母と娘の魔女修行

魔法をいっぱい使える魔女になりたい！
(今はまだ未知の部分が多い魔法というものをより多く習得し自分の物にしていくことで頭がいっぱいらしく、にやにやしながら言って)

魔法の中には危険な魔法も多いわ、十分に気を付けなさいね？
(相手の子供らしい話を聞いて微笑みながら相手の頭をなでると「我、水魚の交わりを繋ぐ者なり」と呪文を詠唱すればお風呂の水で作られた魚たちがお風呂の中で泳いだり飛び跳ねたりし始めて)

はーい...ねえお母さん、魔法って新しく作ったりとかって出来ないの？
(母の水の魚の魔法を見ながらふと疑問に思ったことを口にして)

作れるわよ？申請がめんどくさいけどね
(魔女が使う魔法は基本的に昔から伝わってきた魔法が多いが、新しい魔法を作ろうと試みる魔女も少なくはないが、魔法を1から作るのは難しく基本的に失敗するし、出来ても禁止魔法に属してしまうことが多いのだと説明すれば「でも、成功すれば特許も取れるし自分だけの魔法ってかっこいいわよね」と作ろうとする意思は尊重して)

本当？じゃあ私ちょっと頑張ってみようかな...
(照れたように笑いながら言って、その為にも今どのような魔法があるのかを真剣に学ぶ必要があると再認識し)

今日みたいに火と風を合わせて熱風にしたり水と風を合わせて氷にしたり水と土を合わせて泥にしたりと魔法には無限の可能性があるからね、あなたもきっと自分だけの魔法を作れると思うわ？
(相手の頭を撫でながら可能性は0ではないと伝えて「そろそろ、風呂から出て魔物契約について勉強しよっか？」と湯船から立ち上がって)

はいっ、師匠！
(可能性はゼロではないと言われますます、その気になりその後の母の講義を受けるためにお風呂から出て)

さてと私達、魔女が魔物と契約する理由は魔物にしか使えない魔法を得る為であり、契約が許可されている魔物は基本的に人間の事が大好きなので契約を済ませばあとは簡単です。でも、注意しなければならない点は使い魔とは違って主従関係はありません、あくまで対等な関係として接しなければいけない。
(風呂から出ると相手にノートにメモらせながら魔物について説明していって)

なるほど、対等か....人間が好きって元々人に慣れてる魔物さんとかがいるの？
(ノートをとりながらふと疑問に思ったことを口にして「まあ私とハイドの間も主従関係なんてあってないようなものなんだけどね」と困ったようにボソッと呟き)

いや、別世界にいる魔物にとって人間が珍しく可愛くて仕方ないらしい
(相手の質問に答えると授業を進めていって「魔物は魔法図書館にあるシークレットの魔道書を借りて召喚に成功することによってその魔物が得意とする魔法が使えるようになるのよ」と説明して)

その魔物の魔法と自分が使える魔法を組み合わせて使うことはできるの？
(属性の魔法の組み合わせが出来るのならこちらの組み合わせはどうなのだろうとふと疑問に思い)

魔物の魔法は特別だから組み合わせできる魔法と出来ない魔法があるのよね、例えば魔法を食べちゃう魔物だと契約してても魔法が使えないらしいわよ？
(相手の質問に答えれば次は代償について説明して魔物と一度契約すると10年間その魔物の魔道書を大事に保管しなければならないし、10年経つと魔物との契約が強制的に切れてしまい、魔道書も図書館に返さなくてはならないと伝えて)

ふんふんなるほど...期間限定なのは厳しいなあ
(頷きながらノートをとっていて今回は盛りだくさんの内容だと喜び半分大変だという思い半分で)

魔物を召喚する呪文は「死ぬ前にお前の姿がどうしても見たい、さぁ、始めよう」と言えば透明の姿で魔物が本から現れて三つだけ質問できるチャンスを得る、この質問で相手の正体を当てない限り契約は出来ないわよ
(相手に魔物の召喚する呪文を教えて)

ええっ！ってことは魔物の種類いっぱい覚えないと
(やる気を出しかけていたのに突然無理難題を押し付けられたみたいになってすっかりうなだれてしまい)

失敗しても次の魔法書に挑戦すれば問題ないけど、何故かゴーレム、スライム、ハーピー、サラマンダーの4種類が出てくる確率多いわね
(本棚から魔物図鑑を取り出せば相手に最もよく出るという魔物の情報を見せて、この4種類以外にも魔物は出てくるけど情報が少なく当てるのは難しいが、珍しい魔物が出てくるまでワザと答えを間違えるのも有りだと伝えて)

珍しい魔物が使える魔法はやっぱり珍しい魔法だったりするの？
(母の持ってきてくれた図鑑を眺めながら「じゃあきっとこの4種類以外の魔物さんは同族から変わり者扱いされてるわね、お母さんもそうなんじゃない？」クスクス笑いながらそう言って)

そうね、例えばメデューサと契約した魔女は石化魔法が使えたり、珍しい魔法を使えるようになるらしいわ
(相手の質問に答えると「魔物はとても長生きだから人間である私達と過ごす時間はとても短いの、だからこの4種類以外の魔物たちはあまり人間と深い関係を持ちたくないらしいのよね」と10年契約の理由も同じ理由で相手の誤解を解いて)

石化魔法か...
(自分の属性ではどう頑張っても石化の魔法は使えなさそうだし、自分の魔法の幅が広がりそうだと持っている鉛筆をくるくる回しながら漠然と考えて)

明日も早いしそろそろ寝ようか？明日はどんな魔物と契約できるか楽しみね
(相手にも学校があるのでベットに連れていって横になれば相手を見て笑って)