フェリシアーノ・ヴァルガス 2015-06-20 16:58:50 |
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お前が大人のオレによく抱き付いていた理由が分かった気がする...
(相手にもこの気持ちよさをまた...そう思うとまた大人になりたいという思いがますます強くなり)
でしょー?
(相手の決意など気付かずに、聖母のように穏やかに微笑んで、相手の頭を撫でて)
わかってもらえてよかったー
(相手もその理由に気づいてもらえたなら、自分がもらった分のそれを二倍にも三倍にも、十倍にも大きくして返したいと思い)
(やがて気が済んだのか相手から離れて)
フェリシアーノ、ちょっとだけオレの話を聞いてくれるか?優しいお前にとって少し酷なことを言うと思うんだが...
(すべてを決意したかのように相手の目をまっすぐ見つめ)
ヴェ…?
(酷な話と聞いて、少々身を固くするも、ちゃんと相手の話を聞いてあげたいと思い)
なぁに?
(ちゃんと姿勢をただして、向き合うように相手を見つめて)
まず、オレが元に戻ってしまった理由。これは前にも話したことだが、大人のオレがお前に拒絶されたと思ったからだ。だから大人でいたくない、もういっそ子供に...と思ったんだな
(精神的ショックにより体が戻ってしまった、勿論これは仮説の域であることも相手に伝え)
ここまではいいか?
あ……
(あのときのことを思い出し、僅かに表情を歪めて目を伏せて)
う、うん……
(とりあえず確認されたことにぎこちなく頷いて)
別に攻めてるわけじゃないから、そんな顔するな
(やはり相手には酷な話だっただろうかと思い)
つ、続けて大丈夫か?
うん、後は簡単。子供のオレに同じようにショックを与えたらまた姿が変わるんじゃないかって事なんだ
(相手に早く伝えたい一心で捲し立てるようになってしまい、軽く咳払いをし)
何が言いたいか...分かるよな?
ヴェ……、ぇ、まって、わかんない
(わかるよな、と言われても、もう相手を傷付けたくないと本当に心のそこから思ったところで)
いいか?鍵は精神的ショックにある。もう子供の姿は嫌だと心底オレに思わせる必要があるんだ
(興奮しているのか相手にたたみかけるように言って)
まあ、リスクもあるんだけど....
(この発言は相手には聞こえないぐらいの声で言い)
今すぐ何かをしてくれとは言わない。ただ、どうしようもなく大人のオレに甘えたくなったときは、遠慮なく今のオレを邪険にしてくれて構わない
(最初は小さい自分でもいいと思っていたが、本当は、叶うなら相手と一緒に成長したかった、相手がツラいとき恋人として、時には友人として力を貸したり側にいてあげたかったと、今となってはどうにもならない思いばかりが溢れ出て泣きそうな顔になり)
ヴェ……
(確かに、相手が言った通り今の自分にはすぐに実践できそうなものではない酷な話で、戸惑い)
ダニエル…
(泣きそうな顔をしている相手に、さらに困惑して思わず手を伸ばしてその頬に触れ)
(頬を撫でられる気持ちよさに話す内容を忘れそうになるが、拳を握って気をしっかり持って)
ありがとう。オレの家はもうない、でも『国』という意識を未だ持って存在している...それは考えてみたらとても不安定な存在なのかもしれない
(うまく伝わるかどうか不安だったが何とか言葉を選びながら)
きっかけがあって、姿形が変わってしまうのは言い方を変えれば『自分を維持できていない』ということなのかもしれない
ひょっとしたら、オレの姿形はまた変わるかもしれない。変わった姿は、お前が知っている大人のオレじゃないかもしれない...例えば、女だったり...ってそれは絶対嫌だ!何言ってんだオレは!?
(突然頭を抱えて取り乱し)
……ぷふっ
(それこそ不安定に取り乱す相手に耐えきれず噴き出して)
ダニエル面白いよ~
(笑いながらも落ち着けるように相手を抱き締め)
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