フェリシアーノ・ヴァルガス 2015-05-21 18:19:00 |
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ち、違うよ!
…だって、今までお願いしないとしてくれなかったのに……、だから、嬉しくて…、びっくりしちゃった
(真っ赤な顔を顔を伏せてしまうが、震える声は喜びそのもので、案の定、記憶が混乱していたときのものは覚えていないのか回数に入れられていなくて)
じゃあダニエル、今からでもたくさん食べよう!
ダニエル軽いもん!
(がしっと相手の手を握って、力強く言い切り)
そ、そんなにびっくりしたか。そうか...
(いつもこちらがびっくりしていたような気がするので、少し嬉しいのと同時に、記憶の混乱時の出来事を覚えていないのはどう受け止めたらいいのか分からずに困惑し)
え、オレはそんなには食べられないから...
(相手の気迫に押されながらも何とか自分の意見は言って)
うん…、でも、びっくりしたけど、すっごく嬉しいよ!
ありがとう!
(小さな身体をぎゅっと抱き締めて)
少しずつ増やしていけばいいよ!
ほら、俺が妻なんでしょ?
子育ては妻の役割だもん!
(ね? と顔を覗きこんで)
そ、そんなたいしたことでもないだろ!もう...
(抱き締められるのは未だに慣れずに恥ずかしさと戸惑いで)
こ、子育て...
(相手の言葉が心にぐさりと突き刺さり放心状態になって)
たいしたことだよ…、俺一生忘れないもん!
(お返しに、と相手の顎を持ち上げて唇に軽くキスをして)
うん!
俺頑張るから!!
(天然故に相手のショックにも気付かず)
ば、バカッ!そ、そういうことを安易にするなっていつも...言って...
(人懐っこいので誰にでもするんじゃないかと不安になって)
........
(突然走り出してその場を去って)
えっ…、だって……
(彼のことを何よりも誰よりも一番好きだから良いではないか、そう思って戸惑い)
あっ、ダニエル……?
どこいくの
(突然走り出した彼に、呆然と立ち尽くして)
はぁ...はぁ...い、いくらオレが小さいからって子育てはないだろう...
(そう言って自分の小さな手を見て『無理もないか』と自虐的な笑みを浮かべて)
ダニエルー?
どこいっちゃったのー??
(完全に見失い、辺りをキョロキョロと見渡しながら、「俺、変なこと言ったかなぁ?」などと、自分の失言に気づいておらず)
..............
(自分の手を見つめながら、大きくなる方法はないか、それとも大きくなるまで会うのを控えるかなどいろいろ考えて)
大きくなる方法って言ってもそこら辺に都合よくアーサーが転がっているわけでも....ってここ...どこだ?
(森のような所に迷い込んでいるようだがこのような場所は知らず辺りを見回しながら歩いて)
ダニエル……、ねえ、出てきてよ
俺、ごめん…、謝るから、ねぇ
(少しずつ、歩き回る速度も落ちてきて、むしろこのまま探し続けてもよいのかも迷ってきて)
.......何か本格的に迷ってきた気が...うーんとりあえずあそこの水飲むか...飲めるのか?
(近くにあった水場に近付いて飲もうとし、その時水面に写った姿に愕然として)
だ、誰なんだよ、これ?と、とりあえず飲むか
(喉の乾きには抗えずにやむなく水を口に含み)
これは...
(今さっき自分が見つめていた手とは明らかに違う大きなものとなっていて、立ち上がってみると目線も違うものとなっていて)
嘘だろ...
(しばらく呆けていたが辺りが暗くなりかけていることに気付き)
アイツが心配だ...
(道は分からなかったが歩き続けていると、木の根元に見知った顔が座り込んでいるのが見えて)
..........どうかしたのか?
(気付いてほしい、気付かないでくれ、二つの相反する感情から初対面を装い声をかけて)
(上から降ってきた言葉にゆっくりと顔をあげ)
ルート…?
(その姿があまりにも似ていたから、つい口から出てしまい)
....オレはルートではない。こんなところで何をしている?
(気付かれなかったことにどこか安堵を覚えながらしかし別人に間違えられた事が言いようもなく悲しくて)
(親友の名前を言ったあと、すぐに違うと確信したが、それは言わずに、そうか、じゃあ)
ごめんね…、友達に、すっごく似てたんだ……
(苦笑いしながら謝罪して)
ちょっと疲れちゃって座ってたの
そろそろ暗くなるから帰った方がいい
(疲れきった相手に酷だとは思ったが、夜の森は危険と判断し、『立てるか?』と聞き、帰るように促して)
(こくりと頷いて、背後の樹の幹にしがみつき、膝を立てようとするもずるずると崩れ落ちて)
あっれー、どうしちゃったのかな、俺…?
立てないや…
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