女たらしの鬼さんと陰陽師の女の子

(相手の話はすべて聞いた話と同じで小さいながらに聞いた時はなんとも思わなかったが、今その話を聞くと心が痛み悲しくなってぎゅっと力を込めて抱きしめて)

それから俺は一人だった……
(相手に抱きしめられていてはポツリと言いぐっと唇を噛み締めて「そこで一人の女の子に出会ったんだ……」と相手の温もりに包まれながらも目を瞑り言って

女の子…ですか？
(抱きしめながら話を聞いていて一人と言われると私と似てるなと思っていて、女の子と言われて少し相手から離れ顔を見つめながら首をかしげて)

……昔の俺は、一途だったからね
(相手に見つめられては苦笑いで言って「孤独感から救ってくれた彼女にずっと一途だった……」と言いながら遠い目で見ていて

だった…ってことは…その彼女とは別れたんですか？
(相手が一途と少し考えるとしっくり来たのかなるほどと頷いて、過去形の話のため今は違うのかなと思い)

………………
(相手の言葉に暫く黙っていては「……裏切られたんだ、彼女は俺に常に偽りの顔を向けてた……」と切なそうに言って「聞いてしまったんだよ、俺の愚痴を言ってるのを」と苦笑いで言って

(裏切られたと言われるとぎゅっと胸のあたりを握りしめ、｢どうしてなんでしょうか…どうして人間は…｣と辛そうに目をきつく閉じゆっくりと開けると笑っている相手を見て優しく頬に触れて)

…………
(相手の暖かい腕が頬に触れればすっと目を閉じて「……それからは、ヤケクソだった、彼女に別れを告げた時に、彼女が言ったんだ「別れたくない、大好きだよ零夜」…って、今更どこを信じればいいのか」とまた辛そうに微笑んでいて

(辛そうに微笑む相手を見ては眉を下げて見つめて、｢そこから…今の崇徳くんがいるんですね…｣先程相手が言ったヤケクソとはこのことなんだとわかり何も知らずにただ相手は女好きのチャラ男だと思っていたが本当はこんなに悲しい過去があったんだと思い)

...初めて、誰かに話したよ
(ふっと微笑んではいい「人肌に触れないと不安になる...俺が存在しててもいいものなのか」と悲しそうな目で言っていて

そうなんですか？
(初めての相手が私でいいのかと思っていて首をかしげ｢崇徳くんは存在していいんですよ？存在してはいけない人間なんていませんので｣と頭を撫でて静かに言い)

...あぁ
(ふわっと微笑んで相手に存在していいものだと言われれば「ありがとう」と嬉しそうにいっていて

はい、それに私は崇徳くんがいてくれると嬉しいですよ
(小さく微笑み相手の話を聞いてはやっぱり妖怪は必ず悪という説は間違ってるよと思い目を伏せていてちらっと時計を見ると既にみんなが寝静まってる頃になっていて)

……とりあえず、今日はねるか
(相手の言葉に微笑みながらも相手が見た方向を見ればもう深夜に入っていて相手の話も聞きたかったがとりあえず上記を言い

あ、はい。
布団出しますね
(明日も学校はあるのでとりあえず今日は寝て自分の話は時間があったらしようと思い、立ち上がって押入れから布団を引っ張り出してフラフラしながら持ってきて)

……っと
(相手がフラフラしているのを見ては支えてあげて「俺が持つからいいよ」と微笑んでいい

あ、ありがとうございます…
(相手に布団を渡してペコッと頭を下げ自分の分も引っ張り出して、枕やシーツを持って相手のところまで来て)

……よし
(布団を用意してはそう呟いて「これで寝れるだろ？」と言ってきっちりとした布団を見て

はい、それでは崇徳くんはそちらの布団に寝てください
(先程渡した布団を指さして自分はその隣に寝るため布団を敷き枕を相手のところと自分のところに置き、そういえば相手の寝巻きはどうしようかと考えていて)

ん、了解
(相手に言われては指を刺された方の布団に移動してとりあえずそこに座ってそのまま寝ようとして

(/これからバイトですので行ってまいりますね！）

あ、崇徳くん制服しわになっちゃうので脱いでください
(寝巻きは明日買うにしろ制服のままだとしわになるのでとりあえず脱いでもらおうと近くまで来て手を差し出し)

(/はい！いってらっしゃいませ！！)

……ん、全部？
(相手にしわになるからと脱いでと言われたためとりあえず上に羽織ってるワイシャツを脱いではその下にきているTシャツも脱ぐのかと言っては自分は特に抵抗感もなく←

(/ただいまですーっ)

ち、違います！上だけでいいです！
(全部と言われると想像してしまい顔を赤くして相手のＹシャツを奪うように取りハンガーに通し自分の制服の隣にかけてはぁっと息を吐いて自分はこのままでいいやと思い布団の上に座り)

(/おかえりなさーーーいっ！)

