主 2015-06-21 22:55:38 |
通報 |
…えーと、まず…吸血鬼ぱわぁ?でしたっけ?…ふざけるのは顔だけにして下さい。それに南の島ということはつまり、陽のあたる時間が長いということですよね?ご主人様はお馬鹿さんなので?(洗濯物の最後の1つである主の靴下を干し終えれば得意気な様子の相手とその手に持つチケットをちらりと見。「………」鼻の下を伸ばしている相手に無言で虫を見るような目で見つつ洗濯カゴを脱衣所に返そうと踵を返し)
俺はいつだってマジだぜ。サリーの水着姿を拝めるのなら、例え太陽にこの身を焼かれようとも…って何だよその目!別にポロリがあるかも、なんてイヤラシイ事なんて考えてませんからね!ソコんとこ勘違いしないでよね…ってサリー?サリバンさーん?(見苦しい言い訳を並べている内に相手は脱衣所の方へと行ってしまい。「ふっ…照れてやがる…」でなければメイドが主に対してゴミ虫をみるような視線を向ける訳がない、と自分に言い聞かせるように呟き。何故か目の端に浮かんでいる一粒の涙を拭き取りつつ、買ってきた食材を冷蔵庫に入れようと台所へと向かい)
むー、南の島か…
(主の話をスルーして脱衣所に入り、カゴを戻しながら遥か遠い南の島へと思いを馳せ。水着だのなんだのは投げ捨てて、食べ物や景色は良いものだろうと考えれば自然と口角が緩み。)
…はっ、夕食の準備をしなければ。
(慌てて表情を戻せば台所に向かい、今日は酒のつまみにもなるような魚の煮付けを作ろうかと考えて。食材を冷蔵庫に詰めている主を見つければふと「ご主人様、先程の話ですが…本当に行くつもりなのですか?」と後ろからそっと声をかけ)
…たまにはこんな場所から離れて青い空の下に出たいだろう、お前も。
(後ろからの声に一度だけチラリと目をやり、肉や野菜を冷蔵庫の指定の場所へ納めていく手を休めることなく静かに答えて。「…あれ、サリー、卵はどこだ?」と、いつも通りの口調に戻ると卵を手に振り返り)
…っ。
(いつもとは違った様子であった主に一瞬戸惑い面食らったように口をぽかんと開けるも、「冷蔵庫のドア…の裏に卵を入れる場所が、」と指で示しながら答え。一歩進んで相手を見上げ目線を合わせれば、「ジン様、…私は貴方に仕える事が不自由な事だとは思っていませんよ」と聞こえるか聞こえないくらいの小さな声で呟き)
…あ、こ、ここだったのね。気づかなかったわー、いっつもろくに家事してないから分かんなかったわー。…っと、怒らないでチョーダイよサリーちゃん。今日は主様も料理手伝うからさ。
(相手の真摯な視線から逃れるように卵を冷蔵庫に入れ。こちらの意図を見抜かれた恥ずかしさと相手の顔を間近にしてしまった動揺を隠すために手伝うと言ったものの、普段は任せっきりなので台所の要領を得ず、そもそも何を作るのかも知らないのに食材を適当に出そうとしていて)
…はあ、怒ってませんから、大丈夫です。……慣れないことをしては怪我しますよ?私に任せてください!
(色々な物を出そうとしている主を慌てて静止し、「今日の夜はお仕事ですか?そうでないなら、先にお風呂に入っちゃって下さい。ああそれと、夕ご飯は魚の煮付けにしようかと」だからお魚を買ってきて頂いたんですよ、とすっかりいつもの表情に戻った様子で付け加えれば風呂場の方へ視線を這わせ)
わーったよ。入ってきますよ、お風呂。
(遠回しに邪魔だと言われればあからさまにシュンとして勿体ぶりながら風呂場に向かい。途中、魚の煮付け、という言葉に反応して歩みを止めたりしながら漸く台所を出ていき)
―――
畜生、のぼせた…。
(大人しく風呂に入ったものの、中で考え事をする内についつい長風呂してしまい、リビングで五体を投げ出していて)
はいはい、どうぞどうぞ
(相手の様子を軽く流すようにそっけなく答えれば時折足を止める相手に「お魚嫌いでしたっけ?」と首傾げ)
ーーーーー
いつもより長かったですね?もう、しっかりして下さいよ…
(嗜めるように言いつつも相手の目の前に水と氷の入ったグラスを差し出せば飲むように勧め。「私、次入りますね?」と一応主に確認を取るように尋ね)
おう、サンキュ~。どうぞごゆっくり~。
(手をヒラヒラとやって風呂へ向かう相手を見送り。部屋から出ていくのを確認すると起き上がってグラスに注がれた水を飲み干し、窓を開け小さなベランダに出て夜風に当り始め。「…不自由じゃない?…嘘つけ、んな訳ねーだろ」手すりに掴まって項垂れながら先程の言葉を思い出していて。吸血鬼の本能がもたらす吸血衝動、自分でもどうしようもないほど強く激しい欲求。一週間に一度相手から血を貰わなければ発狂してしまうか、はたまた人を見境なく襲い始めることだろう。しかし、その行為は相手を自分に縛り付けている鎖そのものであり、それを分かっていながら止められない自分が酷く情けなくて。いつしかのぼせて火照っていた身体もすっかり冷め、それに気づかぬままベランダで夜空を見上げていて)
