フェリシアーノ・ヴァルガス 2015-06-20 16:58:50 |
通報 |
(二人でダイニングに向かうと、そこにもやはり人気はなく、しかしあたたかな料理は用意されていて)
美味しそうだね、
あれ、そういえば誰もいなくないか?
(相手と共にダイニングまで来たが、人の気配がないことに気付き、思い返してみると確かに道中誰にも会わなかったと不審に思い表情が曇り)
そうだね、でも、慌てることはないと思うよ?
(あくまでおっとりと相手に微笑んで見せ)
俺たちを二人っきりにさせてくれたんだと思う…
なっ!そ!
(その様な気遣いは不要だと言いたかったのだが、相手の言葉に予想以上に動揺してしまい動きも固まりしどろもどろし)
あ、ああ…
(自分達しかいないそれに気付いた、たったそれだけの事なのに途端に緊張して胸の鼓動が早くなり、相手の呼びかけにどこかぎこちない足取りで席につき)
…ふふ、大丈夫、きっとみんな部屋で休んでるだけだよ
(いつもより堅くなったようにみえる相手に苦笑して)
それより、今日は二人きりだね…、なんだかドキドキする
(声を潜めて囁いたあとに、悪戯っぽく幼い笑みを浮かべて相手を見つめ)
早く食べるぞ!いただきます!
(二人きりという事実はとても緊張するのでその事実から少しでも気を逸らそうと大きな声で言い食前の挨拶を済ませ食べ始め)
いただきます…
(相手の緊張が此方にも手に取るようにわかり、薄く頬を染めながら食事をはじめて)
それにしても、ローザたちも…別に普通にしててくれていいのにね…
(なにか話題をと少々大袈裟に笑って見せ)
本当に、何を考えているのやら…
(相手が食べ始めなければ食事すら忘れていたかもしれないというぐらい緊張しており、普段はもう少し弾んでいたはずの話も弾まず間が持たないと気まずい思いをしながらちらちらと相手の方へ視線を向け食事を始め)
でも不思議、家にいた頃は、いつも二人っきりだったんだよ?
今はなんだか…
(やはり胸が高鳴る、と言葉にはせずに相手に熱い視線を向け微笑み)
そうだな…
(そういえば、とそう考えると随分長いことヴェネチアの家にいる気がしてきて)
いや、しかし最初から二人しかいなかったのと、複数いたのが突然二人になるのとでは少し状況が違うのでは?
(そこで初めて相手の顔を見て、かっと顔を赤くして咄嗟にナイフを落としてしまい)
は、早く席に戻れ…
(相手の視線がいつもより色っぽく見えて、ローザ達に気を使われているだけでここまで自分は意識してしまうのかと驚き、顔を真っ赤にしてふいっと背け)
うん、ごめん…
(相手がキッチンに引っ込んだのを見て、大きく息を吐き身体の力が抜けてテーブルにもたれかかり)
どうしたらいいんだ、この気まずい状況…
(あるいは自分が勝手に気まずい状況を作っていたり、気まずい状況だと思い込んでいるだけで相手は何も思っていないのかもしれないがそれでも変に身体に力が入るこの空間の居心地は悪く)
ダニエル、いつもとちがう?かな?
(そんなような気がすると首をかしげ)
なんか、いつもよりかっこよく見えちゃう…、ダニエルはダニエルなのに、へんなの
(相手の、こちらを見つめる眼差しに妙に胸が高鳴り受かれてしまい、いつものようにまっすぐ見つめることも躊躇われるような、そんなもどかしくくすぐったい気持ちで、新しいナイフを用意して相手のもとに戻り)
お待たせ…
(相手がキッチンに行ってしまい、何もすることがなくなった事で、却って色々なことが目についたり色々な事を考えたりしてしまい、何度か大きく深呼吸をし、その後相手の声で相手が戻ったことに気付き)
あ、ああ…ごめん、ありがとう
(どこか緊張した様子で相手を迎え入れ、ナイフを受け取ろうとし)
トピック検索 |