初恋組*非募

そうか、少し勘違いをしていた…あ、あとは自分で…
(下腹部への刺激に顔を歪めて、手で相手を制し)

ん、ねぇ…、俺のもして…？
(相手に従って呆気なく手を離し、軽く頬を染めながら、乱れた胸元をさらに開き、そこからは、白い服に合うように白いレースの下着が覗き)

これは…
(下着だろうか、服の下から綺麗で清楚なイメージを与えられる衣服を見てまじまじと見つめた後遠慮がちに触れて)

あ、
(相手の視線と手を伸ばし触れた先にあるものに気づき、そうか相手はこれを知らないのかと気づき)
ここに来てすぐ、カタリーナと買いに行ったんだ…、女の子用の下着だよ
(もっと見て、と上半身の衣服を肩から脱ぎ落とし、白いスカートと、胸を包む白い下着だけになり)

へえ…普段見せない部分なのに随分凝ってるんだな
(下着の感触を確かめるように撫でた後肩に掛かっている紐にも指を通し)

可愛いでしょ、俺の国のデザイナーだよ？
(なんとなく誉められた気分になって微笑み、相手の指の動きを視線で追って)

(しばらく指を通して遊んだ後その紐に軽く口づけて)

(愛撫にも満たない相手からの刺激だったが、遊ばれ、紐にキスされる頃にはぴくりと小さく肩を震わせて)

(相手の下着が気に入ったのか、何度も下着の上から胸に手を触れたりキスしたりして)

ん、ダニエル…
(いまだに与えられるのは弱々しい刺激で、しかしそれだけのものであっても身体はしっかりと反応を始めていて)
くすぐったいよぉ

ごめん…もうちょっとだけ
(相手の胸を包んでいる下着の更に上から手で触れ感触を確かめるように揉んでいき)

ぁ、ん
(興味の向いたものにはとことん打ち込む性格を持つ相手の、探究心の矛先を向けられたのだろうか、執拗に胸を揉まれ、耐えられなくなって後方に手をつくと胸をつき出す姿勢になってしまい)

(ひとしきり感触を確かめた後は唇でその感触を楽しみたいと思い唇を近付け口付けし)

んっ…
(相手が胸にキスをする姿を見て、上半身だけ下着姿で相手に身体を差し出しているという、客観的に、とても恥ずかしい状態にあるのだと再認識して、肌をピンクに染め)

(相手の肌が赤くなったのを見て、白い下着によく映えるとますます気に入りうっとりとした表情で今度は赤くなった肌の方に吸い付き)

あ…っ
(それまで下着越しの柔らかい刺激だけだったが、突然肌に感じたあたたかいものに、ただ口付けられただけなのに声をあげ)

(片方で相手の胸を揉みながら紐に沿って舌を這わせ)

あん、はぁ、
(本格的になる胸への愛撫に、また身体を震わせて)

ごめん、やりすぎた…
(あいての身体が震えたことで我に返り)

ヴェ…、
(相手の言葉に、上気した頬で相手を見返して)
何でやめちゃうの…？

ごめん、どういうわけか少し興奮してしまって…普段より抑えが効きにくくなっている
(必死に呼吸を整えつつ謝罪し)

ヴェ…？
(俺に興奮してくれてるの？ 仄かな期待を募らせながら、相手の頬に触れて)
抑える必要なんかないよ…

しかし、お前の身体に今以上の負担をかけるかもしれないんだぞ？
(相手の厚意は嬉しいがこの行為はやはりとても体力を消耗するもののため負担をかけたくはなく)

今さらだよ…
(心配してくれる相手にくすくす笑って見せ)
ね、この下着、好き…？

(相手の言葉にやはり快楽よりも負担の方を強いていたのだと申し訳なさそうに目を伏せ)
え、下着…は…う、うん

ほんと？
うれしいなぁ…
(相手がうなづいたのを見て微笑み、態勢を立て直すと相手にしなだれかかって胸を相手の胸にそれとなく押しあて)

