名無しさん 2015-05-21 22:30:03 |
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(なるべく早めにと言われたからにはいつものように長風呂するわけにはいかないため、湯船にも浸からずに髪と体を洗い終えれば早々に上がって。さすがに風呂上がりにコートまで着込む気にはなれず、シャツにベストという普段よりもラフな格好に着替えれば髪をタオルで拭きながら部屋まで廊下を歩いて行き。途中出くわした次郎太刀と二三言葉を交わすと忙しなく小走りで自室へと戻り、障子戸を勢い良く開けて「遠征部隊が帰ってきたから今晩は酒盛りするんだって、安定どーする?」と今しがた聞いたばかりの話を相手に伝え)
(殆ど長湯が常の相手のこと、ある程度は待つ事を覚悟していたものの存外早く戻ってきた彼を少々意外に思って。相手の言葉に悩ましげな表情見せれば「別に構わないんだけどさ、明日は出陣でしょ?夜更かしも程々にしないと」と埋まった一週間分の予定表を思い出しつつ告げて。しかし酒盛りとなると就寝の直前まで続くのは目に見えており「どうする?参加するならするで今入って来ちゃうけど、お風呂」と言葉より先に替えの服を取り出すべく箪笥に手を伸ばしながら)
んー……ちょっとだけ顔出して、あとは部屋で飲もっかな。すぐ寝られるし?
(相手の言い分は尤もではあるが、近侍という役割を担う以上遠征部隊を労う酒盛りに顔出しすらしないというわけにはいかず。少し考えてから折衷案を提示すると、タオルで髪の湿り気を拭き取りながら「今なら風呂空いてるし、入ってくれば?」と返して。鏡台の前に座り引き出しから櫛やら椿油やらを取り出せば、それきり相手には見向きもせずに髪を整え始めて)
それには同意。じゃ、そうしようか。
(珍しく心から賛成の意を示し頷いて。ちらりと視界の端に映った相手はいつもの通り鏡台に向かっており、彼奴も飽きないな、なんて自らの理解が及ばない物事に励む彼を神妙な面持ちで見遣り。箪笥から薄手のシャツにジーンズを引っ張り出せば小走りで部屋を出て行き、其の侭真っ直ぐ浴場に向かい)
(風呂を済ませたからといって、まだ日の出ているうちからだらしのない格好をするのも気が引けて。髪を結わえ耳飾りを着け終えると相手が戻ってくるまで手持ち無沙汰になってしまい、剥がれかけた爪紅を塗り直そうと小瓶を取り出し立ち上がり。風通しの良い縁側に腰を下ろすと塗り直す爪の紅だけ拭ってから刷毛で丁寧に色をのせていき)
(早く入って来いと言った分、自分だけ長湯する訳にも行かず早々に体と髪を洗い終え上がって。くしゃくしゃとやや雑に髪の湿り気を吸い取れば持ってきたシャツに着替え。首から手拭いを提げては早足で部屋へと戻り、縁側に相方の姿を見止めれば「上がった。もうそろそろ出た方がいいかな」と声を掛けて )
お帰り、じゃあそろそろ行こっか。
(塗り終えた爪が触れてしまわないよう気をつけながら小瓶の蓋を閉めると、ちょうど帰ってきた相手を一瞥し部屋の中へと戻って爪紅を仕舞い。酒盛りの話に気を取られ忘れていたものの午後の間ずっと内番で酷使した身体はそれなりに空腹を訴えており、「今日たぶん鯖味噌だよなー、さっきいい匂いしてたし」と心なしか嬉しそうに零しながら夕餉の席へと向かって)
あ、お前も分かった?実を言うと、あの時からお腹空いてたんだけど。
(夕餉の準備は出来ているのだろう、歩を進める度に空腹感を刺激する匂いが鼻孔を擽り。やがて集会や毎食ごとに使用される広間に辿り着けばすっと襖を開き、ぐるりと辺りを見渡せば他の面々は既に着席している様子で。急かす様に「もう皆集まってるって、早く」と言うや否や足早に定席へと向かい )
うわ、本当だ。
(ぽつりと零して促されるままに広間を進み相手の隣に腰を下ろすと、審神者の食前の挨拶を皮切りに各々食事を始めて。鯖の身を解していると食事の後に酒の肴を作るのだという堀川に宴への参加の可否を問われ、先ほど二人で決めた事を伝えてから「そんなに飲むつもりないし、俺たちの分はいいよ。ね、安定?」と相手にも話を振り)
うん。ちょっと顔を出す程度だから、ね。
(同意を促されれば数度頷いて見せ、了承を得ると改めて食膳に向かい。白飯に味噌汁、鯖の味噌煮、野菜の漬物、簡素ながらも種類に富んだ夕餉は飽きが来ない。やって来たばかりの頃は満足に扱えなかった箸を器用に使い漬物を口に運びつつ"これが幸せって奴なのかな、たぶん"なんてぼんやりと考えてみたり)
