フェリシアーノ・ヴァルガス 2015-06-20 16:58:50 |
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んーん、……また会えて、嬉しいなぁって
(なるべくいつも通りの軽い調子に聞こえるように言って、相手の肩口に顔を埋めて)
ん、お前は本当にキスが好きだなあ
(苦笑しながら相手の額にキスをして)
まあ、挨拶でもキスをするぐらいだから当たり前といえば当たり前なのか
うん!
(額へのキスを嬉しそうに受け)
だって、幸せな気持ちになるんだもん
(特に、キスしてもらう方はね、と、相手の唇を人差し指でなぞって)
............
(相手の手首を掴んで自分の唇に当てられた人差し指に軽くキスをした後手を離して顔を赤くして目をそらして)
……っ
(普段寡黙な彼がたまに見せる、不器用ながらも必死な好意の形に、喜びと愛しさが込み上げて頬を緩ませ、また相手の名を呼びながら抱き付いて)
(改めて抱きしめると、子供の頃はどこか柔らかそうだと思っていた相手の体は成長して筋肉質になっていて、この体が自分の知らない時代を生き抜いてきたのかと思うとたまらなくなって、そしてそれとは別に何となく疑問に思ったので「少し....痩せてないか?」と聞いてみて)
ヴェ、……そう?
(痩せた自覚もなく、寧ろ食べることは大好きで、そう言えば前に自分が太ってる太ってないの言い争いをしたことを思い出し)
……前にダニエル、俺のこと太ってるとか言ってなかったっけ?
(そんなことなかったでしょ? と唇を尖らせて)
いや、久々に会ってそういう印象を受けたんだが...気のせいだったみたいだな
(てっきり仕事が大変だったのだろうかと思ったがいらぬ心配だったと安堵の表情を浮かべて)
どうも相手の細かい変化に気付くのは苦手みたいだ
(困ったように笑いながら)
そういうところに細かい相手と付き合ってたら大変なことになってたよ
……そんなに変わったように見えるかなぁ…?
(相手が心配してくれているのだと気づき、安心させるように微笑みながら)
ありがとう、大丈夫だよー、ちゃんとご飯は食べてたし!
…ちょっと貫徹した日もあったけど
(最後に小さく付け加え)
……付き合って…?
(相手の最後の言葉が気になって、鸚鵡返しに呟いて)
まあ今元気ならそれでいい
(肩を軽く叩いて)
ん、何か変なことでも言ったか?
(相手が自分の言葉に引っかかったのが気になり少し首を傾げて)
ううん、何でもないよ…っ?
(そう言えば、自分と彼の関係は、世間ではなんと呼ばれるのだろうかと考えるが、しかし彼はそんな軟弱なことは寧ろ嫌いそうだと、切ない思いを苦笑いで打ち消して)
..........
(相手の頬を両手でギュッと摘んで)
言いたいことがあるならちゃんと言え、別になかったりどうしてもない場合は...いい
(摘みながら相手を上に向かせて目と目を合わせて)
ヴェっ……
(合わせることを強制されたアイスブルーの瞳は相変わらず静かで、その美しさに見入り)
あの、ね……、俺たちって、付き合ってる、のかなぁ…?
(引き込まれるように話し出して)
なっ.....!そ、そんな事...気になるのか?何でだ?
(相手の突然の言葉にびっくりして目をそらして口を手に当てて赤面し、後ずさりして)
お、お前は...どう思う?オレはお前の意見を聞きたい
(そういった話には長らく縁がなかったので慌ててしまい)
だ、だって…、ダニエルが「付き合ってたら」とか、そういうこと言い出すから…、なんか気になっちゃって……
(なんとなく自分で言っていて人のせいにしているような気分になり、語尾は消えかけ)
俺は、ダニエルのこと…、好き、だよ、愛してる……
(こういうときに、最初に答えないなんて、ズルいなぁなどと思わないでもないが、問われるままにぼそぼそと呟いて)
あ、ああーそこで引っかかったのか...
(頭を抱えてそもそも付き合うって何だ?という疑問に達して混乱してしまい)
お、オレは....オレの気持ちは...オレも好きだよ
(泣きそうな顔をしながら相手を見つめて)
うん……
(予想していた反応と違った上、頭を抱えて悶々とする相手に疑問符を浮かべ)
でも…、ダニエル辛そうだよ……?
(両手を相手の頬に添えて、無理をしているのではないかと心配そうに覗きこんで)
あ、いや何にもないんだ。気にしないでくれ...少し混乱した
(にっこり笑って頭を撫でて)
これは...な、長年の思いが通じたんだなって思っただけだ
(実際に出てしまった涙を拭いながら)
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