ん…
(相手の胸が当たっているのが分かり居心地悪そうに顔を逸らし)

下もお揃いなんだよ…
(そのままの姿勢で、色っぽい指先を意識しながら、同じように白いスカートを太ももの上までたくしあげて)
見たくない…？

……見たい
(普段の自分からは考えられない言葉だが本当に綺麗な下着だったのでまた見たいと思い)

(相手が自分に夢中になってくれてる、直感的にそう感じて心の奥を沸かせながら微笑んでで頷いて)
見てて…？
(相手の唇に軽く人差し指をあて囁くと相手から離れ、焦らしながらスカートを脱いで床に落とし)

(身を乗り出して相手の下腹部に注目していると案の定綺麗な下着が出てきてしばしみとれた後下着に向かって手を伸ばし)

…っ
(少し間があって手を伸ばしてきた相手に息を飲むも、落ち着かせるために軽く呼吸を早め)
いいよ、もっとよく見て…？

(下着の感触をしばし味わいその後息がかかるのではないかというぐらいまで顔を近付け)

っあ、
(相手の顔が近づいてきて心臓がはね、とっくに濡れている秘部を意識してまた肌を染め)

(また下着に口付けをしていると、下着越しに相手のその場所は濡れておりそれに気付いたがそのままその部分に顔を引っ付け)

んん…っ
(びくりと肩を揺らし、半開きだった脚も閉じることができなくなり)

(顔全体で下着の感触を確かめ気が済んだのか顔を離すと相手が苦しそうなのが見え、そのまま絶頂を迎えさせてやろうと相手の秘密の部分を擦り)


なあ、そろそろ省略した方がいいと思うんだがいいかな？

っあ、ぁぁぁぁああ！
(突然敏感な場所を擦られ、当初の約束も忘れて声を出しながらそのまま達して)


うん、…なんかごめんね
この後はゴムありでやったってことで良いよね？

(目が覚め意識がはっきりしてくると、ちょうど空を赤く染めている頃で)
やってしまった…夜までは我慢と思っていたのに…


うん、こっちこそごめん。夜にするつもりだったんだけど引くに引けなかった…申し訳ない

きもちよかった…？
(相手より先に目が覚めていたのか、相手の呟きに穏やかな声をかけ)


いいよ別に、引かせるつもりもなかったしね？(くす)

うん…確かに気持ちよかったよ。お前は…身体の調子はどうだ？
(未だショックからは立ち直れていないようで、それでも何とか相手の体調を気遣う言葉をかけ)


酷いなぁ…

…なんかまだふわふわする
(間延びした声で返して、目を閉じ相手に手を伸ばして)


てへ

うん、そうか…ところで夜はどうする？泊まるか？
(伸ばされた相手の手をぎゅっと握り今後の予定を聞き)


てへ、じゃない！

うん、一緒にいて…？
(切ない目で相手を見つめ、握られた手を引き寄せて口付けて)


でもほんと、無理させてたならごめんね…

分かった。じゃあ夜はずっとこうしていようか
(握った手の指を一本、その指で相手の鼻をつつき)


いいんだ、ただ本当は夜がよかったってだけだから

うん…
(鼻をつつかれきゅっと目を閉じ)
ねえ、最後にえっちしたときのこと、覚えてる…？


何で夜？

さて、どんなだったかな…
(ふと手を止め考え込み)


夜はさ、お互いいろいろあったかもしれないけど、昼間の活発さが嘘のように引いて静かな時間になって、とても神聖な時間のような気がして…平和なこの世界に復活して特にそう思う。だから…だから、愛し合うならそういう時間帯がいいなって

確か2回やったあと、喧嘩しちゃったんだよ…、すっごい大喧嘩、お前は指輪はずして出ていっちゃって、俺はあの子と入れ替わって…
(もう遠い昔のことのよう、と懐かしむように囁きながら相手に抱き付いて目を閉じ)


