海馬 瀬人 2015-06-30 21:58:50 ID:9d9edb7ca |
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……凡骨?……フン、喚いたり笑ったり寝たり忙しい奴め。おい、ここで寝るな…。(バイトで疲れているのだろうか、窓を見つめたままうつらと舟を漕ぎ出した相手に椅子から立ち上がり近寄ると食堂で寝かせるのは流石に忍びないらしく客室か自室にでも連れていこうと相手の肩に手を置き)
ンッ………寝て、ね……ぇ……(肩に置かれた手に心許ない声音を以ってするりと零すも彼にしては珍しく振り払う事もせず。ふらりと立ち上がると若干覚醒し始めたらしい意識の中置かれたそれを見)……なに、し、てる?
その様な様子では説得力の欠片も無いわ、凡骨。…ともかくオレの自室にでも移るぞ…食堂で眠られても移動中の廊下で眠られても困る。肩なら同情で貸してやらんことも無いが足はしゃんと歩け。(普段から敵意を正面から向けてくる相手にしては珍しい、なんて思いつつ覚束ない様子で立ち上がった相手の腕を己の肩に掛けてしまえばそう吐き捨て)
るせ、ぇ…バカイバ………(力無く自らの腕を預けるも相変わらずな口振りで言い返すと退けようと腕を軽く引いて)
…普段のように敵意を向ける津守ならそれに見合う威勢のよさを取り戻してからにしておけ、オレは空元気と無駄な抵抗は好まん。押し問答は時間の無駄だ、さっさと行くぞ。(いつも通りならば相手からは想像もつかないほど弱々しい腕の力にため息を漏らしてはそのまま自室へと運んでしまおうと抱えたまま足を進めようとして)
っ、るせえ…!嫌いなら放っておけばいいだろ…っ、(入る範囲で腕を引くと思わず放ったそれに自らの口から出たとはとても想像し切れなかったのか思わず口を覆い隠して)
……、……オレが嫌いだと言ったは飽くまでも空元気と無駄な抵抗だ。…目が覚めたのなら自分で客間に向かえ、違うなら大人しくオレの部屋に連れて行かれろ。(相手が放った言葉に刹那、わずか一瞬だけ目を瞬かせそのまま繕うためか否か何事もなかったように目を伏せればさも冷静そうに)
な、何でもお前の思い通りになると思うなよバカイバ!フンッ!俺は食堂に戻るからなっ(茹だった暑さの中鋭い眼光だけは彼を居抜き刹那自らの赤みがかったブラウンの瞳がどろりとした熱に溶かされるように目を瞑れば一寸の間を置いて立ち上がり食堂へと赴いて)
そんなに固い窓際がお好みなら好きにしろ…、……ふん、つくづくよく判らん奴だ……。(先程までの弱々しい様子を無くし、睨みながら自分から距離をとる相手に何が行けなかったのか判らないらしくそう台詞をぶつけてしまえば相手の背を見ながらそう呟いて)
ケッ!海馬の奴、折角人が来てやったってのにあんなに悪態ついたりしなくてもよ………(相手から離れ食堂に戻る最中ぶつくさと愚痴めいた事を一人ごちては脳内で反芻したのちはた、と足を止め。口元を指先でなぞればひとつ思案したこと零し)……何で俺はここに来た?
……にしても…オレの態度が気に食わなくて機嫌を悪くしたのなら何故帰らん…?(相手が去ってしまった以上一人廊下に居る訳にもいかずとりあえず自室へ戻りながらあれだけ悪態を付いておきながら今日は割とまともな受け答えをした方だと思案するもふとそう思えば自室のドアの前で首を傾げ)…帰るにせよこの広い屋敷をあいつが一人で玄関まで戻れるのか判らんが、な。
(一度思案に陥ればそれが脳内を反芻してしまいどうにも出来無いまま先程の窓際の席へ腰掛けると既に温くなってしまったレモネードを啜り「………温ぃ」と小さく言えば窓の外へと視線を落とし)……何で俺は…コイツん家来た?何で帰らねえ…?あー、もう!わっかんねえ!
……何れにせよ、玄関にまでオレが自ら出迎え様とも暑さに疲れた体を冷えた屋敷に上がらせて飲み物を与え様とも肩を貸そうとも判らん…あの馬鹿さ加減には笑うしかないが、な。(相手を罵りながらもどこか自嘲げに笑えば自室のドアに手を掛け高校生にしては生活家具とパソコンと書類の山の殺風景な部屋に入り椅子に腰掛ければ相手の先程の台詞頭に巡らせ)
………別に俺だって本気で嫌な訳じゃねえ…ただ、もう少し……(相手がいないのを良い事に言うべきかはたまた油断してと言うべきか口をついて出そうになった悪態にも似た本音を飲み込んで『…俺は今、あいつに何を思った?』などと考えこみ)
……幾ら奴を慈しもうと行動しても届かないのは今更だが……このオレがここまで奴を手に入れんとしていると言うに、オレ以外には見せん面で言わん台詞を吐くのが気に食わん…。(幼少よりずっと人と関わりを持たず剛三郎の元で人離れした勉学と仕事ばかりで人の接し方や愛し方を学べなかったツケか、と内心で毒づくとそれでもこのままでは何も変わらないと食堂へと戻ろうと自室を出て)
…っ、だいたいアイツが俺を凡骨やら雑魚やら言うから…あー…否定しねえけどー(一息にレモネードを飲み干し大きくを声を上げるとデッキの構成を考えるべく思案したつもりがいつの間にか眠りについてしまい)
………。……馬鹿め、ただでさえ疲労が溜まっている癖に意地を張ってこんな所で寝おって。……オレには理解出来ん。遊戯達に何が有ってオレに何がないと言うのか。……。…城之内…。(つかつかと食堂へと入りまだ残って眠る姿に寄り小さく独白してから名を呟くと顔を寄せ気付かれぬ様髪に口付け残しすぐに離れてはその腕力でそっと相手を抱き起こし)
……、…(規則的に寝息を立て相手に為すがままにされるどころか起きもせずに身を預け殺那眉間に皺を寄せながらきつく抱き寄り)
……!……、……。(目を覚まさない様子に気付かれてないのだと知ると安心し部屋に連れていこうとすると不意に強く抱き付く相手に目を見開かせて動き止めれば本当に僅かにだが初めてひどく穏やかに頬を緩ませてはいとも容易く相手を抱き上げて自室へと戻り)
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