(戦/国/鍋/T/V!/非募)

(戦/国/鍋/T/V!/非募)

KRA八十九。  2015-06-04 07:52:10 
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――第三者の討ち入り厳禁。
募集板で声掛けのあった昼行灯待ち。






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  • No.186 by 森蘭丸  2016-01-11 00:15:07 

確かに、明智さんが信長さんの事を可愛らしいと仰ったら…少し妬いてしまうかもしれません。僕だけが知っていたのになって。…ふふ、貴方が望んでくださるのなら蘭丸はいつまでも何処へだってお供いたしますよ。約束です。(常日頃から良くしてもらっているマネージャー相手といえど己の敬愛する主君に可愛いなど…なんて自ずから提案したにも関わらず何処となく浮かない表情を浮かべ緩く首を傾げ、少しの独占欲を滲ませた語調にてぽつりと呟き。主君の背中を両の眼で捉えたままゆっくり、ゆっくりと歩みを進め。帰路を辿るにつれて徐々に込み上げてくる寂しさや焦燥感を振り払うかのようにぬいぐるみを持つ手先に力を入れ、また一歩と踏み出そうとしたその瞬間。不意に此方を向いた主君の姿といつになく畏まった様子へ不思議そうに瞬きを繰り返した後無意識に背筋を伸ばし、口元に小さな笑みを携えながら唇を動かせて)…はい、何でしょう?

もう恐縮です…!僕も信長さんのセンスにはいつも圧倒されてばかりですから!(力説)…!はい、かしこまりました!森蘭丸、信長さんに飽きられぬよう今年はより一層努力精進して参ります。……大好きです。お返事ありがとうございました、この部分は蹴っていただいて構いませんよ。(ふふー)

  • No.187 by 織田信長  2016-01-13 23:12:40 

心配しなくても俺の事可愛いとか言うのは絶対お前位だと思う…だから大丈夫!…それに俺本当は“格好良い”じゃなきゃ嫌だけど、おらんだから“可愛い”でも許可してるんだからな!蘭丸だけ特別!…後からやっぱりやめますって言うの絶対無しだから。そんなの絶対絶対聞いてやんない。…だから約束、ね。(言葉尻から滲み出る独占欲の気に思わずといった様子で表情を綻ばせ掛けたものの“可愛い”という形容詞はどうにもしっくりと来ない様子…腑に落ちないと言わんばかりの表情で幾度か瞬きを繰り返すといささかの気恥ずかしさを誤魔化すように小さく咳払いをして。来た頃にはどれ程も軽く感じた脚は今は鉛でも仕込まれたかのように重々しく、薄く墨を刷いたような宵闇を意味も無く見上げた後殊勝に背を張るその華奢な体躯に片腕を伸ばすと己の側へと多少強引に引き寄せ。通行人の姿は見当たらないと言えども往来で抱擁を行う姿はうつけ様様、茶化した口調ながら節々から寂寥感と独占欲の感じられる言の葉をぽつりぽつりと並べ立てて)…今日一日凄く楽しかったからさ、何ていうか…帰りたくないなーって。このままおらんの事を攫って、どっか遠くに愛の逃避行しちゃいたい気分!…なんて、そんなの許されないだろうし実際にはしないけどさ。

  • No.188 by 森蘭丸  2016-01-19 00:09:43 

…特別なんて言われたら何も言い返せないじゃないですか。ずるいですよ。約束を破ったら針を千本飲む覚悟です!指切り、しますか?(和やかな表情から機嫌の良さは一目瞭然、片手で軽く拳を作ると小指を立て緩い角度にて首を傾げ。相手の視線の先にある夜の空を己も見上げ、きらりきらりと浮かび上がる満天の星々を視界に捉え眩げに瞳を眇め。普段となんら変わりない空、けれどどうしてか今見上げている空は普段より幾分も輝いて見えて。その美麗さに思わず感嘆の吐息が零れ落ちる…ものの、同時に覚えた自らの身体が引き寄せられる感覚と背に感じる相手の温もりに数秒の間息が止まり。すぐ傍で紡がれる言の葉に数度瞬きを繰り返した後、小さく息を吐き出すと共に眉根を下げ困ったようにはにかみ笑い控えめながらも確と抱擁を返して)…もし許されるならば、僕も貴方と何処か遠くに逃げ出してしまいたい。そうして、信長さんを独り占めする事が出来たら…きっと、凄く凄く幸せなんだと思います。…貴方を必要とする人はたくさん居るから、僕だけの主君、僕だけの信長さんになれないのは分かっているんです。それでも…考える位良いですよね。

  • No.189 by 織田信長  2016-01-23 22:44:56 

蘭丸は約束を破ったりしないだろうから針千本は必要ないと思うけど…折角だし指切りしよっか!――指切りげんまん、嘘ついたら針千本飲ーます!…これで俺とおらんは契りを交わしたからな!だから離れるの絶対無し!(ふと差し出された華奢な小指を双眼に映すと暫し考え込むような素振りを見せた後立場にも年齢にも似付ぬ玩具を見付けた幼子のような笑みを浮かべ…相手の指に己の指をそっと絡ませると有名なフレーズを伸びやかに口ずさみ、口角を持ち上げつつ悪戯に黒目を揺らめかせて。引き寄せた身体を衝動のまま抱き締める事数十秒…傍と腕に込めた力が強過ぎたと感じて慌てて力を緩めるものの背に回した腕を解く気は無い様子、そのままの体勢で何処か切なさの窺える表情を横目に捉えながら嘆願交じりの吐息を吐き出すと片掌を滑らせて栗色の髪の毛へと慈しむように触れつつ近しい距離にて面持ちを覗き込み)…俺もそうなったら良いなって思うよ、そうなったら幸せだなーって。叶える事は難しいって分かってはいるけどさ。…でも、俺が統一したいのはおらんの心だけ!君だけだよって思うのも、勿論おらんだけ!……信じてくれる?

  • No.190 by 森蘭丸  2016-01-27 20:06:18 

はい。万が一にもそのような事があった場合針を千本…いえ、自刃を!僕のこの命尽きる時まで、全力で貴方をお守りいたします。そして目指すは天下統一…!(絡み合う指先と視界いっぱいに咲く主君の笑顔に自らの胸は小うるさく高鳴るばかり。睫毛を伏せがちに一度、二度と、何度か深呼吸を繰り返した後己の小指にほんの少し力を込め至極真剣な面持ちにて言の葉を並べ立て…やる気満々といった様子。ふと、弱められた腕の力に眉根を垂らし何か言いたげに口許をむずむず…暫くして遠慮気味に腕を伸ばすと相手が離れて行かぬようにと黒地の着物の袖を掴み。彼の唇から紡がれる言葉の数々に覚えるは底知れぬ満足感、耐え切れず頬を緩めながらも相手の心臓のある場所へと布越しに片方の掌を添わせると瞳を細め緩やかに笑い)……僕が信じるのは他でもない貴方だけです、信長さん。誰に何と言われようとも、何をされようとも、信じるのは貴方だけ。

  • No.191 by 織田信長  2016-01-31 22:55:05 

自刃とかやめて、冗談でもそんなの聞きたくないってば!いや、蘭丸は本気で言ってるんだろうけど!…でも俺おらんが居ないと生きてけないから。だからやめてね。…天下統一は夢だけどさ、蘭丸が居ない世界なんて統べる意味が無いから。お前のサポートがあってこそ、俺の天下統一が実現するんだからな!その辺忘れないで。(面持ちいっぱい機嫌の良さを露わにした表情を浮かべていたものの、彼の口から飛び出した物騒な単語に一気に引いてゆく血の気…真っ青な顔をしながら絡ませていた小指を解くと次いで相手の掌を包み込むように握り締め、悲痛な声色で切々と言い聞かせるように言の葉を並べ立て。寵愛の加減を見せ付けた所でやる気に満ち溢れた様子につられて幾許か強張った表情を和らげると宝物を扱うが如く恭しい手付きにて包み込んだ手の甲を軽く撫で上げ。遠慮がちながらも確と布地を掴む手を認めると応えるように小さく首を縦に振り、今度は加減をしながら再び相手を掻き抱く諸手に力を込めて。急所である胸元に触れられた所で感じたのは畏怖…ではなく安心感、目の前の彼に年甲斐もなく心を許し切っている現実に口元を和らげると己の心臓が位置する場所へと宛がわれた手に己の手を添わせて)…俺もおらんの事、信じるよ。だから大丈夫、安心して俺の隣に居てね!――さ、そろそろ帰ろうか。このままで居たいのは山々だけど、流石に此処道の真ん中だし他の人の邪魔になっちゃう。……うつけの続きは帰ってから、ね!