？そう？
(相手が見た方向を見れば顔を赤くしているのを見ては可愛いな、と少し思いながら布団に寝転がり

そうです
(はぁっとため息をついて顔の熱を冷ますように手であおぎ自分も寝ようと部屋の電気を消して布団に横になり)

…………
(守ると言ったからには徹底的に守る、そのため相手が寝るのを待っていて時折寝たフリをしてみて

(相手は寝たのかと思いそーっと寝顔を見るが疲れてしまったのかすぐに寝ているのを見て｢おやすみ｣と小さく呟いてすぐにスヤスヤと眠りだし)

……ふぅ
(寝静まった相手に目を開け相手が本当に寝ているのかを確認すれば寝息を吐いている相手に少し微笑み相手の髪を撫でては「おやすみ」とこちらも返すように言ってそのままこちらもね静まり

(人と寝るのは久しぶりなので安心して深く眠っていて、時間が来れば外が明るくなり朝になっていつもの時間なのかゆっくりと目を開けて)

…………
(相手と同じような時間帯に目を覚ましてはムクリと起き上がりまだぼーっとしている頭で目の前にいる相手に「…おはよう」とへらりと微笑んでいい

おはよう…ございます…
(眠そうな顔で起き上がり挨拶されると挨拶仕返し軽く頭を下げて数回目を擦っては体をグイッと伸ばして)

(大きなアクビを一つしては腰部分をポリポリとかいていてあたりを見渡しそういや、泊まったんだったと思い返していて

んー…えっと朝ごはん持ってくるから顔洗ってきちゃってください…。この子が案内しますので
(自分は二人分の朝食を持ってこようと思っていて、小さな女の子の式神を出してポンッと頭を撫でて)

…………
(小さい女の子の式神が出てきてはきょとんと相手を下に見てつんつん、と触ってみて

仲良くしてくださいね？
(自分は本宅の方に歩いていき、『きゃっ！な、なにするですか！』触られると驚いて行きますよというように歩き出すというよりは浮遊しているためﾌﾖﾌﾖと動き出し)

………可愛い
(小さな小さな式神を見ていてはボソりとつぶやいて子供のように扱い「はい、はぁーい」と後ろからついていき

なんですか？なにか言いましたかぁ？
(ﾌﾜﾌﾜと浮きながら相手の方を向いて聞こえなかったのか近くまで浮き聞き返して首をかしげて)

ぎゅーってしたい
(相手に首をかしげて言われれば真顔で変態発言をして「いやもう可愛すぎ」と手をわきわきさせ←

嫌です…京さまに言っちゃいますよ？
(小さい体を全力で横に振り手をわきわきさせてる相手を見ては自分の主人である京にちくってやろうかと)

ははっ殺されそうだからやめよー
(相手の言葉に苦笑いを浮かべていてはとりあえずおとなしく相手について行こうと思い、そのついて行っている最中に周りを見渡せば色々なものが飾ってありやはり、なかなかな豪邸であることをわからせて

そうです、京さまは怒ったら怖い人です
(ふいっとそっぽを向きふわふわと進んでいくと目的地についたのか『ここですよ。私はここで待ってますから早くすませてください』と言えばその小さな体で洗面所の扉を開け)

そうだなー
(ヘラヘラしながら言っては相手に目線を合わせて「ありがと」とお礼を言い洗面所へと入り綺麗な鏡に洗面台、すげーな、と思いながら水を出してバシャッと顔を洗い、洗い終われば布巾で拭いて相手の目の前に出てこれば「終わりましたーっ」とびしっと敬礼をして

うむ、それでは戻りましょう
(ぼーっと外の景色を見ながら顔を洗い終える相手を待っていて目の前に出てきて敬礼する相手を見て小さく頷き先程来た道を戻ろうと動き出し)

それにしても……凄いな、ここは
(また周りをキョロキョロとしていてほーう、と感心したように言い

それはそうですよー黛一家の本家ですからー
(すごいという相手の方を見ながら説明するようにピッと人差し指を立てて)

なーるほどー
(指さされてはハハハっと笑って「早く京ちゃんのとこ行かなくていいの？」ぺちゃくちゃ喋っているためとりあえず行かないとと思ってそういい

あ、京さまに怒られちゃいます
(自分の知らないことや知らないものがあって楽しかったが京のところに行かないとと急いでもどってきて)

ふぃー
(相手のところに戻って行っては小さい溜息をつき、美味しそうな匂いがしたためくんくん、と鼻をひくつかせて

あ、おかえりなさい
(既に戻ってきてたため朝食を起き待っていて、鼻をひくつかせてる相手を見てやっぱり犬ですねと思っていて)

ん、ただいま
(相手の顔を見ては微笑んで「犬じゃないって」ははは、と苦笑いしながら言って

さっきのは犬みたいでした
(じっと見ていて自分の鼻を指さし｢ここが特に犬みたいでした｣と言えば早く食べましょうと手招きし)