“王家御子息の世話役は1週間経たずに辞めていく”
これは王国に伝わる奇妙な噂。
世話役の給料は決して安価ではない。
むしろ庶民からしたらかなりの高額。
待遇も決して悪くはない。
それなのに、誰もがすぐに辞めていく。
さらに奇妙なことに、辞めた者は決して何が原因で辞めたのかを口外しない。
そんな不審感の高まった頃だったからなのか、安易に受けてみた世話役の仕事に採用の連絡が入った。
対面した御子息は弱々しげではあったけれど、綺麗で優しかった。
お互い会話を交わして交流も深まった頃。
御子息は激しく咳き込みだした。
苦しそうで辛そうなそれのあとに、御子息は吐き出したのだ。
__まるで血のように鮮やかな、美しい花を。
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