  • No.192 by 森蘭丸  2016-02-04 23:32:18 

…!大袈裟ですよ、僕が居なくとも貴方には他の小姓が大勢居るのに。生きていけないなんて言われたら死ぬ訳にはいかないじゃないですか。…ずるい、ずるくて優しい人。……でも、そんな貴方が大好きです。(真剣な面持ちから一変、相手の言葉にぱちぱち瞬きを繰り返すと僅かに眉根を下げて。小姓の身でありながらお仕えする主君に心配をかけてしまった事へ些か申し訳なさの滲む表情を浮かべるものの、紡がれる言葉の節々から感じる切なる心持ちに気付いた途端嬉しそうに笑い、軽く頭を垂れ己の掌を覆う彼の手甲へとそうっと敬愛の口づけを落として。口許に笑みを携えたまま相手の所作一つ一つを幸せそうに受け入れると袖を掴む手に力を込め、身体だけでなく心までもを暖かく包み込んでくれる彼の存在の偉大さに思わず感嘆の息を吐き、胸に添えていた掌を返し手を繋ぐとその手を己の胸元に寄せて。右へ左へ…少しの間視線を宙に泳がせた後照れ臭そうに咳払い、茶化すような語調と共に一歩前に歩みを進め)――もう、信長さんってば…期待しちゃいますよ?

  • No.193 by 織田信長  2016-02-09 00:38:42 

…大袈裟なんかじゃないよ、蘭丸が居ないと本当に俺生きていけないもん。初めて会った時におらんと生きるって決めたしね!……ずるいのはお前も一緒だろ?俺の心を掴んで離さない、ずるい子だよ。…まあ、俺もそんな蘭丸が大好きだけどさ!(未だいささかの憂慮を滲ませた表情のまま相手を想う気持ちを切々と説いて…ふと伏せがちにしていた双眸を持ち上げた所で視界に映った嬉しそうな表情に安堵の息を吐き出すと己の手の甲へと柔く触れた唇の感触にだらしなくも頬を緩ませ。繋がれた手指を確固と握り締めると寄せられた胸元から微かに掌に伝わる穏やかなリズムに口角を持ち上げ、面映ゆそうなかんばせを捉え悪戯に片目を眇め。声高らかに宣言した後相手の手を引いて先程までよりいくらも軽い足取りにて帰路へ着いて――)期待して良いよ、楽しみにしておいて!

  • No.194 by 森蘭丸  2016-02-13 23:07:58 

…信長さんに楽しんでいただけるように頑張ります。(目先の唇より紡がれる言の葉へ瞳を細め、満足そうに微笑を浮かべながら相手に続いて帰り道を行き。暫くして街灯の仄かな明かりが照らす小道を抜けると見覚えのある鳥居が姿を現し。初めは人で溢れていた待ち合わせ場所も花火の打ち上げが終わった事で幾分か人も減り、普段の静けさを取り戻していく様。一度躊躇するものの渋々といった風に相手の掌から手を離し、代わりに主君の着物姿を目に焼き付けるが如くまじまじと凝視した後頂戴した犬のぬいぐるみへと視線を向け。まるで宝物を扱うかのような手付きで自らの胸に抱き寄せると一歩身を引き…とびきりの笑顔と共に深々と頭を下げて)本日は本当にありがとうございました!今日の日の事は決して忘れません。大切に、大切に致します。…思い出も、頂いたぬいぐるみも。

  • No.195 by 織田信長  2016-02-17 00:08:57 

…頑張る必要無いよ、俺はそのままの蘭丸が好きだから!無理して楽しませようとしなくても、一緒に居るだけで楽しい気持ちになれるから大丈夫。(繋いだ手を歩みに合わせて上下に揺らす道すがら、相手の発言に重ねて思うままの気持ちを言の葉へと込め…現にこうして小道を辿る最中でありながらも隣に愛おしい姿が有る、それだけで楽しさと嬉しさに満ち溢れているのだとばかりに一歩ばかり後ろを歩く姿に屈託の無い笑みを向けて。程なくして辿り着いた鳥居にそこはかとない寂寥感を抱きながらもぬいぐるみを抱く相手の格段と輝いて見える笑みを視界に映し、その表情を引き出しているのは自分だという満足感を隠す事なく口角を持ち上げ。なれども紡がれる感謝の言葉が耳に届くと表情を少しばかり陰らせ…年甲斐も無く甘ったれたようにぼやきながら感謝を見せる相手の面持ちをそうっと覗き込んで)俺の方こそ本当にありがとう。…でもその言い方だと何か今日が最後みたいでちょっとやだ!俺はこれからも蘭丸といっぱい楽しい思い出を作るつもりでいるし、お前が欲しい物ならなーんでもあげるつもりでいるからな!だから今ある物を大切にするだけじゃなくて、新しい物も二人でいっぱい作って行こう。……おらん、いいとも?

  • No.196 by 森蘭丸  2016-02-21 23:02:02 

(キラキラ輝く相手の笑顔とその唇から紡がれる言葉の数々に一寸ばかり呼吸が止まり、微かに赤みの差した頬をぬいぐるみで隠しながら逃げるように視線を他方へ泳がせて。己の何気ない一言でさえもこうして優しさに溢れた詞で返してくれる彼の心温まる様に口許は緩むばかり。控えめに持ち上げられた口端はそのままに暫くの間頭を垂れる…ものの、ふと降りて来た主君の声に数度瞬きを繰り返し。視界いっぱいに広がる相手の表情を一目見てからしまったと言わんばかりに口を閉ざすと恐る恐る顔を上に上げて。しかしながら、次ぐ彼の言の葉に一瞬の内に表情をぱっと明らめ力強く頷き返すと自らの片手で握り拳を作ってみせて)……!いいとも!僕も信長さんと特別な思い出をたくさん作っていけたらと、そう思います。またお出掛けしましょうね。…お花見や温泉旅行…ふふ、信長さんと一緒なら何処だろうと楽しめそうです。

  • No.197 by 織田信長  2016-02-26 22:11:21 

(顔の高さまで掲げられたぬいぐるみによって遮られながらも時折見え隠れする含羞の滲む表情を横目で捉えると口元をだらしなく緩ませ…懐にしまった携帯端末へと手を伸ばし掛けたものの、この薄闇だと満足の行く写真の撮影は不可能だろうと浅く息を吐き出して緩慢と首を左右に振り。一瞬曇り掛けたものの刹那の内に明るい表情の戻った相手の面持ちを双眼で見据え、その返答と握られた拳に満足そうに幾度か首肯すると挙げられる魅力的なイベント名に和やかに瞳を細め…握り拳にそっと己の掌を重ねると行きは別々に来た道を二人で帰るべく鷹揚と足を踏み出して)俺も、蘭丸と一緒なら絶対何処でも楽しいと思う!…言い換えるなら、おらんと一緒じゃないとダメって事だからね。それだけは覚えてて!――さ、帰ろっか。帰りながら次の計画でも立てような!

