フェリシアーノ・ヴァルガス 2015-06-20 16:58:50 |
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あれ、ダニエルー?
(たくさんの紙袋を抱え、いたいた、と安心したように微笑みながら、外に出ていた相手を見つけて歩み寄り、先程着ていた服が入った紙袋を手渡して)
はい、これさっきのやつ
着て帰るんでしょ?
お店のベッラには話してあるから、さっきの試着室で着替えておいでよー
(また店のドアを開けて中に入るように促して)
じゃあ、行ってくるよ。荷物は重いだろうから置いとけよ
(再び店に入ると店員と何となく目が合ったので軽く笑いかけて試着室で着替えて相手の待つ外へ向かって)
いってらっしゃーい
(相手が店内に入るのを見届けて)
作戦、開始かな?
(小さく呟いて、“時間稼ぎよろしくね、お店のベッラ…!”などと念じながら、先程のショーウィンドウの店へ駆け込んで)
.......えっ!
(着替え終わったので試着室を出ようとすると勢いよく走ってくる相手が見えたので思わずまた試着室に戻ろうとして)
(先程相手が見とれていたぬいぐるみが置いてある雑貨屋で目的のものを購入し、息を切らせながら服屋に戻ると、試着室から出ようとした相手がこちらに気付いて再び戻ろうとするのを見て)
ま、間に合った……、のかな??
(訓練でよく隊長に足の遅さを怒られるけど、このときは秘めた力を発揮できたのかもー、などと謎の安心をしながら試着室の前まで来て)
ダニエルー、まだー?
な、何だよ...
(顔だけ出して少し警戒気味に相手を見て)
だ、大丈夫か?
(息を切らしている相手を見て心配そうに)
う、うん、大丈夫だよ?
(警戒されているのに気付いて、へらへらと笑顔で誤魔化そうとして)
このあとは、ジュースとか食べるもの買いにいこうかー?
(よいしょ、と荷物を抱え直して、相手に出てくるよう促して)
........あ、荷物重くないか?
(相手が重そうだったので荷物を持とうとして、相手の少し様子のおかしい笑顔は敢えて見なかった事にして)
服だし、軽いから大丈夫だよ、ありがとう
(相手からの優しさが純粋に嬉しくて笑顔で返してから)
じゃあ、半分だけ持ってもらおうかなー?
(周囲からの目を気にしたわけではないが、せっかくの相手の申し出を完全に断る気にもなれず、半分の数の紙袋を差し出してみて)
よっし...
(随分買わせてしまったなと申し訳なく思い)
あの、一度帰って荷物を置いてからでもいいと思うんだが
(身軽にしてからの方がその後の買い物もしやすいのではと思い提案して)
んー、確かに、それもそうだね…
一旦帰ろうか
(確かにこのままでは自由に動きにくいと考え、相手の提案に頷いて)
ありがと、またねー
(見送りに来ていた服屋の女性店員に笑いかけて手を振ってから、店をあとにして)
(相手の行動を見てそちらに視線を移すと確かに女性店員が此方に手を降っているのが見えて、本当に誰とでも仲良くなれるんだなと感心し)
スゴいなお前は...
(そう呟いて家に帰ろうとして)
(連れ立って家の方向に引き返しながら)
ヴェ?
なにがー?
(相手が誉めてくれた意味がわからず首をかしげながら見返して)
いや、何でも...
(家へと歩いていると初夏の気候が自分には少し暑く感じられて、また帰りは下りだった坂が登りだったので徐々に体力を奪われていき歩くスピードもだんだん遅くなり)
ん?
(ふと相手の顔を見ると、隠そうとはしているようだが、滲む汗や密かに寄せられた眉から、相手がしんどそうだということを感じて)
ダニエル、大丈夫?
あ、ああ...
(かなり頭がぼおっとしてきているが家までは何とか持ちそうだと思ったと同時に体力のない自分を呪って)
ダニエル…?
ちょっと休まない?
……ほら、あの樹の陰とかでさ
(明らかに顔色が悪化している相手を見て、心配になりながら休憩を提案して)
ちょっと…、ダニエル?
(倒れ込んだ相手を見て、自身も全身から音をたてて血の気が引くのを感じ、無我夢中で駆け寄って助け起こして)
ダニエル、ダニエル!?
(我を忘れたように呼び掛けて)
はぁ...はぁ...
(遠くで相手が呼んでいる声が聞こえた気がしたが、しばらく休んでいれば大丈夫だと答えたくても答えられないのがもどかしすぎて)
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