中学一年の頃、私には好きな人が出来た。
たまたま友達を伝わって知り合った隣のクラスの月島君。
なんとなくメールアドレスを交換して、なんとなく毎日メールをしていた私達。
毎日のメールで私は彼に惹かれていっていたんだと思う。
だけど、メールでしか話したことはなかった。
…不思議な関係だったと思う。
中学二年生の頃、月島君とはメールもしない、喋りもしない、ただの顔見知りになった。
廊下ですれ違うたび、きっと私だけ月島君を意識していたと思う。
中学三年生の頃、月島君と同じクラス、同じ班になった。
正直、とてつもなく嬉しかったと思う。
まだ私は月島君を好きだったのだろう。
中学三年生の時はいろいろなことがたくさんあった。
その【いろいろなこと】は、いつか話すことにしよう。
そして今。高校一年生の春。
私と月島君は別々の道を歩んだ。
気持ちを伝えることもせず、胸に想いをしまって私は女子高校生となったのだ。
高校生なのだから、また別に好きな人を作ろう、なんて思いながら過ごしている私。
月は6月。