  • No.198 by 森蘭丸  2016-03-01 19:45:24 

はい!信長さんからそのようなお言葉を頂けるだなんて…光栄です。……お足下にお気を付けて。(愛する主君の唇より介された言の葉に酔いしれるかの如く暫しの間真黒の浴衣に包まれた大きな背中を凝視…した後。彼の手中に収まったままの握り拳を柔く解くとその手を返し、相手の体温をより近くで感じるべく互いの掌を先程より更に密着させて手を繋ぎ。帰路を辿る道すがら、すれ違い様に自分達を見る女性の熱い眼差しにも当初程嫉妬の念は抱かず、寧ろ今は己が相手を独り占めしているのだという充足を感じるばかり。口許に密かな笑みを湛え嬉しそうに瞳を細めると、何気なく視線をやった先で歩道の端に転がる空き缶の存在に気が付くや否や控えめに注意を促し。握る手に強く、力を込めて)

  • No.199 by 織田信長  2016-03-05 23:46:32 

(言葉は返さずとも心得ていると示すようにゆったりとした首肯を一つ、一度解かれた後密さを増して絡まる互いの手指をしっかりと保ったまま日頃身を置いている城に戻るべく足を動かして。隣を歩く細やかで気の利く存在に目を向ける事は有れども此方に向けられているらしい眼差しには一向に気が付く素振りを見せず…曰く“アウトオブ眼中”を貫きながら幾許かの間の後辿り着いたのは二人の愛の巣…ではなく、居城を構える安土城。名残惜しい気持ちを覚えながらもそっと繋いだ手を解くとその手を握ったり開いたりと何やら思案している様子…小さく息を吸った後相手の双眸を掌で覆い隠すと互いの顔を寄せ、ごく一瞬掠める程度に唇同士を触れ合わせて。すぐさま俊敏に互いの身を離し、何やら早口にて言の葉を並べ立てると脱兎の如しスピードで一足早く城の中へ――)…今日は本当にありがとう、蘭丸。――えっと、やる事済んだら俺の部屋に来る事!これ主君命令!…じゃあ、後でね!


――こんなんで良かったかなー…正直自信無い!でもまあ取り敢えずは、一区切りって事でね。お前はいつも素敵な言葉や嬉しい言葉をくれるから、その十分の一でも良いから俺もお返し出来てたら良いんだけど。……蘭丸が居ない間も俺頑張るし、スッゲー嫌だけど明智の言う事も聞くし、可愛い子が居ても余所見したりしないよ!任せて!…おらんが帰って来る場所、ちゃーんと空けとくからさ。だから蘭丸はまた俺の名前を呼んで、俺に可愛い顔を見せて。約束。……うわ、何か湿っぽくなっちゃった!湿っぽくなったけど、おらんが居てくれる間は俺存分にうつけるつもりで居るから…シクヨロ!(こめかみ辺りに添えた中指と人差し指を払い、気障ったらしいポーズ!)

  • No.200 by 森蘭丸  2016-03-09 22:39:33 

――!、か、かしこまりました!すぐに参ります!(柔らかな唇の感触にぽかんとした表情を浮かべる事数秒、早口にて言の葉を捲し立てる主君の様子に己がされた事を理解するや否や林檎にも勝る程の赤色が自らの頬を彩り。暫しの間はくはくと口を動かしていたものの後の主命に背筋を正し、半ば勢い任せに返事を返すと真黒の着物をゆらめかせ城の中へと入って行く後ろ姿を見送って。――主君が去り一人となった今。思い出深い安土城を目の前にして微かに目を細めると徐に顔を持ち上げ天守閣を視界へと収め。未だ熱の残された掌と唇に順に指先を触れさせた後、最後にお犬様のぬいぐるみの頭を柔く撫ぜて彼の後を追い城の中へ…)

長い間お付き合いいただき本当にありがとうございました、信長さん。…いえそんな!貴方も、いつも僕に幸せを運んでくださっているんですよ。だからお返しなんて考えなくても良いんです、僕は信長さんのお傍に居られるだけで、それだけで充分幸せですから。(ふふ)…約束、ですよ?僕の一番が何時だって信長さんであるように、信長さんの一番も僕のままでいて。……なんて少々重すぎるでしょうか。でも、それくらい貴方の事をお慕いしているんです!こ、此方こそ…!不束者ですが何卒よろしくお願いいたします。(深々と頭を下げ、自らの茶髪に手を添わせつつ照れ臭そうにはにかみ笑い)

  • No.201 by 織田信長  2016-03-12 00:07:43 

俺の方こそ長い期間に渡って本当にありがとう、おらんには感謝してもしきれないよ。…でも幸せ過ぎてどうしようって気持ちになってさー、何かお返しした方が良いような気分になるんだよね。(ははー)勿論、約束する!っていうか約束なんかしなくても俺の一番はいつだって蘭丸だし!…重くたって良いんじゃない?俺、蘭丸がそうやって自分の気持ちを見せてくれるの嬉しいよ。おらんの一番で居たいのは俺も同じだから、なーんにも問題なし!お前が俺を慕うのと同じ位、俺もお前を傍に置いておきたいって思ってるんだからな!――蘭丸、その顔も可愛いッ!お前が帰ってきたら結婚式しなきゃ…取り敢えずゼクシィ買ってくるように明智に言い付けとくわ!(嫋やかにはにかむ姿にだらしなく破顔…懐から取り出した携帯端末で恒例の撮影会を行いつつ声を弾ませて)

ずっと俺の姿だったから、折角だしもし逢いたい人が居たら教えて!おらんの時間が許す限りは付き合うつもりで居るからさ!(どやー)

  • No.202 by 森蘭丸  2016-03-13 20:09:57 

…!そういえばもうお返しを頂いていました。信長さん、僕はこのぬいぐるみさえあれば他には何も要りません!(ぱあっ)はい…!貴方が僕を必要してくれている限りはずっと、蘭丸は信長様のお傍に居ります。だから、と言う事ではありませんが…たまには信長さんも我儘を仰ってくださいね。僕は一小姓として、一人の人間として。少しでも多く大切なお方の願いを叶えて差し上げたいのです。――本当ですか?信長さんにご迷惑をお掛けしないようしっかりと読み込んでおきます!(ぱちぱちって瞬きを繰り返した後自らの両手に力を込め…軽く握り拳を作りつつ真面目な面持ちにて宣言!)

恐縮です。信長さんには何とお礼申し上げたら良いのか…。(うう)そうですね。では…主税さんをお呼びしていただく事は可能でしょうか?源吾さんがお会いしたいみたいです。(そわそわ)

  • No.203 by 大石主税  2016-03-14 23:06:25 

――あなたの心に力こぶ!みんな喜ぶ力こぶ!…最年少の14歳、大石主税ですっ!(力こぶ!のポーズを決めると若さ弾ける笑顔にて登場!)…お呼び立てありがとうございます、主税です!早く要望に応えたくってレス蹴りしちゃいましたけど…その辺りはきっと許して貰えるって信じてます。レス蹴りは愛、ってヤツですね!(ふふー)お礼なんて言う必要も恐縮に思う必要も無いですからね、僕の望みは大好きなあなたのお願いを叶えたい…それだけです!だから何でも言ってください!(やる気に満ち溢れた表情!)

