?」自身も相手に投げかけられた質問と同じ問いを以前会った時に着ていた制服がどこの学校のものかを思い出しながら小さく首を傾げつつ問いかけて
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