ぬし 2015-05-13 16:22:43 |
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なッ…!わ、私はそんな事は一言も言ってませんッ。……違うというのなら、きちんと説明してください。( 自分の考えを見透かされているような相手の発言に一瞬言葉を失いかけ。確かに相手の目指す目的地の一つにその様な如何わしい場所を候補に入れてはいたものの、自分の考えている方向性や少しでも性的な事を考えていると知られてしまった事自体が恥ずかしいのか顔を真っ赤に染め、普段の大人しい口調からは容易に想像出来ない程の大声を出して否定し。しかし、その自ら出した大声によって自分の今の状況はあまりにも取り乱し過ぎていると気が付けば、一先ずそこそこ長い付き合いの後輩の言葉を信じてみようと決心し。こほん、と口元に片手あて先程迄の行い誤魔化すように咳払いをすると、慌てふためいていた表情をきりッとした其れに戻し。相手の初恋云々等露知らず、必ず真実のみを話すようにと、顔の近さ其の儘に大きな金色の瞳で相手の両眼をじぃっと覗き込み )
うっ…えっとー…まあ仕方ないか…。園田先輩にはかなわないですよ本当。実はアイドルショップに行こうと思ってたんです。言っちゃうと俺、μ'sの大ファンなんですよね…
(まるで己の全てを内側まで見透かしてくるような、綺麗な輝きを放つ相手の瞳に真っ直ぐ見咎められてしまうと目線を逸らすことすら憚られて、この人には隠し事は通用しない、そんな風に己に思わせてしまうだけの独特の雰囲気のようなものを今の相手からは感じて、少し悩んだ末に決してやましいことではないのだから素直に行き先とそこへと向かう目的まで全て話そうと決心をしては、かつての後輩である己がスクールアイドルとしての相手の姿を知った上で一ファンとして彼女の所属するアイドルグループを応援しているのだと知ったらどんな反応をするだろうなんて好奇心を抱き、敢えてリアクションを待つように言い終えてから相手の様子を窺い
ふぁ、ファンなのですか、?!私達の…ッ。…ですが、その、別に隠す事では無いでしょう。( 漸く真実話そうとする素直な元後輩に満足そうな表情浮かべるも、一体どんな言葉が飛び出して来るのだろうかと内心ドキドキと胸高鳴らせ乍其の内容聞けば強い驚きからキョトンと双眸円くさせ。暫くは混乱から何も言えず、羞恥で耳まで真っ赤に頬染め上げ口をぱくぱくと開閉させるだけだったものの軈て声出せるようになると照れ隠しも含まれているのかやや悲鳴の混じった叫びを上げ。沢山のアイドルグループの中から自分達のグループを応援してくれる人に会えた事自体は純粋に嬉しいのか口許を緩ませるものの、μ’sのファンというだけでそんなに隠したいものなのだろうかと長い艶のある黒髪揺らしながら不思議そうに緩く首傾げ )
いや~でも、いくらファンだからって知り合いに自分とか友人の写真とかグッズとかそういうの持たれてるのって結構複雑じゃないすか?それとも園田先輩はそういうの意外と気にしないタイプだったりします?
