ヌシ 2015-07-23 08:14:16 |
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近所?……あはは、考えてみようかなー、なんてね。━…え!補習なんて聞いてないよ!
(何気なく言った言葉だろうけどリアルに考えてしまう、近所に住んだらしたいことのアレやコレ。妄想張り巡らしつつ満更でもない返事を返せばへらっと笑みを浮かべて。口先だけは嫌がっているもののどうせ点数が低いなら40点以下であれ、という不毛な願いを心中で繰り返し、隣に座った相手から香るタバコの匂いを感じながら「いただきます」とお茶を口にして)
え、あ、…うん。怖かったよーう。
(話しをでっち上げて話すことは己にしてみればきっと朝飯前、そういった類の自信はある。でも、これ以上疑いの目一つ向けてこない真剣な相手に嘘を重ねたくはなくて、多くを語らずじわじわと瞳に涙を溜めていきここぞという時に頬に流れ落とす、という女優顔負けの演技を。続け様にうわーんと幼女のように声に出し泣き似をし、隙のある今がチャンスなんじゃないかと目の前の人物に抱きつこうと手を伸ばし。無論、最初からそう上手くはいかないだろうと期待半分の軽い気持ちで)
そりゃそうだろーな、今決めたから。
(不満気な彼女の表情や言葉に悪びれる様子もなくニヤニヤと悪い笑みを作ってみせては先程採点し終えた彼女の答案用紙を思い浮かべ。記憶を辿れば彼女の答案用紙には3…何点だったかな、なんて早くも補修確定。)
─── こら、ちょっと待て 。
(自分の質問に対しやけに曖昧な返事、その後彼女が流した涙に一瞬怯むも次の態とらしい泣き方に何となく疑いを感じたのか此方へ向かう彼女の両頬を痛くない程度に片手で掴んで、本の少し顔を寄せればじっと彼女の双瞳を見詰めて「 浜野、せんせーに隠し事は良くないよなぁ。 」と笑顔。 隠し事の正体が分かってもいなければ隠し事をしているかも定かでは無いが分かっているような口振りで、カマをかけてみて。)
もっと勉強しておくんだっなー…。
(口先では相変わらずそんなことを述べながら、己は一体何点だったのか気に掛かり、明日返されるテスト用紙が待ち遠しいなんて今までは思わなかったのに。相手の背中まであと少し、もう少し。触れるか触れないかギリギリのところで制止の声と共に掴まれた頬。痛くはないものの己の動きを止めるには十分役割を果たして、伸ばしかけた手をおずおずと引っ込め)
━━…、あーぁ。バレちゃった。
(近寄る整った顔立ちに焦り隠せず思わずふいっと顔を背ければ、確かにこれ以上相手に隠し事はできなさそうだと踏ん切りをつけ「実は…」と歯切れの悪い切り口から始めて)
尾行されてたとか嘘です!本当は家出してきたの…。ごめんなさい…!
(罪悪感からか終始相手と目を合わせることなく、腕につけていた髪を纏めるためのシュシュを弄り回しながら白状。怒られてしまうと感じ無意識にぎゅううっと力を入れて目を閉じて)
………はぁ? まじかよ。─── ったく。
(彼女の回答に思わず間抜けな声が口先から漏れると頬を掴んだ手を離し自分の顳かみ辺りに手を添え考えるような仕草を見せた後、少し長めの溜息を吐いて。家出と言うのも問題はあるが兎に角彼女の身に危険は無い様子、その事にほっとすれば彼女へと視線を戻して。視線を戻して見れば自分への謝罪と怒られると言う恐怖からか目を閉じ先程よりも小さくなってしまった彼女の姿に小さく頬を緩めてしまい。)
ちゃんと反省しろよ? でもまぁ、ホント、お前が危険な目にあってなくて無くて良かった。
(謝罪の言葉と表情で反省している事は分かっていた為、いつもの様に優しげな笑みを浮かべると少し乱暴に彼女の髪をわしゃわしゃと撫でて柔らかな声音で発し 「 後、家出の話も詳しく言う事 。」 なんて次は嘘つかないようにと言う意味も込めた言葉で釘をさし。)
━━━え、…怒んない、の?…本当に、ごめんなさい。せんせ。
(思えば相手が怒った姿など見たことが無く。こんな展開で初お披露目かと、嘘をついてしまった己を今更ながら呪いたくなる。しかしいつまで経っても落ちてこない雷を不思議に思ったのか、堅く閉じていた目をゆっくりと開いて。瞳に映ったはいつもの穏やかな相手。少し驚いたように目を見開くと途切れ途切れ話し始めて、叱るどころか危険な目に遭ってなくて良かったとそんな優しい言葉を掛けられえしまえば、増々謝罪の気持ちは膨らむ一方。改めて頭を下げると乱雑にでも、温かな手が己の頭を掻き乱していて。他の子にもこんなことするのだろうかと小さな嫉妬じみた気持ちを抱えながらほんのりと頬を染め)
嘘はもう言わないけどさ、…家出の理由結構ヘビーだよ?それでも大丈夫?