(程良い味付けの料理に舌鼓を打ちながらふと目を上げると賑やかな短刀の面々とそれを窘める彼らの兄の姿が映り、微笑ましく思いつつも同時に部隊編成の事が頭の隅にちらついてしまい視線を落として。食感の良い漬物を齧りながら食事中には似つかわしくない難しい顔をして"練度を考えればやはり古参の粟田口の短刀や脇差を連れて行くべきか""刀装は足りていただろうか"とあれこれ考えを巡らせ)
(常よりほんの少し遅れた夕餉、続く宴会に向け時計盤の短針は早くも八を指そうとしており。手の込んだ料理の数々を頬張りつつ、何時もなら食事中にも関わらずあれやこれやと互いに言葉を交わす相方の声が聞こえないことに違和感を覚え。傍らの彼を見遣れば何時にもなく悩ましげな表情が目に入り、流石に疑念を抱いたのか投げ掛けた問いは的外れも良い所で)
…何、漬物苦手だったっけ。
(常よりほんの少し遅れた夕餉、続く宴会に向け時計盤の短針は早くも八を指そうとしており。手の込んだ料理の数々を頬張りつつ、何時もなら食事中にも関わらずあれやこれやと互いに言葉を交わす相方の声が聞こえないことに違和感を覚え。傍らの彼を見遣れば何時にもなく悩ましげな表情が目に入り、流石に疑念を抱いたのか投げ掛けた問いは的外れも良い所で)
(/わわ、一部抜けてしまっていたので修正させて頂きました…!!連投すみません;;)
…え?あ、考え事してただけ。漬物はべつに嫌いじゃない。
(そんなにも渋い顔をしていたとは自覚しておらず、指摘されてようやく我に返ったように相手を見て頭を振り。呆れの言葉が返ってくるのは目に見えており何か言い返される前に相手の膳に箸を伸ばして胡瓜の漬物を掠め取ると、「あーでも俺、漬物は茄子より胡瓜のほうが好きかな。交換ね」と自分の分の茄子の漬物を勝手に相手の皿に移し、掠め取った胡瓜の漬物を御菜に白飯を頬張って)
(/大丈夫ですよ、了解しました!!)
どうせまた…ってちょっと、何してんのさ。
(案の定彼の言葉に呆れ顔、二の句を紡ごうとした矢先皿の上から消えた胡瓜の漬物。これが常のことなら喧嘩の発端になりそうな程咎めるものの、先程の件もある為「今日だけだからね」と眉を顰めるに止めておき。此方の皿に残された茄子を見遣れば嘆息、然し嫌いな訳でもないのか相手と同様白飯と共に口に運んで)
(存外寛大な反応を返された事が不思議でならず横目で相手の表情を確認するも、そこから読み取る事ができたのは呆れの感情のみで。おかしな事もあるものだと内心首を傾げつつ、かと言ってそれ以上何か言えば喧嘩に繋がる事必至であるのは分かっているため黙って食事を進め。やがて綺麗に平らげると両手を合わせて食後の挨拶を済ませ、「まだ時間あるし、炊事場の片付け手伝ってくる」と膳を下げるため席を立って)
(炊事当番の刀剣や短刀の面々が広間から去り始めた所で、残った面子はある程度一定の場所に集合しており。あの輪の中に入っていくべきかどうかは悩ましい所で、如何したものかと考え込んでいると不意に降ってきた相方の声。只でさえ多くの刀剣が生活する本丸、宴と云えばその洗い物が並大抵の量でないことは想像に容易く。彼に続き膳を下げるべく立ち上がれば「…僕も手伝おうか?大変そうだし」と持ち掛けて)
じゃあ手伝ってもらおうかなー。
(この人数分の皿を洗うのはなかなかに骨の折れる仕事であり、今回は素直に相手の申し出を受ける事にして。炊事場に入ると真っ先に案の定溜まっていた皿の山が目に入り、洗い場から調理台に目を移すと先に酒の肴を作ってしまおうと忙しなく動き回る数人がいて。自分の膳を洗い場傍に置いては腕捲りをしながら堀川に声をかけ、相手を振り返り「割らないでよね」と揶揄うように短く告げて)
お前こそ、ね。
(傍目に見てもその慌しさがはっきりと分かる厨、相手の膳の脇に運んだ膳を並べれば此方も腕捲りを。半ば茶化す様な彼の物言いに負けじと言葉を返せば水道の傍に設置されたホルダーからスポンジ二つを鷲掴み、「はい、これ」と隣の相方に押し付け蛇口を捻って。勢い良く流れ出した水の量を調節し、ホルダー近くに数本置かれた洗剤の内一本を手に取り。)
どーも。
(此方も蛇口を捻り受け取ったスポンジを水に浸すと、手を伸ばして洗剤を取り適量をつけて泡立たせ。なるべく手早く、それでいて洗い残しがないよう丁寧に皿を洗っていたかと思えば、不意に「あーあ、明日の出陣が無ければなぁ」と名残惜しげにぼやいて。酒盛りが特別好きなわけではないが、今は余計な考え事をせずに済むくらい飲んでしまいたい気分なのも確かで、至極つまらなそうに洗い物を続け)
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