(確かに相手の言うとおり単にファンだからというだけだったなら真実を話すことに何の躊躇いも無かったのだが、これからμ'sのグッズを買いに行くということになれば話しは別で、彼女たちはスクールアイドルという肩書きこそあれどあくまでも自分たちと同じ学生であり、今は学校が別々とはいえ当時はそれこそ色々と世話を焼いてくれたし、お互いにそれなりには近しい間柄だと自負していて。だからこそ、そんな自分がアイドルショップで相手やその仲間たちのグッズを買いに行くと聞いてしかもそれを所持されるということに何とも思わないものなのだろうかと逆に疑問を感じて問いかけて
言われてみればッ、…そう、ですね、。複雑、というか…嫌、というわけでは無いのですが…どちらかと言えば恥ずかしいです。( 自分達のファンという事実を聞かされただけでは、グッズの所持に迄考えが及ばず。スクールアイドルではあるものの、そのファンになった事の無い身としては、ファンのする行動と言えば大方インターネットで動画を視聴したりミュージックプレイヤー等で音楽を聴いたり、スクールアイドルの真骨頂であるライブに足を運ぶ事程度にしかそもそも想像力が働かずに。改めて自分達のグッズを買う元後輩の姿を想像すると、相当の恥ずかしさは感じるものの不思議と嫌悪感を抱く事は無く。唯、僅かに、例えば穂乃果の写真を所持する相手の姿思い浮かべれば胸の奥焼かれるような感覚得るも、そう気にする程度の事では無いとふるふると首を横に振れば、相手の心配するような事は殆んど無い事を告げ )
あはっ、恥ずかしいですか。なんていうか園田先輩らしいっすねそういうの
(自身がμ'sのファンであり、そんな自分がアイドルショップへ行くことの意味をようやく相手も理解したようで、恥ずかしげな表情を浮かべているのを見やり。昔から普段の相手は凛としていてカッコよく、それこそ異性のみならず同性からも羨望の眼差しを送られる程であったのだが同時に極度の照れ屋であがり症という意外な弱点があったことも殆ど部活のみの付き合いだったとはいえ2年間を共にした自身の記憶には残っており、そんな記憶に残る相手の姿と今の姿が重なり合うと口元に手を当てて思わず声に出して笑ってしまい、此方の発言に対する感想やリアクションが昔からずっと変わらないなと感じさせられて気分が和んでいくようで、ついついからかうようにクスクスと悪戯な笑みを浮かべたまま相手らしいなと率直にそう表現をして。しかしとりあえずμ'sのグッズ、特に自分の場合は相手のものが目当てなのだが、そういったものを買うことや所持することに対して抵抗はそれほど無いということを知れて、これで相手に引け目を感じることなく買い物が出来るなとそんなことを考えていて
笑わないでくださいッ、もう。…それで、古河くんがμ’sのファンだという事は理解したのですが、結局何処へ向かう途中だったのですか?( 昔からの知り合いならではのらしいという発言に自分自身理解して貰っているような感覚得れば、懐かしさと喜びが入り混じったような暖かい感情がじわりじわりと溢れ出すも、仮にも歳下でずっと部活動の後輩であり何度かではあるものの其の活動の中では気に掛け細やかな指導をしたことのある相手の無邪気な笑顔見れば心から怒ってこそいないもののやはり元先輩として、そして相手が応援するμ’sの一員して体裁があるのか照れ隠し含めつつ優しく喝入れて。ふと、そもそもの相手の目的地を未だに訊いていない事を思い出せば、μ’sに関係ある場所を予想しつつそれならばきっと自分にも案内出来るような所なのだろうと考え乍、一度相手が言い淀んだその場所を再度問い掛けて )
アイドルショップですよ。そこで園田先輩のあんなグッズやこんなグッズを買おうかなって…ね?
(己は彼女に心惹かれ片思いをしている、そしてそんな想いの前に相手の所属するμ'sの大ファンである。それならば何も引け目を感じる必要もないし隠す意味もなく、話しても別にいいかと考えては自身の目的地について素直に告げたところで、少しだけ意地の悪い感情が胸の内から芽生えてきてしまったようで、敢えて相手からの誤解を恐れずに聞きようによってはいかがわしく聞こえなくもない怪しげな物言いをしてはニヤッと笑って、相手の顔をそんな表情浮かべたまま覗き込むようにして反応を窺っていて
あッ、あんなッて…どんなですかッ!…買う予定のものを教えていただかなければ、案内出来ませんね。( どの様にとも取れるような相手の言い回しに案の定悪い方向へと想像力働いてしまえば、性に関する知識こそ乏しいものの自分の考えられる限りのもの思い浮かべてしまうとみるみる顔を赤らめて。暫し困ったような表情浮かべるも乱れた心は段々と冷静さを取り戻し、今迄見てきたアイドルグッズのラインナップと相手が自分から言い出しているという事実からそうそう変な商品では無いのだろうと予想して。現在の道案内をする側と案内される側の立場逆手にとり、悪い冗談述べる相手に交換条件差し出せば腕組み黒髪ふわりと靡かせ乍ふいッと顔を背け )
あれれー?俺は別にブロマイドとかストラップとか買おうと思ってただけなんですけど…園田先輩もしかしてイヤらしいこと考えちゃってます?それとも買われたら困るような文字通り危ないグッズがあるとか?