…素敵だね…

ああ、そんな事もあったな
(懐かんでいる相手とは対照的にこちらは溜め息を吐いて遠い目で)


ありがとう

…ため息ついてると幸せ逃げちゃうよ？
(普段人のことを言えないくせに、苦笑いしながら相手の頬をつつき)


じゃあ今度は夜ね？

お前の意識としては引きこもっていたんだろうが、こっちは大変だったんだぞ？お前の顔で罵倒され罵られ、普段の倍、きいやそれ以上精神を削られた
(相手をじとりと睨み)


分かった…

ヴェ、それはごめん…
相手の言葉を聞いて、申し訳なさそうに視線を落として)

お前があの子の事をどう思おうと、オレはお前と同じぐらいあの子の事を愛している…結局あの子は受け入れてくれなかったみたいだけど
(寂しそうにふっと笑い)

…ありがと、…俺は、あの子じゃないから、あのこの事はわかんないけど…、でも俺はありがとうって言うよ
(相手の言葉と表情を慰めるように微笑み、相手の頬に触れ)

うん、もし話す機会があるなら、また遊びに来いって伝えてくれ
(気持ちよさそうに相手の手に身をゆだね)

また？
(驚いたように目を見開き瞬きして)
いいの…？

いいよ…まあ、罵倒とかは勘弁してほしいけど…
(困ったように笑い)

ふふ、恋人が“優しくしてくれ”っていってたって言ってみるね…？
(つられたように頬を緩め)

そうしてもらえるとありがたいよ…
(相手の染まった頬に触れ指を這わせ)

うん…
(なぁに？ と頬に触れる指に気づいて小さく首をかしげて見つめ)

ん、触り心地がいいなと思って…
(そのまま相手の頬を触ってつついたりふにふにしたりして)

そうかな？
(相手が自分に意識を向けているということが嬉しくて、照れたようにむにむにと頬を動かしたりしてみて)

ふ、ふふふ…
(相手の顔が面白くてくすくす笑い出し)

(笑い出す相手を見返してくすりと笑いこちらからも相手の頬に手を伸ばして)
おかえしー

あっ…！
(驚いて声を上げてみたものの相手ほど頬は柔らかくないと思っておりすぐに飽きるだろうとしばらくそのままにする事にし)

えへへ
(相手がしたように、白い頬を指の背で撫でたりふにふにとマッサージするようにしてみて)

(相手の手の動きが気持ち良くて穏やかな表情で目を閉じ)

(目を閉じた相手がきれいで、とても満ち足りた表情をしているように見えて、つられて微笑み)
ずっとこうしてたいなぁ？

それじゃあお前の手が疲れてしまうよ…
(小さく笑いながらも相手の手に集中したいからか目は閉じたままで)

お前を見ていられるなら、別にいい
(宝物を眺めるように目を細めて、何でもないことのように言ってのけ)

(顔を真っ赤にして目を見開き)
な、何を…またお前はそんな！
(恥ずかしくてそのまま相手から背を向けてしまい)

もう…
(照れ屋さんなんだから、と苦笑いしながら相手の小さな頭に頬擦りして)

…………
(相手の胸にぎゅっと抱き付いて再び目を閉じて)

ふふ…
(目を閉じた相手に穏やかに微笑み頭を撫でて)
ちょっと前まで、俺のおっぱい恥ずかしいって言ってたのに…

流石に慣れる…でも他の女のはまだ直視できないと思う
(相手に言われた時点で恥ずかしくなってきたが必死で言い訳をし)

他の女の…裸なんて、見る機会ある？
(それってどういうこと、と、相手の頭を撫でる手を止め)

