カク 2015-06-17 01:25:49 |
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4番な…って、4番って確かルッチの野郎が取り掛かってんじゃなかったか?(相手が気を配ってくれていることにぼんやりとだが気付きつつも相手に心配を掛けてしまう程遅れを取ることもなくしっかりと後をついていき。自身の記憶辿れば昨日4番に入った船は主にルッチが担当していたはず、と眉間に皺寄せれば、只でさえ日頃何かと自分と揉めることの多い彼であり、更にそんな彼の手伝いを相手が買って出ていると思えば尚更面白くなく)
おお、わしが担当してた造船が思いの外早く目処がついての、どうせならと手伝っとるんじゃ。( 意外にも他所の担当もしっかりと見ていた相手に少々関心しながらも訳説明し、相手の心境知らずとも相手が不機嫌になったのはなんとなく感じ取り、「相変わらず仲が悪そうじゃ、お前さん達は。」と呆れた様子見せながら目的地である4番ドックに差し掛かり、 )
彼奴が突っかかってくんだよ、ハトと一緒に。俺は悪くねぇ。(子どもの喧嘩とそう変わらない言い訳並べつつバツが悪そうに自然外して。4番ドックへと足を踏み入れれば、当然ではあるがやはりルッチがいて思わず眉間に刻み込んだ皺が深くなり。とはいえそんな理由で買って出た手伝いを止めると言ってしまう程落魄れてはおらず、適当な場所へと担いでいた木材を下せば、「んで、俺は何すりゃいい?」と指示を仰ぎ)
ま、喧嘩する程仲がいいとも言えるが、程々にしておくんじゃぞ?( 目に見えて眉間の皺深くなった様子にやれやれ、とばかりに苦笑を零しつつ自分も肩の木材下ろすと人員把握の為に周囲見渡しつつ図面手に取り、「フィギュアヘッドと船底の損傷じゃから、船底の方の修理にまわってくれんか。…後、こっちの皺をなおしとく様にの。」簡単に説明せども相手なら分かるだろうと信用しながら片手伸ばせば、茶目っ気まじりに笑いながら相手の眉間指先でぐりぐりと押して。自分はフィギュアヘッドの方に行くか、と完結付けると木材持ってそちらの方へと歩き出し、 )
…チッ、後のは余計だっての。(図面に視線落とし修理箇所の指示を受ければその視線は彷徨うことなく自身が手伝いに回る船底部分へと向かうも、次いで眉間の皺を指摘されればバツが悪そうに小さく舌打ちし、押された眉間手でなぞりつつ相手の背を見送って。はぁ、と溜息一つ零した後頭掻き、気を取り直してとばかりに船底修理の方へ回り)
( トンテンカンと叩く音や人の声で賑わう中自分も修理に合流すると先程話題に上がったルッチと鉢合わせ、先程の相手の反応思い出しては小さく口角緩ませながらも自然と視線は相手の方に向かい、目立つ金髪とゴーグル見つけるとどことなく安堵を覚え。彼奴も大概に鈍いのう、と考えながらも仕事は仕事と線引きしては自分も修理にする為の工具片手に作業を始め、 )
っ、ふぅー…(託された作業内容は予想を遥かに上回る大仕事であり、相手から視線が向けられていることなど勘付く余裕もないままに時折玉のような汗を流しながら仕事に集中して。一番の難しい工程を終えたところで漸く一息つき、己の袖で乱雑に額の汗を拭えば新しい葉巻に火を灯して口に咥え。自身に余裕ができた途端、半ば無意識に視線が追うのは相手の姿。どうして、いつから、こうも気になる存在となってしまったのだろう、自分でもそんな疑問が生まれる程相手に夢中になりつつあって)
( 時間も経過し此方も有る程度は修復し終わり、木槌で木材叩き調節し終わると同じ作業していた面々と一息つき。身軽にも作業場から地面にそのまま飛び降り着地するとふと相手の居た方視線上げてみれば何故か此方を見ていた相手と視線が交わり、一瞬驚き目見開くも嬉しさからか自然と口角上がってしまうとそのまま視線そらすこともできずひらひら、と片手振って、 )
っ!…げほ、げほっ…(半ば無意識に目で追っていた相手の姿、それも視線が交わることで一気に己の中で自覚させられて。更に手まで振られてしまってはその気恥ずかしさから逃げることもできず、思わず口に咥えた葉巻の煙を思いっきり肺へと吸い込んでしまえばむせ込んでしまい。なんて間抜けなんだと自覚しながらその息苦しさから瞳の端に薄ら涙まで浮かべてしまっては、口元に拳添えて咳を抑え込もうとしつつ悪足掻きだと分かりながらも一応何ともないと強がりたい一心で空いた手をひらりと振り返し)
…なんじゃ、あいつ。( 何かと思えば噎せ込んでいる姿に訝しげに首傾け、別段自分が関わっていた作業も終わりに近づき自分の手伝いもいらないだろうと振り返り判断すると好都合とばかりに相手のいる作業場の方へと足を向ければ苦しげに噎せている相手に近づき、「急にどうかしたんか、パウリー。」とぽん、と軽く背中叩いて、 )