  • No.204 by 大高源吾  2016-03-17 05:00:34 

――源吾のゲンは元気のげん!源吾のゴはごはんのご!…大高源吾です!よろしくお願いしまーす。(こめかみ付近に隻手を添えて敬礼のポーズを取るとにっこりスマイル!江戸っ子感溢れるご挨拶~)うーす。来てくれてありがとうな、主税!お前の愛もしっかり受け取らせて貰いましたっと。大切に仕舞っとくわ。(満足)…俺の事は良いって。それよりお前!何かして欲しい事とか欲しい物があったら我慢しないで教えろよ、な?子供は子供らしく大人に甘えときゃいーの。(頭をぽんぽん)

  • No.205 by 大石主税  2016-03-19 01:50:53 

源吾さん!…いつも思うんですけど、源吾さんのその全身から溢れ出る江戸っ子感はなんですか?僕達と同じ赤穂の人間だと思ってましたけど、本当はお江戸から来た間者だったりしません…よね?(相手の面持ちを凝視し疑るように小首を傾げ…)いえっ、呼ばれたら来ない訳にはいきませんから!…僕の愛、どんな感じですか?是非感想が聞きたいです!(にっこりスマイル!)…僕の事も良いです、今は源吾さんのお話をしてるんです!源吾さんだってして欲しい事や欲しい物があったら言ってください、僕に出来る事があれば“何だって”しますよ!……子供扱いしないで、僕もう大人ですから。大人の階段、上りたいです。(ぐぬぬ)

  • No.206 by 大高源吾  2016-03-22 00:49:51 

しないしない!ちゃんと赤穂の出身だって。…山田宗偏さんに弟子入りしてた間江戸に居たから、あるとしたらその所為!主税は俺の事間者だと思ってんの?(渋面にて片眉を持ち上げると腕を組み反対側に首を傾げ…)感想?…ふわふわしてる。で、すげえあったかくて優しい。…何かアレだわ、上手く言えねえけど嬉しいのは確か!サンキュな!(誤魔化すように目の前の頭を抱えわしゃわしゃって)…今はお前が居てくれたらそれで良いよ。あんまり欲張りしすぎると罰が当たっちまいそう。……そうだな。じゃあ主税が俺のシンデレラになってよ、俺だけのお姫様?(ふふ)

  • No.207 by 大石主税  2016-03-24 22:32:22 

源吾さんが弟子入りしてお茶会の情報を聞き出した人ですよね。…って事は、吉良さん達にとっては源吾さんはスパイですね!…本気で思ってる訳じゃないです、僕は源吾さんの事を信じていますし尊敬してますから!ただ、スパイってちょっと格好良いなーって思って…!(相手の表情に慌てて顔の前で手を振って否定したものの、きらきら瞳を輝かせると14歳らしい願望を口に…)…よく分からないですけど、嬉しいならそれで良いです。源吾さんが嬉しいと僕も嬉しいので!…ちょっと源吾さん!髪の毛がぐちゃぐちゃになります!(頭髪を乱す相手を上目がちに見上げ抗議の声を上げながらもふにゃふにゃ緩む口元)…源吾さんってあんまり欲が無いですよね。…なあんて、僕が言えた事じゃないかもしれないですけど。罰は当たらないし、僕が当たらせませんから…思い付いたらいつでも言ってくださいね?……!ダメです、源吾さんがお姫様です。僕は王子様をやります、主税王子です。(頑なな14歳)

  • No.208 by 大高源吾  2016-03-27 00:37:56 

確かに格好良いかもしんねえけど結構骨が折れる仕事なんだぞー、アレ。上手い事変装してかねぇとすぐ相手にバレちゃうから。……まあ宗偏さんは俺の事疑ってた臭いけど。…主税って嘘吐けんの?お前みたいな素直な性格の奴はスパイに向いてないと思うわ。(相手と視線を交えるなり眩しげに瞳を細め…食指をかるーく曲げるとふわふわの髪に隠された額に向けてデコピンをひとつ!)ん、嬉しいよ。お前がくれる言葉なら何だって嬉しい。…いーの、ぐちゃぐちゃになったら俺が直してやるから!(緩む口許を一瞥…した後、撫で心地の良い彼の茶髪に指を添わせ乱れた箇所を整えるとくしゃりと笑って)…お互い欲が少ないのかもしんねーな、俺達。…ありがと。お前にして欲しい事、考えとくわ。……どう考えても俺と主税じゃ俺の方が王子っぽいだろ。つーか姫って感じしなくね?(ううん)

――全然話してやれなくてごめん!そろそろ時間だ。…言っとくけど、会えなくたって俺はお前の事が大好きだよ。大好きだし…大切だし、愛してる。そこん所は絶対に変わんねえから安心してクダサイ。あと寂しくなったらいつでも俺んとこに来て!(ずずいっ!)……それじゃ、行って来ます!

  • No.209 by 大石主税  2016-03-27 23:16:51 

――了解です!少しでもお話出来て僕はとっても嬉しかったです、源吾さんが気に病む必要はないですからね!……はい、源吾さん。僕だって、例え顔を合わす機会やお話する機会が減ってもあなたの事を想う気持ちには変わりありませんから。大好きなのも、大切なのも、…愛してるのも、それからその気持ちが絶対に変わらないのも全部源吾さんと一緒です。だから大丈夫ですよー、何にも心配要りません!(満面の笑み!)…源吾さんも、寂しくなったらいつでも僕に逢いに来てくださいね。僕、源吾さんのお眼鏡に敵う可愛い子探しときますから!(※動物)……いってらっしゃい!

  • No.210 by 堀部安兵衛  2016-08-21 01:15:13 

――こんばんは。何か、此処で話すのすげえ久し振りで無駄に緊張してます。三月の終わりからだから、一、二、三……約五ヶ月振りですか。(指折り数えて瞳をぱちぱち)…あんたはどうか知らないけど、これでも俺はあんたと話せるの楽しみにしてたんで。だから、“それなりの”態度で俺を楽しませてくださいよ。…ね、内蔵助さん。(含みのある笑顔)拙いですけどあんたが言っていたシチュエーションの通りレスをしておくんで、時間がある時にでも返事貰えればありがたいです。急進派ですけど、今回に限っては急かしたりしないんで。のんびりいきましょう。


(約束の時間の、約二十分前。愛車で自宅まで迎えに来ると言っていた朗らかな笑顔を脳裏に浮かべ、思わずと言った様子で口元を緩ませたものの途中で我に返りごく軽く掌で頬を張って。言い逃れも出来ず浮かれている自身に辟易した様子で吐息を一つ吐き出すとリビングから玄関へ、そして玄関から洗面所へと忙しなくあちこちを移動し。昂揚感の所為か早起きをした為に散々と覗き込んだ鏡に今一度顔を映り込ませると筋張った掌で数度程横髪を撫で付けてみたり、長めの前髪を掻き上げてみたりと入念に身支度を整えている様子…ふと思い立ったように涼やかな色をした瓶に入ったオードトワレを手に取り、今日の行き先に相応しい爽やかな香りのそれをほんの少量振り掛けまた吐息を一つ。緩慢な歩みで再び玄関へと戻ると携帯端末を片手にその場に座り込み――)

  • No.211 by 大石内蔵助  2016-08-21 21:22:11 

――うん。いつもと違う場所だからかな、俺も少し緊張してる。ついこの間の事だと思ってたけど、もうそんなに経つんだなあ。この歳になると時間が過ぎるのが凄く早く感じちゃうな。(しみじみ…)期待しておいて!…っていうか、楽しみにしてたのはお前だけじゃないよ。俺だってすげえ楽しみにしてた。久しぶりのデートだしね!恰好良い所を沢山見せて、やすすに惚れ直してもらうぞーって。(拳を握りはにかみ笑い)…ごめん、ちょっと返事早かった?別に急かしてる訳じゃないからお前はゆっくりで大丈夫だよ。それじゃ、改めてよろしくな。やすす!

