運び屋とファナリス＿非募集

女だからって甘く見ないでください。…私、こう見えてとっても強いんです。（つっけんどんな態度につられてむっと頬膨らませ足元に転がる岩の塊を片手で鷲掴みにすると、手に力を込め粉々に粉砕して見せ。どんなもんだ、とでも言うような表情浮かべ片手を差し出し）

…へェ、やるじゃナァイ。けどま、オレだってそんぐらい出来っけど。（岩の塊を見事に片手で粉々に握り潰す相手を目の前にすれば、面白そうに眺めてニヤリと口角上げ。普通の人間ではないという事がはっきりと分かり、もしかしたら相手の髪色からして同じファナリスなのかもしれないなんて考えつつ言い返し）

それくらい…＿失礼します。（普通の人ならそう簡単に熟す事の出来ない芸当を目の前に驚く所か楽しそうに眺める相手を見て、瞳を細め警戒の眼差し送れば一度深く息を吐き出しその場で構えをとり。少々乱暴ではあるが彼がファナリスであれば己の拳は軽く受け止める事が出来るだろう、と相手の腹めがけて拳を放ち）

＿！っと…、危ねェだろーが！急になにしやがる！（己の腹めがけて相手の拳が放たれているのに気付けば咄嗟の判断だが、片手で相手の拳受け止めて。なんとか止められたものの声を荒らげれば怒鳴り散らし）

…！す、すみません。（受け止められた拳に大きく目を見開き、その瞳へ嬉しさと感動の色を浮かべるも次ぐ怒鳴り声に申し訳無さげな面持ちへと変化して。腕を降ろし相手の顔をまじまじと見つめた後、「やっと見つけた」と、頬緩ませ呟き漏らして）

謝るぐれェならやんじゃねェよ。（素直に謝られると怒る気が失せていき、眉寄せながら溜息混じりに呟いて。相手の言葉に疑問抱けばゆるりと首傾げて「あ？…なにがだよ」と問い掛け）

その、私、自分と同じファナリスをずっと探していて。…お会い出来て光栄です。（最初こそ罰の悪そうな表情でいるものの、言葉を紡いで行くにつれキラキラと瞳輝かせて）

！…さっきから勘づいてたけどよ、お前もファナリスだったんだナァ。…つか、ンな目で見んな！（ファナリスという単語に過剰に反応示しつつ目を見開き、じーっと相手を眺めながら先程の強さにも納得して。相手からの眼差しにう、と言葉詰まると両手で相手の目を目隠しし）

遅れてしまってすみません。（土下座、）

はい！…あの。私の名前、モルジアナといいます。（目隠しされてしまった事で遮られた視界に困惑しつつ己の両拳をぐっと握り締め名乗りを上げ。ぱちぱち、と瞬きを繰り返し。未だ視界は暗闇のままだが視線は相手に注ぎ続けて）