ぬし 2015-04-30 23:53:00 ID:9135727f3 |
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すみません…
えっと、行ってきます
美味しいのに…
(呆れたようにため息をつかれ笑顔が一気に曇りしゅんとして、どこか寂しげな顔をすれば、その場を逃げるように部屋を出ていき、園庭に着けば、主上が作った畑が沢山並び、水辺にザルの上にプカプカ浮かんだ桃や野菜をしゃがんで見つめ、本当は主と共に食べたかったのか拗ねたように浮かぶ野菜や桃を人差し指で突っついて、食べようとせず)
まったく…、いつも良いわねぇ、自由で
(海李が去ったあと、廊下を歩き自分の仕事部屋に続く廊下を歩きながら、皮肉の色を含ませずに呟き)
戻って来たか…
無事で何よりだ
やはり妖魔が多い、か…
(数分水辺にプカプカ浮かんだ食物を拗ねたようにしゃがんで片手で頬付きしていれば、足元から指令の声がした、その指令は台補の命令で芳と舜の間にある南東虚海に3、4頭出していた。芳には王は勿論、麒麟はまだ小さい逢山公だ。その為荒れていて妖魔が沢山現れ舜の近くまで来ている事、芳の民が命がけで舜に流れている事も、そしてその事で主上も忙しい事も)
ふぁ…、ねむい…
(あくびを押さえようともせず大きく伸びをしながら呟き。あー、遊びに出たいなぁと心の中で思いながら、長時間の執務で固くなった肩甲骨の辺りがパキパキと音をたて、周りで仕事をしていた者たちに苦笑される。「あとは我々がやっておきますので」と進言され、「いえ、皆さんがやっているのに私だけ休むわけには…」と応える、これを繰り返して三回目である。信用できる部下たちなのだが、“優しい王”という印象付けのために、まだまだ頑張りたいところであるし、純粋に仕事を押し付けるのは申し訳ないと思う)
失礼します
あの、良かったらいかがですか…?
冷えてるので
(拗ねるのも飽きたのか、冷やした野菜や果物をせせらぎから出してザルを抱えれば主上のもとを訪れ、共に働いていた官史達は台補具合は宜しいのですか?と慌てたようにするも、机の上にきゅうりや人参、桃やすももなど山をなし置いて、自分は皆を気遣って居るつもりで、官史達は目を点にザルの上に山積みになった冷えた食物を見やり)
海李…
(周囲の文官たちと同じく、暫し麒麟の行動に呆然とするが、すぐに彼の優しさに気づき)
ありがとう、徇台輔
みんなも少し、休憩しましょうか
(と声をかけ、目の前におかれた桃を手に取り)
はい!
あの、良かったら私もご一緒して宜しいですか…?
(呆然とされれば、またやってしまったかと、少し眉を下げるも、主上に礼を言われ女官史の1人が微笑ましくなったのか小さく口元を隠しながら笑い台補お気遣い感謝致しますと言えば他の官史達も良く冷えていらっしゃると嬉しそうに野菜や果物に手を伸ばし、1人は冷たい茶を用意し、1人は台補の席を用意し)
ええ、どうぞ
(優しく微笑みながら海李が着席するのを許し、手にした桃を一口かじって、溢れる果汁をすすりながら)
海李、これは、私の園庭で作っていたものですか?
(今朝畑の様子を見に行ったときに、こんな桃の実が成っていたようなと思い当たり、夕方にでも自らの手で収穫しようかと思っていたその実を、“これ”と示しながらあくまで笑顔と優しい声色で尋ね)
はい、園庭の桃です
このきゅうりも人参も
(相手の隣に置かれた席に座り桃を取り一口食べ、幸せそうな顔をして、相手の質問に答る。麒麟は肉を食べない事に主上が畑に沢山青果物を育てくれている事に嬉しさを感じながら)
あら、そう…、徇台輔……
(変わら抜けてる笑顔を頬に貼り付けたまま、それでも勘の良い者なら違和感を覚える明るい声で)
あとで、私の部屋へ来なさい?
はい、わかりました
(この麒麟はやはり勘が悪いらしく、部屋に招待されればはいと元気よく返事をし桃を食べ終えきゅうりをかじり微笑んでいて、勘の鋭い官史は主上が台補に怒りを覚えている事に、麒麟は民意の具現だと言われます。台補がにこやかなのは民が豊かな証ですわと主上の怒りを少しでも静めようとしていて)
もう、どーして私の可愛い子ちゃんたちを勝手に収穫しちゃうのよっ!!
(青花は自分で作った野菜や果物を我が子のように大切に扱う。相手が例え、自分の半身たる麒麟であっても、その怒りの矛先を向けることに躊躇わない。その日の夜、なにも知らずに部屋にやって来た、少し天然の入った自分の半身に向かって、怒りを爆発させていた)
(/すみません、遅くなりました)
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