(案の定というべきかこちらの思惑通り自身の期待を全く裏切らない反応を見せてきた彼女に対し、やはりこういったことに免疫がないのは相変わらずかとニヤニヤと意地の悪い笑顔を浮かべながら顔を寄せていけば、自身はあくまでも当たり障りのないごくごく普通のグッズを買う予定であったことを後出しで口にしながら、更に彼女へと追い討ちをかけるようにいかがわしい想像でもしたのかと事細かに指摘をしていきつつ、スクールアイドルの公式グッズならばそもそも怪しげなグッズ自体あるはずもないことはわかっているのだが、それでももう少し相手のこういった反応を楽しみたいと考えた己はこちらから顔を背ける相手の視界に入り込むように軽い足取りで回り込み、からかうようにして問いかけて
あッ、ありませんッ!その様な、その、…は、破廉恥な考えもグッズもですッ。あんまり揶揄うと、本当に置いて行きますよ。( 様々な羞恥心から逃げるように視界から相手を外したというのにも関わらず、其れを無に帰すように回り込まれてしまえば更に顔赤らめた後一歩二歩と後退し。相手の買い求めたいと考えているものが、以前ににこや花陽などに連れられたアイドルショップのラインナップと変わるものでは無いごく普通のグッズであると分かれば安心こそするものの、殆ど思考を読まれてしまっている現状が何か変わるわけでも無く。一歳さとは言え歳下の相手に完全にペースを握られてしまえば、興奮と羞恥に瞳に薄く涙の膜張り乍悔しそうにじぃっと軽く睨みつつ、やや真実とは違うものではあるものの体裁がある為にはっきりと自分の考えていた事を伝えると、先輩を弄って遊ぶ相手に呆れた口調で述べれば小さく溜息吐き )
冗談ですよ、冗談…そんなに怒らないでくださいって
(かつて部活の時に相手から感じた凛としていて落ち着いた雰囲気がすっかり見る影もないぐらいに思い切り取り乱し、瞳に涙まで浮かべるのを見えると、相手をからかって遊ぶのもほどほどにしておかないと今度は仕返しやお説教が怖いと考え、ここら辺が引き際かと、まずはこれまでのことを全部笑い話にしてしまおうかとさっきまでのを冗談の一言で片付けようとしてヘラッと悪びれた様子のない笑顔を相手へと向けては手をパタパタとヒラつかせながら興奮状態を宥めようとしていて「これはあれですよ、ほら、久しぶりに先輩と会えてテンション上がりすぎて自分が抑えられなかったんですよー」とりあえず口では尤もらしいことを言いつつ、とりあえず自分の度の過ぎた行いを許してもらいたい一心で、口から出任せをいってしまっているような気にもなるのだが今回ばかりは強ち間違いでもないため罪の意識はなく
ッ、冗談…ですか。私も、古河くんに会えた事は嬉しいですが、調子に乗り過ぎです。( 今迄の言動を全て冗談にされてしまえば多少は相手を疑うように眉を潜めるものの元来の真面目な性格から割とすんなり受け入れてしまい、しかし其れだけで先程受けた様々な屈辱が消える訳では無くやや恨めしそうにじとりと相手見つめて。続けて取り繕うような言葉に最悪といっていい程にまで落ち込んでいた機嫌は改善の兆し見え、心から思っているのか自分の気持ちをさらりと紡ぎ乍も忘れずにお叱りの言葉も添えて。漸く揶揄いがひと段落すると、外が暗くならない内に相手の用事を済ませてしまわなければと手許の携帯電話で現在の時刻確認すると「 目的地はアイドルショップ…で、いいんですよね?案内します、 」気を取り直して方向転換し付いてくるように、とでもいうように相手の顔に視線向けて )
おー、そっかそっか、園田先輩も俺に会えて嬉しいんすねー
(ふと垣間見えた相手の本心を聞くことが出来れば、自分と同じく再会を喜んでくれていることがわかると、少なからず自分のことを思ってくれているのかなとそんな風に思えて不思議とテンションが上がっていき、案内をするからと言って踵を返して歩き出した相手のすぐ後を早足で追って隣に並んで、にっこりと満面の笑顔を浮かべては「それにしても…こうして男女一緒にならんで歩いているとカップルみたいですねー」こういった話しが何よりも苦手だとわかっている相手に敢えて今のシチュエーションについて己の欲望を隠すことなく、思ったままにそう口にしてみせては相変わらず笑みを崩さぬまま相手のリアクションを待っていて