(釘を刺されれば目を合わせて大きく頷いてみせ。事実を述べていいものかとここまできて悩んでしまうのは、大好きな人に負担をかけたくないからであり。ポリポリと人差し指で頬を掻きつつ話してしまっていいものかどうか躊躇し言い淀んで)
── …ばぁか、そんな顔しちゃ駄目だろ 。
(きっと家出したと自分に言いずらくて小さな嘘をついてしまったんだろう、そうだとすれば自分にも非があるわけで苦笑いを含めた笑みで彼女の途切れ途切れな謝罪を聞けば胸が少し痛くなり。彼女の髪をかき乱した後、てっきり髪が崩れると叱られるのであろう予想していたが中々来ない言葉にふと表情を伺えばほんのり赤く染まる頬。思わず抱き締めたくなる様な感覚にドキリと胸が音を鳴らして自分の口元を片手で覆うと小声で上記のセリフを吐き出すも次なる彼女の言葉に冷静さを取り戻し)
…嗚呼、嫌で無ければ聞かせてくれ 。
(自分が考えている範囲とは異なり、単なる家出では無いらしく担任として彼女の力に成りたい、そう願っては真面目な表情で話を聞く体制に入り。)
だ、だって!こうなっちゃうのは……ッ!
(先生が好きだから、なんて言えない。言える筈がない。喉元まで込上げた言葉をどうにか仕舞いこんでは、乱れた髪を手櫛で整えながら必死に笑顔を作って)
もーう、先生ってば、女子は髪が一番大事なんだから丁寧に扱ってよねー?
(話題の流れを不自然に変えてしまったことは己が一番わかっていて。それでも、今は笑顔を保つことに意識を集中することが最善の策だと取り繕う中、不意に頬を伝う生温かい雫。本気の涙ってこんな風に流れるかと少し戸惑いがちに頬を拭うと「あは…、さっきの演技の残りが出ちゃった」と再び笑って見せる。もしかしたら相手を見上げた表情はぎこちなかったかもしれないけれど)
……お父さん、借金してたんだってさ。昨日お母さんと喧嘩してたの聞いちゃって。家も売り払うとか、売り払わないとか言い合ってた。
(こういう時、しっかりと受け止めてくれようとするところも生徒から人気を集める理由の一つなのだろう。真面目な表情に応えるようにして重い口を開くと昨夜の出来事を語り始めて。まだ心の整理がついておらず上手く纏まらないながらも最後まで話し終えれば、決して暗い雰囲気では終わりたくなくて「女子高生にはキツイ現実だよねー」とへらっとした笑みを浮かべ)
─── 、悪い悪い。次回からは覚えていたら気をつけマス。
(不自然な話の流れに何かを言いかけようとするもそれを問い掛ける事は出来ず。話の流れに沿って返事を返すも彼女の表情を見れば泣きそうな笑顔で。一瞬そんなに髪の事を気にしていたのか、なんて不甲斐ない考えが脳裏を過ぎるも次なる彼女の言葉でそうではないと確信し。)
そうか、話してくれて有難うな。── 辛かっただろ、無理して笑う事ねーよ。
(しっかりしているようでまだ16歳、泣きたいだけ泣けばいいのに甘えて泣ける様な居場所も無いのだろう、先程の涙と言い今と言い彼女は泣かないようにと笑顔を作ってしまって、それがどうしても自分の心を痛めたのかゆっくり彼女の後頭部へと手を伸ばし、自分の胸を貸すように抱き寄せて彼女を抱き締め。「 よく頑張りました。花丸だ、頑張ったご褒美にめーいっぱい泣いていいよ。 」 溜め込みやすい彼女にはこうやって泣いていいと言ってあげた方がいいのではないか、か細い彼女を抱き締めながら子供をあやす様に背中をぽんぽんと優しくたたいて 。)
私の方こそ聞いてくれて有り難う。…無理なんかしてな━━━!
