フェリシアーノ・ヴァルガス 2015-06-20 16:58:50 |
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……っ!
(後ろに何歩かよろけて、なんとか尻餅をつくことを回避したが、薄く予想していたとは言え突き飛ばされたことへのショックですぐには顔をあげることはできず)
す、すまん!大丈夫だったか!?
(慌てて相手に駆け寄って抱き起こそうとして)
あ、えっと...少し驚いてしまって
(顔を上げることが出来ない相手から目をそらして説明し)
やっぱりお前も...こういう事したいのか?
ご、ごめんねー、びっくりさせちゃったよね、ダニエルこそ大丈夫?
(悟られてはいけない、絶対に、頷いてはいけない、軽率な判断で壊したくはない、そんな思いで必死に笑顔を取り繕い)
俺、間違え、ちゃった…ね、
(“ダニエルにはまだはやかった”などと、馬鹿にしたようにとれる言葉は禁句だ、とにかく一度一人になるべきだと、ふらふらと後退りして)
お、俺、ちょっと頭冷やしてくるね
(相手の表情も見ずに、きびすを返してキッチンへ向かって走り出し)
え、いや....あの
(足早に去った相手に何も言えずに)
......そうか、アイツもあんなことを覚えたのか。そりゃそうだよな
(スッと胸の辺りが冷えていくのを覚えて、その場に座り込み体育座りをしてしばらく俯いてしまい)
あーあ、もう、なにやってるんだろう俺……
(冷たい水を飲むだけではなく、ばしゃばしゃと顔にかけて)
せっかく、また会えたのに
(せっかくまた会えた、だからこそ、嫌われることへの恐怖があって)
……ダニエルは、時が止まってたんだもんなぁ…
(アーサーの魔法で大人の体を手に入れても、彼の精神の時まで進むはずもなく、埋まらない差を感じて一人でため息をついて)
(しばらく俯いていたが、やがて顔を上げて立ち上がって)
結局アイツも一緒か...どいつもこいつも盛りおって!
(今までにない冷たい目をして大きくなってもどこかあのころの純粋で無邪気な彼と同じように見ていたのでどこか裏切られた気分になって)
ヴェ……?
(なにか聞こえたような気がして、部屋の方を振り返り、結構長い時間キッチンにいたことに気づいて)
…戻らなきゃ
(深呼吸して部屋に向かって歩き出し)
...そろそろ戻る頃か
(キッチンの方から何やら気配がしたので、振り返ろうとするとガラス戸に映った自分の顔を見て、慌てて表情を戻すが冷たい目だけは戻らず)
(名前を呼ばれたので声のする方へ顔を向けて)
ああ、遅かったな。大丈夫か?
(にっこり笑いながら相手を迎え入れて)
そうだ、さっきの続きをしようか?オレが驚いてしまったから出来なかっただろ?
(さあおいでと言わんばかりに片手を相手に差し出して)
えっ
(彼の提案は、今の自分にとっては衝撃しか与えず)
でも……ダニエル、いいの?
(畏縮しながらおずおずと尋ね)
ああ、おいで?
(相手が戸惑っているのを見て少しイライラしたが、自分のせいだと思い至り優しい笑顔で相手を呼んで)
(目の前に来た相手の唇に自分の唇を重ねてその後甘噛みし、吸い付いた後)
舌を出せ...
(甘くささやくように言って)
んぅ…っ
(反射的に目を閉じ、身を固くしながら唇への刺激に耐え)
ヴェ……
(今までにない大人の色気を纏う相手に、完全に受け身にならざるを得ず、言われた通り舌を少しだけ出して“こう?”と見上げて)
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