母と娘の魔女修行

・・・おかえり
(母よりも先に相手が帰って来るのを玄関で待っていたゴドムは帰ってきた相手を嬉しそうに抱きしめて庭にある池を自慢しようとローレンがいる池まで連れていって)

うわっ！
(相手に抱き締められ何処かに連れていこうとする相手に少し戸惑いながらもそのままついていくと、庭に連れていかれそこには大きな池があり「スゴい！いつのまにこんなの作ったの！？」と驚きの声をあげそこにいたローレンに笑顔で手を振って)

しのんちゃんおかえりなさい！！朱音が私の為に気を利かせて作ってくれましたの！！
(相手が帰るとよっぽど嬉しいのか少し興奮した様子で話しかけていると母が現れて「しのん、おかえり！！早速融合魔法を勉強するわよ？」と相手にローレンの魔法書手渡して)

うわあ、いいなあ！よかったね！
(嬉しそうな相手に此方も笑顔で答えているといきなり母から魔法書を手渡され「い、いきなり？」と少しびっくりした声をあげ)

ちょうど全員いるからね、融合魔法は魔物と契約者である魔女の身体の一部を融合させる魔法よ？融合すれば契約者にその魔物の能力が追加されるの
(相手に融合魔法について説明するとゴドムの魔法書を手に持ち見本として試しにやってみると言えば「我、魔物契約により大地を司る魔物の右腕を融合する者なり」と呪文にどんな魔物なのか、身体のどの部分を融合させるのかを明記する必要があり、融合に成功すると自分の右腕は岩に覆われて)

お母さんの腕が岩になった！
(長い呪文の後母の手に起こった変化を見て思わず声をあげてしまい)

身体の一部を融合させることによってゴドムと同じ能力を得るわ、でもこの魔法は1日30分間しか使えないの、使い過ぎると魔物になってしまうから気を付けてね
(大地に触れて岩の腕を大きくしたり、石を手から放ったり、岩の腕でゴドムが練習用に用意した巨大な岩に向けて殴れば粉々に砕いたり色々なことに使えるが、十分注意が必要だと説明して)

ま、魔物...
(ローレンも好きだしマーメイドも綺麗だなとは思うが流石に自分もなりたいとは思わず「な、なるべく使わない方向でいきたいです」と弱音を吐き)

ちなみにマーメイドが超レアであると言われてるのは融合魔法時に身に付く能力が多いのが特徴よ？
(弱音を吐く相手を見てマーメイドの能力として、水中呼吸、水泳速度上昇、鱗による魔法防御効果、水流操作、幻覚を見せる歌声など様々な能力が身に付くと言って)

え、そんなに？
(名前を聞いただけでも魅力的だと思える魔法の数々にいきなり態度を変え「じゃあ私頑張ってみよっかな」と恥ずかしそうに笑いながら言い)

しのんちゃん、マーメイドの力が一番発揮されるのは足ですので鱗でブーツを作るイメージした方が成功しますよ！！
(池から相手のことを見ていたローレンは相手に助言したのをみて「それじゃあ、実際にやってみな？マーメイドのことは水流を司る者って呼べば良いよ」とこちらも相手に助言して)

さ、最初だし片足だけの融合でもいいよね？
（魅力的とはいえやはり体の形や色が変わることには戸惑いを覚えるらしくこれでは変身魔法など夢のまた夢だと苦笑いし「我、魔物契約により水流を司る者の右足を融合する者なり」相手の言う通りブーツをイメージしながら）

おお、成功したじゃん
(相手の魔法が成功して右足が鱗に覆われ足の指の間に水かきが現れたのを見て岩の腕で相手の頭を撫でて)

うわっ！わぁ！
（自分の体の変化に驚き「ね、ねえ！これ元に戻るんだよね！？」と母に確認し）

慌てなさんな、融合解除
(融合解除と発言すれば自分の腕が元の腕に戻っていて)

ゆ、融合解除！
(母の腕が元に戻るのを見て泣きそうになりながら叫ぶように言って、元に戻った自分の足を見て胸をなでおろし)

無事成功したし、今度はハイドを使った魔法の練習をしましょうか？
(ホッとする相手の頭の上に眠っているハイドを乗せれば次の魔法の練習をすると伝えて)

ハイド寝てるけどいいの？
(後で怒られるの嫌だなあと思いながら頭の上にいる相手に視線を向けて)

暴れられるとめんどうだからスリープで眠らしてるのよ？
(この魔法でハイドの体に変化が起こるため、混乱して暴れ回られても困ると伝えれば「今からやる魔法は使い魔の属性付加よ？」と相手に次の魔法の内容説明に移って)

へえ、静かだとそれなりに可愛いじゃない
（おとなしい相手を見てぽそりと呟いた後属性付加という聞き慣れない言葉に寝ている使い魔ねの興味が一切失せてその後の母の言葉を待ち）