(最後まで口を挟まず耳を傾けてくれた相手にお礼を言うと思いも寄らぬ反応が返ってきて。まるで心の弱い部分を見透かされているようなそんな言葉に、胸が締め付けられるようで切ない。弱さをひた隠しにしたままやり過ごそうとした矢先、体が引き寄せられる感覚を感じれば言葉は中途半端に途切れ、瞬く間に相手の腕の中へすっぽり収まった状態に。状況が把握できずにたじろいだのは最初だけ。直ぐに背中に響く心地良い振動と優しさの詰まった言葉が心に染み渡れば、心の奥に仕舞い込んでいた気持ちが溢れ出す)
…これから先どうなるのかわからなくて、不安。学校辞めなきゃいけないの?とか、友達とお別れなの?とか……━━先生と、会えなくなるのかな、とか…っ。
(抱えていたことを吐露しながら涙も我慢すること無く、今だけは頼もしい相手の胸を素直に借りて。まるで幼子のように泣きじゃくりながら相手の背中に腕を回せばきゅっと服を掴み)
何言ってんの、誰が辞めさせるかよ。……取り敢えず、今は家に帰るより何処か別の所に居た方がいいな。
(色々不安になるのは当たり前で、それを誰にも相談出来ずに抱えていたと思うと胸が痛み。嘘偽りなく涙を流し吐露する言葉をきちんと聞いてから上記を述べて。彼女を今自宅へ返すよりは何処か他の場所、親戚や祖母など彼女を引き取ってくれる所はないのだろうか。そんな考えもいっしょにポツリと呟いて。お金が無くても今の時代奨学金というものがある、もし他に場所があるのなら自分も一緒にそこへ行き、彼女がこのまま学校に行く事を続けれる方法を説明すれば少しは彼女の荷も降りるだろう。なんていろんな事を考えながらも今は彼女の不安を受け止めて上げることが大切で、抱きしめたまま"大丈夫、大丈夫"と優し声音で言葉を発し続け。)
……居るじゃん。家以外の別の所。現在進行形で。
(話してしまえば少しスッキリしたのか心が軽くなり、更に相手が掛けてくれた言葉は己の希望を見出してくれるような内容で。別の所、という表現は親族関係のことだろうとわかってはいながらも目ぼしい場所は思いつかず口を閉ざす。が、今いる相手の家も己にとっては家でない‘別の所’であり。抱き締められる腕の中で呼吸を整えれば、ダメ元でそんなことを口にしてみる)
ほ、…ほら!私は、床とか何処でも寝れるし、明日学校行く時も先生とは時間差で行くから…。
(既に頬で乾きかけていた涙をくいっと拭うと、間近にある顔を見ることなんて恥ずかしくてできそうにない、軽く胸を押して遠ざけてからようやく見上げて視線を合わせ。せめて今日だけでも此処に居させてもらえないかと思いつくだけの条件を並べ「泊まっちゃダメ、…ですか?」と不安の浮かぶ瞳で)
─── んッ!?
(祖母の話や親戚の話、それが返ってくると思いきや彼女の口から予想遥か斜め上の回答で。混乱と驚きから思わず変な声が喉から出ると片手で頭を抱えて。自分がまだ混乱している最中、彼女は次なる提案を焦った様な口調で述べるもやはり生徒を、女性を泊まらせる訳には行かなくて。自分は彼女の担任で彼女の力になりたいのは山々だが、同性ならまだしも異性がひとつ屋根の下と言うのは中々厳しい状況。いや、手を出す可能性を心配しているのだろうか、いやいやいや、手を出すわけがない、なんて自問自答を繰り返す事数秒。)
ああ、えっと、流石にせんせーん家はちょっとなぁ。
(やっと振り絞って出した答えは曖昧なもので、ガシガシと自分の髪を片手で乱せば、断ろうと口を開きかけるも自分から少し離れる彼女と上目遣い、おまけに不安気な声音と瞳。視線が交わり一瞬抱き締めて遣りたいと言う煩悩が脳裏を過ぎるもギリギリで理性を保ち少し長めの息を吐いては「 ……わぁーったよ、取り敢えず、取り敢えず今日は泊まってきなさい。 」 なんてあっさり負けて。)
━━…わー!ありがと先生…っ。
(相手の口から吐き出される溜息。きっとこの流れからしてやんわり断られるんだろうなと諦めかけていたその時、僅かばかりの沈黙を破って返ってきた返事に思わず目をぱちくり。渋々ながらも承諾してくれたのだと理解すれば、直ぐに無邪気な笑顔を浮かべ、まるで帰ってきた飼い主に忠犬が飛びつくかのような嬉々とした様子で目の前の相手に抱きつき心からの感謝の気持ちを)
あの…もし迷惑じゃなかったら、シャワー借りてもいいです…か?
(勢いでひっついたはいいものの、己の大胆な行動に遅ればせながら羞恥心が湧き。この家に辿り着くまでに掻いてしまった汗の存在も思い出すと慌てて身を離して。一連の不審な行動をきっと相手は怪しんでいることだろうと思いながらも、お泊りという展開に舞い上がっている己がいることも事実。シャワーを浴びて汗を流すのは勿論、この浮足立った己の気持もリセットする目的でそう問い掛ければ、知ってか知らずか先程と同じように相手を見上げるような体勢で返事を待ち)
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