トクメイクン 2015-07-14 00:05:35 |
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…人に見られたらどうすんのよ
(それこそ落ちるくらいの気持ちで全力で暴れたのに慌てさせる事しか出来ずに抑えられてしまった。こういう時に差を感じて悔しい様なやるせない気持ちになり、不貞腐れたのと恥ずかしいのとで八つ当たり気味に呟き、嫌がらせとばかりに首に絡めた手に力を入れて。そのついでに首を起こすと若干景色が変わっており「どご行くの?」とやはり不機嫌な顔で相手を見上げて)
大丈夫、みんな授業中だし僕達しか居ないよ。
(大人しくなってくれたのは良かったのだが、首に絡められた腕が異様に力が入っていて少し苦しく、困った様な笑みを浮かべつつ気にする事無いと告げて。行き先を考えながら歩いていると相手から問われ「そうだなぁ、屋上と中庭ならどっちがいい?」と不機嫌な様子を気にもせず機嫌良く尋ねて)
ま、サボる奴もこんな所にはいないわね。…てかさ、重くない?
(相槌を打った後は何もする事がなくぼんやりしていたが、ふと男子に抱えられているという事を再認識し、心の中で自分は重くない、制服が重いだけだ、なんて誰に言うでもなく言い訳しつつ、やや不安そうに控えめに尋ねて。屋上と聞いた瞬間に、サボり=屋上という方程式を頭に組み上げ「屋上。」と相手の語尾に被せる速度で即答し。)
え?全然!教科書持ってるのと変わらないよ〜。
(自分に身を任せてくれている事を嬉しく思いながら抱えていると重くないかなんて不意に尋ねられて思わずきょとんとしてしまうが、直ぐに首を横に振って不安そうな相手に緩い口元で上記を述べて。自分の言葉を遮る様にして答えられると「ん、了か〜い!」と上機嫌で頷けば屋上へ向かうことにして。)
逆に嘘っぽいんだけど。
(そわそわと返事を待っていると即座に嬉しい言葉が。相手の様子を見る限り本心に思えるしその言葉を信じたいのだが少ししか厚みのない紙束に喩えられるとお世辞とも思え、ジトリと怪しげな目を向けて後頭部に軽い攻撃を加え。相手に釣られて笑いながら身を任せ、ふと「そういやさ、屋上って鍵開いてんの?」と授業中に屋上へ立ち入った事がない故の疑問をぶつけて。)
…あいたっ…嘘なんかじゃないよ、すっごく軽い。ちゃんとご飯食べてるの?
(素直に思った事を述べたのだが相手は少し気に入らなかったみたいで、後頭部に軽い衝撃をくらわされたがへらっとした笑みで軽いと繰り返し。女の子の体型には詳しくないが相手は少し細すぎるのではなんて思っては食生活を心配して。「僕が行く時は何時も開いてるよ。」不真面目という訳ではないがほんの時々サボる際や昼食や昼休みに訪れる時は閉まっていた事はないなと思い出しながら答えて。)
……食べてるわよ。
(女らしくないと言われる事はあれど年頃の女、食事の量を減らしてみたりと多少体重を気にしているが、相手に知られたくない事や些細なプライド等の理由から嘘をつく。その顔は、軽いと言われた嬉しさと心配してくれる相手への罪悪感がそのまま出ていたため奇妙な事になっていて。その返答に満足げな顔になり問題が解消された喜びから「わー不真面目ー、不良ー。」なんて楽しそうに笑いながら野次を飛ばし。)
そっか。あ、じゃあ今度僕に料理作ってよ。千夏の食べてみたい!
(相手が食事に気を使っているとは知らず、ちゃんと食べていてもこの重さなのかと間に受けて、さては自分と同じ太らない体質なのかと思い。自分は大食いだが何故か体重の増加は見られないといった体質をしているが、相手はどんな物を食べているのだろうと想像してはふと相手の料理を食べてみたいと思い付き、素直に口に出して。自分に向けられる野次等気にせずにこやかな表情で「静かでいいよ、独り占めしてる感じとか自由な感じとか。」とサボった時の感想を告げて。)
いいけど…何か食べたい物ある?
(突然の発言に目を瞬かせ、食べる=料理が出来るなのかよ、なんて脳内でツッコミを入れて。店で食べる様な豪華な物は無理だが家庭料理程度ならそれなりに熟せると自負しているため安請け合いし、メモを取るため器用にポケットから携帯電話を取り出しては折角だし好物にしてやろうと注文を訊いて。自由と開放感を感じさせる感想に顔を綻ばせるが、すぐに何かを思い付いた様な顔をして「残念ながら今日は二人なのだよ、遥くん。」と揚げ足取りの様な発言と共に伸ばした指先で相手の顎を下から突き)
そうだなぁ、カレーと肉じゃがとハンバーグと、それからえっとぉ…
(許可が下りれば更に目を大きく開いて煌めかせ、嬉しそうに思い付く料理を言葉にしていって。既に三品挙げていてもまだ食べられる気でいて何を追加しようかと悩み出して。顎を下から突かれ少々驚き思わず顔を少し上げるも直ぐにへらりとした笑みに変えて「そうだね、今日は二人だから…千夏ごと独り占め出来るね。」と嬉しそうにして。)
ちょっ、ちょっと待って!一食でそんなに食べるの!?まさか何度も作れっていう訳じゃないよね?