いや、お前のは何とか恥ずかしがらずに見れるようになったけど、お前で慣れただけでもし別の女の裸を見ることになったらやっぱり…ってオレ何言ってるんだ？
(どうやら相手にいらぬ誤解を招いてしまったらしい事が分かり必死で弁解するも自分で言っていることが分からなくなり混乱して)

別の女の裸ってなにそれ、見せてもらえるあてでもあるの？
(こっち見て、と両手で相手の両頬を挟み固定して、目を細めてじっと見つめ)

ないよ！万が一、万が一だ！
(もしも、だよと何かを疑っているような相手の目を見つめながら必死に)

当たり前だよ…、浮気なんてしたら、嫌いになっちゃうからね
(むすっと頬を膨らませて)

浮気はしないし、そんな度胸もないよ…
(頬を膨らませる相手を苦笑しつつ眺め)
お前こそ、浮気するなよ？お前の心が離れたら、オレがこの世界にいる意味がなくなる…
(相手の頬に触れ寂しげに微笑み)

絶対にそんなことしない…、俺の心は永遠にお前のものだよ…？
(切ない微笑みに胸の痛みを覚え、同じように相手の頬を撫でて)

ありがとう…オレも永遠に、お前のものだから
(頬に触れる相手の手がとても暖かくてその手に握り頬ずりし)

ありがと…
(相手の言葉に安心と幸せの笑みがこぼれ、相手の頬にあてた手で、耳の辺りを撫でて)
ねぇ、これから、この家でお手伝いさんとして働き始めるんだよね…？
(ふと思い出して)

ああ、ローザに頼んでみるつもり…
(ふと現実に引き戻された気がしてどんどん憂鬱になってきたが、相手にそれを悟られないように、また自分でも打ち消したくて小さく笑い)

夜、一緒に寝ちゃダメかな…？
(相手の心中には気づかず、伏し目気味に考えを提案して)

え、それはオレが使用人として働き始めてからってこと？
(相手の質問の意図が分からず首を傾げ)

うん…
(視線を相手に向け、しっかりと頷いて)

それは無理だと思う。使用人として働くようになったら、こことは別の部屋が用意されて、その部屋にあるベッドはとても二人じゃ寝れないし…何より雇い主と使用人、という関係になるから…
(相手の視線が痛くて申し訳なくて目を逸らし)

そんな…
(相手の言葉に悲しげな顔をして相手を抱き締め)
昼間は忙しいから会えないでしょ？
寂しいよ…

絵のモデルはするよ？その絵をオレだと思って大切にしてほしい
(こちらも相手を抱き締め頭を撫でて相手をなだめ)

やだ…
(それは空しすぎる、相手の絵を相手だと思って大切にするのも、それを思って絵を描くのも辛いと、首を横に振り)
じゃあ、夜にお前を俺の部屋に呼ぶってのは…？

毎日は無理かもしれないけど、時々なら…
(相手を見ているとどんどん不憫になってきて、自分を律するという意味でも相手と会うのは極力控えるつもりだったがその辺りもローザに交渉してみようと思い始め)

ご主人様の命令ってことにして…
(寝室に仕えさせる、それならば主従の関係として何ら問題はないだろうと考え)
俺から頼んでみようかな

フェリシアーノ…とにかくオレが頼んでみるよ
(新入りとなる自分の要求がどこまで通るかは分からなかったが、相手なしでも男として出来るところまではやりたいと相手に意志を伝え)

うん…、お願い…
(これ以上離れたくない、と相手をきつく抱き締めて)

うん、毎日は無理だろうけど出来るだけのことはしてみる
(相手が酷く小さな存在に思えて、いなくならないように必死に抱き締め)

(相手に強く抱き締められ、目を閉じてその額に口付けをして)

…そろそろ服を着るよ。お前もそうするといい
(考えてみたら行為後、相手も自分も服を着ていなかったことに気付き起き上がろうと身体を動かし)

