母と娘の魔女修行

「にゃ～にゃ～」
（ゴドムと遊んでいたハイドの大きさが元に戻れば、一段落がついて「そろそろ夕食にしましょうか？」と皆を食卓に集めて）

あ、はーい！
（いろいろ怖いこともあったが属性付加の魔法も何とか成功し、気が抜けたのと母の声でいきなり空腹が襲ってきて）

明日は魔法戦で体力使うから焼肉にしたわよ！！
（テーブルの上に置かれたホットプレートを囲む様に皆を座らせ焼肉を始めて）

ま、まほ...魔法戦！
（夕食が焼肉と聞いて浮かれていたが、ろくに魔法も使っていない状態での魔法戦に再び不安が襲ってきて体がかたくなって）

良い？しおん、何で貴女の魔法戦の初めての相手をゴドムにしたのか分かる？ゴーレム族は土や岩を食べれば身体を壊しても治るし防御魔法が得意な魔物なの、貴女は思いっきり攻撃すれば良いわ！！
(相手の皿に焼けたお肉をのせながら、相手を心配させまいと応援して)

うん、ちゃんと攻撃が出来るかどうかが心配なんだけど...
（母が対戦相手として指名したぐらいなのだからゴドムに関しては信頼しているが心配しているのは自分の魔法の方だと伝え「でも、やるだけのことはやってみるよ！」と笑顔で伝え）

うん、貴女ならきっと大丈夫よ！！あと、貴女にはこれもあるから大丈夫よ？
(相手にパーピーの羽根を見せて「後でこれを凄い魔法道具に帰るからね」と相手に伝えて)

へへ...
(母の言葉に完全にとまではいかなかったが、不安は薄れ笑顔が戻り、ハーピーの羽を見て「あ、そういえばそういうのも貰ってたな」と今更思い出し)

これはお風呂の後でね？
(とりあえず今は、ご飯をしっかり食べなさいと言えば、ハーピーの羽をしまって)

うん、そうだね！
（明日のために少しでも力を付けておかないとと思いいつもより多めに肉を食べて）

そういえば、しのんは夏休みいつからなの？夏休みになったら魔女修行の方でも夏休みの課題を出すからね？
(肉を食べる相手に夏休みが始まるのはいつだと質問して)

明後日だよ...言ってなかった？
（そういえば言ってなかったかもととも思ったが相手の次の言葉でそれどころではなくなり「えー、魔法の方も宿題出るの！？」まだ自分の周りでは塾などに行っている子は少なくて自分だけ宿題が2倍になると思うと今から憂鬱で肉を食べる手も止まり）

夏休みの課題は肝試しと島で遊ぶだけよ？
(宿題と言っても二つだけなのでそれ以外は毎日の修行と変わらないと伝えれば、相手より先に食べ終わり、皿を洗いはじめて)

え、南の島でキャンプするの？
（母の言葉からキャンプを連想し、今までの憂鬱な気分が吹っ飛び「ごちそうさまでした！」と元気に声を出して母の所へお皿を持っていき）

キャンプ？・・・まぁ、キャンプかな？
(肝試しとキャンプは別で行う為、少し首を傾げながら相手の言葉に頷くと「先ずは小学校の課題を早く終わらせなさい！！じゃないと連れて行かないからね！！」と忠告しながら皿を洗い終えると「皆でお風呂はいるから全員準備させてね」と相手にお願いして)

ん...？
（母の言動に少し違和感を覚えたがまあいいかと思い、相手から学校の課題の話が出て「う...頑張る。みんなにお風呂の準備をするように言ってくる！」と逃げるように母の元から離れ）

私は池があるので大丈夫ですよ？
(ローレンは食後すぐに庭のため池で泳いでいれば、ゴドムは「2人と一緒に風呂入る」と言って服を脱ぎだし裸のまま先にお風呂場へ行こうとすると「にゃんこも入る」と言って強制的にハイドを風呂に連れていって)

え、ここで脱ぐの？
（いきなり脱ぎだしたゴドムに何故か顔を赤くしながら「え、え、ちょっと待って！じゃ、じゃあねローレン」ハイドを連れて行ってしまった相手の後を慌てて追い）

にゃんこ、綺麗にしてやるぞ？「は、はいにゃ〜」
(お風呂場ではゴドムの妙な威圧感からなのかハイドは借りてきた猫のように大人しく洗われていて、それを見ていた母は「ゴドムはハイドのこと気にいったみたいだねぇ」と湯船に浸かりながら相手が入って来るのを待っていて)

お友達できてよかったねハイド
(にこにこ笑いながら母の待つ湯船に入り一人と一匹の様子を微笑ましく見つめ)