矢澤にこ 2015-07-13 12:56:45 |
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そう…
(相手が真剣な表情で何を考えていたのか聞きたいと思うのと同時に、いつもの自分の知っている彼女とは違う様子にこれ以上突っ込んで聞いて知ってしまうのが怖いと無意識にそう感じてしまうと結局は何も言えずに短くそう言葉を返すのみで床へと視線を落として暫し黙り込んで「ご飯、食べましょ…」それから重苦しい沈黙に耐えかねたのかそう相手へと提案をするように語りかけては己は鞄からトマトサンドを取り出して
え、えぇ…ってそれは手作り?
(相手といるだけなのに、こんな雰囲気治させたのは反省している様子を見せて、切り替えるかのように相手が切り出してきたので、慌てながら頷いて、相手の手にあるトマトサンドに興味を示して、相手が手作りなんて珍しいかもしれないと思い問いかけては見るも、弁当を取り出して早速食べようかと手を合わせながら、切り替わることを願いながら、話せなかったことを後悔し始めてしまい)
ええ…作ったのはお手伝いさんだけど
(取り出したトマトサンドを見て興味を示して食いついてきた相手へと、実際のところ自分が作った訳ではないものの、それでも市販品ではなく手作りの一品であることだけは紛うことない事実であり、別に隠す必要もないため作った人物についての説明も交えて素直にそう述べてから相手の取り出した弁当を見て、色とりどりのおかずが所狭しと詰め込まれているのを見てはそれらは全部彼女の手作りなのだろうなと聞くまでもなくわかってしまい、流石だなと思うのと同時に自分もやはり料理は出来た方がいいのかなと考えてしまい
へー、お手伝いさんねぇ…なかなか上手くできてるわよね
(手作りであっても相手のではないことに、少し相手の手料理が見てみたいという興味も湧くが、それは相手に失礼だと感じて諦めようと心の中にしまっておき、それにしても形もよく整ってるなとみずみずしいともわかる、トマトも相当手が込んでいそうで学ぶべきところなのかもと、熱心に研究し始めてしまい「朝起きるの大変だから手作りって不便よねぇ」と愚痴を言うかのように唇を尖らせて、毎日の苦労をつぶやき)
そうね、でもにこちゃんはこころちゃん達の為に毎日頑張ってて…偉いと思うわ
(自分が料理をするという訳ではないが、やはり手作りというのは時間も手間もかかるし自身が家を出る時間に合わせて用意をするために自身が起き出すよりもずっと早く起きて努力をしてくれている人が居るということなんだなと当たり前のことだがそんなことを改めて思って、相手なんて弟妹があれだけいて皆のために毎朝頑張って朝食などの用意をしているのだろうなと考えれば素直に尊敬出来て相手のことを褒めていて
そ、そう?なんか真姫ちゃんに褒められるってすごい照れるんだけど
(まさか褒めてくれるとは思いもしなかったのか頬を染めてしまいながら、すごい照れた様子を見せ頬をかいてみると、滅多に褒めない相手だからこそ、いざ褒めれば誰もが赤面すると言う形になるも当たり前で、気分が良くなったのか「ご褒美…あげる」と卵焼きを箸で取り相手の口元まで持ってくると、相手が褒めてくれたからお返しをしようとしているようで)
ええ!?ご、ご褒美って…いいい、意味わかんないっ
(ただでさえこうしてついつい本音が口を突いて出てしまって恥ずかしいというのに、その上箸で卵焼きを口元まで持ってこられれば、つまりこれを食べろということなのだろうが当然そうすることによって相手とは間接キスをすることは間違いなく避けられないし、何よりこうして食べさせてもらうなんてこれじゃまるで本当にカップルみたいじゃないかと意識してしまえば思い切り赤面をして激しく動揺している様子で顔を背けてしまい
むー、にこばっかり恥ずかしくさせられてるのは困るからあげちゃうにこっ!