うん…
(相手に促され、ゆっくりと起き上がって)
…お腹すいちゃった、もうすぐ夕飯の時間だよね？

もうそんな時間か、早いなあ…
(服の袖に腕を通しボタンを留めながら窓の外の様子を見て)

ヴェ、けっきょくお昼食べ損ねちゃったね…
(出掛けたことにしておいてもらえたら良いけど、と苦笑いして、もとの下着を身に付け始め)

ああ、お腹減った…
(着替え終わったと相手の方を向くと相手はまだ着替えていたようで慌てて相手に背を向け)

(相手が慌てた様子でこちらに背を向けるのを感じて、相変わらずだなぁと苦笑いして)
……興奮した？

(相手の言葉にぎくりと緊張して身体が強張り、やがてちらりと相手の方に向き小さく頷いた後再び相手に背を向けて)

嬉しいなぁ…
(下着姿のまま、胸を相手の背中に押し付けるように相手の背中に抱きつき、頬擦りして)
Ti amo, mio ​​marito.

ちょっ！何やって…うわあ！
(背中にふわりと柔らかな感触があり、ぎょっとして振り返ると相手が下着のままで顔を真っ赤にし慌てて離れ)

今日は服が白だったから下着も白だけど、もっといろんな色やデザインのもあるんだよ？
(にっこり微笑んで、見せつけるように指先で下着と肌の境界をなぞり)
今度は、別のつけてくるね…？

わ、分かったからとにかく服を着ろ！
(顔の前を両手で覆いながら相手に服を着るよう促し)

もう、ダニエルったら…
(くすくす笑って、今度はちゃんと服を着はじめて)

(後ろが気にはなったが邪魔にならないように窓の外の景色を見て)

(きちんと衣服を身に付けると、背後から相手の背に抱き付いて)

(背中に柔らかなものを感じすぐ後ろに相手の気配を感じたので抱きつかれたのだと感じ、身体がビクンとはね)

着替え、終わったよ…、お待たせ
(背中から抱き付き、肩に顔を埋め、ふごふごと頬擦りして)

大丈夫だ…ほらフェリシアーノ…見ろ、綺麗な夕焼けだ
(こちらの肩に身を預けている相手をしばらく眺めそして相手に気付いてほしくて肩を軽く叩き)

ほんとだ…、すっごくきれい…
(相手に促されて顔をあげると、夕日に染まる水の都の街並みが見え、その美しさに自然と微笑み、相手を抱く腕にそっと力を込めて)

ここでこうして二人で夕焼けを見たことを忘れないようにしような？忘れないでくれよ？
(相手を振り返り、特に意味もなく言った言葉だったが段々と言い知れぬ不安が襲ってきて最後の方は少し必死になり)

ヴェ、なんかそれ、お別れの言葉みたい…
(そんな悲しいものは笑い飛ばしてしまうのが一番だとは思ったが、相手からのどこか必死な視線を受け、それでもなんとか微笑んで、振り返った相手を抱き締め返し、その額に口付けて)
じゃあ、お前も忘れないでね？
約束、ね？

別れ…そんなつもりはなかったんだが
(確かに考えてみたらその様な感じだったかもしれないと小さく唸りつつ眉をひそめ、すると額に相手がキスをしてくれたのでほっと表情も緩み)
ああ、オレも約束するよ…

(難しい顔をしていた相手がふっと微笑むのを見てこちらも笑顔を返して)
さあ、ご飯食べに行こうか…
(明るい声を出して相手に手を差し出し)

そうだ、お腹減ってたんだ…食事の用意はもう出来てるのかな
(そういえば自分は空腹だったのだと思い出し、食事の用意について心配するなんて、何となく相手に似てきたかもしれないと苦笑しながら相手の手を取り)

(手を繋いで部屋を出ると、なんとなく家の中が静かなような気がして、しかし料理を作ったとき特有の良い匂いはしていて、首をかしげながら廊下を進み)