げほっ…いや、何でもねぇ。…出来れば忘れてくれ。(背中叩かれたことで漸く落ち着き大きく深呼吸すれば不足していた酸素も補うことができて。はぁ、と溜息一つ零せば未だに目尻に涙浮かばせたまま首を横に振り、まさかお前を無意識に目で追ってたからだよ、なんて言える筈もなく、ただ気恥ずかしさと情けなさだけが募っていけば、叶うはずもないと分かっていながらも忘れろとひらりと片手振りつつポケットに手を伸ばし次の葉巻に火を付けるべきかを悩んでいる様子で)
急に何かと思ったわい。ほれ、新しいのを吸うんじゃないのか?( 本当に特になんでもなかったのだろう、と信じる事にし、少しばかり安心しながらも隙だらけのその姿に思わずくつくつと喉奥鳴らして笑ってしまい、右往左往している手を見て地面に転がる先程の葉巻の代わりを出そうとしてるの理解すると促すように声掛け、 )
あ、おう。(己の意図を読み取ったらしい相手の促しを聞けば少々面食らいながらも漸く次の葉巻を口にして火を灯し。ゆっくりとその煙を体内に流し込めばゆっくりと吐き出し、その一連の流れを終えればやっと落ち着きを取り戻し普段通りの自分に戻れ。一度目を伏せた後すぐに開き、その視線を相手へと向ければ「それより終わったのか?向こう。」と作業の進行状況を尋ねて)
人数がおったおかげで粗方終わったわい。わしが必要って場所もないじゃろ。( 再度ちらりと向こう側の進行状況確認するよう視線向かわせてみれば既に終わりかけの現状に肩竦ませ相手の方に視線戻し。「そっちはどうじゃ。なんならわしも手伝うか?」とどうやら休憩中の相手越しに先程相手のいた作業場の方に目を遣り、 )
それには及ばねぇよ、こっちも粗方終わった。(此方は作業場に目を遣ることもなくひらひらと片手振っては相手同様ほぼ仕上がったと肩竦め。すく、と立ち上がれば「さて、 んじゃ此れからどうするか…、手っ取り早く今から乗り込んで請求掛けて金踏み倒してくっか?」と仮にも船大工の口から出たとは思えない暴言を吐きつつ葉巻の煙空に吐き出しては港の方角へと視線逃がしにやりと口角上げて)
全く気が早いのう、…気晴らしにはなるかもしれんが。( 相手らしい提案に小さく口角上げては決して否定する気も無く却って乗り気になって仕舞えばお互い時間が出来たのは分かりきっていて。「ま、時間が空いたし今から行く事にするかの。それが終わる頃には今日はもう終わりじゃろうて。」ちらりと日の傾きみて大体の時間把握するとふむ、と一考してから決めればその場から歩き出して、 )
うし、決まりだな。(にぃ、と悪戯に口角上げては相手の隣を歩き出し、片手間に己の武器であるロープを確認して。「ま、こいつを使うまでもねぇと思うが。」とぽつり呟いて再び懐にしまい込めば次は相手に視線遣り、手で酒のジェスチャーをしながら「取り立てが上手くいったら今夜一杯やるか?ブルーノんとこででも。」とあくまで何気なさを装いつつ相手を飲みに誘って)
ふむ、わしも大工道具等で事足りればいいんじゃが。( 歩きながらでも自分で持ち物確認してはどれ程の相手か知らないもののそれなりになんとかなるだろうという結論に至れば冗談交じりに上記呟き。まさか相手から誘って貰えるとは思っておらず嬉しげに笑って見せれば、「いいのう、それは!じゃが酔っ払いすぎるなよ、パウリー。」と軽く相手の背中叩いては軽快に笑って、 )
お前なら素手で十分だろ、俺もだけどよ。(冗談交じりの呟きにふっと口角上げては、何を謙遜しているのかと態とらしく肩を竦めつつも、想いを寄せる相手だからこそ負けているとは認めたくなく、結局は中途半端な物言いになってしまい。己の誘いに嬉しげに乗ってくれたことに内心安堵しつつ表面にそれを出すものかと押し込めては「その言葉そっくりそのまま返してやるよ。…つか、ブルーノに止められんだろ。」と。二人だけで飲むつもりだったが、場所が場所なため三人のようなものだと今更ながら己の言葉で自覚してしまえば少々残念な気もして)
万全を期す事に問題はないんじゃないんじゃないわい。例えば、珍しくもパウリーが不調だった時はわしがカバーせにゃならんしの。( 少なくとも自分の腕をそれなりに信用してくれている様子に悪い気などせず、それでも最もらしい事を述べては相手の方ぽん、と叩き口角にや、と上げて。確かに止められるかもしれないと考えながらもそれでも飲み過ぎてしまいそうな相手に仕方なさそうに肩を竦ませ、「お前さんにはそれも関係なかろう、ギャンブルの後は散々飲むくせに。」と嫌味交じりにもからかってやっては早くも目当ての海賊が滞在している建物に到着し、 )
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