(関節キスというのは意識はあっても、ただ一口だけだし、ちゃんと唇には当たらないようにするつもりなのになと、相手ばっかり狡いのもあるのか背ける相手の頬をなでながら、口をなんとしても開けさせようと、必死に卵焼きを持ちながら相手が口をあけてくれることを待ったり、赤くしているのを可愛いと癒されたりと、大変な状態で相手を待つようにして)
うぅ…わかったわよ、食べればいいんでしょ
(綺麗な黄色をした見るからに美味しそうに己の食欲を刺激してくる卵焼きと、まるで己に対して何かを期待をするようにこちらを見つめている相手の顔から目を背けたままでいたが、そうやって決して見まいと考えれば考える程に、そんな想いとは裏腹に意識がそちらへと向いてしまって、まだ己の昼食に手をつけておらず押し寄せてくる空腹感にいよいよ耐えきれなくなってしまえば、自身の敗北を認めて赤面して瞳を閉じたまま大きく口を開けて卵焼きを待ちかまえるようにして言い放ち
ふふっ、じゃあ…あーん
(やっとのことで口を開けてくれたので、相手は意外と海未みたいに頑固なところがあるのでは無かろうかと思いながらも、ゆっくりと卵焼きを口の中へ入れてやり、箸が当たらないように口から箸を抜くと、感想は聞いておきたいのもあり相手が好みならそれはそれで嬉しいことなので、そんな期待をしながら相手の様子を伺うように見つめて、赤くした相手の髪を優しく撫でてみては首を傾げ)
…ん、美味しい…
(恥ずかしさに耐えながらも卵焼きをゆっくりと咀嚼し、口の中いっぱいに広がる優しい甘さと卵の香りはなんとも美味で、今までに食べた卵焼きの中でもダントツに美味しいかもしれないと感動すら覚える程で、そんな風に思えるのは単純に相手が料理上手だからというのもあるのだろうが、何よりも大好きな彼女の手作りをこうして食べさせて貰える幸せが己の気分を高揚させて余計にそんな気持ちにさせられてしまうのだろうなと、らしくないことを考えてしまって余計に頬が熱くなるような気がしていて
ふふっ、それは良かったわ…この味が真姫ちゃんの好みってことがわかったわ
(相手にあげた卵焼きは試行錯誤を繰り返して、普通に作るよりも何か工夫がしたくて作った卵焼きで、美味しいと言ってくれたのならば好きな人だから嬉しいことで、相手は先程あげた卵焼きがいいというのは表情でなんとなくわかり、いずれ相手にも弁当を作ってあげる時にはということで軽くメモを取り、椅子に座ればゆっくりと食べ始めながら満足そうに笑みを浮かべ)
にこちゃんは料理上手よね…私は料理は全然出来ないから正直羨ましいわ
(こうして改めて相手の手料理を食べさせてもらって感じたのは、本当に彼女の料理の腕前は凄いんだなということで、これほどのクオリティのものを出すなんてことは当然出来ないだろうし、これだけ料理が出来る彼女には鼻で笑われてしまうかもしれないが、それでも少しでも勉強して彼女の為に何か料理を作ってあげたいなと考えて、普段は表に出せない素直な気持ちも料理を通じてならもしかしたらというささやかな希望を抱いていて
ん、真姫ちゃん…料理が出来ないってまだ決まった事じゃないわよ?何せ、教えれば出来るし
(思えば相手が料理していることは見たこともないし、相手の家庭を知れば出来ないというよりはやったことがないだけだと思っているようで、まだ相手には将来があるし料理さえ出来れば、相手なりのバリエーションが増えるではないかと、相手の希望を輝かせるように教えてもらうことくらいできるからとアトバイスをすると「お手伝いさんに教えてもらうとか…他に教えてくれる人もいるんだから大丈夫よ」と自分が教えるという頭はなかったようで、自分よりもお手伝いさんに頼ってみてはどうかと質問をして)
…にこちゃんは教えてはくれないの?
(此方のことを気遣い、アドバイスをしようとしてくれている相手の優しさは素直に嬉しく思うのだが、せっかくならば相手が教えてはくれないのかとかんがえてしまい、料理を覚えたら一番に作ってあげたいのは相手なのにその相手に料理を教えてもらうというのもそれはそれで何だか少しだけ可笑しな気もしたがそれでもやはり教えてもらうならば相手がいいなという気持ちには抗えず、ついついそんな問いを投げかけてしまい
にこが?べつに教えてあげたっていいけど…予定は取れる?
(相手の言葉でやっとのことで自分が教えるという事に辿りついて小さく頷きながら、相手に教えられる日にちさえあれば、相手に料理を教えてやり相手の手料理を嗜む事ができるだろうと思いながら、相手に予定を聞いてみると自分も自分でなんとなく家族をどうにかしないとなと考えながら小さく首をかしげ、思えば教えたことなんて相手に対してでは無かったようなと思い)
あっ…え、ええ…練習が無い日とか…休日なら…
(まさか相手からマンツーマンで料理を教わることになるなんて今更になって、とんでもないことを言ってしまったなとある意味後悔にも似た感情を抱くも、今更になってやっぱりやめるだなんて言い出せる状況になく、もう覚悟を決めるしかないようだと観念をした様子で自分が時間をとれる日にちを指折りあげていき、相手の方の予定はどうなのか問いかけて
それなら、休日は積極的に行くからその時はよろしくっ!
(予定を聞けば休日的に積極的にいけば、相手は教えればすぐ出来るだろうが、相手なりのやり方を身に付けさせるためには、とぎれとぎれの日にちでも教えてやろうではないかと微笑みながら、少しばかり海未になった気持ちで相手に提案をしてみると、無理にとは言わない為相手が嫌ならそこまでだと考えているようで)
ええ…あんまり張り切って空回りしないでよ?
(いよいよもって約束をしてしまい、もう後には引けないところまでやってきてしまっていて、相手と二人で一つの台所に立って一緒に料理をする光景を頭に思い浮かべてはなんて幸せなんだろうと考えるのと同時にすごく照れくさく思えて、やはり素直になれずにそんな風に軽口を叩いてしまって片目を閉じ
それは大丈夫よ、真姫ちゃんなら普通に出来るかもしれないから?張り切っても仕方ないにこ
(教える側なのに張り切っても意味はないし、相手が相手だから教えたらすぐできるのではないかという考えがあるために、相手と教えるというのは幸せというか少しだけだが、先輩らしいことは出来るというのもあるなと思いながら、空回りしそうな予感も不安ではなくなり、弁当を食べ終えると鞄にしまい一息吐いたあと、落ち着くべく目を擦り)
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