……今日の食事は何だろうな？
(相手の変化には気が付かず、笑顔で漂ってくる香りに鼻をヒクヒクさせて辺りを見回し)

(二人でダイニングに向かうと、そこにもやはり人気はなく、しかしあたたかな料理は用意されていて)
美味しそうだね、

あれ、そういえば誰もいなくないか？
(相手と共にダイニングまで来たが、人の気配がないことに気付き、思い返してみると確かに道中誰にも会わなかったと不審に思い表情が曇り)

そうだね、でも、慌てることはないと思うよ？
(あくまでおっとりと相手に微笑んで見せ)
俺たちを二人っきりにさせてくれたんだと思う…

なっ！そ！
(その様な気遣いは不要だと言いたかったのだが、相手の言葉に予想以上に動揺してしまい動きも固まりしどろもどろし)

ねえ、早く食べよ？冷めちゃうよ？
(さっさと席について相手を待ち)

あ、ああ…
(自分達しかいないそれに気付いた、たったそれだけの事なのに途端に緊張して胸の鼓動が早くなり、相手の呼びかけにどこかぎこちない足取りで席につき)

…ふふ、大丈夫、きっとみんな部屋で休んでるだけだよ
(いつもより堅くなったようにみえる相手に苦笑して)
それより、今日は二人きりだね…、なんだかドキドキする
(声を潜めて囁いたあとに、悪戯っぽく幼い笑みを浮かべて相手を見つめ)

早く食べるぞ！いただきます！
(二人きりという事実はとても緊張するのでその事実から少しでも気を逸らそうと大きな声で言い食前の挨拶を済ませ食べ始め)

いただきます…
(相手の緊張が此方にも手に取るようにわかり、薄く頬を染めながら食事をはじめて)
それにしても、ローザたちも…別に普通にしててくれていいのにね…
(なにか話題をと少々大袈裟に笑って見せ)

本当に、何を考えているのやら…
(相手が食べ始めなければ食事すら忘れていたかもしれないというぐらい緊張しており、普段はもう少し弾んでいたはずの話も弾まず間が持たないと気まずい思いをしながらちらちらと相手の方へ視線を向け食事を始め)

でも不思議、家にいた頃は、いつも二人っきりだったんだよ？
今はなんだか…
(やはり胸が高鳴る、と言葉にはせずに相手に熱い視線を向け微笑み)

そうだな…
(そういえば、とそう考えると随分長いことヴェネチアの家にいる気がしてきて)
いや、しかし最初から二人しかいなかったのと、複数いたのが突然二人になるのとでは少し状況が違うのでは？
(そこで初めて相手の顔を見て、かっと顔を赤くして咄嗟にナイフを落としてしまい)

ヴェ、大丈夫？
(ナイフの落ちる音にとっさに立ち上がり拾いにいって)

ごめん…
(ナイフを拾っている相手の様子を見て、自分は何をやっているのだろうと顔を伏せ)

気にしなくていいよ？
(ナイフを拾うためにしゃがみこんだまま、相手を見上げてやはりあの視線で微笑み)

は、早く席に戻れ…
(相手の視線がいつもより色っぽく見えて、ローザ達に気を使われているだけでここまで自分は意識してしまうのかと驚き、顔を真っ赤にしてふいっと背け)

うん…、これ、取り替えてくるね？
(立ち上がり拾ったナイフを持って一度キッチンへ引っ込み)

うん、ごめん…
(相手がキッチンに引っ込んだのを見て、大きく息を吐き身体の力が抜けてテーブルにもたれかかり)
どうしたらいいんだ、この気まずい状況…
(あるいは自分が勝手に気まずい状況を作っていたり、気まずい状況だと思い込んでいるだけで相手は何も思っていないのかもしれないがそれでも変に身体に力が入るこの空間の居心地は悪く)