(一品目で定番だな、二品目で良く食べるなぁ、三品目で何処に入るんだ、との感想を抱き、まだあると言わるとぎょっと目を剥いて入力途中の携帯電話を取り落とし、発言を止める様に開いた手を出して。人によっては勘違いを起こしそうな台詞にほんのり赤面し「…タラシかっ。」と顎に当てた手を握り軽く押す様に突き上げて。)
え…全部食べるよ?一度に。僕、人より沢山食べられるんだよねぇ。
(ストップを掛けられ一応メニューの話は止めるがきょとんとしたかと思えば得意気に述べて。落ちそうになった携帯を片手で受け止めてはにこにことして。「うっ…た、タラシなんかじゃないよ!独り占め出来て嬉しいのは千夏だからだし。」顎を突き上げられ声を洩らし慌てて否定すれば、相手の赤い顔を気にする事無くまたサラッと無自覚な発言して。)
あー、羨ましい…。遥、それ女子の前で言っちゃダメだからね。
(運動好きなのと軽い食事制限で体重を保っている自分との差にショックを受け、視界に映る相手の二の腕を揉んでみて。ほぼ贅肉のない感触に更に落胆しつつ、ダイエット云々と話している女子の姿を思い浮かべては不当な恨みを買わない様に忠告して。確信犯かと思える発言に一瞬手を弛めると一応手加減して顎を殴り「余計タチ悪いわ!」と叫んでは熱を帯びた顔をベストの襟で隠して。)
…うん、話さないよ。沢山食べると太って大変だよねぇって言ってればいいんだよね。
(二の腕を揉まれ少し擽ったく思いながらも発言には悪気はなく楽しげに話して。「うえっ、何するのさ千夏〜。本当の事言っただけじゃん。」手加減はされているが顎を殴られると一応衝撃を受けた声を洩らして、眉を下げては偽りの無い事なのに何故殴られるのかと相手を見て。屋上に続く階段をのぼりながら「もうすぐ着くからねぇ。」と声を掛けて。)
そうそう。それか適当に笑って流しときなさい、女子って結構怖いんだから。
(同性という事で本性を垣間見る機会が多いからか相手への羨望からか、何とも言えない苦い顔をして。「そういうこと言ってたら、いつか女の子に刺されるよ。」自分に気があるのか他意なくこんな事を言える性格か見抜こうと相手を観察するが、いつもと変わらないのほほんとした顔だと判断して諦めて。もうすぐと言われて顔の向きを変え、扉が見えると「よし、ダッシュ。」と期待した様な顔で進行方向を指差して。)
(女の子を怖いと思った事は特になく相手の言っている事を何となくでしか理解していないが、取り敢えず頷き。「大丈夫大丈夫、千夏にしか言わないから。」恋愛感情なのか定かではないが自分の中では男女引っ括めても彼女が一番特別な存在であるのは確かで、それが当たり前となっているのか何気ない様に告げて。「ええ!?千夏ってば無茶ぶりだよぉ。」と眉を困らせながらも小走りで残りの階段を駆け上がり、器用に扉を開けては心地よく風の吹く屋上へ到着し。)
アタシも一応女子なんだけど?
(違和感の正体を探す様に暫し視線を彷徨わせそう言っては、おまけに特に凶暴、なんて心の中で付け足しつつ自分の顔を親指で指差す。女として見られていないのかと自分でも理由の解らない悲しさを抱くも、いつも通り相手をからかう様な笑顔のままで。青い空、降り注ぐ日射し、心地よい風。普段体感する事のない空間に、何だかんだで行動に起こしてくれる相手に礼を言うのも忘れ「下ろして!下ろせ!」と無邪気に目を輝かせてはしゃぎ。)
分かってるよ、それくらい僕だって。僕の中で千夏は女の子の代表みたいな物だから。
(相手の心境等いざ知らずへらへらとした笑みでちゃんと分かっていると。自分の中では女の子といえば相手が一番に思い浮かぶし、他の子を思い浮かべる事もない、それくらい特別な存在なのだと伝えたかったのだが伝え方がイマイチ分からず自分でも良く分からない発言をしてしまった。屋上に着くなり目を輝かせて解放しろと言う相手に困った様な笑みで「分かった分かった。」とそっと下ろしてやり、念の為に扉を締めておき。)
何それ、意味わかんない。
(笑いを堪えようと極力表情を変えないようにして述べるも、軽くプッと噴き出すと連鎖する様に笑いが込み上げて来る。よりによって代表って、なんて台詞は喉が引き攣ったせいで口から出る事はなく、その代わりとばかりに思い切り笑って。しかしどうであれ女として貰えるのは嬉しかったようで、その笑顔には喜びの色も混ざっていて。下ろされると同時に真っ直ぐ走り出し、落下防止用のフェンスから身を乗り出して「おー!さいっこー!」と歓声を上げて。)
…一番近い言葉だと…特別、かな。……可愛い。
(笑われてしまえば上手く伝わらなかったかと思い、違う表現を考えては少し照れたようにほんのりと頬染めて笑って。それにしても、相手の笑顔は何時でも輝いていて見ると元気になる。ずっと見ていたいなんて考えていると無意識に呟いていて。走る相手の後ろをゆっくりついて行こうとすれば、フェンスに身を乗り出すのを見て「ちょっ、危ないよ!千夏!」と慌てて駆け寄り相手の腰に背後から腕を絡め自分の方へ引っ張り「落ちたら大変だよ。」と顔を覗き込んで。)
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