藤原 透 2015-07-30 00:19:39 |
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はーい。とおるさん、ですね?
どうぞ。あ、となり失礼します
(冷蔵庫からビールを二本取り出し、ソファーの空いたスペースへぽすっ、と沈み込み)
ん、構わん。(そう続けては彼女を視界に入れるとじー、と見つめた後ビールを受け取ればそちらへと視界を向けて。プルタブを引き、開いたそれへと口付けては中の物を一気に半分程度煽る。)
(返答が無くなった。こんな夜更けだし寝てしまったというのも仕方ないだろう。もしかしたら客人は寝てしまったのかまたは用事が出来たのか。また遊びに来て欲しいという目で扉を見た後、立ち上がれば冷蔵庫へと。「……礼言わねェとな。」密かに小さく呟いた言葉は誰にも言われることなく、袋へと指先へとなぞれば。客人を待つようにソファーへと戻り、ビールのブルタブを開いた。)
…どーも。覚えてます?……今日もあつい、夜ですね。
(いつの間にか現れ開いていたリビングのドアをわざとらしくコンコンと二度ほど叩けば不敵な笑みを溢し。「あれ、もしかしてまだお客さんいらしたのかしら?」と問いかけてみる、ならば帰ろうかと思っていたところだが。)
嗚呼、昨日のか。酒さんきゅうな、残してあるから飲みたければ言えよ。(くい、と伸びをしつつそんな一言を吐き出す。「寝てしまったのかもしれんな、こんな夜中だし無理もないだろう。ということで今は一人だ。」そう続けてはビールを煽り深い吐息。)…暑いから早く閉めろ。
(ちっ、と舌打ちをしてあまりの暑さに眉を寄せて。)
…覚えてたのわたしのこと。…まだいい。喉乾いたらもらうから。
(覚えられてたとは思わなかった。目を見開き驚きの表情を見せ柔らかく微笑むと小さく横に首を振り着ていた薄手の上着とバッグをソファの傍におき「…こんな時間だったのね。…ふふ、ならわたしが独り占めできるじゃない。」と嬉しそうに)
…なに、機嫌でも悪いの。まぁこの暑さならしょうがないけど。(舌打ちに反応すればムスッとした表情で仕方ないなぁなどと言いながらドアを閉め)
覚えてちゃ悪かったか?(なんて問いかけた後こくこくとビールを飲み干していく。置かれた上着と相手を見れば少し腰を上げてスペースを作る。)独り占めなんておっさんを独り占めした所でって話だろうが。
(そう続けては相手を見つめていた視線をやんわりと外しビールへと向ける。「あちィのは好きじゃねえな、」と一言。)
…べつに。嬉しいだけよ。
(吸い込まれていくビールを見つめながら聞こえるか聞こえないかのような小さい声で呟く。)
あ、いいわ。ここで立ってるから。自分でおっさんなんて言わないのー。
(相手が気を使ってくれたのだろうか。ソファの少し空いたスペースを見つめるも右手を2、3回振れば断る台詞を吐き)
やっぱお酒貰っていい?…どれならいいの?
(ひとつ息をつくとやはり喉が渇いたため遠慮なく冷蔵庫の戸を開けると顔を出し大きめの声で相手に問う)
……あ?何て。(聞こえなかったのかもう一回言えという催促と隣に座ろうとしない相手をどこか不思議そうに見上げては。)…なんだ、立つのが趣味なのか。
(なんて真面目な質問を一つ。「三十路のおっさんが少年っていう訳でもないしおっさんはおっさんって云って良いんじゃないか。」と添えれば相手を見つめて。ふと聞こえてきた質問には、「袋のが昨日てめェが買ってきたやつ、あとはビールしか置いてない。」そう端的に述べた後、好きなの飲めば良いさと続けて。)
…二度も言わないわよ。ふふ…
(聞こえなくていいとでも言いたげに笑えば不思議そうに見る相手を見た後、ベランダの方を向き指をさす)
立つのは別に好きじゃないけどね。…なぁに、いいベランダ持ってるじゃない。…ね、行かない…?(この時間でも夜景は綺麗であろう。外を見るのもそう悪くない。相手は暑さが苦手で気乗りしない様にも思えるがダメ元で誘ってみる「お兄さんでいいじゃない」と笑いながら付け加え)
…とっておいてあったの?飲んでいいのに。…ビールもらうわ。(何げにビールが一番好き。先日買った酒は相手に飲んでもらおうとあえて手は出さずに置く。缶ビール2本をもちベランダの方へと歩き出し)
……わからん奴だな。(そう続ければくい、と飲み干した缶ビールを机に置いて立ち上がり、縮みきった背骨を伸ばした。くああ、と大きい欠伸をしては。)…こんな暑いのにベランダに行きだかるなんて不思議な奴だな。
(そう続けてから冷蔵庫からビールを己も取り出し軽く彼女を見た後小さな笑みを。「行くか、」一言端的にそう添えれば。「自分ではんなの言いたくねェな……、そこまで一気に飲まねえっつうの。」そう述べては一足先にベランダへと脚を向けて。扉を開ければ、)
…すぐに分かるような女なんて面白くないでしょう?