ダニエル、いつもとちがう？かな？
(そんなような気がすると首をかしげ)
なんか、いつもよりかっこよく見えちゃう…、ダニエルはダニエルなのに、へんなの
(相手の、こちらを見つめる眼差しに妙に胸が高鳴り受かれてしまい、いつものようにまっすぐ見つめることも躊躇われるような、そんなもどかしくくすぐったい気持ちで、新しいナイフを用意して相手のもとに戻り)
お待たせ…

(相手がキッチンに行ってしまい、何もすることがなくなった事で、却って色々なことが目についたり色々な事を考えたりしてしまい、何度か大きく深呼吸をし、その後相手の声で相手が戻ったことに気付き)
あ、ああ…ごめん、ありがとう
(どこか緊張した様子で相手を迎え入れ、ナイフを受け取ろうとし)

どういたしまして…
(きれいに微笑みながら安全にナイフを手渡し、何事もなかったように席に戻って食事を再開させ)

(相手が席に座ったのを確認しこちらも食事を再開して)
そうだ、久しぶりにお前の作った料理が食べたい。もしよかったらまた今度二人で作らないか？

うん、いいよ？
(相手からの提案に大きく頷いて)
なに作りたい？ やっぱりパスタ？

うん、パスタとサラダとスープ…
(相手が同意してくれたのが嬉しくて思わず笑い、気が付くと少し肩の力が抜けている自分に気が付いて)
一気に作ると難しいかな？この中のどれかで…
(思い直して恥ずかしそうに訂正し)

全部でもいいよ？
(相手の纏う空気が柔らかくなったのを感じて、なんだか二人で料理を作っていた頃が懐かしくて、嬉しそうに笑って)
家に帰ってからかな？

ここも懐かしい。今となってはいい思い出だ。思えばこの頃が一番楽しかったかもしれない。本当に色々ありがとう、そして……ごめんな？

ばか、ばかばかばかほんとにばか…

そんなにバカバカ言うんじゃない(むっ)

お前の言うことなんかもう聞かないもん、ばかばかばかーっ！
泣けちゃって、あと本当に眠たくて、午後仕事にならなかったじゃんかー！

バカって言うなー！ここへ来たらちっちゃくなってたんだぞ！お前のせいだ多分。
だったら今日は早く寝ろー！

俺だって男になっちゃったよばーか！指輪のサイズが合わなくて痛いんだから…、ぐすっ

だったらオレのを使え。交換だ……

……ていうか、まだこれ付けてて良いの？
(悲しそうに指輪を見下ろして)

お前の好きにしたらいい。付けたくなければ付けなくてもいい

…俺、馬鹿だから、まだお前と一緒にいられると思ってる、…けど、迷惑なのかな？
全部全部嫌われちゃったのかな？
迷惑なら、…だったら、もう本当にお前を追いかけるのやめるよ…嫌だけど、お前が嫌がることはしたくないし…

某青い鳥の様なやり取りをするのは今は難しい。ここは居心地がいいからここにいさせてもらう。某青い鳥の頻度でのやり取りはそちらも難しいだろうから、気が向いたときにでも来てくれたら嬉しい……

……そっか、

……ごめんな？

ねえ、俺の事、嫌いになった…？
もう一緒にいたくない？

嫌ではないよ？ただ不安定になる自分が嫌なんだ……

昨日の見返して、ああ、お前たちはこんなこと思ってたんだって、また悲しくなって…、もう無理なんだなって思いしったよ
(俯き)

……本当にごめんな？此方が弱いばかりに

正直、本当に悲しかった

此方も、言っていて悲しかった……

…じゃあ、なんで言ったの？

言わない方が良かったかな？言わないままでずっと仲良くしていれば良かったかな？

此方の言い分に納得ができないのは分かる。此方自身、理不尽なことを多々言っているのは分かっている。でもその理不尽な言い分も引っくるめて此方の思いであり、それが歪みを生じさせていたように思う。この思いが此方の不安定さを引き起こしていた原因の一つだったのだろう。