(程よい熱さの湯船に浸かれば曇の日特有のじっとりと汗ばむ身体も随分と楽になり、ふと目線を落とせば目に入るのは首筋にある、定期的にできる故痕となってしまった噛み跡のような傷。普段は冗談ばかりでだらしない、自分の家の台所の勝手までわからないような主だが夜は文字通り別人で。その二つの顔を思い出しながらぐるぐると今までのことを振り返っていると段々と目の前が暗くなってきて。「人のことは…言えません…ね」長く浸かり過ぎたと後悔しても遅く、とにかく出ようとドアに手をかけた途端派手に音を立てて転んでしまい、)
(物思いにふける自分などらしくない、こんな姿を見られたらまたあの毒舌メイドに注意されること間違いなしだ。漸く冷えきった身体に気がつき、身を震わせながら部屋の中に入ろうとしたところで風呂場の方から大きな音がなり。「サリー!サリー!大丈夫か!?」慌てて駆けつけて何度かドアを叩いた後、返事も待たずにそれを開き)
ごしゅじん、さま…?………まったく、こんなにからだをひやしては…
(突然開いたドアに驚きびくりと肩を震わせ、バランスをとろうと掴んだ主の腕が異様に冷たいことに気付けば小言を言おうとするも眩む視界と遠ざかる音に上手く呂律が回らず。相手が濡れるのも構わず服の胸元をぎゅっと掴めば肩で息をして落ち着こうと試み)
なんだサリー、お前ものぼせてるじゃないか。
(ふらつく相手の身体を背中に手を回し抱き寄せるようにして支えてやると、自分とは対照的な熱い体温を感じて。タオルをとって濡れた身体にかけてやり、相手を抱いたまま壁を背にして腰をおろし。一先ず息が整うまでの間、そのままで待ち)
う、うるさいです…
(しばらくの間肩で大きく深呼吸をし息を整えれば、相手の冷たい体温と自分の火照ったそれが中和したのか大分視界も良好になり。口を尖らせていつものように答えれば、はっと今の状況に気づいたのか下を向いたまま「も、申し訳ありません、もう大丈夫ですから、」とそっけなく言い軽く相手の身体から離れるように軽く押すも下ろされた濡れた髪から覗く耳はこれ以上ないほど真っ赤で)
…どうして、こんなにいい匂いがするのかね…。
(離れようとする相手を再び抱き寄せ、しっとりと濡れている桃色の髪に顔を埋めるとシャンプーと相手の匂いとが混じりあった湯上がりの香り。どこか甘いその香りにこんなにも心惹かれるのは自分が吸血鬼であるからなのか、それとも一人の男であるからなのか――。そんな事を考えつつ、ポツリと呟きながら相手の髪を撫でているとふと首筋の傷痕を見つけてしまい。自らが刻み込んでしまったそれに一瞬顔をしかめ)
……ったく、しっかりしてくれよサリー。さっき自分で注意してたことじゃねーか。それに主は待ちくたびれてお腹すいちゃいましたよ?今日は魚の煮付けなんだろ?俺は好物はいの一番に食べるタチなんだ。だから早ようしてくれい。
(相手を離した時にはいつものふざけた態度に戻り。駄々をこねる子供のようにまくし立てながら、相手の身体をさりげなくタオルで覆ってやると立ち上がって外へと出ていき。)
…っ!
(何故か再び密着してしまったことに固まっていればすぐ耳元で聞こえた主の声に驚いたように肩を揺らし、「同じシャンプーを使っているじゃないですか」や「変態さんですか?」等と軽口をたたこうとするもばくばくと波打つ鼓動で声が出せず心なしかまた体温が上がった気がして。相手の肩口に顔を寄せれば嗅ぎ慣れた主の香りに心臓は余計に早打つばかりで。)
それはさっきの私の台詞ですー…もう、子供じゃないんですから。…直ぐに準備しますので待っていて下さい
(離れていった体温に一瞬だけ物足りないなどと思えば頭を降って上記述べ。相手が出て行った後、自分が風呂に入ってるうちに冷めてしまっただろう夕食を温めなおそうと思えば急いで着替えを済まし、少し迷ったものの時間もない為髪はおろしたまま首にタオルを巻いて台所へと走り。コンロの前に立てばすっかりいつもの調子で「お酒は飲まれますかー」と背中越しに問い)
んー?あー…。
(だらしなく畳の上にゴロンと寝転がった状態で、髪をおろしたままの相手の後ろ姿をボーッと眺めており。何を考えていたのか、簡単な質問にも歯切れ悪い返事をし。「…そうだな、欲しい」随分とかかってそれだけ答え)
あ、そういえば今日お酒買ってきてもらうつもりだったんですが…メモに書き忘れていたようですね
(ごろごろと寝転がる主をじとっ、と目で追いながら料理を卓まで運び、きょろきょろと冷蔵庫の中を見渡せばそう呟き。一番奥にあった缶のビールを持って席に着き、ボーッとしている主に向かって首を傾げれば未だ濡れたままの桃色の髪がさらりと横に流れ)
迂闊だぞサリー。まぁ、別段好きって訳じゃねーからいいけどな。それより、早く食べよーぜ。主、餓死寸前よ?不死の吸血鬼だけど。
(ひょいと起き上がっては卓に並んだ料理に目を光らせ。しかし、その様はどこか相手を見ないようにしており、ビールを受け取った際には流れる髪から露骨に目をそらし。そんな態度を誤魔化すように手を合わせては料理を食べ始め)
トピック検索 |