フェリシアーノ・ヴァルガス 2015-05-21 18:19:00 |
通報 |
よい...しょっと。お前...少し重いぞ
(相手に体重を預けられ立ち上がってみれば、相手が思ったより重く少しよろけかけたものの、いざ立ち上がってみるとどうにかなりそうだったので)
家までの道、分かるか?
ヴェ、ごめん…
(そこまで重いかなぁ? と内心首をかしげつつ、弱々しく呟いて、頭を寄せてきゅっとしがみついて)
うん、…案内するね
このまま、真っ直ぐだよ……
(きた道を戻るように道案内をして)
よし、まっすぐだな
(歩き出したのはいいが一歩歩くごとに相手の体重がのし掛かってくるようで息を切らしていたが悟られないように一歩一歩確実に歩き出し)
何であんなところにいたんだ?
(一度知らない人認定されたのであくまでも初対面を装うために不自然でない質問をし)
大切な人をね、探してたの…
(ゆったりと掠れた声で耳許で「でも、見つからなかった」とまるで何かを誘うような吐息混じりに囁き)
なっ...!
(相手の吐息混じりの囁きにゾクリとしつばを飲み込んだが顔が赤面したのは隠しきれておらず)
こ、この道でいいのか?
(少しでも悟られないよう相手を振り返りもせずに)
うん、いいよ…、そこのおっきな木を越えたら、見えてくるはず…
(相手が動揺したのを視界の隅で認識しつつ、相手の首を抱き締めるようにしがみつき肩口に擦り寄るように顔を埋めて密着して)
背中…おっきいね…
え、背中?そんなに大きくはないと思うが?っていうかお前、大丈夫か?
(相手の言葉の意図は分からないがそれよりも相手がどことなく弱々しいのが気になって)
何て言うか、安心する背中…
ん、ごめんね…ちょっと眠くなってきちゃっただけだよ
(だから大丈夫、と苦笑いしながら)
お、おい!もうちょっとだから寝るな!あ、ほら!あそこだろ?
(疲れさせてしまったかと自分の行いを後悔したが今はとにかく無事に家に運ぶことだけを考えることにして)
(鍵を開けて部屋にあったソファにとりあえず寝かせて)
はぁ、はぁ...お、おい起きてるか?
(相手が起きているか確かめるために顔を近づけて)
ん…
(それまで目を閉じて死んだように脱力していたが、相手の気配が近付くと両腕を伸ばしてその首にしがみついて相手を自分の上に引き倒し)
え、うわっ!
(バランスを崩してしまい相手の胸に倒れ込んで)
いった...大丈夫か?っていうか何するんだよ
(こいつまさかオレに気付いているのかとも思ったが単に寝ぼけているだけかと思いため息をついて)
ねぇ…、俺はフェリシアーノ…、お前の名前は?
(相手の頬を両手で押さえ、扇情的に潤んだ目で薄く微笑み、相手の目を覗きこんで)
お、オレの...名前は...
(相手の瞳に魅入られるように言葉を紡ぎかけたが)
........!オレではもうお前を運べない。起き上がれないなら...そこで寝ろ
(そう言うとどこからかタオルを持ってきてかけてやり)
何で名乗れない?
(今更知られることを恐れているのかそれすら分からずに小声で呟いて)
お前、起きていたんだな
(やや気まずそうに)
名乗れないんじゃない、名乗る必要がないからだ
(呼吸を整えて相手と向き合い)
トピック検索 |