ッ!…は、離れて歩けば良いのでしょうか。( 道に迷ってしまった元後輩と道案内をする元先輩、色恋沙汰には自分から関わろうとしない消極的な習慣の所為かそんな関係図しか頭に浮かんでいなかった為に、唐突に男女の関係を口にされれば自分の考えの範疇を超えた発言にぴたりと足を止めて。今の今まで全くと言っていい程にそのような恋愛絡みの関係性を、相手だけとは言わず誰に対してでも意識をした事がない為、詳細を想像せずとも頬を真っ赤に染め。これまでのμ’sの曲では男女の恋を意識した歌詞も勿論含まれており其れを作詞しているのは他ならない自分自身にも関わらず、驚くほど免疫がついていない脳内はほぼ錯乱状態と言っても過言では無く。数秒間は何も言葉に出来ず小さな口をパクパクと開閉するだけだったものの、ようやく声が出る迄回復すれば、振り絞るように言葉紡ぐと相手から人が一人通れるくらいの距離まで離れてしまい )
ちょ、先輩、今のは冗談ですって。今時男女一緒だからすぐカップルなんて、そんな安直な考えするやつ居ませんよ
(こういった男女の交際を意識させるような会話のノリは相手が苦手としていることがわかっていながらも不用意な発言をして相手をからかってしまった自分が悪いというのは紛う事なき事実であり、自業自得であることもハッキリ自覚はあるのだが、それでもやはり今のようにお互いに他人同士と言っても差し支えないレベルにまであからさまに物理的な距離を置かれてしまうとやはり少なからずショックであり、慌てて相手の方へと自ら駆け寄り距離を詰めていき再び先程までのつかず離れずの距離へと戻って、さっきの自身の発言についてはキチンとフォローを入れておきつつ「それにほら、俺と先輩とじゃ周りから見てもどう見ても釣り合わなすぎてそんな勘違いをする余地すら無いと思いません?」半ば自虐的に、それでも表情は相変わらずお気楽でお調子者といった風な笑顔のままで同意を求めるよう言ってのけては軽く肩を竦めつつ相手の方へと顔を向け
そんなもの、なのですか?…釣り合うかどうかは、…その、よくわかりませんが、。其処まで言うなら、( 相手から其れなりの距離を置いてしまった理由としては、他人からカップルと見られたくないからというものでは勿論無く只々単純にそういった恋愛絡みの事柄に自分が関わってしまうのは恥ずかしいからという幼稚な理由ではあったものの、やや傷付いた様子見れば一気に申し訳なくなり。とは言え上記のような理由を伝えることすら憚れれば、釣り合う云々の話をおそらく伝わる可能性は低いと解り乍も遠回しに否定すると、今以上に距離を取る事はせずに。相手の笑顔につられるようにくすりと控えめの微笑めば「 改めて、向かいましょうか。 」と一歩足を踏み出すとゆるりと振り返り乍呼び掛けて )
あっ…はい、そうっすね
(相手とは部活を通しての仲ではあるものの、それでもそれなりには長い付き合いではあったと自負してはいるが、自分の記憶の中で彼女が今のような優しく慈しみさえ感じさせるような笑顔を見せてくれたことなど本当に数える程度しか無かったように思えるし、目的は道案内という何の面白みもロマンの欠片もないような状況ではあるが、それでも今は二人きりであるという事実だけは変わりがなく、そんな表情が今は自分一人の為だけに向けられているのだとそんな風に考えると、只でさえ魅力的な彼女の笑顔が尚更眩しく感じられて、それに見とれるあまり思わず返答がワンテンポ遅れてしまいながらも、慌てることなくすぐ早足で隣へと追いついてはそう取り繕い「ところで園田先輩はまだ弓道やってるんですか?」目的地まで向かうその道中、ずっと黙ったままというのも気まずいため、間を保たせるべく当たり障りのない話題を振ってみることにして
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