(楽しんできてくださいね!なんてキラキラと大きな瞳を輝かせて言う息子と、その隣に立つご飯の人でお馴染みのメンバーに見送られシルバーの愛車で家を出てから十分程が経った頃。信号待ちの際に腕時計を一瞥し、約束の時刻よりまだ余裕がある事に安堵の息を吐き出すと再びアクセルをぐっと踏み込んで。目的地が近付くにつれて早鐘を打ち始める心臓を落ち着かせるように胸元を数度拳で叩きつつ、ハンドルを握り締め視線を自らのポケットへ…それから口元に小さな笑みを浮かべて、徐に携帯を取り出すと電話の画面を開き。本日二度目の赤信号にゆるゆると速度を落とし停車した後連絡先の一覧にある“やすす”の文字を選択し耳元に携帯を近付け。視線の先に見えてきた見覚えのある家に思わずといった様子で頬を緩めると、繰り返し流れていた呼び出し音が切れるのとほぼ同時、穏やかに口を開いて)――『もしもし、やすす?』

  • No.212 by 堀部安兵衛  2016-08-23 19:26:13 

(用意は疾うに万全、手持無沙汰に端末内に入っているアプリケーションで本日の天気を確認してみた後徐に電話帳から呼び出したのは程なくしてやって来るであろう相手の名前。瞳を眇めて画面上の名を指の腹で緩慢に辿った所で己の行動を見透かしたかのように初期設定のままの着信音が静寂の中に鳴り響き…動揺で思わず携帯を手中から滑り落としそうになったものの、寸での所で端末を握り直すと画面に表示された名前に少しばかりの瞠目を。携帯を手にしたまま液晶を眺める事数秒、直ぐに呼び出しに応答しなかったのはなけなしの矜持といささかの男心――深く長い息を吐き出すとこれまでの葛藤の素振りをも見せずいつも通り飄々とした声音にて通話に応じ)『…おはようございます、内蔵助さん。もう着きますか?』

  • No.213 by 大石内蔵助  2016-08-27 01:57:06 

『あ、起きてた。モーニングコールしてやろうと思ったのにな〜。』(心地良く鼓膜に響いた相手の声に締りのない相好を更に崩し。和やかな笑い声と共に茶化すような語調にて言の葉を紡いだ後、もう着くから外で待ってて、と続けて告げると返答を聞くよりも早く通話を切って。いち早く恋人の声を聞きたいと電話を掛けたは良いものの、やはり実際に会って話すのが一番だなあと何とも呑気な事を考えながら先程まで相手の声が発せられていた液晶画面をそっと撫でやり。バックミラー越しにセットした毛先を少々整え、赤信号がピカピカと点滅を繰り返し青に切り替わるのと同時に車を発進させ…数分と経たぬうちに彼の自宅へと到着。速度を落としつつ背後を向くとハンドルを回しゆっくりとバックをして玄関付近に車を停車し。ドアに手を掛け、車から降りてすぐに視界に捉えた相手の姿に表情を明らめ、顔の横で手を振って)

  • No.214 by 堀部安兵衛  2016-08-28 01:55:00 

『ガキじゃないんで一人で起きられますから。あんたこそ、主税に頼ったりしてないでしょうね?』(スピーカーから届く何処か冗談めかした口振りに声音を潜め、咎めるような台詞を紡ぎながらも常ならば顰められているであろう表情は穏やかなもので…一片の愛しさすら感じられる眼差しで玄関口を見遣り。返事をしようとした所でぷっつりと切れた通話に開きかけていた唇を噤むとその場から腰を上げ、相手から言われたように外で待つべく上り框から降りよう…としたものの再び洗面所へ足を運ぶと本日幾度目かになる鏡でのチェックを。初めてのデートに望む女子高生かのような行動にげんなりと肩を落としながらも好いた相手に少しでも良く見られたいのは人間の性、長めの横髪を耳に掛けるとその場から踵を返し。既に玄関先へ置いていた荷物を持つと気持ちばかりの変装用として用意していたサングラスをVネックシャツの胸元に引っ掛け…背を向けて扉に施錠をした所で聞こえた車の停止する音にゆったりと振り向き、現れた相手に応えるように小さく頭を下げて)――わざわざ迎えに来てもらってすみません。その…ありがとう、ございます。

  • No.215 by 大石内蔵助  2016-08-29 20:55:41 

ん?いいよいいよ、俺がしたくてしただけだから。(ぱちぱちと不思議そうに瞬きを繰り返した後、再び口元に微笑を湛えると左右に揺らしていた手を伸ばし相手の肩をかるーく叩いて。次いで車内まで運んでやろうと彼の持つ手荷物に手を伸ばす…が、その途中、腰を屈めた際にふわりと鼻先を掠めた爽やかな香りに体の動きを止めて相手の顔に視線を注ぎ頭からつま先までを食い入るように見つめ。いつもと少し違う匂い、いつもと少し違う髪型、その少しの変化に無意識のうちに言葉が零れかけるものの後にはっと我に返ると口を噤み相手から視線を逸らし。己の発言を誤魔化すかのように平素に比べ幾分も饒舌な口振りにて言葉を並べ立てながら、彼の荷物を手に取って)なんか、今日のやすす…かっこ…い…、…!そうだ!そういえば朝ごはん食べてきた?俺さ、今朝家を出る前に何個かおにぎり握ってきたんだけどさ、良かったらお前もどう?やすす鮭好きだっけ?他に梅とおかかもあるけど、もし嫌ならどこか店に寄って買ってっても良いし!

  • No.216 by 堀部安兵衛  2016-09-01 07:55:06 

(見返りも何も求めていない純粋な好意からの善意に瞳を眇めると口元に穏やかな笑みの色を浮かべ、軽く肩を叩く相手に目礼を。自分で持てますとでも言うように不遜に肩を張ると此方に伸びる手から荷物を遠ざけたものの、立ち所に動きを止めた相手に少しばかり首を傾げて訝しんだ様子の表情を…何か不味い所でもあっただろうかといささかの動揺を誤魔化すように片耳に髪を掛けた所でまるで無意識の内だと言わんばかりに零れ落ちた言の葉に切れ長な双眸を軽く瞠って。じわじわと込み上げてくる嬉しさと気恥ずかしさに何とも言えぬ様子で眉を寄せながらも、あくまでも聞こえていない、聞いていないといった体を装い饒舌な口振りをも素知らぬ顔で受け流しつつ諦めて相手に荷物を手渡して。車に乗り込みかけた身をふと止めると相手側に距離を寄せ、己より若干低い位置にある顔を覗き込むと凛とした黒目で彼の面持ちを捉え)……コーヒーは飲んだけど、朝飯は食べてません。…鮭、好きです。梅も、かつおも。――分かるだろ、店で買ったやつよりあんたが握ったおにぎりの方が良い。

  • No.217 by 大石内蔵助  2016-09-03 22:26:20 

…店で売ってるような綺麗な三角形じゃ、ないけど。(先程より近しい位置に寄せられた相手の顔をジィと凝視し、真っ直ぐに己を捉える切れ長の双眸から逃れるように斜め下へと視線を逸らすと照れ臭そうにぽつり。それでも、きっと彼は自分の握ったおにぎりが良いと言ってくれるんだろうなあ、と些か自惚れた思考を巡らせつつ緩み切った口元を隠す為手甲を宛てがい。僅かに呼気を漏らした後、後部座席に相手の荷物を預け、代わりにおにぎりの入った鞄を取り出すと助手席側の扉が閉まるのを確認してから車へと乗り込んで。アクセルに片足を添えながら鞄を開き、中からお茶のペットボトル、ラップに包んだおにぎりを三つ程出しそれぞれを見比べ。眉を顰めあー、だのんー、だの唸り声を上げ散々思案した後手にした中で一番形の良い鮭入りのおにぎりを差し出すと気恥ずかしさを紛らわせるかのように小さく笑って)はい、どーぞ。やすすの口に合うと良いんだけど。

  • No.218 by 堀部安兵衛  2016-09-04 23:02:09 

形なんて口に入ったら関係ないだろ。…俺の為に愛情、込めてくれてるんですよね?それならきっと美味しいはずです。(言い訳めいた台詞に片眉をそろりと持ち上げると逸れた視線を追い掛けるように目線を下げ、珍しく茶目っ気を含ませた語調にて冗談半分本気半分で首を傾げ…たものの、立ち所に込み上げる羞恥心に顔を顰め。誤魔化すように短い前髪の隙間から露出した秀でた額を軽く弾くと太々しく助手席側の席に乗り込んで。程なくして運転席側の座席に乗り込んだ相手に妙な緊張感を覚えて小さく息を飲み込むと、何やら妙な唸り声を上げて思案に思案を重ねている相手の様子をさしたる興味も無さそうな風を装いながらも横目で確と観察を…手渡されたおにぎりを受け取り、粗方冷めてはいるもののほんのりと温かみの残ったそれに表情を和らげ。頂きます、と小声で告げた後器用にラップを剥がして現れた米を一口…幾度か咀嚼した後嚥下すると続けてもう一口、眦を下げて顔を相手側へと向けると思ったままの感想をば)正直、味的には普通の鮭おにぎりです。…けど、何でしょう。あんたが俺の為に作って来てくれたって思うと…すげえ美味く感じる。