(相手の言葉が気に入ったのか何故か微笑み先程ソファの傍においた上着を手に取り)
夜風って気持ちいいものよ?意外とね。
(長時間クーラーのきいた部屋にいるのはあまり良くないとどこかで聞いたことがある。自然の風に当たった方が良い。行くかという合図とともに相手の後ろを歩き。「わたしがお兄さんってよんであげようか?ふふ……似合わないわね。」と面白半分にからかい。 )
貴方、確かタバコ吸う人間よね?わたしも吸いたいんだけど、火ィ、くれないかしら。
まあ、な。(ふ、と薄く笑えば蒸し暑い、まではいかない心地良い天気。ふー、と吐息を吐き出しベランダの柵へともたれかかりつつ煙草を加える。火を付けてふー、と深く息を吸い込めば。)似合わねーっつうの、もうお兄さんなんて呼ばれんのも御免だな。
(そう述べて相手の言葉を聞くと、ライターを彼女へと渡して己は煙草を加えつつビールのプルタブを引き。)
…寝てたみたい…悪かったわ。また来る。
(口元に手を置きふぁぁとあくびをすると上着をはおり、バッグを手にするとそう言い残し。残念そうに眉を下げて笑えば「あまり喋れずに寂しかった。また次回楽しみにしてる。」と素直に感情を表し座っている相手の頬に数秒左手を添えると名残を捨てスタスタと廊下を歩いていきドアをそっと閉め静かに帰っていく。)
(昨日は1日仕事で家に帰ってきたのは夜中。ふー、と吐息を吐き出して久し振りの休暇を昼寝で過ごしたからかその頭や目は冴えている。入室するとふと書き置かれていた其の文章を見れば苦笑を一つ。「…また来てくれると良いんだがな。」掴み取りにくいその彼女はどこか気に入ってしまったのかもしれない。少し頭を降りそんな浮ついた思考を振り払うようにしつつ冷蔵庫へと近寄り冷えたビールの缶へ触れた。そして2つ程度手に取ればソファーに座り、来客を待つスタイル)
あ、先輩!夜遅くにすいません。終電なくなっちゃったんで泊めてもらえませんかぁー?
(日が落ちて完全に夜の帳が降りたとはいえ熱く、上着を腕にかけシャツはまくって最大限涼しい格好をして上司の家の前へ)
先輩が好きそうなおつまみ買ってきたんで入れてくださーい(片手にスーパーの袋下げれば中に入っているつまみ類を確認して)
(来客も居ない、そろそろ寝てしまおうかと寝間着へと着替えて数秒、けたましい扉のノックの音と夜には似合わない大きな声にちら、と視線を扉へと向ける。)…開いてる。
(勝手に入れとでも言わん声色で一つ。)
本当だ、開いて…って物騒ですよ、俺だったからいいものの…。…とりあえずお邪魔しまーす(疑いつつもドアノブを捻り簡単に開いてしまったことに驚き少し心配するような視線を向け、靴を脱いで上がる。)
…あれ、もしかしてもう寝ちゃう感じですか?(テーブルの上にどさりと袋を置けば相手の様子を見て残念そうな表情を作りゆるく首を傾げて。)
ふわ…やっぱり遅くに訪ねて迷惑でしたかね…?(欠伸を抑えつつ上着を羽織れば先程開けたドアから出て行く。結局手をつけなかった袋はお土産と称してそのままに、外に出れば携帯を取り出し「ありがとうございました」とだけ打って上司に送信。そのまま大きく伸びをしては薄明けた町に帰っていった。)
(冷たくて愛想もない、むしろ第一印象はそれほど良くもない彼だった。ただの暇つぶしだと楽しむ為だと思っていた自分がいつの間にか彼を待っているだなんて意地でも認めたくはない。キィと音のする扉をゆっくりと開け部屋を覗いてみても毎晩のように静かな暗闇が待っているだけ。壁にもたれかかり買ってきた缶ビールを一口口に含んでは今日もきっと明日もいないであろう彼を待ちながらぼそっと呟く)…いきなり、いきなり居なくなるなんて、卑怯よ…
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