＿.教えて、/ bl

" Story 兼 あらすじ "


＿僕は人形として扱われてきた。
笑ったら気味悪がられて、泣いたらうざがられて、挙句の果てには殴られて。
「 喋るな 」って、「 笑うな 」って。
そう言うから、僕は感情も表情も捨てたんだ。
何もしなければ、誰も何も言わないから。

＿そうやって、生きてきた。ずっとずっと。

この生活にも慣れてきて、
僕の周りには平穏な日が続いた。
このままでも、もう良いかなって思ってた。

なのに、どうして＿、
君は来たの？

「 誰だよ、此奴をこんな風に扱う奴は。」

どうしたの、

「 許せねェ..！ 」

怒ってるの？

「 此奴も人間なんだぞ？！ 」

やめてよ、僕は人形なんだ。

「 此奴は人なんだ..っ、人形なんかじゃねェ！ 」

やめてって、僕は＿＿。


＿＿其の時、ぽたっと僕の真下の地面が濡れた。
地面を濡らした液体は、僕から零れているようで、擽ったさを感じた頬をそっと撫でてみた。

何、この液体は。...否、僕は知ってる。

＿＿涙だ。

嗚呼、僕は＿＿、泣いてるんだ。

感情なんて、捨てたはずなのに。
君が、君が引き出したんだ。
奥深くに眠ってた僕の感情を。

「 あ、りがと。」

口から零れたぎこちない言葉に又涙が溢れる。


＿＿此れが全ての始まりだった。
僕の感情を取り戻してくれた、感情を取り戻すきっかけをくれた君との物語。