  • No.219 by 大石内蔵助  2016-09-05 21:43:04 

……今日のやすす変。どうしたの。いつもだったらまあまあですね〜とか、内蔵助さんにしては上手く作れてる〜とか言いそうなもんなのに。…ほんと、どうしたの。調子狂う。(弾かれた額を指先で擦りつつ忙しなく相手の様子を伺い…次いで此方に向けられた顔にぱちと瞬き、彼の口から紡がれる一言一句へ徐々に情けなく眉根を垂らしハンドルに顔を伏すとそこにぐりぐりと額を押し付け恥ずかしそうに唸り声を上げ。普段のように茶化す事さえままならず暫く無言で窓の外に視線を注ぐが、再びぱっと反対側を向いて相手と目線交えると同じように間の抜けた笑顔を浮かべ。大好きな人が己の作ったものを口にして美味しいと笑ってくれている、その事実がどうしようもなく嬉しく、ついにまにまと唇を歪ませ。しかしすぐにだらしなく緩む頬を軽く叩く事で気合いを入れ直すと、背筋を伸ばしハンドルを握り。腿の上に乗せた鞄を運転席と助手席の間に置き、普段息子と出掛ける時と変わらないノリで車を発車させて)…そろそろ行くか!早いうちに着いて良い場所取っちゃおう!よーし、出発進行〜!

  • No.220 by 堀部安兵衛  2016-09-07 13:13:06 

…そう言ったら言ったで可愛げがないだとか、もっと優しくしてよとか言うだろ。理不尽っスよ。……あんたはどうか知らないけど、俺は今日の事…楽しみにしてたんで。だからあんまり水を差すような事を言いたくないだけです。(ハンドルに顔を俯せ唸る相手を後目に涼しい顔でおにぎりを咀嚼…ほんのりと塩気の利いた鮭と白米を無言で噛み締めつつ調子が狂うのは此方も同じとばかりに口中で溜息を噛み殺して。窓の外を眺める相手とおにぎりを食す自分、暫しの間車内に無言の時間が流れたもののその沈黙を断ち切るようにおにぎりを平らげご馳走様でした、と一言。此方に向けられた破顔しきった表情につられて思わずと言った様子で唇に弧を描くも、頬を叩く相手を視界に映すと我に返った様子で誤魔化すような咳払いを。テンション高く出発の合図を上げる姿にげんなりと肩を竦めるとアームレストに肘をつき、冷めた一瞥を向けながらも程なくして動き始めた車体に姿勢を正して)…子供じゃないんでやめてください、萎えます。しっとりした雰囲気を出せとは言わないですけど…流石にもうちょっと何かあるだろ。

  • No.221 by 大石内蔵助  2016-09-09 12:20:34 

俺だって、……。(楽しみにしてたよ。続く言葉は喉の奥で飲み込んで。彼らしい素直な詞に自ずと双眸を細め嬉しそうに微笑むと視線を真っ直ぐ前に直し立ち並ぶ住宅街や道路を見据え。先程の己の発言の後発せられた相手の声色と頬に突き刺さる冷めた眼差しにへらへら笑い、少しばかり考え込む所作を見せると徐に片手でハンドルを回しながらもう片手をオーディオへと伸ばし。音量ボタンに軽く触れ、次いで助手席側側にあるダッシュボードを指差して。中の物を取り出してと言う趣を込めて指先を数度曲げると、温和な笑みを携えたまま呟きを零し、一際大きな声を張って話題を転換)もうちょっとかあ、…俺さ、甘い雰囲気っていうの?慣れてないし。嫌ではないけど、ずっと続くとどうしたら良いか分かんなくなっちゃうんだよな。だからすぐ逃げるし、誤魔化しちゃう。…やすす!!そこの棚にCD入ってない?何か曲聞こう!

  • No.222 by 堀部安兵衛  2016-09-10 22:52:30 

…俺だって慣れてない。一度は殺そうとすら思った相手とこんな風になるなんて、考えもしなかったですし。…まあ、それも今となっては良い思い出かもしれないですけどね。……でも今日はデートだろ。内蔵助さん、習うより慣れろです。あんたが逃げようが誤魔化そうが俺はエスコートし通しますから。(途中で飲み込まれた言の葉の続きを促す事もなく、自然と視線を窓の外に流すと自宅付近ゆえ半ば見慣れた、これと言って目新しさの無い景色をうっそりと視界に映して。ふと指されたダッシュボードへと視線を移し、中を探るように視線を下げたままぽつりぽつりと言の葉を並べ…早く討ち入りをしろと声を荒げた事、命すらをも奪おうとした遠い過去を白茶けた映画のようにぼんやりと思い出すと改めて今の相手を確と見据え。腹を据えたような、それでいて何か企んでいるかの如く悪戯な雰囲気も含ませたしたり顔を相手に向けると共にさしてタイトルも見ず適当に手に取ったCDをケースから取り出し、カーオーディオの中に吸い込まれて行くディスクを眺めながら首を傾げ)…適当に選んだんで何の曲かよく分かりません、すみません。いつもどんな曲聴いてるんですか?

  • No.223 by 大石内蔵助  2016-09-13 18:23:36 

あはは、だよなあ。お前俺を殺そうとしてたんだもんな。昔の事で色々と記憶が曖昧だけど、討ち入った日の事だけはよく覚えてる。…んー…、おう。よろしく。やすす頼りになる〜!(相手の口から飛び出した物騒なワードに一寸ばかり瞳を見開き…視線を他方へ。遥か昔、己が目にし身を持って体験してきた幾多の光景を脳裏に思い浮かべしみじみと言葉を紡ぐものの、その途中で湿っぽい空気を打ち破るように快活に笑うと惚れ直した!百点!なんて、続けて声高らかに告げて。彼の方を見ずとも分かる悪戯な視線にいずそうに唇を歪めるが、程なくして車内に流れ始めた音楽にほうと息を吐き。点滅する目前の青信号に車の速度を落としつつ相手側を向くと半身を隣に倒しダッシュボードからとあるCDを1枚取り出し。体勢を元に戻して表面をジィと見つめた後、彼の前にそれを差し伸べ…からかい混じりに口角を持ち上げて)BUMP.OF.CHICKENって知ってる?そのアーティストのスノー.スマ.イルっていう曲なんだけど。…この時期にこの曲は少し季節外れだったかもなぁ。どうする?俺達のファーストシングルでも聞く?

  • No.224 by 堀部安兵衛  2016-09-16 21:06:17 

仇討ちするするって言って全然行動に移そうとしなかったあんたも大概、だろ。……俺も、あの日の事は今でも鮮明に思い出せます。寒い夜でしたね。…まあ、折角のデートで話すには野暮な内容なんで今は言いません。――急進派ですから。仇討ちも恋も急進派です。(半袖一枚でも事足りる今の季節とは真逆の身体の芯から底冷えるような寒さのあの一夜を思い出すと穏やかな笑みを口元に浮かべ…うっかりと口にしてしまった所為で何処となく湿っぽくなった車内の空気を払拭すべく意識して明るい声音を繕うとアイドル活動の際にはお馴染みとなったポーズを相手側に向けて得意気な顔を。むにゃむにゃと歪められた柔らかそうな唇を横目で捉え切れ長な瞳を細めると、間も無くカーステレオから流れ始めた音楽に耳を傾け…ふと思い立ったようにボトムスのポケットに突っ込んでいた携帯電話を操作する事数十秒。画面に表示された文字に目を通すと何事かを考えているかのような顔付きにて一つばかり首肯し、端末の明かりを落として再びポケットへとしまい込むと揶揄めいた様子で差し出されたCDを神妙な表情で受け取り今流れている物と差し替えて)…前にあんたが気に入ってる~って言ってたから名前位は知ってます。でも今はやめましょう、俺は“内蔵助さんの居ない道”を歩くつもりはありませんから。無難にファーストシングルで良いです。