…ねえ？
たぶん、俺たちの間には深い溝があると思うの、俺だけかな…

溝かどうかは分からないけど、諸々考え方に違いがあるのは分かった気がする

うん、そうみたいだね…
どうしよう、お前たちの考えを聞いて、すっごくいとおしく感じちゃってるの…

……？普通ここは“じゃあやっぱり関係を解消するしかないみたいだね？”になるんじゃないのか？そう言われることを覚悟していたんだが？

だって、それだけ俺たちの事が好きだったってことでしょ…？
例えば、「信じたいのに信じさせてくれないのはお前が悪い」って、それだけ俺たちに期待したかったってことだよね？

うーん、確かに言葉にはしてこなかったけど……何をしたら、何を言ったらそちらは喜んでくれるだろうか？このまま共に過ごして、どんな家に住んで子供は何人生まれて、もし老いたら……とかは考えてたかも。

だからかな？ほんの、本当に些細な出来事を酷い裏切りのように感じていたのかもしれない。

ここで絶対に理解しておいてほしいのは、それは決してそちらのせいではないと言うことだよ？

老いたら…って、俺たちは国だよ？老いないでしょ？(くすくす)
でも、この先もずっと…ていうのは、俺たちも考えてたよ？

ん、わかったよ…

あと、やっぱりお前たちは俺たちの事が好きすぎるってこともわかったよ…(ふふ)

も、もしもの話だ！(恥ずかしそうに声荒げ)

た、確かにこうやって言葉にすると此方の思いは重いな……どうやら我が家で共通の特徴のようだ(ずーん)

ふふ、でも、子供はたくさん作りたいなー？(ちら、)

…俺たち、思ってたんだけど、背後同士でもっと仲良くしない？背後同士の信頼関係は大事だと思うんだけど…

む、むむむ……こんな状況で何てお願いを(苦笑)

ふむ、相変わらずプライベートを話すのは苦手だけど、互いの息子のことやなりきりそのものに関して話が出来る人が欲しいとは思っていた

ヴェ…、お願い、叶えてくれないの？俺頑張るよ？(しゅん)

ね？所謂メタい話って言うかさ、もっと相談したりとかさ、変なひといるから気を付けてーとかさ、そういう会話って必要だと思うよ？
俺たちって、あの界隈に行ったら身内なんだもん

も、勿論オレも！(こくこく)

うん、そういう会話ならしたい。本当に……

えへへ、よかったぁ！(思わずぎゅっ)

うんうん、いいよ、そういう会話しよう？
そうして背後同士で仲良くなれたら、少しはこっちのこと、信じてもらえるようになるといいな…？

(びっくりしたあと怖々と相手を抱き締めて)

お、お手柔らかによろしくお願いいたしますと背後がビクビク震えながら言っている。

遅くまですまなかった……此方への返事は今日はもう無理しないで？おやすみなさい

…俺のダニエル、(抱き締めた相手にすりすりと頬すりよせ)

こちらこそーっ

ん、ありがとう、もう寝るね？また明日、おやすみなさい

……おはよう

おはよ…？(小さく微笑み)

気分はどうだ？

ん、いいよ？
…早速ブロック解除してくれたんだね、ありがとう

万事スムーズにいきそうだったので向こうを復活させたんだが……凄かった

ヴェ？？

くろねこ復活させたよ？その方がやり取りスムーズに出来そうだし

…ばか、(じわっ)

正直まだツラいものはあるけど、現段階ではあくまで円滑な連絡手段の確保のためだと思ってほしい

……わかった

(パチッと目を覚まし、ベッドの上でうとうととして)

(ふわ～っと欠伸をしてベッドに入り)

(むくりと起き上がり、辺りをキョロキョロ見回したあとまた眠ってしまい)

(夜更かしをしてしまったうと慌ててベッドに入り)

(チラッと中の様子をうかがい)

(ひょこっ)

さようなら……お元気で