母と娘の魔女修行

ふわぁ〜？そろそろ朝ごはん作んないとなぁ
(相手が再び横になった後で朝食を作る為にキッチンへ向かえば、朝食を作りながら今日の魔女修行のスケジュールを考えていて)

.......はっ！
（何やらいい匂いがすると思い目を覚ますといつの間にか隣で寝ていた母の姿がなく、身支度を整えてキッチンに向かうと母が朝食を作っていたので「おはよう、お母さん」と挨拶し「ハイドもおはよう！」念のために無愛想な自分の使い魔にも同じように挨拶し）

あら、おはよう「おはよう、ツナ係、早くツナ缶を寄こせにゃ！！」
(相手が起きたのを見て相手の分の朝食を食卓に運びながら挨拶した私の後で相手の足元でハイドも早くツナ缶を寄こせと言わんばかりの顔で相手にせがんで)

ツナ缶は週に一回じゃなかったっけ？
（じとりと相手をにらみつけて母にそうではなかったかと確認した後食事のために席について、それでも使い魔の餌のことは気になっているようで、ちらちら相手を見ており）

ツナ缶ばかり食べてたらデブ猫ちゃんになるわよ？
(相手が困ってるように見えたのでハイドに注意をすれば「デブ猫は嫌にゃ！？」とツナ缶を諦め普通のキャットフードを食べ始めたのをくすりと笑って「私たちも朝御飯にしましょ？」と今日の朝食である和食に手をつけて)

何でお母さんの言うことは聞くのよ…
（お母さんの使い魔になればいいのに、と小さく呟いた後自分の前にある朝食を見てすっかり機嫌を直して手を合わせ「いただきます」と元気に言って食事に手を着け）

今日の午前中は昨日の箒魔法の続きと黒魔法の修行よ？
(相手と食事しながら今日のスケジュールを説明していって)

箒魔法か、出来るかなあ
（昨日のしんどかった事を思い出して憂鬱になるも「黒魔法？昨日言ってた？」と新しい修行に興味を持って）

今回の箒魔法は長時間浮く修行よ
(飛んでる途中に魔力が切れて落ちてしまわぬように実際にストップウォッチで計測すると説明してから「黒魔法の修行はまず属性チェックからやるからね」と何やら白い紙を取り出して)

ええっ！10回連続で箒浮かせるのも時間かかったのに！
（いきなりステップアップしたような修行内容に今ひとつついていけずに）

箒魔法が使えるようになれば魔力コントロールを得たような物だから出来る魔法も増えてくるわよ？例えば白魔法とか？
(相手のやる気が出るように変身魔法が含まれる白魔法を例にあげて)

本当！？分かった、私頑張るね！
(変身魔法が使えると聞くと俄然やる気を出して、目をキラキラさせて)

よしっ！！その前にご飯だけしっかり食べないとな
(目を輝かせる相手の頭を撫でながら朝食を続けて)

あ、そうだね！
(話に夢中ですっかり朝食の存在を忘れており、慌てて口の中へ放り込んで「ごちそうさま！」と大声で言い)

それじゃあ、私が皿洗ってる間に属性チェックだけ済ませようか？
(朝食を食べ終われば何やら真っ白い紙を相手に手渡して「この紙に魔力を込めると黒魔法の五つの属性のうち、何が適正なのか分かるのよ？」と実際にもう一枚の紙を手にとって魔力を込めれば紙の色が色の範囲が広い順に赤、緑、青、黒の四色に変化していって)

属性チェック？何それ？
(前半の箒魔法の件でどうやら耳には入っていなかったようだが、紙を渡されてとりあえず言われた通りにやってみようと思い)

(/今回はこれにて失礼します。ありがとうございましたまたよろしくお願いいたします)

昨日、黒魔法には五つの属性があるって言ったわよね？でもね、1人の魔女が全ての属性を使えるわけじゃないのよ
(黒魔法を覚えている魔女はたくさんいるが、皆使える属性の数が限られており、大体2、3種類ほどで全ての属性が使えるのは極めて稀であり、土魔法以外の残り四種類を使える自分もかなり珍しいのだと説明して)

えっと、こんな感じ？
（特別な呪文の指定もなかったので魔力を込めるという感覚がいまいち掴めなかったが、昨日の箒に集中したように紙に集中してみることにして）

そんな感じで大丈夫よ？それで何色が出た？
(火なら赤、風なら緑、水なら青、土なら黄、闇なら黒が紙に現れるはずだと伝えて)

これって緑になるの？私ちゃんと出来てる？
（ちゃんと変わっているか不安でたまらずに母に紙を確認してもらい）