  • No.225 by 大石内蔵助  2016-09-19 20:39:44 

そうだなあ。今から行く場所はあの日とは比べ物にならない位…凄く、平和な所だもんな。本当に。時間の流れって早いね、俺なんかついこの間まで学生だったはずなのに、もう子供が居て、パパやってるんだから。……でもねぇ、何て言うの?やすすはちょっと成長しすぎだと思う!(頭の中いっぱいに愛しの息子の満面の笑みを浮かべでれでれと頬を揺るませ感慨深いと言った様子で大きく息を吐き出す…ものの、次いでふと隣の相手を頭からつま先まで食い入るように見つめると些か残念そうに、羨ましそうに再度溜息を。暫くが経ち信号が赤から青に切り替わり、車の波が次々動き出すのを視界に認め此方もアクセルへと足を掛けるが液晶画面を見下ろす相手に僅かに首を傾げ。後に続けられた言葉をぽかんとした表情で聞き受けるも、次第に顔をにやつかせうんうん頷き。先程のバラードソングとはまた違ったアップテンポな曲が車内へ流れ始めると口端を持ち上げ、聞き慣れたその曲に自然とハンドルを握る指先がリズムを取って)…ふうん、ふーん?覚えててくれたんだ。今度は失恋ソングじゃなくて、もっと明るい曲聞こうかな。…俺も、やすすが居ない道は寂しいからさ。うんと幸せな歌を探そう。

  • No.226 by 堀部安兵衛  2016-09-22 00:30:34 

時の流れが早いのには同意しますけど、あんたが言うと年寄りっぽくて笑えない。……成長して何か悪いですか。どんな意味でも、成長するのは良い事だろ。…内蔵助さんは俺の方が背が高いの気にしてるんでしょうけど、俺は高い位置からあんたの顔を見下ろせるの割と好きですよ。優越感?みたいな。(彼の溺愛の対象である我が子を思い浮かべているのであろう事が考えるまでも無く分かるその締まりの無い表情を横目で一瞥し肩を竦めてみせたものの、次いで己に向けられた形容し難い眼差しに怪訝に眉を寄せ。優越感、とやや大袈裟にはっきり唇を動かすと自慢気な表情を湛えて。対象が己だけでないのが残念ではあれど彼より背が高いからこそ見られる様々な表情や仕草への愛しさを優越感の他に抱いているものの、小癪なようでその件に関しては口には出さず…言葉を飲み下すと一つばかり鼻を鳴らし。羞恥心を誤魔化すように破顔する相手の顔を一睨みすると幾度も聴いた愛着のある楽曲に彼と同じようにリズムを取って軽く足先を揺らし…己の振りが入る位置で条件反射と言った様子で軽く身体を動かすと我に返ったように動きを止め、気恥ずかしさに窓の外に視線を流すと移り行く景色を視界に映して)…内蔵助さんが歩く道が、俺の歩く道です。基本はあんたの背中に付いて行きますけど…ふらふら間違った方に行こうとしたら手引っ張って連れ戻すからな。覚悟しとけよ。――もうちょっとしたらコンビニ、寄りましょうか。何か買う物があったら考えておいてください。

  • No.227 by 大石内蔵助  2016-09-28 10:02:57 

…うん、成長するのは悪い事じゃないよ。ないんだけどね!これ以上大きくなんないで。俺からやすすの顔が見えなくなっちゃうのは寂しいからさ。…別に羨ましいなんて思ってません〜。(彼の得意気な表情を横目に渋い面持ち浮かべるともごもごと唇を動かし。眉根をほんの少し寄せて何処か棘を含んだ、間延びした語調にて返答。今まで自分達が発表してきた数多い曲の中でも、己がセンターを務めていた事があるこの曲には特別愛着があるようで、コールが掛かる毎にふんふんと鼻を鳴らし機嫌良く相槌を打ち。相手の振り付けが入る所で何気無しに隣を一瞥すると、思わずといった様子で身体が動くその姿に軽く吹き出し耐え切れず肩を震わせて。普段大人びている彼のお茶目な一面をからかいはせずとも、確と心に留めておきますとでも言うように深く頷き自らの胸をぽんぽん叩いて。…暫く車を走らせる内に見慣れた都会の景色の色は次第に薄まってゆき、いつしか辺りは緑豊かな田園風景に。辺り一面に広がる光景を目のあたりに懐かしむように目尻を下げつつ、相手の言葉にもう一度首肯を返して)花火と、飲み物と、……そのくらい?あっ、花火は花火でも線香花火付きのやつだからな!後打ち上げ花火もしたいから、デカイの買おう!セットだと安いし。やすす何買うの?お菓子とか?

  • No.228 by 堀部安兵衛  2016-09-30 23:48:36 

…俺が大きくなり過ぎたら内蔵助さんの事を見付けられなくなるかもしれませんしね。これ以上背を伸ばすのはやめときます。…俺も、あんたの顔を見られなくなるのは寂しいですよ。(目前に手を翳すと視線を下方に落とし、相手の姿を探している風を装ってわざとらしく視線を泳がせ…いつも通り可愛げのない小癪な言動を見せながらも声のトーンを下げて零した言の葉は真剣な響きを持って辺りに響き。栄えた場所から徒然と離れてゆくにつれ緑の増えて来た周囲の景色、悠然として何処か懐かしみのある風景にぎらぎらと強い眼差しを放っている事も多い切れ長の瞳を穏やかに細め…ハンドルを握る相手の姿を一瞥し、揶揄うように口端を軽く吊り上げると小学生の遠足のお約束の如し台詞と共に笑い混じりの吐息を洩らして)…取り敢えずそれ位で、後は必要そうな物見付けたら買いましょう。…お菓子は要りません、俺甘いのあんまり好きじゃないし。小腹が空いたらあんたの作ってくれたおにぎりの残ってる分を食べます。…内蔵助さんは欲しかったらどうぞ。三百円以内なら買ってやっても良いですよ。

  • No.229 by 大石内蔵助  2016-10-06 06:01:20 

本当?っていうかなーにそれ。内蔵助さんが欲しい物なら何でも買ってあげますよ〜って言う所だろ、そこは!…でも、どうせなら買ってもらおうかなあ。何にしようかな。(己の握ったおにぎりを食べると言う相手に照れ臭いような嬉しいような、何とも言えない気持ちになると瞼を伏せがちに視界を狭め。小首を傾げ少しの間思案した後口元を緩ませて。それから暫く車を走らせて行く内にぽつりと見えてきた白と青のお馴染みのカラーに車のライトをカチカチと鳴らし右折すると、コンビニの駐車スペースへと車を停めて。辺りに目を配り、エンジンを切ったり車内の温度を調節したりと忙しなく体を動かし…一通りの整理が付くと再び隣にぱっと顔を向け。二人の間にあるコンソールボックスに片手を乗せ、徐ろに半身を相手側に寄せると彼の唇に自らの唇を軽く押し当てて。満足そうに笑いにんまりと笑み自らの唇に親指を添えつつ、相手の肩をぽんぽんと叩き鼻歌交じりにドアを開けて)――よし!出て良いよ。

  • No.230 by 堀部安兵衛  2016-10-08 21:17:26 

――ッ…!くそ、あんた後で覚えてろよ……!(定番のコンビニエンスストア、その駐車場に停車してからも何やら忙しなく動いている相手を助手席に腰を下ろしたまま手持無沙汰に眺めていたのも束の間…ふと己側に寄せられた身に何事かと緩慢と瞳を瞬かせた刹那、軽く押し当てられた柔らかな感触。それが相手の唇だと気付くと心臓を鷲掴まれたかのような衝動に襲われ、蠱惑的な唇に吸い寄せられるように此方からも顔を近付け掛けたものの…他の車が駐車場に入って来るのを視界の端で認めると相手から距離を置いて乾いた舌の音と共に低く掠れた声音で呟きを洩らし凛々しい眉を憎らしげに寄せて。そわそわと落ち着かぬ気持ちを持て余したままに車から降りると半ば腹いせのようにドアを手荒に閉め、横髪を掻き上げると相手が鍵を閉めるのも待たず開かれた自動ドアを早足で潜って――)

  • No.231 by 大石内蔵助  2016-10-15 12:27:59 

…あ、待って待って!(ご機嫌に鍵を閉め終えちらりと相手に視線を移す…が、瞳に映ったのは彼の顔ではなく後ろ姿。そのままいそいそと店の中へと消えてゆく背中に呆気に取られ目を丸めるものの、次いでこみ上げる愛おしさににやける口元を食指と親指で抓り、短く息を吐き出して。駆け足でその後を追い閉じかけた自動ドアの隙間に割って入ると、立て続けに軽快な入店音が店内に鳴り響き。アイス、雑誌、飲み物と商品に順に目を配りつつ相手の元へ歩み寄り。先程と同じように軽く肩を叩き、派手なモールや折り紙等で大仰に飾り付けられた一角を指差すと更に距離を詰めひょいと顔を覗き込んで。…一度頭に手を触れさせるが、人目を気にしてか撫でることなくその手を離し彼の服をかるーく引っ張り)やーすす。あっちに花火あったよ。見にいこう。

  • No.232 by 堀部安兵衛  2016-10-19 22:38:56 

(頬辺に感じる熱さを誤魔化すように素知らぬ顔を浮かべると店内へと足を踏み込み、いささか自意識が過剰かとは思いながらも店員にお決まりのいらっしゃいませを投げ掛けられたタイミングで少しばかり頭を伏せてその場を通り過ぎ。入口に近いコーナーから半時計周りに店内をぼんやりと見て回っていた所でふと叩かれた肩に振り向くと予想した通りの相手の姿、先程の事など気にも留めていないと言わんばかりの澄ました表情で彼と視線を交えると指差されたスペースに視線を向けた…ものの、不意に詰められる距離と頭部に軽く触れた掌に面映ゆさを堪えるように眉間に皺を寄せ。以前は剣豪と呼ばれた身であるからか人の気配を察するのは得手なよう、一角に誰の姿も無いのを良い事に己の服を掴む華奢な手首を掴んで引き寄せると手指同士をほんの数秒絡ませ…直ぐに何事も無かったような顔をして相手から離れると近場にあった買い物カゴを手に先程指された棚を覗き込んで)…どれが良いですか、折角だから一番派手なヤツにします?あと、何か欲しいのあったらこのカゴの中に入れてください。

  • No.233 by 大石内蔵助  2016-10-25 01:13:51 

(己の気持ちを察してか、それとも彼の意思でか。一度離しかけた手を引かれた事に僅かに瞳を見開くものの、その後互いの手指を絡ませる所作に思わず目元が緩んでふふとはにかみ。まだ相手の長細い指の感触が残る指先に視線を落とし開いたり閉じたりを繰り返すと、再び相手の隣へ立ち軽く身を屈め下の棚を覗き込んで。さり気ない彼の気遣いには笑顔と共に感謝の言葉を添え…袋の一番上に線香花火が見える手持ちの花火セットと打ち上げ花火を交互に見つめその二つを手に取ると買い物カゴの中に入れ、膝に両手を付いてよいしょと腰を伸ばし。他に必要なものはないかと思考を巡らせた後、ふと先程彼が口にしていた“三百円までなら”のフレーズが頭を過るとお菓子のコーナーに目線を向けてそちらへと足を運び。行った先で小さなカゴを手に駄菓子を眺めている子供のすぐ傍で足を止め、甘いものが苦手な相手でも食べられるものを、と棚に並ぶ商品と値段を見比べて)…んー。とりあえず多めに買っといて、残ったやつは家に帰って主税と源吾と一緒にやろ!あと、はー……。

  • No.234 by 堀部安兵衛  2016-10-28 22:33:45 

…そうですね、主税も喜ぶと思います。っつーか、主税より源吾の方がはしゃぎそうな気もするけど。(確と血液が巡っている事が分かる指先の温もりに棚の中を覗き込む振りをして顔を背けると口元を僅かばかり緩ませたものの、己の隣に相手の姿が並んだのに気付くと表情を引き締めて。腰を伸ばす際の何処か年齢を感じる掛け声に吹き出しそうになった刹那、咳払いで誤魔化すと花火の近場に置いてあったライターを手に取り…念の為購入しておいた方が良いだろうと相手が入れた花火の上からカゴに放り込み。ふらりとチルド製品の陳列されている区画を覗いた後、相手の姿を探してカゴを片手に店内を闊歩し…ふと目に留まったのは小さな子供とさして変わらぬ表情をしてお菓子のコーナーを眺める良い歳をした大人の姿。込み上げる可笑しさとそれ以上の愛おしさに空いた手で思わずと言った様子で口元を覆い、暫し死角になる位置からその姿を眺めた所で何事も無かったような体を装って相手の前に顔を覗かせ。三百円と言わず彼が望むなら幾らの物であろうと懐が痛みはしないものの、甘やかしているようで気に食わないのか念を押すように口を開いて)…決まりました?三百円までですからね。

  • No.235 by 大石内蔵助  2016-11-02 02:00:11 

そんで主税は、花火する源吾を見て格好良いです!って目ぇキラキラさせて言うんだろうなー。ついこの間までは大きくなったら父さんと結婚したいって言ってたのに。なんか悔しい。(口にする事で改めて感じた愛息子の成長に嬉しいような寂しいような複雑な心境になると、ほんの数年前、まだ幼かった頃の息子に言われた言葉に思いを馳せ。視線を斜め上へと向けしみじみと語った後、再び目前に並ぶお菓子に意識を戻し目についた箱を二つ手に取りパッケージに視線を落とす…ものの、己が菓子を手にするのとほぼ同時に隣にしゃがんでいた子供が此方を向いて“お兄ちゃん二個も買うの!?”お金持ちだー!なんて、小さなカゴを両手に瞳を輝かせ始め。その期待に満ち満ちた眼差しに思わずぎくりと肩強張らせどうしたものかと思案するも、程なくしてやって来た相手の姿にほっと一息吐いて。きのことたけのこ、それぞれのチョコレート菓子を彼の持つカゴの中に入れ申し訳なさそうに一瞥しつつ、直ぐ様笑顔で数度頷き。後ろ手に軽く相手の背を叩きながら頼む!とでも言いたげにアイコンタクト)そうそう、このお兄ちゃんが買ってくれるって。なっ!そうだよな!!

  • No.236 by 堀部安兵衛  2016-11-07 14:57:07 

…仕方ないですよ、主税だってもう14歳だし思春期だろ。そういう時期って親の事うざったくなるでしょう?まだ主税は聞き分けが良くて良い子な方なんじゃないですか。あんたもそろそろ子離れの準備、した方が良いですよ。…主税が結婚してくれなくなったとしても俺があんたを貰ってやりますから大丈夫です。(“目に入れても痛くない”という諺の手本のように愛息子を甚く溺愛している相手にいささかの冷めた眼差しを送り水を差すかの如く半ば脅しにも似た台詞を投げ掛けた…ものの、冗談なのかフォローのつもりなのか得意気に片眉を持ち上げてしたり顔を。此方の様子を窺うような眼差しに何事かと瞳を瞬かせるも相手の視線と幼子の輝く眼差しに言わんとする事を察した様子、好かれるかは別問題としても小さな子供は嫌いではないようで低い位置からは見えないように相手を一睨みすると視線を下げあどけない小さな姿を覗き込んで。対子供用のぎこちない笑顔を作ると話し掛ける途中で言葉を噤んだりまろやかな口調に変えたりと落ち着きの無い様子、やり取りを間近で見ている相手の笑いを買っているような気がしてげんなりとした気分になりつつ低い位置にある双眸に視線を合わせるように腰を折り)…大人になったら、二個でも三個でも買えるようになるからな。……お前、じゃなくて…君、は何を買う…の、かな。

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